サトシ君(転生者)の目指せ、ポケモンマスター!!   作:DestinyImpulse

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旅の始まり・君に決めた!

 

 あれから数ヶ月の時が経ち、いよいよ今日は旅立ちである。

 

 うーむ緊張してきた、心臓バクバクである。昨日は早めにベッドに潜り睡眠を取ったお陰で無事に寝坊する事なく起きる事ができた。

 

 朝食を終えて、パジャマから着替えてバッグを背負い。玄関で新品のスニーカーを履く。母さんは俺の後ろで見送りをしてくれてた。

 

「よし、準備オッケー!」

 

「忘れ物はない?」

 

「うーんと……ないな。じゃあ行ってきます!」

 

「はい、いってらっしゃい」

 

 冒険に必要な物は忘れる事なくバッグにしまってあるのを確認して俺は元気良く飛び出した。

 

「あ、おはようサトシ!」

 

「お、おはようリーフ」

 

 その道中でリーフと合流し折角なので一緒に向かう事にした。道中の話題は当然、最初のポケモンだ。

 

「サトシは最初のポケモン。何にするか決めたの?」

 

「俺はヒトカゲが良いな、リザードンに進化させてさ、背中に乗って空を飛んだら最高じゃないか!」

 

「それ凄く良いね!私はフシギダネに決めたんだ!」

 

 この後に出会う旅のパートナーに心を躍らせて、迷うことなく研究所に到着した俺達は……

 

 

 残された1匹のフシギダネを見て唖然とした。

 

 

 

 辺りを見回せば、苦笑いを浮かべるナナミさんとゼニガメを選んだシゲル。そして気まずそうに目を逸らすオーキド博士が居た。

 

 

 マサラタウンで10才に成長しポケモントレーナーになる者はオーキド博士から最初のパートナー……所謂御三家を与えられる。

 

 草タイプのフシギダネ。

 炎タイプのヒトカゲ。

 水タイプのゼニガメ。

 

 この三体の内の一匹を選び旅に出る。

 

 しかし今回、ポケモントレーナーになるのは俺とリーフにシゲルと後1人……計4人である。

 

 一体どうするんだろうなと思っていたが、まさか三体しか用意してなかったとは。しかも、早い者勝ちって聞いてないぞ!

 

 最初はシゲルがゼニガメを選んだ。そりゃ当然だ、だって家だもん。んで次は名も知らぬ同期がヒトカゲを選んだ……フザケヤガッテ。

 

 そしてフシギダネが残り、俺とリーフがやって来たと言う訳だ。誤解が無い様に言っておくが俺達は決して遅刻した訳では無い。指定された時間に余裕を持って来たのだ…

 

「ハァー…リーフ、フシギダネをパートナーにしろよ」

 

「え?でもサトシは?」

 

「こう言う時はレディーファーストだ。それにヒトカゲを予定していた俺よりも最初からフシギダネを選んでいたリーフの方がフシギダネにとっても良いさ」

 

 俺がそう言うと、「あ、ありがとう」と、嬉しそうにフシギダネをパートナーにするリーフと彼女に心地良さそうに撫でられるフシギダネ。

 

「サトシ君って意外に紳士的ね。シゲルも見習いなさい」

 

「も、勿論だよナナミ姉さん。それでお爺様、サトシはポケモン無しですか?」

 

「いやー居るには居るんじゃが…」

 

 気まずそうな顔をするオーキド博士。機械からイナズマのマークが刻まれたモンスターボールがウィーンと出てきて博士がボールを開くと、そこからポケモンが現れる。

 

「ピカチュウ」

 

「あ…!」

 

 そいつは俺が元いた世界ではポケモンの代表ともいえる黄色の電気ねずみ。“ピカチュウ”だ。そうか、こうしてサトシ君はピカチュウをパートナーにするのか…

 

「それはピカチュウというポケモンじゃ」

 

 ピカチュウはくりくりとした目で俺達を見上げる。可愛いなーと思い、遂に俺も旅立ててポケモンを貰えたと喜びピカチュウを抱っこ。

 

 それに何故かオーキド博士が慌てるので、首を傾げるとピカチュウはオレに対して電気ショックで攻撃してきたが……

 

 

「その程度のパワーで俺を倒せると思っていたのか?」

 

「ピカ!?」

 

 俺は伝説の超マサラ人。

 この程度の攻撃、ちょっと痛くてバリバリするだけだ。そんな俺を見てピカチュウを含めた皆んながドン引きしているが気にする事なく、餞別だとポケモン図鑑とモンスターボールを貰う。

 

 何はともかく、無事?にポケモンを貰いオーキド研究所を出ると研究所の前にはいつの間にか人だかりができていた。

 

『いいぞ、いいぞシゲル!がんばれがんばれシゲル!』

 

 特に目立つのはチアガールの女の子達だ。フリフリのポンポンを振り足を広げて踊っている様に思わず凝視してしまう。

 

「……サトシ?」

 

「っ!?」

 

 のだが、後ろから聞こえるリーフの若干冷たい声にビビり視線を移す。

 

「ありがとう、友よ、ガールフレンド達よ!私はきっとポケモンマスターになって、このマサラタウンの名を世界中に広めてみせる!」

 

「な、なんて奴だ…!」

 

 そうこうしている内にシゲルが前に出て、まるで町長選挙の演説みたいな事を言い出した。こんなプレッシャー全開の事を平気で行うなんて…

 

 

シゲル…お前が(メンタル)ナンバーワンだ!

 

 と言うかガールフレンド達って……アイツ、モテるのは知ってるけどハーレム作ってたのか……知らなかった。

 

『きゃあー!!いいぞいいぞシゲル!!』

 

「皆様、お見送りありがとうございます。オーキド・シゲル。ただいまよりポケモントレーナーの修行に行って参ります!」

 

 シゲルの宣言に歓声が増す。

 そしてシゲルは赤いオープンカーに乗り込む。俺達、ポケモンは持てるけど車の免許は持てないぞと思ったが、車内には大人のお姉さんで溢れており運転は彼女達が行う様だ。………あれもハーレムメンバーか、プレイボーイ過ぎるだろ。

 

「それじゃリーフ、サートシ君!僕は一足先に出発させてもらうよ!」

 

 そう言ってシゲルは大歓声を受けて旅立っていった。

 

「……凄かったな色々と」

 

「あははは……」

 

「ピカ…」

 

 乾いた笑いを浮かべるリーフにピカチュウも若干引いた表情をしており、ナナミさんも「あの子ったら」と額に手を当てていた。

 

「いよいよ旅立ちか…サトシはどうするの?」

 

「俺はピカチュウと少しコミュニケーション取りながら行くよ…コイツ、問題児みたいだからな」

 

 俺が視線を向けるとピカチュウはふてくされた表情で目を逸らす。モンスターボールにも入ろうとしないし、確かにオーキド博士が問題があると言う訳だ。

 

「そっか、じゃ私も行くね!サトシもピカチュウも頑張って!」

 

「ああ、リーフもフシギダネと頑張れよ」

 

「うん!」

 

 花の様な笑みを浮かべてリーフも街の人達に見送られて旅立って行った。

 

「この子がサトシの相棒?」

 

「そう、ピカチュウっていうんだ」

 

「そう、可愛いじゃない。ピカチュウちゃん、私はサトシのママでハナコっていうの。よろしくね?」

 

「ピ…ピカチュ」

 

「まぁ、ちょっと問題児だけど、これから仲良くなるさ。じゃあ行ってきます!!」

 

「サトシ、怪我しないように、風邪を引かないように気を付けなさいね!」

 

 そして俺も母さんにピカチュウを紹介し、皆んなに見送られながら遂にマサラタウンの外……旅に出た。

 

 

 

 マサラタウンにさよならバイバイをし、トキワシティを目指す……前にピカチュウと対面する。

 

 ピカチュウは言う事を聞かない、俺の事を舐め腐っているからだ。ならば俺の事を認めさせればいい。どうするって?決まってる、バトルすれば良いのだ。

 

 ピカチュウは人間にゲットされた事を認めたくなく、野生のポケモンの感性だ。なら、勝負して勝利すれば俺を認めるかもしれない。

 

 そうしてピカチュウにバトルを挑む。ピカチュウは「コイツ何言ってんだ?」と言いたげな顔をしていたが俺が「自信が無いのか?まぁ、お前程度のパワーでは、この俺を倒す事などできぬぅ!」って煽ればブチギレて攻撃してきた。

 

 そこから先は激闘だった。

 ピカチュウの“たいあたり”が俺に腹に直撃すれば、俺のラリアットがピカチュウに直撃して丁度いい岩盤に叩きつけ、ピカチュウの“電気ショック”と俺の“イレイザーキャノン(仮)”がぶつかり合う。

 

 こうして、ぶつかり合っていく内にお互いに“コイツやるな”と認め始め、気づけばお互いに笑みを浮かべていた。

 

 喧嘩漫画でありがちの事だが悪くはない。友情の様な物が芽生え、ピカチュウも俺の事を認めてくれたと思うし止めてもいいが、折角の勝負を曖昧にして終わらすのは良くない。

 

 決着をつけるまで続けようとしたが…思わぬ横槍が入る事になる。

 

 ピカチュウが放ち、俺が避けた“電気ショック”が近くにいたオニスズメに直撃したのだ。鳥ポケモンは電気でイチコロ…そんな言葉が脳裏を過ぎると涙目で俺達の事を見ていたオニスズメが仲間を呼んで襲い掛かって来たのだ。

 

 ボールの外に出ていたピカチュウは見事にオニスズメ達からタコ殴りにあい、俺も無数の切り傷を負いつつ伝説の超マサラ人の脚力で逃げ出した。

 

 途中で自転車を携えて釣りをしていた女の子と出会ったが、それどころじゃないので素通りして逃げると、「ちょっと!?何連れて来てんのよー!覚えてなさいよー!!」っと後ろから恐ろしい叫び声が聞こえてきたが、きっと気のせいだ。

 

 しかし、遂には追いつかれてしまった。

 「雑魚のパワーを集めた所で、この俺を超える事はできぬぅ!」と言ってやりたいが流石に数が違い過ぎる。

 

 流石にこれは不味いと思ったその時だった。

 

「ピィッカッチューーー!!」

 

 傷を負い俺に抱かれていたピカチュウが飛び出して電撃を放ったのだ。オニスズメ達の嘴よりも早く。ピカチュウの電撃が、悪天候から雷雲を誘発し、オニスズメ群れへと“かみなり”を放ったのだ。

 

 黒焦げになり“ひんし状態”になるオニスズメ達。いつの間にか雲は晴れ、夕日の輝きが俺達を照らし出す。

 

「ふ、お互いボロボロだな」

 

「ぴ、ピカ!」

 

 そうしてお互いにボロボロとなった姿を見て思わず笑い…… 聞こえてきた羽ばたきの音で動きを止める。

 

 まさか、他のオニスズメが来たのかと、音の聞こえた後方へと振り返ると…

 

 

 

 虹の神がそこに居た。

 

 

 

 その姿は前世の世界で言う鳳凰やフェニックスの様な伝説の生物であり、身に纏う存在感、その輝きと美しさ…恐らくポケモンであろう“ソレ”から感じるモノに俺達は圧倒されるしかなかった。

 

「…………」

 

 地に降り立ち、俺達をじっと見つめる“ソレ”は右翼を広げて、そこから放たれる虹色の光が俺達を包み込む。

 

「っ、……傷が!?」

 

「ピッカ!?」

 

 

 その光の温かさを感じていると、俺達がオニスズメ達に負わされた傷が治癒されていく、痛みや疲労感が完全になくなり万全の状態へと早変わりしたのだ。

 

 そして俺達の完治を見届けると今度は広げた右翼へ嘴を寄せ、咥えたソレを俺に差し出してくる。自然と受け取った手の中には、虹色に煌めく美しい羽があった。

 

「ショオォォォ!」

 

 やるべき事を終えた様で高笛の様な鳴き声を一つ残し、虹色の光彩を纏って空へと飛び立つ“ソレ”を俺達は黙って見送った。

 

 黄昏に染まった空に描かれる虹色の軌跡…それは言葉では到底言い表せない美しさと感動を与えてくれる。

 

 これは俺だけが感じているモノでは無いと、渡された“虹色の羽”を掲げて()()へと笑みを浮かべる。

 

「ピカチュウ……アレは多分、伝説のポケモンだ。スゲェよな、この世にはあんなスゲーポケモンも居るんだ」

 

「ピッカ…!」

 

 いつの間にか俺の肩に乗ったピカチュウは憧れを宿した眼差しを夕日の彼方へと消えていく“ソレ”に向けていた。

 

「色々あったが、最高の旅立ちだな相棒!」

 

「ピッカ!」

 

 俺の言葉に相棒……ピカチュウは笑みを浮かべて元気よく応えてくれた。肩にある重さが、揃う目線が、幸福の始まりを告げる様で嬉しかった。

 

 

 





・サトシ

 原作通りにピカチュウをパートナーにして旅に出た。
 イレイザーキャノン(仮)は波導の力で放っている。

 ホウオウに虹色の羽を貰った。

・リーフ

 フシギダネをパートナーに選び旅に出た。コレから旅先で出会う事になるだろう。

・シゲル

 数年後には黒歴史になるであろう、大それたパレードで旅立った。ハーレムを作っており、同級生から大人のお姉さんまで多種多様。

 プレイボーイ過ぎるだろとサトシに言われるが、数年後には「君にだけは絶対に言われたくない!」と反論する様になる。



・自転車を携えた女の子

 一体、何処の世界の美少女、カ○ミちゃん、なのか…


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