ご了承くださいませ。
「そうか・・・そんなことが・・・」
SONG本部のカフェテリアの一角。
そこには、SONGに所属するシンフォギア装者たちが座っていた。
装者たちは、席で、立花響を中心に話をしていた。
響が話しているのは、他でもない、転入生の田中真理のことだった。
「はい・・・真理さんは私を避けてるみたいなんです・・・」
先日の放課後での一件。
あの日から、田中真理は、響から、さらに距離を置くようになっていた。
授業中では、隣に座っているのだが、授業が終わる度に、目の前から姿を消してしまう。
「一度も話をしたことはないの?」
「いえ、真理さんが初めて教室に来たときに、少し話したくらいです・・・」
「そう・・・まあ、あなたは距離感にバグがあるっていうか、少し勢いがありすぎるところがあるわね。」
「響さんのそういうところに、私たちは救われてるけど・・・」
「がっつきすぎるのは、ジョーシキ的によくないのデス!」
「そう、なのかな・・・」
響は、自分と他人の距離感が近すぎるきらいがあるのは、他の装者たちも、よくわかっていた。
それ故に、敵対していた相手と、手を繋げられることもあれば、逆に突き放してしまうこともある。
「まあ、お前なりに努力してんのはわかるが、もう少し距離感を考えたほうがいいのかもな。」
「クリスちゃん・・・」
「そんな顔すんなよ・・・まあ、なんだ、もしもお前がまた、その転入生に近づくときは、アタシのことも呼べよな。少しなら付き合ってやる。」
「いいの・・・?ありがとう!クリスちゃん!」
響は、嬉しさのあまりクリスに抱きつこうとする。
「言ったそばから・・・!だからそういうところを気をつけろって言っただろ!」
「良いじゃ〜ん!クリスちゃんは、友達なんだし!戦友でもあるんだから!」
「離れろバカ!くっつきすきだ!」
響は、クリスを力強く抱きしめ続けた。
「雪音。あきらめろ。立花のことは、お前もよく知っているだろう?」
「このバカは知ろうとしすぎだ!ああ、もう・・・!」
クリスが響を強引に押しのけようとする。
そんな、やりとりをしていたときだった。
突然、SONG本部内に、緊急のアラームが鳴り響いた。
「クリスちゃん!」
「ああ!行くぞバカ!」
「私たちも行くぞ!」
「ええ!」「うん・・・!」「デス!」
シンフォギア装者たちは、現状を把握するため、司令室へと急いだ。
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「遅れました!状況はどうなってますか!?」
シンフォギア装者たちは、司令室へと到着した。
「あ、ああ・・・お前たちか・・・」
「ん?師匠?どうしたんですか?」
司令室にいた、SONGの司令、風鳴弦十郎は、動揺した後のような表情で、装者たちを見つめた。
「実はな・・・事態はもう収束したんだ・・・」
「はあ!?」
「どういうことですか!?叔父様!」
翼とクリスは、弦十郎の一言に詰め寄った。
「そうだな・・・お前たちにも見てもらった方が早いか・・・」
司令室のモニターに、一つの動画が映し出される。
都内の第三区域にて発生した、大規模火災の模様を映した映像。
そこには、フードを被り、学校の制服を来た人物が、立っていた。
「っ・・・!まさか、真理さん!?」
響は、映像に映し出された人物の特徴を見て、瞬時に理解した。
「まさか、あなたの言っていた子なの!?」
「は、はい!でも、どうして・・・!?」
映像が、再生される。
そこには、カメラに映っていた新入生こと、田中真理が、一瞬消えたように見えた瞬間、その場に、瞬時に大量の煤まみれの人間が現れたところを記録していた。
「なにが起こったの・・・!?」
「あの人、一瞬消えたデスよね!?」
調と切歌も、一瞬の出来事に困惑した。
「叔父様、この後はどうなったのですか?」
「ああ。閉じ込められていた民間人は、全員無事が確認されている。現在、消防隊の消火活動で、建物の火災は鎮火の傾向にある。」
「こいつの行方はどうなってやがる・・・!」
「現在も、彼女を探すための行動はしているのだが、彼女は、民間人を救出した後、また一瞬で姿をくらましてしまったんだ。」
田中真理は、民間人を助けた後、まるで、その場にいなかったかのように、姿を消してしまったという。
「一連の事件の英雄が、まさかあなたの同級生とはね・・・」
「そうだな。まさか響君の知り合いだったとは・・・」
響は、田中真理が、超常的な動きをしたことにも動揺していたが、それと同時に、彼女のことについて、みんなに、弁明しようとした。
「真理さんは悪い人なんかじゃありません!私は知っているんです!あの人は、歌が大好きな普通の女の子です!だから、不信がらないであげてください!」
響は、その場に響き渡るように、彼女のことを、装者や、司令、オペレーターの藤堯や友里に説明した。
「なるほどな・・・君がそこまで言うのであれば、信頼に足る人物なのだろう。ただ・・・」
「これだけのモノを見せられて、黙って見ているわけにはいかない・・・ということですね?叔父様。」
「ああ。引き続き、彼女についての調査は進める。安心してくれ、彼女に手荒な真似はしない。約束する。」
「師匠・・・!」
弦十郎は、響に対して男の約束を交わした。
それを聞いた響は、弦十郎を信じて、調査の件を任せることにした。
「真理さん・・・」
響の胸の内は、田中真理のことで、いっぱいになっていた。
彼女の、真理への想いは、増々膨らんでいった。
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