IS インフィニット・ストラトス~春夏秋冬!? 二人目の天才!!!~(仮) 作:村人K
時間はあっという間に飛んでとっくの間に昼休み。ボクは屋上に呼び出されていた。
「これはどういうことなのだ? 春人」
呼び出してきたのはほー姉だ。
久々に再開した
んで、今も撒いてきたんだからね、けっこーたいへんだった。
「どういうことってなに? ほー姉?」
「そ、その呼び方はやめろっ! 春人!」
「えー? いいじゃん?」
ボクはこの呼び方を気に入っているのだけれど、ほー姉曰く、骨と呼ばれてるように聞こえるのであんまりよろしくないようで。ボクは気に入ってるんだけどなぁ。
「うぉっほんっ! それで? どういうことなのだ?」
ごまかされたことに憤るようにわざとらしく咳払いをしてからほー姉は詰め寄ってきた。
「だからどういうことって?」
「なんでお前がここにいる? お前はまだ十二歳だろう?」
うん、たしかにボクはまだ十二歳。本来なら高等学校のIS学園ではなくて義務教育課程の中等学校へ通うべきなのだ。
「んーっとね、ちょっと面倒だからいろいろ
「う、うむ」
「
束姉――
束姉の突拍子もない計画にボクはどれだけ振り回されたか……まあ楽しいのが八割だからいいっちゃいいんだけどね。
「なんでもいいってゆーうから学校に行きたいって言ったら色々な手回ししたみたいでここに通うことになったんだ」
「どうしてそうなるっ!」
「だって、ボクってどう考えても普通の学校に通えないでしょ?」
各国はパワーバランスを左右するISの開発に躍起になっているし、中には怪しげな組織も存在したりして、普通の学校に通ってちゃ誘拐や、最悪ISで武装した奴からの強襲の危険もあるからボクはIS開発に関わって以来、学校に通わず、束姉と色々な場所を転々とする生活をおくっていた。
「ここなら他に比べれば安全? だと思うし」
少々の疑問が混ざった言い様にほー姉は明らかに不機嫌そうだ。まあ、ボクがその気になればザルな警備体制だし、本職じゃないボクが出来るんだから多分結構な本職で怪しい人たちが入ってこれるんじゃないかなぁ。
「ボクがいちゃ、迷惑?」
「うっ……そういうわけではない。私だって
ふと不安そうに小首を傾げて聞くと、その様に箒姉は罪悪感を募らせてしまったのか、腑に落ちないが、納得せざるを得ないみたいで……計算通りです、ええ。
「あ、そうだ、
しゃーなしに言葉としてはとりあえずほー姉は封印しましょう。心の中ではずっとほー姉と呼ぶよ、ほー姉。
「ん……なんだ? 春人」
「やっぱりまだ一兄のこと好きなんだね」
「な、なにを!」
「いやー昔っからバレバレだよ? それにボクより先にまずは一夏を呼び出したりしてたし」
そう、今は昼休み。さっきも言ったけど朝一の授業前にほー姉はボクよりもまず、一兄の方へ向かったのだ。
「べ、別にただ久々に再開した幼なじみと話したかっただけだぞ!?」
「そんな動転してればバレバレだよ、一兄以外には」
ボクは知っている、織斑一夏という存在がどれだけ鈍感なのかを。昔、どう考えても一兄のことを意識しだしたほー姉の仕草には気づかないし、ボクとか束姉とかがけしかけてさせたアプローチとか、全部無駄に終わるという光景を見ていた時期もあるのだから。
「でだ、箒姉。ボクが一兄と箒姉をくっつけてあげるよ」
「な、なにを急に!」
おーおーほー姉の顔がこれでもかというくらいに一気に赤みを帯びていく。熱そう、物理的に。
「家族には幸せになってほしいからね。箒姉はまだ一兄のことが好きなんでしょ?」
「う、うむ、そ、そうだ」
あれ、どもってるけど珍しく素直に認めた。見て分かる通り、結構頑固な義姉なんだけど、まあさすがに突然のお別れとか経験したら素直にならざるを得ないのかな。まあ、それでも直接一兄に告ったりは気恥ずかしくて出来ないんだろうな、ということでボクの出番。
「それじゃ、ボクがほー姉の手伝いをしてあげるよ」
「何故そうなる! というかほー姉呼ぶな!」
あ、口が滑った。
「これでも結構経験値はあるよ? 経験値は」
IS開発者ともなればそれ目当てで色を当ててこようとする奴らなんてわんさかいたもの。まあボクの年齢を考えられない程の下賎な輩ってことでもあるんだけど。
なので多分ずっと一兄一筋で離れていた時にはひたすらに剣道に打ち込んでたほー姉より経験値はあると思うんだ。経験はないよ。うん。
「ほ、ほぉ……? 十二歳の義弟が経験とはこれはまた」
「いや、だから経験“値”ね。ボクを籠絡しようと色を当てる奴なんてわんさかいたんだってば」
「なっ!?」
まーたほー姉の顔が真っ赤に染まった。やかん乗せたらお湯が沸きそうだ。まあありえないけど。
「あー春人君見っけー!」
屋上入り口から何やら嫌な声が聞こえたと思った時にはもう遅い。その声に気づいた女子が階段を駆け上がってくる音が響いてく……ちょっと音多過ぎじゃないかな。多分これはクラスメートどころか同じ学年、下手したらその上も混ざってそうだ。
「んじゃ、ボクはここから逃げなきゃ面倒だしっ」
そういってそのまま屋上から飛び降りる。
「なっ! 春人っ!?」
後ろでほー姉が驚いてるのは当然だけど、もーまんたいもーまんたい。自分のISの背中だけ部分展開してそのままブースター吹かして着地。
「また後でね、ほー姉っ!」
屋上からこちらを唖然と見ているほー姉に手を振ってそのまま教室へ。うん、丁度予冷も鳴っていることだしね。皆も早く戻らないと出席簿が火を吹くよ。