サトシ君(転生者)の目指せ、ポケモンマスター!!   作:DestinyImpulse

17 / 55

 お気に入り2000人を超えて、投票者が90人を超えました!

 ありがとうございます!


アオプルコでの漫喫

 

 カイリューの楽園での騒動を切り抜けチャンピオンのワタルさんに連れられて俺達は無事にアオプルコのビーチで皆と再会したのだが……

 

「………そろそろ解放してくんね?」

 

 俺は現在、正座させられていた。

 ワタルさんからの連絡でビーチで俺達を待っていたタケシとカスミ。シゲルや慰安旅行で来ていたらしい母さんやオーキド博士…ビーチに降り立った俺に真っ先に飛び込んできたのは相棒のピカチュウだった。

 

「ピッカー!」

 

「ぐふ!?」

 

 しかし、ピカチュウの突進から始まった皆からの烈火の如きお叱りが俺を襲った。柄にも無く俺に抱きついたカスミは次の瞬間、「心配したのよ馬鹿ー!」と顔を真っ赤にしてビンタ。御三家達も俺を見るや飛び込んできて母さんからは泣きながらの説教。

 

 中々のカオス具合に、タケシやオーキド博士が一歩引き、冷や汗を流してワタルさんが間を取り持ってくれた程だ。

 

「まぁまぁ、皆さんのお気持ちも分かりますが…話を聞く限りサトシ君やリーフ君に不注意があった訳でもありませんし、二人のお陰で行方不明になっていたポケモン達も一部見つかりました…ここは多めに見てあげてください」

 

「は、はい。本当にありがとうございました!」

 

 ワタルさんに深々と頭を下げる母さん。シゲルが「君が生死不明と聞いてハナコさん、気絶した時もあったんだ。リーフも親御さんに連絡入れたまえ」と言ってくる。

 

「うむ、何はともあれ二人共無事で良かった。シゲルも切羽詰まった表情でワシに助けを求めたからのー」

 

「お、お爺様!?」

 

 どうやらシゲルも俺達を心配してくれた様だ。礼を言うと顔を真っ赤に染めてガールフレンド達と海の家に逃げてしまった。

 

「サトシとは違う意味で困った奴じゃのー。おお、忘れる所じゃったサトシ!ワシに“虹色の羽”を見せとくれ!」

 

 そう言えば、直接会った時に見せると約束したと“虹色の羽”を手渡す。ウキウキで“虹色の羽”を受け取ったが、輝きが消えたのを見て表情が一転する。

 

「うーむ、やはり輝きを失ってしまったか……そうじゃワタル君も持ってみてくれ」

 

「俺ですか?分かりました…」

 

 ワタルさんも伝説のポケモン【ホウオウ】には興味があるのだろう“虹色の羽”を受け取ると先程よりは輝きを放つが、やはり俺が持つ時とは比べるまでも無い。

 

「ワタル君程のトレーナーですら真の輝きを放たないとなれば、やはりホウオウは、一定の基準で誰かを選ぶのではなくサトシただ一人を選んだと考えるべきじゃな」

 

「そうなりますね…ホウオウは心正しい者を選ぶと聞きます。カントー地方に伝わる伝説【波導の勇者アーロン】もホウオウに選ばれたと一説にありますから我々では知る事のできない“ナニカ”をホウオウの様な伝説のポケモンは感じる事ができるのかもしれませんね……とにかく、触らせてくれてありがとうサトシ君」

 

「あ、はい」

 

 “虹色の羽”を返して貰うと元の輝きを放つ。……ホウオウか…いつかまた会えるのかな。

 

「ホウオウに選ばれたトレーナーか…将来が楽しみだ。ではオーキド博士、俺はここでおいとまさせてもらいます」

 

「うむ、今回は本当に助かったぞワタル君。キクコの婆さんにも宜しく言っといてくれ」

 

「ははは、キクコさんは受け取らないでしょうね。それじゃサトシ君、リーフ君、身体には気をつけるんだよ」

 

「はい、ワタルさん」

 

「本当にありがとうございました!」

 

 そうしてワタルさんはカイリューに乗って海の彼方へと消えていった。多分、俺達が沈没したサントアンヌ号で回収したモンスターボールを持ち主に返したり、行方不明のポケモン達の捜索に、カイリューの楽園での騒動やポケモンハンターについて色々とやる事があるんだろうな。

 

 

 

 そうして、サントアンヌ号から続くゴタゴタに漸く決着が付き平穏がやって来た。そして今、俺達が居るのは美しいビーチ、目の前に広がる煌びやかな海。

 

「ならば遊ぶしか無いな」

 

「そうだな!気分もリフレッシュしなくちゃ!」

 

「ピッカー!」

 

 水着に着替えた俺とタケシ、そしてピカチュウは海に飛び込み日差しの眩しさと合わさって丁度いい気持ちよさの海水浴を満喫する。因みにオーキド博士と母さんは慰安旅行で一緒のマサラタウンの人達の所に戻り、リーフとカスミは水着に着替えに更衣室に向かった。

 

 女の着替えは色々と大変だな…と考えていると後ろから砂を踏む足音がした。

 

「「お待たせ」」

 

 振り返ると、水着に着替えた二人の姿が…

 

 カスミはピンクのビキニ姿、健康的な曲線が陽の光を浴びて白く輝き、リーフは淡い緑色のビキニ姿、豊かな胸、更にほっそりしたくびれに膨らんだ臀部、肉付きのいい太ももが美しい。

 

 普段見ない二人の女の子らしい一面に良いもんだなぁ〜と感動に浸る。

 

「ふふーんどうかしら?お転婆人魚のカスミちゃんは!」

 

「に、似合う…かな?」

 

 堂々とするカスミに、恥ずかしそうに少し頬を赤らめるリーフがとても愛らしい。こういう時は素直に簡潔に褒めるもんだな…

 

「元が可愛い二人だからな、よく似合ってる。オレは褒めるの下手くそだから月並みな事しか言えなくて悪いな」

 

「べ、別にアンタにロマンチックな言葉は期待して無いわよ…!」

 

「月並みでも嬉しい…ありがとう!」

 

 遠回しに褒めると嬉しそうに顔を真っ赤にするカスミとリーフ。実際問題、余程変な服でも無ければ何を着ても似合うからな…。後ろで「なるほど、俺もあんな風に簡潔に言えば…!」とタケシがナンパの手口のアップデートをしている。

 

 そうして四人とポケモン達でビーチボール等で遊びまくり、腹が減ったと言う訳で飯を食おうと海の家で焼きそばを注文。

 

 タケシの飯は美味いが、こういうジャンクフードを時に食うとメチャクチャ美味く感じるのは常識だな…と、味わっていると。

 

「相変わらず客の居ない店だね〜爺さん!」

 

 陰気臭そうな、ちっこい婆さんがムサシ、コジロウ、ニャースのいつものロケット団を引き連れて現れる。……なんか久々に見た気がする。

 

 店の奥から現れた店主の爺さんと言い合いが始まり要約すると近くの海の家を経営している、このオババから金を借りているらしく、もうすぐ返せるのだが悪質な嫌がらせをされて目標に到達しない。

 

 なぜ、借金を返せる様にしているのに邪魔をしているのかと思えば海の家が欲しいとのこと。

 

 このまま邪魔をされ店の評判がガタ落ちになれば、夢であるボートで様々な海を旅することが出来なくなる。

 

 オババとロケット団が嫌な笑みを浮かべて去っていくと悔しそうに顔を歪める店主の爺さん。可哀想だから手を貸そうとカスミとリーフが言うので俺も動く事に……まぁ、ロケット団の思惑通りにするのも面白くないし、ほっとくのも夢見が悪い。

 

 タケシがどうやって客を呼ぶのか聞いてくるので、俺はモンスターボールを取り出しミロカロスを呼び出す。

 

「ミロカロス、君に決めた!」

 

「ミロロー!」

 

「そっか!ミロカロスでお客さんを呼べば、話題になって海の家のアピールに繋がる!」

 

「そうして、集まって来たお客様にタケシの作る焼き蕎麦を食わせれば繁盛間違いなしだ!」

 

 美しいミロカロスで客引きをして、プロ級の腕を持つタケシの料理を食べさせれば客は満足、話題は一気に繁盛間違いなしだ。リーフが名案と目を輝かせ、タケシも店主の爺さんもこれならと賛成してくれる。

 

「良いな良いなー!ミロカロス!あの時に私が先に釣り糸をタラせれば良かったー!」

 

 一方でカスミは進化したミロカロスを大層羨ましそうに見て、あの時に自分が釣りをしてヒンバスをゲットすれば良かったと頭を抱えていた。

 

 そうして始まった俺達の客引きは……

 

「ミロロー!」

 

「えー!何このポケモン、素敵ー!」

 

「おい、写真撮ろうぜー!」

 

「リュー!」

 

「キャー、ミニリュウも居るわ!可愛い!」

 

 店の前で客引きするミロカロスの美しさに惹かれてビーチの人達が直ぐに集まり、リーフのミニリュウが集まった人達にチラシを配り、注文を促させる。

 

「はーい!焼き蕎麦、お待ちでーす!」

 

「こっちは焼きとうもろこしです!」

 

「おいおい、あの看板娘の二人…可愛くないか?」

 

「ああ、珍しいポケモンも居るし可愛い看板娘に美味い料理…こりゃ最高だなー!」

 

 カスミとリーフの美少女が看板娘をしてプロ級のタケシが作る料理が客の心を鷲掴みにする。他にもピカチュウや御三家達も店の手伝いをして、いつの間にか海の家には大勢の客が押し寄せ大繁盛だった。

 

「イレイザーキャノン(仮)!」

 

「ニャー!?」

 

 途中で俺達の妨害を企てたロケット団にイレイザーキャノン(仮)で牽制して黙らせる。そうして二時間くらい、ぶっ通しで海の家を動かして流石に疲れたので休憩する事に…店主の爺さんは大繁盛のお陰で借金返済まで後一歩と喜んでくれた。

 

「繁盛しとる様じゃなサトシ、リーフ」

 

「オーキド博士?」

 

「どうして此処に?」

 

「なに、珍しいポケモンで客引きしとる海の家があると聞いて来たんじゃよ、やはりお前さん達じゃったか!ミロカロスにミニリュウとは珍しいポケモンをゲットしたもんじゃ、しかもミロカロスは色違いとは!是非とも後で研究させとくれ!」

 

 どうやら俺達の噂を聞いてやって来たらしい。ミロカロスとミニリュウを撫でながら都合が合えば研究所に送ってくれと懇願してくる。まぁ、ミロカロスも研究所に送る時もあるだろう…

 

 そうして店主の爺さんの借金返済に協力してると話せば、オーキド博士がこのビーチでポケモンと参加する水着美女コンテストが開催されるので、そこで客引きに使ったミロカロスとミニリュウを使って更にアピールすれば、後半も繁盛すると提案してくる。

 

「美女なら此処に居るわよ!」と出る気満々のカスミと「わ、私はちょっと…」と恥ずかしがるリーフ。まぁ、無理強いはできんな…

 

「と言う訳でミロカロスを貸してサトシ!」

 

「良いけど、キチンと返せよな」

 

「………モチロンヨ、ねーミロカロス?」

 

「ミロロー!」

 

 おい、何だそのカタコト声は…。まぁ、ミロカロスもヒンバスの頃から良くしてくれたカスミに心を許してるから言う事はちゃんと聞いてくれる、問題はないだろう。

 

 そうして始まった水着美女コンテスト。

 トップバッターにムサシと女装したコジロウが現れるので思わずリーフと吹いてしまった。そう言えばサントアンヌ号の時もアイツ黒ギャルに女装してたな……

 

 そんな事を考えているとオムスターに仮装するドガースとアーボを蹴飛ばしてシゲルがガールフレンド達を引き連れて飛び入り参戦する。

 

「……どうやらアイツもいつもの調子に戻った様だな……後でナナミさんにチクッとこ」

 

「あははは…シゲルらしいね」

 

 そうして調子に乗っていたシゲルだったが、カスミが俺のミロカロスと共に現れて唖然とする。世界で一番美しいポケモンと言われるミロカロスの色違いだ。共に歩くカスミも美少女なので会場は大盛況…俺も眼福と見ていると「……サトシ、鼻を伸ばし過ぎ…」とリーフにジト目で言われビビッと背筋を伸ばす。

 

 そんな俺を「あらあら」と笑いながら見つめる母さんに少しの恥ずかしさを感じつつも、これで優勝は貰ったと確信する。

 

 と、思っていたらロケット団がいつもの口上と共に現れて暴れ出す。どうやら爺さんの店を潰し、俺のミロカロスを奪うつもりらしい。まぁ、客引きの時も俺のミロカロスをムサシの奴が羨ましそうに見ていたから、何処かで仕掛けてくると思った。

 

「さぁ、コジロウやっておしまい!」

 

「おうよ!いけ、ギャラドス!!」

 

 そうしてコジロウが繰り出したのは、なんとギャラドスだった。まさかのポケモンである。そんな強力なポケモンどうしたんだよ、聞けば、どうやらサントアンヌ号の沈没にコイツらも巻き込まれた様で、その時に騙されて買ったコイキングと共に命がけで脱出。

 

「そうして共に苦難を乗り越えた俺とコイキングは硬い絆で結ばれ、ギャラドスに進化したのだ!」

 

「分かったら、痛い目をみる前に、その珍しいポケモンを渡すのニャ!」

 

「そうよそうよ!その美しいポケモンは美しい私にこそ相応しいわ!」

 

「ふざけんじゃないわよ!誰がアンタ達に私とサトシのミロカロスを渡すもんですか!」

 

「ミロロー!」

 

 おいカスミ、さりげなくミロカロスの所有権を主張しないでくれ。ミロカロスもカスミに懐いてるし……ピカチュウと言いカスミの魅力なのか俺のポケモンはカスミに弱すぎる。

 

 そうして始まったポケモンバトル。

 ギャラドスの“たつまき”をカスミはミロカロスに“アクアテール”を指示して掻き消す。そのまま“りゅうのはどう”を頭部に当てて動きを止めた隙に“うずしお”で動きを封じる。

 

 口を挟む暇も無くミロカロスでバトルしだすカスミだが、流石は水タイプのジムリーダー…水ポケモンの扱いが上手い。

 

「ふふん、いくらギャラドスだからって進化したばかりでバトルも初心者同然のアンタ達がトレーナーなら怖くないわ!」

 

「ぐぬぬ、生意気なコジャリガールめー!」

 

「ええい、ギャラドス!“はかいこうせん”で薙ぎ払え!」

 

 痺れを切らしたコジロウが“はかいこうせん”を撃たせるが“ミラーコート”でミロカロスが倍返し。“はかいこうせん”を倍返しされて吹き飛ぶギャラドスはロケット団を巻き込んで、黒幕であるオババの店に激突。ガス爆発でも起きたのか大爆発をして、やな感じ〜、とオババと共に星になって消えていく。

 

 

 こうしてオババの妨害も無くなり、無事に借金を返済した店主の爺さんは夢であるクルーザーの旅に乗り出した。お礼としてバイト代も結構くれたし結果オーライだな。

 

 俺達も次に進もうとオーキド博士と母さんに別れの挨拶を言う。どうやらシゲルはミロカロスが俺のポケモンだと知って珍しいポケモンを求めて先に行った様だ。

 

「そうじゃサトシ。頼まれとった“虹色の羽”のケースじゃ」

 

 そうしてオーキド博士が渡してくれたのは首にぶら下げるネックレスで“虹色の羽”をピッタリ収められるケースが先に取り付けられており、これで不意に無くす事はないだろう。

 

「外からは“虹色の羽”が見えん様になっておるから心配いらんと思うが、“虹色の羽”の希少性を狙う悪党に襲われるかもしれん。十分に注意するのじゃぞ!」

 

「ああ、ありがとうオーキド博士!母さんも元気で!」

 

「ええ、気をつけるのよ」

 

 そうして俺達も次の目的地を目指して歩を進める……振り返る事はしなかった。

 





・波導の勇者アーロン

 カントー出身なら知らぬ者は居ない程に有名な話。伝説によればアーロンもまたホウオウに“虹色の羽”を授けられた勇者の一人だと伝承で語り継がれている。

 これは、このssオリジナルの話。詳しい話は今後に…

・コジロウのギャラドス

 実はサントアンヌ号の沈没にコイツらも巻き込まれた。詐欺られたコイキングと共に命からがら脱出して絆を深めて進化した。しかしレベルが低いのとロケット団のトレーナースキルがお粗末なので、対して変わらない。

・頼んでいた“虹色の羽”のケース

 ネックレス型の物で“虹色の羽”をしまうケースが先に付いている。長さは胸に届くか届かないかで、普段は服の下で隠れており、ケース自体も外からでは“虹色の羽”が見えない様にしている。
 しかし“虹色の羽”が光る時は、ケースの隙間から光が漏れるので、光る時には分かりやすくなっている。



【ゲットしたポケモン】

・ピカチュウ

・バタフリー

・ミロカロス(色違い)

・サイホーン

・フシギダネ

・ヒトカゲ

・ゼニガメ

・クラブ

・ゲンガー
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。