主人公の個性奪っちゃったみたいだから返すね 作:しおんの書棚
Side 私
オールマイトに提案されてから、半年以上が経過した。まったく接触が無かったので、別の後継を見つけたんだろう。
それはいいとして、雄英高校に願書を提出したら、特待生枠で試験を受ける権利を得るとは。まあ、出久と二人、同じ年に合格したら、家計が大変なのでありがたいけども。
そんな試験当日、筆記は完璧で、実技試験に移行。この実技試験が、どうにもヒーローらしくない内容だった。
1〜3ポイントのターゲットがいて、大きいほどポイントが高い。しかも、特大のお邪魔ターゲットは、0ポイント。数を倒すだけで受かりますだなんて、説明そのままに受け取るのは、さすがに難しい。
0ポイントターゲットが邪魔する中で、ポイントを稼ぐというのも現実的じゃない。これが示すのは、通常の撃破の他に、救援や救助、協力しての撃破といった、総合的要素を見ると考えるのが自然だ。
ついでに言えば、強敵が出現して逃げるのは、ヒーローたり得ない。
ならば、それに沿った行動をするまで。開始と同時に爆速で走った私は、手近なターゲットを掌底で数体壊すと、持ち込んだサポートアイテムのワイヤーアンカーを射出して、ビルの屋上へスパイダーマンのように登る。
「索敵は高所からが基本でしょ。
さて、救助・救援を優先するとして、今はまだ大丈夫そうかな。
なら、人が少なくて、ターゲットの多いところから潰そう」
ワイヤーアンカーには巻き上げ機構がついてるから、身体能力と合わせれば、スパイダーマンのような空中機動も可能。一気に移動して、飛び蹴りで撃破しつつ。
「ダイナミックエントリーってね。さあ、やるよ!」
それからは、ひたすら蹂躙。蹴って、掌底を打ち込んで、小型を撃破。中型・大型は、小型をワイヤーアンカーで振り回して、吹っ飛ばす。敵が減れば、再び高所へ移動して索敵、再突入。
それとは別に、移動中発見した救援や救助対象は、状況に合わせて対応。やむなくターゲットを倒すこともあれば、攻撃を逸らして体勢を立て直させてから声をかけて、任せたり倒したり。諦めた受験生のために、殿を担ったりで、しっかり稼がせてもらった。
「時間的に、そろそろかな」
高所へ移動して、デカブツを探す。
「あれか」
ビル並のサイズの巨大ロボ出現に、受験生は逃げ惑っていて、逃げ遅れもいる。
「まずは、救助!」
スパイダーマンのごとく、地面スレスレをワイヤーアクション。受験生を抱き抱えて移動した先で、彼女を下ろす。
「怪我はない?」
「ありがとう! 大丈夫です!」
「じゃ、私は行くね」
さて、次は、発破をかけますか!
「強敵が現れたからって逃げるだけのヒーローはいない! 逃げるならせめて救助はしようよ! アレは、私が引き受ける!」
私の声に、逃げ惑うだけだった受験生による救助・撤退が始まった。
「じゃあ、そろそろ行きますか」
駆け出した私は、態とデカブツの正面に立つ。
巨大な左拳が迫ってくるけど、左に身をかわしつつ、左掌底を横から打ち込んで逸らす。
「力だけじゃ、私は倒せないよ!」
次に来たのは、右の叩きつけ。左手に飛び乗ると、腕を駆け上がり、両腕のワイヤーアンカーを射出。ビルに突き刺さったのを確認し、大きくジャンプすると高速で巻き上げる。そして。
「イナズマ! キーーーーック!」
重力加速+巻き上げ機による加速+全体重を、態と額に両足でぶち当てる。そうすれば、多少威力が足りなくてもバランスが崩れて倒れるからだ。
素早く体勢を立て直した私は、回収したワイヤーアンカーを射出して、ビルを利用しつつ巨大ロボを拘束。巻き上げ機からワイヤーをパージした瞬間、終了の合図があった。
Side オールマイト
緑谷少女は、私の想像を軽く凌駕した。
さらに鍛え上げられるも、筋肉で肥大するのではなく、しっかりと無駄なく絞り込まれ、鍛造された刀の如き鋼の肉体。
ヘドロ事件でも道具を使用していたが、今回はサポートアイテムとして巻き上げ機構付きワイヤーアンカーを使用。自身を過不足なく理解して、高い身体能力をさらに活かす試み。
試験内容も圧巻だ。
ヒーロー活動になぞらえ、第一優先を救助、第二優先は救援、第三目標にヴィラン撃破を据える。
戦闘も長期戦を見据えて、必要以上に心身が疲労しない方法。つまり怪我を避け、サポートアイテムを有効活用し、その時に動ける余力を残していた。
巨大なターゲットが出た時など、事前情報でそういうヴィランの出現が予想される場合を想定。
高所から速やかに発見し、移動と救助を即座に実行。対応を決めかねるヒーローになぞらえただろう受験生を一喝し、行動を限定することで救助用の戦力とした。
加えて、あの戦闘。
自身に巨大ロボットのヘイトを向けさせ、避難妨害を阻止。巨大な拳を体捌きと武術で捌き、二撃目の攻撃すら予測して回避する。
そして、その回避すら次なる一手への布石。巨体を駆け上がり、自身を砲弾のように使って、転倒を狙うとは恐れ入る。
最終的には、汎用性の高いワイヤーアンカーとビルを使って拘束し、自身は次の行動に移れる態勢へ移行。
まさにお手本のようなヒーロー活動だった。
そして、試験結果だが、いうまでもなく合格。それも私に迫る主席合格だった。
これで緑谷少年へ譲渡した個性のどちらか一つでもあったなら、きっと超えていただろう。それほどに卓越した身体能力と戦術眼、判断力だったのだ。
Side 私
無事、主席合格しました。
これで無個性の特待生という前例ができたね。未来の後輩に“可能性”はあるんだと希望を残しつつ、個性社会に疑問を投げかけるという一つの目標は達成した。
もちろん、出久も合格。まあ、主人公が落ちるわけないよね。
もしかして私の合格で落ちた原作キャラが出たかもって、後から気づいて確認したら、特待生は別枠だって聞いて一安心。
そして、入学。
初日に行われた個性把握テストは、個性はないけど鍛えまくった私が、肉弾戦系個性を持つ障子くんや尾白くんをなんとか上回るも、走力全振り個性持ちの飯田くんに少々およばず、常闇くんと同点の5位。
出久は、私が中学3年間かけて、じっくりと鍛えた分もあってか、随分と頑張っていた。
50m走の時には、物を引き寄せる個性を応用して、前方の地面に対して自分が引っ張られることで走力を引き上げたようだ。まあ、それでもブービーだったわけだから、今後は自分の意思でしっかり鍛えるだろう。
男性は、女性よりも成長時期が遅く、高校生くらいが一番伸びるとわかってたから、必要以上の無理をさせなかったわけで、狙い通りといえる。
Side 出久
姉さんは、凄い。僕達は、同じ個性で個性把握テストに挑んだけど、その差は歴然。姉さんは、4位と僅差の5位。僕は20位。
いつも本を読んでるだけだと思っていた姉さんは、信じられないような努力をして、身体を鍛え上げていたと気づいたのは、鍛錬に誘われた3年前のこと。
「出久、私の意見なんだけどね」
告げられたのは、ヒーローを目指すなら絶対的に体力が必要だっていう、今思えば当たり前のことだった。
僕は、オールマイトみたいなヒーローになりたくて、個性を鍛えてはいたけど、身体は鍛えていなかったんだ。
それから3年間、姉さんが僕に合わせて作ってくれたメニューで、体力とか筋力・持久力を鍛えてきた。けど、それはきっとあくまでもベースで、本番はこれからなんだって、個性把握テストの姉さんを見て気付かされた。
そして、今日の授業は、オールマイト監修の戦闘訓練。
僕は母さんが作ってくれたヒーローコスチュームを着てるけど、姉さんは要望があって特注したと聞いた。
僕とは真逆の配色で、白いロングコートとボディスーツ。薄いグリーンの肩当てに、同色の留め具。そして、あちこちに装備されたサポートアイテムと思われる何か。加えて、腰に差す二振りの小太刀。
「姉さん、剣術もできるの?」
「一応ね」
姉さんは、一体いつ、どこで、そんな技能を磨いたんだろう?
そんなことを考えつつも、これからの戦闘訓練に備えたんだ。
Side 私
さて、一組目になってしまった。しかも相手は、爆豪くんと飯田くんのヴィランチーム。
ヒーローチームは、緑谷姉弟と麗日お茶子ちゃん。個性が割と攻撃的なヴィランチームと、サポート向きっぽいヒーローチームとなったわけだけど。
「お茶子ちゃんは、肉球で触れてる間は物を浮かせることができて、出久が引き寄せられる。とはいえ、どっちかといえばサポート向きだね。
直接戦闘は私が得意だけど、出久もそこそこできる。お茶子ちゃんは……、筋肉的には期待薄に見えるけど、どう?」
「その通りかな」
ふむ、恐らく爆豪くんは、一人でやろうとする。なんなら打って出てもおかしくない。抑えられるのは、私だけだ。一応、出久にも確認してみようか。
「出久。爆豪くんさ、一人で特攻してくると思ってるんだけど、どう思う?」
「かっちゃんなら、そうすると思うよ」
「じゃあ、特記戦力ヴィラン爆豪くんの相手は、私がする。爆豪くんを上手く仕留めたら、三人で行動。駄目なら二人は、慎重に残るヴィランと核爆弾の場所を探って。
それとターゲットが核爆弾で、ここは市街地。絶対に爆発させられない。それをしっかり考えた行動が必要だよ、わかるよね?」
こうして軽いミーティングを終えた私達。そして、予想通り開始早々、爆豪くんが私に襲いかかった。
「くたばれ!」
爆破を付与した大振りの右。癖が変わってないんだね、じゃあ一瞬で決める!
右を掻い潜り、背負い投げ……と見せかけて、彼の身体を捻りながら上へと跳ね上げる。目の前には、彼の首筋。そして、振り抜かれる手刀。
「よっと」
気絶して力なく落ちる爆豪くんを抱えると、捕獲テープを巻いて終了。
「じゃあ、残るヴィランと核爆弾を確保しに向かおうか」
そう言った私に、二人は唖然としていた。
Side 出久
かっちゃんが、なにもさせてもらえなかった。そう驚いていると、姉さんが語り始めた。
「あのね、二人とも。
どんなに個性が強くても、人間と同じ人体構造なら、医学的手法で簡単に無力化できるんだよ」
「個性が強くても……」
「そうだよ。
だって関節を極めれば、自分から折る気でない限り抑え込めるし、延髄の正しい位置に正しい角度で衝撃を与えれば、今の爆豪くんみたいに気絶させられる。
だから逆も然りでね、そこのところを知識も含めて、しっかり理解した立ち回りがヒーローの必須技能で、色々と“可能性”を拡げると私は思うんだ」
そうか、だから姉さんは本をたくさん読むんだ。だって、今の話で必要なことの半分は、知識。これがないと、対応に大きな差が出る。もちろん、それができるための技能も必要だけど、知識がなければ、それすら活かせない。それこそが“可能性”を拡げるって姉さんは信じてるんだ。
「で、これから残るヴィランを無力化するか、核爆弾を回収するんだけど、ヴィランの人数も配置も不明だと思わない?」
それから続いた話は、もっと重要で、僕は考えが浅かったことを実感したんだ。
Side 私
ヴィランが二人だと、この訓練ではわかってる。けど、現実の事件なら、人数がわかっていない、もしくは、隠れてたり増援があったりと不確定のはずだ。なら、訓練とはいえ想定しないんじゃ意味がない。
「残るヴィランは、飯田くん一人じゃないの?」
「事前の組合せは忘れて。その想定は、現実的じゃないよ。
現実になぞらえるなら、ヴィラン一人無力化済、残りの人数不明、核爆弾の場所不明、潜伏場所があのビル。これが、この事件で私達が持っている情報。
そして、さっき言った通り、ここは市街地。核爆弾は絶対に使わせられない。
だから、慎重かつ確実・迅速に情報収集するのが最初に必要なこと」
まず必要なのは、意識の擦り合わせだ。
「確かに、姉さんの言う通りだ。じゃあ、最初は索敵からかな」
「そうだね。それでお茶子ちゃんってさ、自分を乗せた物、浮かせられる?」
「あっ、なるほどなあ。それで無音偵察するの?」
「そうか! じゃあ、僕はそのフォローをするよ」
「OK。私は別ルートで単独斥候するから、終わったら一度ここに集合ね。
もしも不測の事態に陥っても、冷静に。無理な戦闘をしない方針でいこう。
下手に刺激して、爆発されたらアウト。追ってきてくれる方が、こっちに有利って考えよう」
こうして私達は、情報収集を始めた。
Side お茶子
彼女、ひびきちゃんは、とても強くて冷静だった。
あれだけ強いなら、もっと傲慢になったりしてもおかしくない。それこそ爆豪くんみたいに、一人で制圧することもできるかも知れないのに。
けど、私を信頼して、任せてくれた。私の個性を、有効に活かす方法まで考えて。
「慎重かつ迅速に!」
デクくんに見守られながら、ビルの壁に沿って、コンクリ片に乗って上昇する。
一階は、ひびきちゃんが見てくれるって言ってたから、2階から順次確認していくと、5階の壁際に核爆弾。入り口は正面一箇所、窓あり。そして、核爆弾の前で……。
「俺はヴィランだ、悪いぞー!」
飯田くんが、一生懸命ヴィランに成り切ろうとしてるけど、真面目な性格が災いして、面白すぎる!
駄目、笑っちゃう。口を押さえて、急ぎ降りた私は、デクくんにハンドサインして一時撤退。
「おかえり。飯田くん、面白すぎるよね」
「うん! 笑いを堪えるの大変だった!」
ひびきちゃんも別ルートで見たんだね、デクくんが不思議な顔をしてたけど、説明したら吹き出してた。
「じゃあ、リラックスしたところで情報の擦り合わせね」
そう言ったひびきちゃんの真剣な表情で、私は気を引き締める。
「まず、ビルは全6階。屋上も含めて私が見た限り、ヴィランは1名のみ。潜伏場所は5階」
「うん、核爆弾は壁際にあった。その前にヴィラン。入り口は、正面と窓」
「……正面から一人、囮をして気を引く。その隙に窓から二人、一人は核爆弾へ、もう一人がフォローとか?」
「なかなかだね。けど、もう一手加える。お茶子ちゃんは……」
そこからの説明。成功の鍵は、私に委ねられていた。
Side オールマイト
持ちうる情報から、初動だけを決めてのスタートだったが、爆豪少年への対応は、ヴィラン確保として最適だろう。
彼をフリーにしては、その攻撃的行動から被害が広がるばかりか、感情に任せて短絡的に核爆弾を爆破する可能性すらあると、緑谷少女が判断した結果だ。
そして、必要最小限の時間で意識の擦り合わせを行い、情報の必要性を解き、索敵作戦を即立案。
麗日少女の個性を活用した無音索敵・情報収集、緑谷少女の技能を活かした有視界による情報収集。特に、緑谷少女は、麗日少女の情報収集に期待して、無理のない範囲で行動していた。
その後、予定通り集合し、再度情報の擦り合わせを行って、本命の作戦が始まる。
『出久、わざと少し音を立てよう。ヴィランの目と耳を音源に集中させて、少しでも疲弊を狙う。プランの実現“可能性”を拡げるためにもね。
私は、突入前の合図に合わせて屋上に向かう。突入は、合図の10秒後。いいね?』
『うん、あとは念のためヴィランの移動を警戒するんだよね』
『もちろん。不測の事態は必ず起きるって覚悟しておくこと。じゃないと、咄嗟に動けないよ』
ふむ、よく考えている。
まず、物音による疲弊狙い。
今回は、情報収集の結果、残り一人とわかっている。ヴィランは、迂闊に動けない状態で、物音に敏感になるだろう。
疲弊すれば、判断が鈍る。それは、移動を阻害し、突入時にも効いてくる。
次に、突入の打ち合わせ。
緑谷少年のたてる物音を利用し、タイミングを合わせて、屋上に緑谷少女が一息に侵入。
10秒あれば、ワイヤーで屋上まで登り切り、そこからの突入タイミングを合わせることも可能だろう。
そして、これから突入作戦決行。どうなるか、不謹慎だが非常に楽しみだ!
Side 飯田
爆豪君の戦闘音が、一瞬で消えた。彼は、捕獲されたとみて間違いない。
しかし、それからしばらくの間、誰一人、ビルに入った様子が伺えず、時間が経過。
「綿密な作戦でも練ったのだろうな、だが」
時間制限のある訓練だ。いつまでも突入しない訳にはいかない。
「ん? 微かに何かを踏んだような音が……」
突入したと判断すべきだろう。
この部屋は、核爆弾が壁際、その正面にしか入り口はない。よって、僕は核爆弾の前に立ち、入り口だけを見ていればいいんだ。
それからしばらく、時折聞こえる物音と、入口を伺い続けていれば。
「正々堂々とは、いい度胸だね、緑谷君!」
駆け出した緑谷君に相対する僕は、両手を広げて、彼の突破を阻害する!
その直後、一瞬、目の端に映った白。
「どこから! くっ、窓からだって!?」
振り向いた先、核爆弾に触れさせまいと動き出した僕は、見た。
「SMASH!」
緑谷さんの飛び蹴りの一撃で、外に吹き飛んだ壁。
反動を利用して僕に相対した緑谷さんと、正面から来た緑谷君の二人に挟まれたか!
そして、破壊された壁から即座に突入し、核爆弾を持ち去る麗日さん。
「ヴィラン確保!」
麗日さんの行動に唖然とした瞬間、僕は駆け抜ける間もなく、捕獲テープに絡め取られたのだった。
Side 百
極めて現実的なヒーロー活動。
一組目を見た私の率直な感想を言い表すなら、そう表現するしかありませんでしたわ。
先程の内容は、一戦目が彼女達で良かったと、心から思える素晴らしいもの。ヒーローに求められる行動が随所に見られ、個性を使った戦闘訓練などと安易に考えていたみなさんを、真剣にさせるに十分以上のインパクトを齎したのですから。
「では、講評と行きたいところだが、まずは一組目のMVPは誰だと思うかな?」
それは、誰の目にも明らかで決まっています。私は、答えるべく挙手しました。
「では、八百万少女」
「はい、緑谷さん、お姉さんの方です」
ええ、当然です。多くの方も頷いて下さっていますね。とはいえ、全員ではないようですが。
「まず、爆豪さんの捕獲。最小限の攻撃による無力化で、後顧の憂いすら排除しておりました。
次に、索敵・情報収集に動いたこと。残るヴィランや状況を把握しなければ、核爆弾の確保にしろ、ヴィラン捕縛にしろ、容易には熟せません。
そして、突入作戦。こちらも作戦内容を結果で想像するよりないのですが、正面に意識を向かせ、そこを窓から急襲。
核爆弾とヴィランが近いことや、ヴィランを無力化したからといって、核爆弾の危険性を取り除いたと言い切れないとの判断だと思いますが、同時処理を目指し、叶わなくとも確実に核爆弾だけは処理するための行動に見えました」
「けどよ、麗日がいなけりゃ、持ち去れなかったんじゃね?」
「核爆弾を容易に持ち去るには、麗日さんの力が必要ですが、緑谷さんの身体能力であれば、別の方法でも熟せたと私は判断しています。
そもそも壁を一瞬で、しかも核爆弾に被害なく破壊することが必須だったのですから、緑谷さんなしにこの結果はなかったはずです」
そう話せば、考え込むみなさん。視線をオールマイトに向けると、講評が始まりました。
「私も八百万少女に同意する。
こちらで音声を拾っていたが、すべての行動指針は、緑谷少女が示していた。
なぜ情報収集が必要なのか、どのように考えて行動を決めるべきか。
そう言った細かいところまで、あの短時間で説明し、意識の擦り合わせができたからこその結果。
緑谷少女は言っていたよ、事前情報だけを信じてミスを犯せば、核爆弾で市民が死ぬと。だからこその情報収集と、突入作戦だ。
本来なら、核爆弾に触れた時点で勝利だ。だが、最後まで行うことが、訓練を見ている君達のためになると止めなかったのだよ」
そういう意図があったのですか。
訓練を見ている最中は、あまりにも強烈な印象を残す大立ち回りに目を奪われていて、終わるまで当たり前に感じてしまっていましたね。
訓練を終え、戻ってきた3人は、お互いを称え、誰一人、自身を誇示しませんでした。
これこそがヒーロー。
競うべき同級生として、私は3人を強く意識したのでした。
もう続きませんよ。
●オリ主
緑谷ひびきというらしい。
ヒーローコスチュームは、セフィロスの色違い。
●原作主人公
最低限の戦闘能力は備えた。
今回は、お茶子ちゃんのフォローと、自己申告して囮になった。
●かっちゃん
嫉妬で暴走するも、瞬殺された。あとで絶対暴れる。
●お茶子ちゃん
若干、脳が焼かれた。
●百ちゃん
しっかり脳が焼かれた。
●オールマイト
またしてもオリ主にやられた。
豪快な跳び蹴りは自分を彷彿し、切り返しての動きはお師匠を思い出させたらしい。
やっぱり、OFAを継承したい。次点で、出久。
◼️原作乖離・フラグ要素
オリ主 入試主席・A組21人
出久 自主鍛錬済(原作より上)・姉推し・ヒーロー活動経験値増加
爆豪 入試次席に降格・オリ主に完敗
飯田 見せ場GETも活かせず
お茶子 オリ主好感度上昇・ヒーロー活動経験値増加
百 オリ主好感度上昇・リスペクト
同級生 オリ主好感度上昇
OFA オリ主へ譲渡希望+2(入試・戦闘訓練)・個性保有期間延長
◯ネタ
ダイナミックエントリー 大元は置いておくが、NARUTOのガイ先生が、突撃に際して発した言葉。
イナズマキック ガイナックスの名作アニメ、トップをねらえ!シリーズで、度々出るマシンによる急降下キック。