とても短いですが、ナギミカ&ミカナギ推しの皆様に捧げます。
ナギミカ&ミカナギの供給もっと増えて……。
・某スレでさらっと書いたものに若干の加筆と修正をしてハーメルンでも公開。
1,000文字ちょっとしかないしそれだけだとアレなので、少しだけ特殊タグにもこだわってみました。
↓某スレ
https://bbs.animanch.com/board/6065106/
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「ミカ!」
「むぐ。もごご……」
嗚呼……今日も私は失敗してしまいました。
17歳、トリニティの最上級生にもなって、幼稚舎の子どもですら言葉にしないような我がままを言うミカさんの口へ。私はロールケーキをぶちこむという乱暴なお仕置きしてしまったのです。
幼い頃から
世界で一番見せたくない相手であるはずなのに。いつも私はミカさんを前にすると着飾った淑女のドレスを脱ぎ捨てて、裸のナギサに戻ってしまうのです。
ミカさん、私はあなたのことが嫌いです。
傍若無人に振る舞っても一つとして気品を損なわない、その天性の愛らしさが。
どれほど憧れ手を伸ばしても、決して手がとどかない……そんな極北にあるあなたの美しさが、私は大嫌いです。
幼稚舎の頃から、私はミカさんの隣で年を重ねていって。
いつしか私の憧れは諦めに変わり、私はミカさんのようになろうとするのを止めました。
憧れのお姫様になれないのなら、せめて私はお姫様の隣に立つのに相応しい人間になりたい。
誰もが『聖園ミカに相応しいのは桐藤ナギサだ』と声を揃えて言うような、そんな人間になりたいと思うようになったのです。
ミカさん。
昔と変わらぬ天真爛漫な笑顔を浮かべる、私のお姫様。
あなたは私の変化に気付いてくれていますか……?
私はいつも不安でなりません。
ミカさんの隣にいられる時間は、あとどれほど残されているのでしょうか。
だから……ミカ。どうか、そんな風に愛おしそうな顔をしないでください。
今日も変わらずロールケーキをぶちこんでしまった、成長のない私のことを、優しく見つめないでください。
私は、あなたのことが嫌いです……。
☆
天気は晴れ。今日もナギちゃんにロールケーキを押し込まれた。
やっぱり私は、ナギちゃんのことが嫌い。
昔のナギちゃんは私と比べて、他人の迷惑とかを全然考えられない『わるい子』だったのにね。
いつの間にかナギちゃんは私よりも大人になって、一人でトリニティを支えてしまえるほど成長してしまった。
私は、私を置いていくナギちゃんのことが嫌い。大嫌い。
だからナギちゃん。振り返らないで。私を見ないで。
ナギちゃんが『ミカさんは本当に仕方ありませんね……』と微笑むのを見ると、私の胸は苦しくてたまらなくなるの。
そんな気持ちを押し隠して。
今日も私はナギちゃんの前で殊更に子どもっぽく振る舞ってみせたんだ。
大人になりたくないわけじゃない。子どもでいたいわけじゃない。
ただ、私はナギちゃんのことが嫌いだから。
残酷にナギちゃんの心を傷付けてしまいたいから。
ナギちゃんがずっと、私のことを忘れずにいてくれるように。
──ねえ。ナギちゃん。
ナギちゃんは
大人のナギちゃんが私を置いていくんじゃなくてね。
子どもの私がナギちゃんから離れていくんだよ。
ナギちゃんは、それを悲しんでくれる……?
天気ではなく、ナギちゃんのロールケーキの味を日記へ記録する女。