サトシ君(転生者)の目指せ、ポケモンマスター!!   作:DestinyImpulse

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 今回で、皆んな大好きな敵役の登場です!


通りすがりのポケモントレーナーだ、覚えておけ!

 

 オニスズメの群れの窮地から見事に脱し、謎のポケモンから“虹色の羽”を貰った俺は全速力でトキワシティへと向かった。伝説の超マサラ人の脚力と途中で出会ったジュンサーさんのバイクに乗せてもらい無事にトキワシティのポケモンセンターに辿り着く事ができた。

 

 ポケモンセンターのパソコンで母さんに無事の報告した後にオーキド博士にも連絡する。俺がポケモンをゲットしていない事に落胆するが、ピカチュウと相互理解していたのだからゲットする暇などない。

 

「でも、凄いポケモンに出会いましたよ」

 

 そう言って謎のポケモンから渡された“虹色の羽”を取り出すと、目玉が飛び出るかと思う程に目を見開いたオーキド博士が叫び出す。

 

 

『そ、それは!に、虹色の羽じゃないか!?サトシ、お前さん、何処でそれを!?』

 

 

「音量抑えてくれよ博士…見た事もない虹を纏ったポケモンがくれたんだ」

 

『虹を纏ったポケモンじゃと!?サトシよ、それは()()()()だ!』

 

 どうやら博士曰く、あのポケモンはホウオウと呼ばれる此処、カントー地方のお隣、ジョウト地方に伝わる伝説のポケモンらしい。

 

 伝説では世界中を飛び続け、心正しき者の前に姿を現し、飛んだ跡には虹が残り、ホウオウを見たものには永遠の幸せが約束される等「極楽浄土」の象徴のような伝承が主に語られており、特に有名なのが火事で死んだ三匹のポケモンを生き返らせた話だ。

 

『お前さんが手に持つ虹色の羽はホウオウに認められた【虹の勇者】の証とも言われておるのじゃ!』

 

 博士は前のめりになり、画面いっぱいに博士の顔が広がる。ポケモン博士としては伝説のポケモンの情報など喉から手が出る程に欲しいだろう。

 

「悪いけど博士、そんな縁起の良い物は渡さないよ。図鑑のデータで我慢してくれ」

 

『むむむ、確かにホウオウがサトシに直接渡した物をワシが手に取っても意味は無いじゃろう……お、データが送られて来たぞ。おお!こんな至近距離でホウオウが映っとるデータなど前例が無いぞ!』

 

 聞くだけで、相当なレア物らしいが…これは俺達の旅立ちの思い出とも言える物だ。渡す事はできない。博士もそれは分かってくれた様で、あの時にポケモン図鑑が自動で記録したであろうデータを送ると博士は大興奮する。

 

「それで博士。モノは頼みなんだけど、虹色の羽をしまうケース的なのを頼んで良いかな?今は懐にしまってるけど、流石にバチ当たりの様な感じがして」

 

『分かった、用意しておこう。こまめに連絡をよこしてくれ、直接渡しに行くので、その時に一度詳しく見せとくれ』

 

「ああ、分かったよ。それじゃもう遅いから切るよ」

 

『うむ、気をつけるんじゃぞ』

 

 

 そうして博士との通信を終える。

 さてと、旅立ちにピンチに伝説のホウオウとの遭遇。色々と有りすぎて疲れたな…今日は早めに休むか…

 

「あー!!やっぱり此処に居たわね!!」

 

「ん?」

 

 叫び声が聞こえ後ろを振り向くと、オレンジ色のショートヘアーに活発な格好をした女の子がボロボロの自転車を背負って俺を睨んでいた。

 

「えっと……」

 

「何よ、その顔!アンタ、忘れたとは言わせないわよ!アンタがオニスズメ達の群れを私の所に連れて来たせいで酷い目に遭ったんだからね!!」

 

 あー、思い出した。確かにオニスズメ達から逃げてる時に、自転車を携えて釣りをしていた女の子とすれ違ったっけ。ホウオウのインパクトが強くて忘れてたわ。

 

 そこから始まる女の子……“カスミ”から烈火の如きお叱りの声。壊したのはオニスズメ達だが、それを連れて来たのは俺なので甘んじて受けるしかないか…

 

 伝説の超マサラ人すら怯える凄味を出すカスミ。そんなに叫んで喉が痛く無いのかと考えていた直後だった。

 

『警報です。警報です。トキワシティに何者かが侵入しました。ポケモン誘拐団の恐れがあります』

 

 突然、鳴り響く警報に俺達も動きを止めて辺りを見回す。

 

 おいおい、今度は何事だぁ?

 トラブルに続いてまた新たなトラブルに巻き込まれるとか……今日は運が良いのか悪いのか分からないな….

 

「ん?上から何か来るぞ!」

 

 何かを察して上を見上げると、ガラスの割れる音がした後に現れたのは2個のモンスターボール。

 

「シャー!!」

 

「ドガ~ス!」

 

 モンスターボールから蛇ポケモンの“アーボ”とガスポケモンの“ドガース”が出現し、ポケモンセンターの室内が黒いガスに包まれる。

 

「な、なんだ!?」

 

「何だかんだと聞かれたら」

 

「答えて上げるが、世の情け」

 

 突然の事に困惑する俺の声に反応する様に“誰か”の声が聞こえてきた。

 ガスの向こうから男女の2人組が現れる。

 女はピンクの長い髪にへそ出しのシャツにミニスカートでボディラインが強調されている。男は青い髪に長袖と長ズボンの長身に赤い薔薇を携える。そして2人の服は制服なのか、真ん中に大きく【R】の文字が描かれていた。

 

「世界の破壊を防ぐ為」

 

「世界の平和を守る為」

 

「愛と真実の悪を貫く」

 

「ラブリーチャーミーな敵役」

 

「ムサシ!」

 

「コジロウ!」

 

「銀河を駆ける、ロケット団の2人には!」

 

「ホワイトホール、白い明日が待ってるぜ!」

 

「ニャーんてな!」

 

 まるで特撮番組の様な口上で登場する二人と猫ポケモンの“ニャース”……ああ、思い出した。確かアニポケには大人気の敵役が居て、それが目の前の三人組だ。

 

 どうやら、このポケモンセンターで治療を受けているポケモン達を根こそぎ奪いに現れた様で目立ちたがり屋なのか聞いてもないのにペラペラと喋りだした。

 

「そんな事させるもんですが!この世界の美少女カスミちゃんが相手よ!!イケ!My Steady!!」

 

 正義感が強いのか、そうはさせないとカスミがモンスターボールを投げ…

 

「トサキーント!トサキント!」

 

「「「「「………………………??」」」」」

 

 現れた、きんぎょポケモンの“トサキント”がピチピチと跳ねだして空気が何とも言えない感じになる。水中で生きる魚ポケモンが陸で戦える筈もなくピチピチと跳ねるしかないトサキント。

 

「あ…間違えた」

 

「おい!?」

 

「何を出すかと思えば…ガキンチョと遊んでる程、暇じゃないのよ!いきなさいアーボ!」

 

「ちょ、ちょっと待って!?」

 

 これ以上は付き合ってられないとムサシがアーボをカスミに嗾ける。慌ててタイムタイムとパニックになるカスミ……やれやれ。

 

「いけ!俺自身!!」

 

「シャー!?」

 

 流石に女の子が襲われるのを黙ってみてる訳にもいかないのでアーボをぶん殴りカスミを守る。

 

「無事か?」

 

「う、うん…」

 

「あ、アーボ!?」

 

「な、何だアイツ!?素手でポケモンを殴り倒したぞ!?」

 

「じょ、常識外れだニャ!?」

 

 

 目をパチパチさせ俺を見つめるカスミに、アーボを殴り倒す俺に漠然とするロケット……ん?

 

「「ニャースが喋ってる!?」」

 

 聞き間違いでも何でもなく、ニャースの口から人間の言葉が出てきた。アイツら珍しいポケモンを頂くとか言ってたが、そのニャースの方が遥かに珍しいだろう。

 

 うーむ、伝説のポケモンであるホウオウに人の言葉を喋るニャース……本気で今日の俺の運勢が知りたくなってきた。

 

「ニャーの事はどうでもいいニャ!おミャーは何者ニャ!?」

 

 何者かか……ふむ、俺もコイツ等の様に決め台詞でも言ってみるか…

 

 

「通りすがりのポケモントレーナーだ、覚えておけ!」

 

 

 前世の遠い記憶にある、仮面ライダーの言葉を使わせてもらおう……

 

「ピカチュウ!君に決めた!!」

 

「ピッカ…チュウゥゥウ!!!」

 

 

 そして相棒に指示を出す。

 俺の声に応える様にポケモンセンターの奥から飛び出してきたピカチュウの“電気ショック”……いや“10まんボルト”がロケット団に襲い掛かる。

 

 

 

「「「やなかんじぃぃぃ!!!」」」

 

 

 “10まんボルト”を喰らい捨て台詞と共にロケット団は空の彼方にへと吹き飛んでいった。

 

 おー、完全にギャグ漫画のソレだな。ご丁寧にキラーンって星になって輝いてたし…

 

「ナイスタイミングだぜ、ピカチュウ」

 

「ピッカ!」

 

 ホウオウが治癒してくれたとはいえ念の為に、ポケモンセンターに着いた時にピカチュウの検査をお願いしていたのだ。しかし心配は杞憂だった様で元気一杯だ。

 

 因みにさっきの“10まんボルト”はオニスズメ達を倒した時に覚えた様だ。

 

 

 ピカチュウの後から現れたジョーイさんと駆けつけてくれたジュンサーさんから感謝の言葉を受け取り悪い気分ではなかったが、今日はイベントが立て続けに起こって流石に疲れがヤバイので休ませてもらうとしよう…

 

 

 

 翌日、ジュンサーさんとジョーイさんに見送られながらニビシティを目指してトキワの森へと入るが…

  

 

「キャー!虫は無理なのー!」

 

 何故か付いてきたカスミが、虫ポケモンの“キャタピー"を見て俺の後ろに隠れる。どうやら自転車の責任を取るまで付いてくる気らしい…因みにカスミの自転車はロケット団からポケモンセンターを守ったお礼でトキワシティのジュンサーさんが修理に出してくれた。

 

 なので責任も何も無いのだが………あ、そう言えば俺はまだポケモンをゲットした事がなかったな。

 

「いけ!モンスターボール!!」

 

「ええ!?」

 

 カスミの驚愕を背に俺はモンスターボールを投げ、キャタピーに直撃する。赤い光に包まれてモンスターボールに収まり、何度か震え、最後にピコンと音を立ててキャタピーはゲットされた。

 

「キャタピー…ゲットだぜ!!」

 

「ぴ、ピカチュウ!!」

 

「嘘でしょー!?」

 

 こうして俺達の旅に新たに一人と一匹が加わるのだった。

 

 

 

 





・サトシ(転生者)

 伝説の超マサラ人なのでポケモン相手にも戦える。
 原作通りにキャタピーをゲットした。

・オーキド博士

 サトシ(転生者)がホウオウから虹色の羽を貰ったと知り驚愕した。送られてきたホウオウのデータを興奮して眺めてる。

・カスミ
 
 サトシ(転生者)の常識外れぶりに驚愕するも、何だかんだで付いてきた。

・ロケット団

 みんな大好き敵役。
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