サトシ君(転生者)の目指せ、ポケモンマスター!! 作:DestinyImpulse
投票者数:130人、ありがとうございます!
今回は、活動報告で提供されたポケモンを登場させたオリジナル回です。
カントー地方南西部に位置する休火山の島、それがグレン島だ。
休火山と言っても、火山の内部には溶岩が流れ、大地の脈動を感じる事ができ地熱によって温泉とポケモン研究が盛んな島。
火山内部には溶岩の熱を好んだ炎・地面・岩タイプのポケモン達が集まる事があり、一応、内部にも温泉があるので生存はできる。しかし、彼らが生息できるのは火山の周辺や上層部。間違っても下層部には行かない。
それは何故か?
単純に環境が厳しいからだ。下であればある程に火山のエネルギーは強くなり過酷な環境になる。如何にポケモンでも、下手をすれば命に関わる所に態々向かわなくても上で十分に生活できるのだ向かう必要がない。
しかし、何事にも例外は存在する。
サトシがカツラとジム戦を繰り広げた場所よりも更に下層。呼吸をするだけで内部が火傷しそうな空気に囲まれた、凡そ人が立ち入りできず、ポケモンですら容易に訪れない場所に……“ソレ”は居た。
マグマの様な熱い身体に溶岩で構成された殻を背負う【ようがんポケモン マグカルゴ】。
殻にエネルギーを溜めて生活するマグカルゴだが、火山最下層部のエネルギーを独り占めして育ったソレは従来のマグカルゴよりも巨大な俗に言う親分個体だった。
態々危険を冒してまで下層部を目指さない“当たり前”を逆手に取って、このマグカルゴは他のポケモンや同族達から離れ、この最下層部に住み着いた。
無論、初めから最下層に住めた訳ではない。他のポケモンや同族ですら避けるのだ当然である。されど上等な火山エネルギーを逃す手はなく少しずつ環境に適応し、マグカルゴは親分へと成長した。
「…………マグ?」
結果として最下層の主となったマグカルゴが溶岩の海を緩やかに泳いでいると何者かの気配を察知する。己のテリトリーを踏み荒らす部外者を基本的には野生のポケモンは許さない。
しかし、この親分マグカルゴは基本的に穏やかであった。此処に来るのは迷い込むか度胸試しでくるポケモンのみ、最下層の過酷さに耐えきれずに出ていくのが常である、自分が出て行けと言えば直ぐに出ていく故に怒る必要もない。
「……………」
しかし、今回は違った。
上と最下層を繋ぐ通路からやって来たのは……“蒼炎の重騎士”だった。
青黒く鋭角かつ重厚な身体…歩く度にその重厚さが伝わる様で有りながら、まるで幽霊の様な不確かな印象を与える矛盾。
そして何よりも特徴的なのが両腕部が“蒼炎の大剣”である事…
「………マグ」
「……………」
自らのテリトリーに現れた異物。親分マグカルゴにとっても目の前の重騎士は見た事ない未知のポケモン。目を細める親分マグカルゴを視認した重騎士は数秒親分マグカルゴを見た後に…迸る最下層のエネルギーを取り込み始めた。
「マグウゥゥゥゥ!!!」
それ即ち、親分マグカルゴの縄張りを土足で踏み荒らすも同じ事…主である自分の目の前で堂々と己の糧である火山エネルギーを我が物顔で取り込んだのだ、許せる筈がない。
激昂する親分マグカルゴから“じならし”の衝撃波が全身から放たれ周囲のマグマが脈動、大波となって重騎士へと襲い掛かる。
「……………」
火山の最下層で熱せられたマグマだ。浴びれば並のポケモンでは致命傷となり得る。しかし、重騎士は特に慌てる事なく左腕の大剣を展開、高密度の熱エネルギーが蓄えられた大剣を振りかぶり……
放たれた蒼炎の斬撃波がマグマの大波を切り裂いた。
「マグゥゥゥゥ!」
「……………」
それを見た親分マグカルゴが理解した、コイツは敵だ。自分の縄張りを踏み荒らす排除すべき外敵だ。それに対して重騎士も親分マグカルゴを敵と認識して両腕の大剣を展開して身に纏う蒼炎を滾らせる。
今、グレン火山の最下層で二体の強者が激突する。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『おお、化石から復元されたのはチゴラスか!実に育て甲斐があるポケモンじゃのー!』
「まぁ、トゲピー同様に今直ぐは送れないから、見せるのはマサラタウンに帰って来た時だな」
ジム戦から翌日、俺達はバッジゲットとチゴラスの報告をオーキド博士にしていた。チゴラスを興味深そうに見つめるオーキド博士たが、トゲピー同様に生まれたばかりのベイビーなので直ぐには送れない。
『うむ、残るバッジも後一つ。シゲルやリーフは既にバッジを八つ以上集めたと聞いておるしサトシも続くのだぞ!』
「ああ、任せてくれよ博士!」
そうして博士との通信を終える。シゲルやリーフは既にバッジを八つ以上集めたらしい。こりゃ俺も負けてはられないな。
「とは言え、船の出航は明日だ。今日はゆっくり疲れを癒そう」
「賛成ー!せっかくグレン島に来たんですものバカンスしなきゃ損よ!」
「チャゲ!チャゲ!」
「チゴー!」
と意気込みたいがカントー本島への船は明日出発だ。タケシの言う通りに今日は疲れを癒す事に専念しよう。カスミが意気揚々と、バカンスだと大はしゃぎして釣られてトゲピーとチゴラスもピョンピョンと飛び跳ねる。
その時だった。グレン火山の麓から爆発が起こったのは…耳に響く轟音に慌てる島の人々、何事かと音のする方に向かえば…
「マグウウウウ!!」
「………………!」
明らかに普通じゃない二体のポケモンが争っていた。
一体はマグマのカタツムリと言える姿をしており、その大きさは俺の親分ベトベトンに引けを取らない。
もう一体は蒼炎を纏った重厚な騎士のポケモン。その両腕は大剣で構成されていた。
「あれはマグカルゴ!?だが通常よりデカイぞ!?」
「俺のベトベトンと似た感じか…もう一体は?」
どうやら、マグマのカタツムリの方はマグカルゴと言うポケモンらしいが大きさが普通じゃない……俺のベトベトンと同じ親分個体なのだろう。
騎士の方を聞いてみるが、博識なタケシやカスミも分からないと帰って来た。こう言う時こそポケモン図鑑と騎士に向けて鑑定すると…
【ソウブレイズ ひのけんしポケモン 両腕の 炎の剣は 志半ばで 力つきた 剣士の 怨念で 燃え上がる。トレーナーには 忠誠を 誓い 敵意を 示す 者が いれば 問答無用で 斬りつけていく】
「ソウブレイズ?炎、ゴーストタイプのポケモン…」
「でも、図鑑と全然違うわよ!?」
カスミの言う通り、図鑑のソウブレイズと目の前のソウブレイズは違っていた。ポケモン図鑑に映る通常のソウブレイズの様な細身の身体ではなく、一回り大きく重装甲の鎧を思わせる体格に、従来よりも更に青黒い色合いをして全身に迸る蒼炎。
そして特徴的な両腕の剣は通常の1.5倍は大きかった。
「どうやら相当に特異な特殊個体の様だな」
「カツラさん!」
困惑していると、グレン島のジムリーダーであるカツラが現れる。この大騒ぎに黙認する事なく慌てて駆けつけた様だ。
カツラ曰く生まれや環境によって従来とは違う力を身につけた特殊個体には基本的に二つの例がある。
一つは通常とは違う事があっても、既存とは大きく掛け離れる事はない例…
もう一つは既存と掛け離れた、もはやリージョンフォームに近い例…
「あの親分マグカルゴが前者で重厚なソウブレイズが後者って事ですか?」
「その通り…あの親分マグカルゴはグレン火山の最下層に生息し膨大な火山エネルギーを独り占めした事で大きく成長を遂げた個体だ……過酷過ぎる環境故に誰も立ち入る事はなく…私も昔、専用装備でグレン火山を探索した時に一目見た事があるが縄張りを荒らす事がなければ何もしない穏やかな性格だった筈…」
「……もしかして、あのソウブレイズに住処を荒らされたから怒って戦闘になったんじゃ!」
「可能性はあるな。……でも、あんな凄いポケモンが島に居るなら噂になると思うが…」
「いや、私も長年グレン島に住むが…通常種も含めてソウブレイズを見た事も聞いた事もない。……それにゴーストタイプのポケモンは知性が高い、もしや船に潜伏し、このグレン島にやって来たのやもしれない…!」
突然の騒動に逃げ惑う観光客や野生のポケモン達の補助をしつつ皆で考察を立てるが……そうしてる内にも二体の戦いは苛烈さを増していく。
「…………ソウ!」
「マグウウ!」
ソウブレイズが親分マグカルゴに向けて“シャドークロー”を叩き込む。重厚な大剣から放たれる影の刃が親分マグカルゴに迫るが親分マグカルゴが吠えると、身体の周囲から炎のドーム状のオーラが形成され“シャドークロー”を弾き飛ばす。
「な、何よあれ!?」
「あの親分マグカルゴは火山最下層の熱エネルギーで育った個体だ。周囲に熱エネルギーを放ちドーム状のバリアーを形成したのだ!」
ゲームでは有り得ない事もリアルなら可能……アニポケでも奇想天外な作戦とか有るから、奇想天外な生態をしたポケモンが居ても不思議じゃない。
納得していると親分マグカルゴが全方位に爆炎を放ってきた。炎技の“ふんえん”だ。特殊ソウブレイズは勿論、俺達まで巻き込まれるのでピカチュウに“なみのり”で相殺させようと考えると…
「む、ゆけ!ブーバーン!!」
「ブバ!」
カツラが繰り出したポケモン、ジム戦で戦ったブーバーの進化形であるブーバーンが爆炎を受け止めて吸収した。
「吸収した!?ブーバーンに“もらいび”の特性は無い筈、それに色も違う」
「このブーバーンはブビィの頃から、グレンタウンの火山で育った為に“もらいび”を身につけた特殊個体さ」
炎を吸収した所から見て“もらいび”の特性。しかしブーバーンの特性は“ほのおのからだ”と“やるき”だと思えば、カツラも疑問を持つのを分かっていた様に説明してくれる。
俺のベトベトンが発電所に生息して電気耐性を得た様に…ブビィの頃から火山に生息していた影響か…体の色も小豆色のように通常とも、記録にある色違いとも違う。
これは後から聞いたが、ジムリーダーはトレーナーを試す立場上、ジム戦において特殊個体の様な特異性のあるポケモンは基本的に出さないらしい。
「何にせよ、止めなければ島の皆が危険だ。手を貸してくれ!」
「そりゃ勿論。でなきゃ騒動の中心に来やしない!」
「ははは!それもそうか!では、親分マグカルゴは炎と岩のエキスパートである私とタケシ君が、ソウブレイズはサトシ君とカスミ君で対処するとしよう!」
激突する二体の特殊個体の戦いに辺りは破壊され、このままでは街が危ないので早急に対処する事に…
マグカルゴは炎・岩タイプなので、炎タイプのエキスパートであるカツラと岩タイプのエキスパートであるタケシが対処し、残った俺とカスミがソウブレイズを止める。
「よし、先ずは二体を引き剥がすぞ!ブーバーン!」
「はい!いけ、イワーク!!」
「ブーバーン!」
「イワークー!」
「マグゥゥ!?」
タケシがイワークを出してカツラのブーバーンと協力して親分マグカルゴを引き剥がしてくれたので、俺達はソウブレイズの方に集中する。ベテランジムリーダーのカツラとタケシだ。心配は無用だろう…
「足を引っ張んなよ、カスミ」
「誰に言ってるのよ!私だって水のエキスパートよ、問題ないわ!」
「……………………」
お互いに軽口を言い合いつつも頬から冷や汗を流す俺達。目の前に立つソウブレイズはジッと俺達を値踏みする様に見つつ、親分マグカルゴが放った炎を吸収する。どうやらアイツも特性“もらいび”の様だ…
話し合いで引いてくれそうもないし実力行使だ。
俺がドサイドンを繰り出しカスミがスターミーを出して応戦する。それを見て重厚そうに歩いておきながら足音一つも立てずに迫るソウブレイズを見てカスミがスターミーに“ハイドロポンプ”を指示する。
「………ソウ!」
「ヘァ!?」
「うっそ!?」
しかし、ソウブレイズは臆する事なく両腕の大剣で真正面からエックス字に切り捨てる。相性を力押しで捩じ伏せたのだ…
その勢いで“サイコカッター”を飛ばしてくるのでドサイドンで受け止めると…受け止めた“サイコカッター”が爆発した。
「ドッサイ!?」
「なっ!?」
“サイコカッター”に爆発の追加効果なんて無い……っ、ソウブレイズの身に纏う炎が“サイコカッター”に付与され、それが爆発したのか…!?
「大丈夫か、ドサイドン?」
「ドッサイ!」
「よし!ドサイドン、“ストーンエッジ”!!」
こりゃ近接戦闘は不味い…慎重にいくぞとドサイドンに“ストーンエッジ”を指示して岩の斬弾を叩き込むが、“ハイドロポンプ”と同様に切り捨てられる。ドサイドンのパワーで放つ岩の物理技を容易く切り捨てるなよ…!
「カスミ!」
「分かってるわよ!スターミー、“こうそくスピン”!!」
「…!」
しかし、“ストーンエッジ”はオトリだ。ソウブレイズが岩の斬弾を斬り伏せる隙に側面からスターミーが“こうそくスピン”でソウブレイズに突貫する。
ノコギリの様に高速回転するスターミー、だがノーマル技の“こうそくスピン”ではゴーストタイプでもあるソウブレイズには効かない…が、そんな事も分からないカスミではない。
「そのまま“ハイドロポンプ”よ!」
「!」
“こうそくスピン”の状態で“ハイドロポンプ”を放ちソウブレイズを吹き飛ばすスターミー。ノーマル技の“こうそくスピン”で油断して不意の弱点技を喰らい苦痛の表情を浮かべるソウブレイズにドサイドンが“ドリルライナー”で追撃する。
「ドッサイ!!」
「……ソウ!」
両腕の大剣を盾に受け止めるが、流石にドサイドンのパワーを苦も無く受け止めるは無理の様でジリジリと押し込まれる。
「今よ!もう一度、“こうそくスピン”!!」
「ヘァ!」
そんなソウブレイズの背後からスターミーが“こうそくスピン”で突撃する。主力の両腕はドサイドンの攻撃を防ぐのに使われて迎撃は困難……どうするかと思えばソウブレイズの姿が幽霊の様に消えた。
「“ゴーストダイブ”!やはり使えるか…!」
「スターミー、ストップ!」
俺がゲンガーでよく使う“ゴーストダイブ”だ。ソウブレイズはゴーストタイプのポケモン…使えても不思議じゃないので俺もカスミも即座に対応してポケモン達を衝突させない様に停止させる。
「……何処に消えたの?」
「………っ、上だ!」
カスミが消えたソウブレイズを警戒して辺りを注意深く観察する傍らで俺はそっと目を閉じて心で探る事に……格好つけ過ぎと思うかもしれんが、波導使いの俺からすれば真面目な気配探知だ。
「ブレイズ!!」
そして、それから導き出された答えに従って上を見るとソウブレイズが両腕の大剣に激しい蒼炎を纏わせてエックス字に振り下ろすと同時に、激しく燃え滾る蒼炎の斬撃波が俺達目掛けて放たれた。
「サトシ!」
「分かってる!!」
見ただけで分かる。まともに喰らえば御陀仏だと…故に出し惜しみせずにドサイドンに“がんせきほう”を、カスミはスターミーに“ハイドロポンプ”の最大火力を放ち迎撃する。
俺達一撃とソウブレイズの一撃が空中で衝突…大爆発を巻き起こした。
「…………無事か?」
「………あ、ありがとう」
咄嗟にカスミを庇って衝撃に備えたが……なんつー威力だ。二体がかりで相殺がやっとなんて……っ!?
「ドサイドン、くるぞ!」
「ドッーー「……ソウ!」ーー…ドン!?」
息を吐くも束の間、巻き起こった爆煙を突き抜けてソウブレイズが両腕の大剣に光を纏わせてドサイドン達に迫る。あれは…“ソーラーブレード”!?
弱点の大技を喰らったドサイドンとスターミーが斬り飛ばされて戦闘不能になる。
「くっ…よくやってくれたドサイドン、ゆっくり休んでくれ。」
「アナタもスターミー」
戦えないドサイドンとスターミーをボールに戻す俺達。一方のソウブレイズは今だに健在。炎を滾らせてヤル気満々って感じだ…
「……強い」
「ああ……出し惜しみは無しだ。リザードン、君に決めた!!」
「グオオオン!!」
カスミの言う通り、特殊個体のソウブレイズは強い…故に出し惜しみは無しとエースのリザードンを繰り出す。強いソウブレイズを見てヤル気十分のリザードンを見て、ソウブレイズが目を細める。
「リザードン、“ドラゴンクロー”!!」
リザードンが“ドラゴンクロー”を展開して切り掛かると同時にソウブレイズも専用技の“むねんのつるぎ”で迎え撃つ。タイプ一致でパワーもありリザードンが押し負けて、更にソウブレイズの大剣の蒼炎が爆発するが…
「今だ!“ぼうふう”!!」
「グオオオン!!」
「………!?」
その瞬間にリザードンが“ぼうふう”を発動させて巻き起こった爆発ごとソウブレイズを吹き飛ばす。タイプ一致の“ぼうふう”をまともに喰らったのだ、堪えただろう…
「グルル…!」
「……ソウ!」
しかし、ソウブレイズは倒れる気配は無く。リザードンを侮れない敵と認識したのか蒼炎を昂らせる。それに対してリザードンも警戒した表情で尻尾の炎を滾らせる。
その時だ、タケシやカツラと戦っていた親分マグカルゴが此方に吹き飛ばされて来た。大きく息を吐いて消耗しており、流石の親分マグカルゴもベテランジムリーダーのカツラとタケシのタッグには分が悪かったのだろう。
苦し紛れに放つ“げんしのちから”をブーバーンの“ソーラービーム”が迎撃して、その隙にイワークが“だいちのちから”で親分マグカルゴを下からカチ上げる。
「今だ、タケシ君!!」
「はい!いけ、モンスターボール!!」
その好機を逃さずタケシがモンスターボールを投げれば、消耗させた事もあり数度揺れるが最終的にゲットされる親分マグカルゴ。
「やったなタケシ君。よくやってくれた!」
「いえ、俺一人だったら危なかったですよ…カツラさんの援護のお陰です。それにまだ終わって無いですし…!」
親分マグカルゴをゲットした事に喜びたいが、まだソウブレイズが居るので安心はできない。
「………………ソウ」
しかし、親分マグカルゴがゲットされた一部始終を見届けたソウブレイズから戦意が消える。獲物が消えた事に対する落胆か、もしくは多勢に無勢を悟ったのか…ソウブレイズは“ゴーストダイブ”で姿を消していく。
「………ソウ!」
「グオオオ…!」
リザードンと俺をジッと見つめながら…
「………終わったのか?」
一体はゲットし、もう一体は消えた。
暴れていた二体の特殊個体による騒動は、こうして何とも言えない気持ちを残して幕を閉じた。
『成程の〜。大変な目に合った様じゃな』
それから数時間後、騒動の事後処理を終えた俺達はオーキド博士に報告する事にした。通常とは違う特殊個体だ、オーキド博士なら何か分かるかもしれない。
「オーキド博士はどう思ってる?」
『うむ、親分マグカルゴは火山最下層の熱エネルギーを糧にし続けた事で通常の延長線上に位置する変化を遂げた個体じゃ』
博士曰く、特殊個体は親分マグカルゴの様な通常種の延長線上的な変化を遂げた特殊個体の方が一般的らしく。
俺のベトベトンの様に何か耐性が追加されたり、普通は覚えない技を覚えたり、特性に追加効果が付与されたり、と様々な事例がある。
『じゃが、お前達が戦ったソウブレイズは特殊個体の中でも珍しい部類じゃ、アレは通常種とは異なった変化を遂げた個体。サトシの図鑑に記録されたデータから見て、通常のソウブレイズよりも攻撃的かつ、重厚な変化を遂げておる』
しかし、あのソウブレイズは通常とは異なる変化を遂げた。カツラの言った通りリージョンフォームに近い変化で、大変珍しい様だ。
『迸る蒼炎から爆発の追加効果を持つ大剣を振るう。対象を燃やし尽くす刃を持つソウブレイズ……名付けるなら【
「……もっと腕を磨かないとな」
『確かに、あのソウブレイズをゲットできなかった事を悔しがる気持ちは分かるが、焦る事はない……何にせよ大きな怪我もなくて良かった』
「ああ、心配してくれてサンキューな博士」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「それじゃカツラさん、親分マグカルゴの事をよろしくお願いします」
「うむ、任せておけ」
翌日、サトシ達は予定通りにカントー本島に向かう船に乗り込んでいた。見送りにカツラが来てくれてタケシが親分マグカルゴが入ったモンスターボールを預けている。
何故、預けるのかと言うと今まで火山の最下層で生きてきた親分マグカルゴの体温が高くて街中やタケシの実家で呼び出す事ができないので、問題のないグレン島で炎のエキスパートであるカツラに体温を調整できる様に特訓してもらう事で話が纏まったのだ。
「ではサトシ君…ポケモンリーグ、期待しているぞ」
「はい、ありがとうございました!」
こうしてサトシ達はカツラに見送られてグレン島を後にした。昨日の騒動で休めなかった身体を休めようと船内に向かうサトシ達を……
「…………ソウ」
船のテッペンから
・貰い火ブーバーン
本来あり得ない特性のブーバーン、ブビィの頃から、
グレンタウンの火山にいたため貰い火を身につけた
そのためか体の色は小豆色のように通常の色違いと異なる
・親分マグカルゴ
グレン火山の最下層の熱エネルギーを独り占めして大きく育ったマグカルゴの特殊個体。熱エネルギーを放出してオーラを使用(レジェンズアルセウス のヒードラン戦のヤツ)
特性の“マグマのよろい”はこおり状態の無効だけではなく、氷技そのものを無効にする。
種族は特に変更なし。
タケシにゲットされたが、火山の最下層で暮らしていた為に見に纏う熱が高過ぎて街中で出せないので、カツラに預けて熱をコントロールできる様にさせる事にした。
火山の主だけあり、かなりの強さだがカツラとタケシのベテランジムリーダーコンビでは相手が悪かった。
・
特性・もらいび
HP 80
攻撃 140
防御 100
特攻 70
特防 125
素早 40
合計 555
強さを求めて彷徨う孤高の騎士。
特性の“もらいび”を使って火山や山火事などで発生する莫大な炎エネルギーを吸収して自身の力にするのを繰り返してきた。
そうしている内にシャープだった身体は重厚感の増した分厚い鎧の様に、代名詞たる両腕の双剣は通常の1.5倍大きくなった。結果として攻撃と防御は上昇したが、反面素早さが大きく下がってしまった。
また、見に纏う蒼炎を攻撃に付与させて対象を爆破させる事も可能。
今回使用させて頂いたポケモンは、【Kコー様】の貰い火ブーバーン、【sinada 様】の親分マグカルゴです。アイディアの提供、本当にありがとうございます。
この様に頂いた案を今後も反映させていこうと考えているので今後ともよろしくお願いします。
そして次回も、頂いた案を使うのでお楽しみに!