Re:転生ライダーinキヴォトス   作:KIARU

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僕の臨戦アリスどこ…?ここ…?(天井までPU出なかった人)
アロナ…?噓だよな…?


アビドス生徒会

特に用事も無かったのでとりあえず生徒会室で話を聞くことにした俺は今、目の前でナビルーをモフモフしてる梔子ユメ先輩を見ていた。

 

「相棒!見てないで助けてくれ!このままじゃ俺の毛がたくさん抜けちまう!」

 

「…梔子先輩、そろそろ離してあげてください」

 

「そっかぁー、残念。こんなにモフモフなのに…」

 

 そう言って梔子先輩はナビルーを名残惜しそうに床に下した。光のような速さで俺の後ろに隠れるナビルー。そんなところで能力使うなよ。今一瞬バチっとしたぞ。

 

「それにしても、二足歩行で喋る猫ちゃんなんて珍しいね?」

 

「ふふん、俺は相棒をナビするスーパーアイルー、ナビルー様だ!わかったら今度からはもっと丁重に扱ってくれよな」

 

「あいるー?それがナビルーちゃんの種族なの?」

 

「…そうか、キヴォトスにはいないんですね。俺達のいたところで人と共存してる猫の種族です。協力して自分達より何倍も大きな生物を狩ることもあるんですよ」

 

「そうなの!?ナビルーちゃん、すごい子だったんだねぇ」

 

 やはりこの世界にモンハン要素がないことがほぼほぼ確定か…?この一週間色々調べたがモンスターが居たりアイルーと一緒に暮らしてるなんて事例は一つも見つからなかった。この世界ではまだ見つかってないだけかもしれんが、望み薄だな。

 

「それで、生徒会への勧誘でしたっけ?どうして俺を?」

 

「あ、うん。ほら、今のアビドスってちょっと寂しいでしょ?だから生徒会に居た先輩達は生徒会長を含めて私以外全員転校しちゃったの。だから今は私が生徒会長なんだよ!ふふん」

 

 …それは損な役回りを押し付けられたというのではないだろうか。もし仮に梔子先輩の代でアビドスが潰れたら梔子先輩に責任を負わせられるように、そして自分たちは終わりが見えているアビドスから逃れて。多分、梔子先輩はそれを責めないし恨みもしてないだろう。となりのナビルーも苦い顔をしている。

 

「それでね、アビドス復興に向けてレクト君みたいな子が入ってきてくれたら、きっと僅かな一歩だとしても良い方向に進む気がするの!それにね、今日は断られちゃったけどホシノちゃんって子も生徒会に誘ってるの!一見刺々しい雰囲気があるけど話したら絶対良い子だと思うんだ!」

 

「…俺みたいな人って、ちなみにどんな印象を?」

 

「? だってレクト君、困ってる人が居たら自分の事なんて二の次に考えちゃう人でしょ?」

 

「多分違うと思います」

 

「えー?絶対そうだと思うけどなぁ」

 

 その自信はどこから来るんだ…。俺はそんな高尚な人間じゃない。自分を犠牲にしてまで他人を助けるなんてしないよ。

 ナビルーは「どうするんだ相棒?」とでも言いたげな目で視線を寄こしてきてるし…。まあ、いいか。

 

「ユメ先輩の俺への印象は絶対違うと思いますけど、生徒会自体は入りますよ。梔子先輩、一人だとなんか悪い詐欺に引っ掛かりそうなんで。よろしくお願いしますね、梔子先輩」

 

「やった!これからよろしくね!レクト君!」

 

 こうしてアビドス生徒会に入る事にはなったものの、役職などはまた後日ということで今日は帰宅となった。

 アビドス高等学校ではキヴォトスでは一般的なBDによる授業も最低限しかなく、テストもあるがそれも知識量としては最低限のものとなっているそうだ。つまり、自由時間が多い。明日から始まる生徒会の仕事と授業をしていても、俺の個人的な時間は充分とれるだろう。

 

 帰り道、ナビルーが俺の肩にしがみつきながら話しかけてくる。

 

「なあ相棒、生徒会の仕事ってなんだ?」

 

「俺にも詳しくはわからないが、生徒会って言うのはこのキヴォトスにおいて国みたいなものを意味する学園のトップの組織だ。生徒会長が国王みたいなもんだと思えばいいぞ。んで、その生徒会長含む側近達の集まりが生徒会ってわけだ。業務量事態はアビドスだしそこまで多くないと思うけど、重要な書類は扱うかもな」

 

「なるほど、責任重大だな!でもあの生徒会長も相棒を勧誘するなんてお目がたか…待て、相棒。なんかいる」

 

 いつも通り人通りのほぼない道路。まだ昼前の明るい時間に、その真っ黒な服と肌の異形の人型は嫌でも目に入った。何時からそこに居たのかはわからない。でもこれだけ目立つならもっと早くに気づいてもおかしくなかったはず。言いようのない違和感。こんな怪しいなりの奴がただの通りすがりなわけない。十中八九俺かナビルーが目的だ。俺はいつでも氷妖イヴェリアを放てるように構え、ナビルーは俺から降りて毛を逆立させている。それでもその黒い服の男はクックックと笑いを堪え切れていない。

 

「いえ失礼、龍塚レクトさん。私はゲマトリアという組織の【黒服】、以前そう呼ばれてからその名前が気に入り名乗っています。私は探究者でもあり、研究者でもあるのですが…あなたほど興味を惹かれる存在は見たことがありません。あなたを目の前にして放置をするなどとてもできませんが…困ったことにあなたに協力してもらう代わりに差し出せるものが私にはない。この手の話で一番わかりやすいのは金銭ですが、あなたには必要ない。そうでしょう?」

 

「そうだな。金には困ってない。それに協力って言ったって人体実験とかだろう?お断りだ」

 

「マネルガー博士の奴よりも邪悪な気配がプンプンするぜ!相棒、こんな奴の言うこと聞く必要ないぜ!」

 

「クックック…!ええ、そうでしょうとも。なので3ヶ月、その間は待ちましょう。もし協力をしてくれるのであれば、そちらの要求をできる限り吞みましょう。例えば…アビドス高等学校の生徒の安全などでしょうか」

 

「…」

 

「連絡先をお渡ししておきます。別の要件で私から連絡することもあるでしょう。その際は是非、色よい返事をお聞かせ願いたいですね」

 

 気づけばスマホが震え、新しいモモトークの連絡先に黒服が追加されていた。さっき梔子先輩とモモトークを交換しておいたので初の連絡先が黒服ということにはならなかった。

 

「モルモットになれって話ならお断りだが、普通の依頼なら考えてやる。非合法な依頼とかはやめてくれよ」

 

「ええ、覚えておきましょう。それでは失礼します」

 

 黒服はそう言って黒いゲートのような転移装置で立ち去って行った。あの中に入って追っていくのは流石に危険だな。奴の狙いが俺なら、俺が頷かなければいい話だ。

 

「相棒…」

 

「わかってる、あんな怪しいやつの提案なんか受けたりしないさ。合法の依頼だったら考えるんだがな」

 

 まあ、良い依頼者として関わる分には何もしないさ。俺の心変わりも多分しないだろう。

 

 だがもし、もしもの話だが…アビドスがこれ以上無く好きな場所になって、自分を差し出すことでその場所を守れるのだとしたら、俺はその時どういう決断を下すのだろうか。

 

「帰ろうか、ナビルー」

 

「おう!今日の晩飯は何にするんだ?」

 

「そうだなあ…」

 

 まあ、今は今、未来は未来だ。その時の事は、その時考えよう。今という時は二度とこないのだから。

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