順調に文書量が増えてきて困る(汗
2010年、日本国内は国外で起きたチリ地震由来の津波による三陸沿岸を中心とした養殖施設の壊滅(被害額約63億円)に加え、夏から秋に西日本で多発した豪雨による水害や土砂災害を除けば比較的自然災害の影響の少ない年だった。
但し、それは国内だけを見れば、の話である。
国外では一年中凄まじい自然災害及び事故の発生した年だった。
1月12日、ハイチ地震・・・M7.0の直下型地震。死者は約22万人以上に達し、21世紀最悪レベルの被害が出た。
2月27日、チリ地震・・・M8.8の巨大地震。甚大な被害をもたらし、日本を含む太平洋沿岸諸国に大きな津波が到達した。
4月、アイスランド・エイヤフィヤトラヨークトル火山噴火・・・大規模な火山灰の放出により、欧州全域の航空網が数週間に渡り麻痺状態になった。
7~9月、パキスタン大洪水・・・記録的な豪雨により国土の約20%が冠水し、約2千人が死亡、2千万人以上が被災した。
7~8月、ロシアでの熱波とそれによる森林火災・・・観測史上最悪の熱波により約5万6千人が死亡したと推定された。
4月20日、メキシコ湾原油流出事故・・・石油掘削リグの爆発により、史上最大規模の海洋汚染が発生した。
そして、これらによって発生した一般人及び生物による膨大な負の感情たる呪力は地脈=大陸プレートに乗って日本へと運ばれ、そして天元の構築している結界によって濾過される様に集められる。
こうして世界中の人々は呪いによる因果や呪霊災害に悩まされる事はほぼ無くなった。
代償として千年以上前から元々地下に呪力が堆積しやすい日本だけが呪い溢れる土地となってるが。
しかし、天元の結界無しでも元々その傾向があったがために呪術師が豊富な日本はギリギリの所で対処できていた。
更にここ数年では呪術師の数が急激に増加し、果ては非活性状態の呪力の電力への変換事業も軌道に乗り、五条悟誕生以降では質・量の双方がベストと言って良い状態のため、以前よりも余裕を持って対処できている。
なお、そんな国内事情なので呪詛師達は諦めて国外に退避する者が殆どである。
退避しなかった連中?皆どっかの誰かさんの手によって素材になったよ。
それは兎も角として、こんな理由により呪術師達はどーにかこーにか4人の特級術師と多数の術師達の活躍により、五条悟誕生以降で一番の安定期を迎える事に成功していた。
それはそれとして忙しい事に変わりは無いが。
「だというのに私が休んでて良いのかね?」
「当たり前だろ。妊婦動員する程に切羽詰まってる訳じゃねーんだからさ。」
現在、2010年9月頃、万穂の妊娠が発覚した。
禪院家のみならず関係者全員が忙しいながらもお祝いムードとなっている現状、妊婦に仕事は無いとばかりに呪具工場すら出禁になって屋敷に缶詰になっている。
本人は不満だが、当たり前である。
「ぶーぶー!せめて呪具作る位はさせてほしいんだけどなー。」
「駄目だ。そう言って変な実験始めるつもりだろ。」
現在、禪院家本邸には必ず準一級以上の手練れの術師が交代で常駐していた。
その中には既に一級術師でも上澄み相当とされる真希(シンゴリラの姿)もおり、女性である事から万穂の直近の護衛として配置されている。
なお、当主となって忙しい直哉は妊娠するまで無理矢理に時間を作って毎夜毎晩と万穂を抱き潰していたが、妊娠発覚以降はそれまで貯め込んでいた仕事に忙殺され、ここ暫く万穂の所に行けておらず、ピリピリしていた。
そんな直哉にモーションをかけようとしていた第二夫人・愛人・妾志望の女性達もいたのだが、それはもう嘗ての論外ぶりを復活させた酷い振り方をされて心折られていたりする。
それはさておき、現在の万穂は暇で仕方なかった。
「あー邸内の工事も終わったし、ネット回線も通じるからってゲーム三昧は逆にストレスになりそー。」
「そう言いながらこっちに甲羅飛ばすな。見えてんだよ。」
現在、二人は万穂の部屋にてマリオカートWii(2009年発売)をプレイ中だった。
「おやおや甲羅だけ警戒とは関心しないね。」
「え、はぁ!?」
真希の前方にてNPC操るピーチがクラッシュし、それが真希のルイージへと命中、見事に二台ともクラッシュしてしまった。
「はははのは!今回は私の勝ちだね!」
「ふっざけんなこっからだこっから!」
白熱する二人だが、勿論咎める者はいない。
何だったらやたら活発的で夫である新当主以外は誰も物理的に止められない奥方を止めてくれる真希と真依はありがたい存在として今や家中に無くてはならない存在となっていた。
特に使用人達からは電気・ネット回線・ガス・水道の工事を行った事で、家事仕事を大幅に減らして楽にしてくれた事で直哉共々極めて人気が高い。
これは今まで機密の関係で出来なかったのだが、電力会社や呪具工場に勤務するに当たって電気・水道・電話回線の工事技師等の資格を取得した人員が禪院家から複数出た事で漸く実現した。
術師達からも夫婦揃って特級であり、奥方は呪具職人として、夫は誰よりも先陣を切る総大将として大いに人望を集めていた。
勿論ながら一部に例外(例、双子の父)はいるものの、そいつらが何をやった所で夫婦のどちらか片方処かその護衛すらどうにも出来ないので大人しくするしかなかった。
「実家にも電話したけど、流石に無事出産して子供の首が据わるまでは行けないのが残念。」
「いや、頼むから大人しくしてくれって言われただろ。私も直哉も同意見だからな?」
なお、妊娠の報告を受けた万穂の両親は一頻り喜んだ後、「頼むから産まれるまでは大人しくしてなさい」と念入りに釘を刺した。
余り効果は見られないが、特級夫婦の子供というSSR確定ガチャをゲットするために周囲の関係者はガチのガチで大人しくさせるべく手を尽くしている。
なお、誰一人賊が踏み入ってどうこうするとかは考えていない。
六眼と無下限併せ持ちの五条悟を二度も敗北させた女なので当然ではあるが。
「尻尾切ったよー。」
「よし、次は羽頼む。」
「やっぱ空の王()は地を這うのがお似合いだよね。」
次は協力プレイだと今度はPSPでモンスターハンター ポータブル 3rdをプレイしている二人だが、特級とその護衛(身体が出来あがってないので一級上位相当)な事から、その実力は本物だ。
実際、真希が護衛に就いてからはその人外級の五感を生かし、飲食物のみならず衣服などに僅かに仕込まれた薬物も完全に察知する等の成果を上げている。
なお、万穂はそんなもん食らった所で害のあるものは全て自動で分解してしまうので、少し派手めな不穏分子の摘発程度にしか思ってなかったりする。
妊婦なんだからもう少し危機感を持って貰いたいとは女中達の言である。
「たっだいまー。いやー疲れたわー。」
「お、直哉おかえりー。」
そして直哉が帰ってきたらゲームを放って必ずお出迎えするのだから、何だかんだ夫婦仲は良好なのであった。
・・・・・・・・・・・・・・・
万穂の出産予定は来年の7月頃という事で、それまで直哉は偶に休みを挟みつつがっつり仕事をする事となった。
ここで他の御三家の情勢も見てみよう。
五条家だが、遂に五条悟が婚約者を決めた。
以前、コピー六眼の移植手術を受けた一族内の無下限呪術持ちの一人が女性だったため、そちらを婚約者にしたとの事だ。
現在は花嫁修業中との事だが、元々しっかり教育を受けていたため、年内には結婚する見込みだ。
加茂家は何とか外で産ませた男児が相伝持ちだったために跡継ぎとしての教育が始まったらしい。
しかし、今現在御三家の中では最も戦力的にパッとしないため、呪具ベルトやケモ耳呪具が最も多く支給されている事から実働戦力の数だけは御三家内で最大となっている。
更に再建中の東京校は置いといて、京都校には5個の浴槽型治療用呪具を筆頭に、千近い数の量産型呪具が配置され、一般出や名家出身問わずケモ耳呪具や呪具ベルトを用いて後天的に呪術師となった者達のお陰で実働戦力は嘗ての倍近い。
更に以前も述べたが風車呪具による国内の呪力密度の大まかな分布の把握により、強力な呪霊の大凡の位置・発生情報を掴む事にも成功し、効率的な術師の投入による等級違いの事故等も殆ど無くなった。
予算に関しても元々青天井だったのが、現在は総監部が運営する呪力発電の電力会社により嘗てよりも更に金回りが良くなった。
流石に分が悪いと沈静化した呪詛師達も今や結構な数がフリーの呪術師として呪霊祓いの仕事を請け負っている始末だ。
こんな感じで日本国内の呪術師事情は極めて明るく、前途洋々といった所だ。
「ふーむ、これ以上減らされたら困るし梃子入れだね。呪詛師は国外に逃がさないと全滅しちゃうよこれじゃ。」
しゃーねーなーとメロンパンは反体制側である呪詛師達を国外、主に中国や韓国、東南アジア諸国に出国させる国外脱出ツアーを企画した。
勿論、万穂とか勘の良い連中に気付かれないように色々と隠蔽し、縛りで自分の要請で日本に戻るようにした上でだが。
この時、無くして惜しくない連中は中国に、そうでない者は東南アジア、次いで韓国に送るものとする。
アメリカ同様に、中国やロシアもまた日本の呪力発電の詳細について嗅ぎ回っていた。
しかし、アメリカがどっかの仮面マッドV3の梃子入れを受けて飛躍中であるのに対し、その他の国は何もまともに掴めていなかった。
そこで将来のためにもここで顔と恩を売っておくのが羂索の目的だった。
送られた呪詛師?送り先でどんな扱い受けようともそれは羂索の責任ではございません。
具体的には薬を盛られて拘束されたり、呪力の解析目的で各種人体実験された所でメロンパンの保証対象外となっております。
なお、命の危機に覚醒して中国側がガチで拘束してたのにあっさり脱獄して施設の人間皆殺しにした奴もいて、離脱する前に遠距離や上空からの砲爆撃で始末されたりと割とマジで深刻な被害が出たりもしたが、そちらもメロンパンの保証の対象外となっております。
「さて、今日も呪いについての授業を始めます。この授業は動画と挿絵付きの文章としても記録してるから、必要な人は後で復習するように。では今日は相伝の術式について・・・」
一方その頃、アメリカではV3の二号がエリア51にて研究者や軍人達相手に呪いとは何かとその筋の専門家として講義していた。
「では有史以前から日本で紡がれてきた呪いについて、講義をしていこう。」
呪具ベルトのバックルから構築された万穂2号は諸々の検査を三日かけて行った後、貰った私服の上からいつもの白衣と講義用の黒板とチョークを構築し、情報提供を求める科学者及び軍人達へと講義を開始した。
その構築術式の様子に軍人達の警戒と科学者達の好奇心は爆上がりして講義が開始するのがちょっと遅れたが、それはさておき。
講義とその直前の構築術式の様子は映像として記録され、アメリカ政府首脳部は遂に呪いの存在とその大まかな性質、呪術師と天元の結界について知る事となった。
結果、アメリカ政府首脳部は大変驚愕しつつも、新時代のエネルギー資源とも言えるカースに強い関心を示し、これを手中にすべく動き出した。
目下の目標は自国内で発生した呪力の有効活用と呪術師の確保である。
その第一歩として、万穂2号にケモ耳呪具や呪具ベルトの作成を依頼し、軍人達を中心に順調にアメリカ国内で呪術師人口が増え始めていた。
呪具ベルトは軍人達の中でも変身機能が余りにもクールだとして月に5個しか作れないそれを巡って殴り合いの喧嘩が勃発する事態にもなった。
仕方ないので大量の希望者の中から書類選考(人格・経歴・能力・コネ)をした上で月に一度ランダムで指定されたエリアの中で何でもありのバトルロイヤルを実施、上位3名のみが呪具ベルトを勝ち取る形式となった。
なお、この試験ではヘッドショットを始めとした即死技を除いたあらゆる行動が許可されている。
重傷者?反転術式のアウトプットや構築と再構成による治療の被検体になります。
所で残り2個は?それは政府首脳が指定する信頼できる人物()です。
誰だってスーパーパワーは欲しいからね、仕方ないね。
ケモ耳呪具の方でも似たような事はあったが、こちらは月に30個生産なのでそこまで選考もキツくはないため、希望者は皆素直に順番待ちしている。
ただガチムチの鍛え上げた米国軍人達がケモ耳化しているのは大分放送事故な絵面なのだが、必要経費と割り切っておくものとする。
なお、ケモ耳軍人達は皆独身であり、結婚相手に関しては政府及び軍首脳部がお見合いを斡旋する予定である。
とは言え、これだけやっても一国が天元の補助無しで自力で呪力を管理するにはまだまだ呪術師は圧倒的に不足している。
有史以前から連綿と続いている日本と比べるのが間違い?それはそう。
「まともな先住民の呪術師全滅してるじゃねーかF○○k!」
「ちょっとご先祖様ぁ!?後先考えて開拓してくださいよぉ!」
「普通の市民の中から見える人は全然見つかりませんな・・・。」
更なる人材発掘&万穂2号以外の人員も欲しいと探したが、呪具メガネや呪力検知器(風車呪具の応用品)による調査の結果、アメリカ国内の先住民の中には既にまともな呪術師が存在していない事が発覚した。
唯一発見された人物も生き残り達の先代族長(天寿全うまで間もなく)というご老人だったため、無茶な事が出来なかった。
「国内各所で行っている呪力発電の試験は順調ですね。凄まじい発電効率です。」
「ただ、やはり呪霊の誘因が確認されましたので、呪術師無しでは危険ですね。」
「うぅむ、やはり呪術師の確保が最優先課題か。」
現在、後天的に呪力に目覚めた者達は目下訓練中だ。
負の感情をトリガーとして運用できる呪力は発生させるだけなら簡単なのだが、元々制御機能の内蔵されている呪具ベルトは兎も角、ケモ耳呪具の方はあくまで呪力の生成と運用が可能になるだけでそれ以上は本人の努力と資質次第だ。
なので、データ取りや経過観察の必要もあって、まだまだ彼らは訓練漬けの毎日だった。
屈強な軍人100名以上が毎日万穂一人にボコボコにされる様はシュールだが、その美しい勇姿こそが彼ら彼女らを勇気づけた。
研究面でもその筋の第一人者である万穂からの技術提供により、続々と成果が上がっている。
しかし、それらを実際に安全に運用するためには呪術師による安全保障が不可欠なため、やはり呪術師の人手不足により大規模運用には至ってない。
他にもコピー六眼を用いた原子顕微鏡や天体望遠鏡などが試験中であり、表世界の最強国家としての技術力を遺憾なく発揮して呪術の解析・応用発展に全力を出していた。
「所でプロフェッサーも呪術師なのだし、その子供は呪術師になるのでは?」
「ロミオトラップの用意は出来ております。」
「失礼な言い方をするものじゃない。あくまで彼女本人の意思で我が国の国民になってもらうだけだとも。」
勿論、戸籍も何も存在しない万穂2号を完全に自国に抱き込むプランも進行中である。
やはり大国と言うべきか、実に強かだった。
という訳で、日本の他にアメリカ・中国が呪術界隈に参戦しました
ロシア?エネルギー資源が暴落しつつあって危機感持ってるけどメロンパン的に中国で十分なのでハブられました
次回、遂に2011年です