サトシ君(転生者)の目指せ、ポケモンマスター!! 作:DestinyImpulse
時系列が違っていますが、ミスではなくて、話の展開上の処置です。
ご了承ください。
グレン島を後にした俺達は船でカントー本島に戻った。途中でプリンの歌に困り果てたカメックス達を助けて、最後のジムであるトキワシティを目指し旅をしている。
「美味いな、このソフトクリーム!」
「ほんと、ほんと!最高よねー!」
「この町で一番美味しいって評判だからな」
今は立ち寄った町で、美味いと評判のソフトクリーム屋で休憩していた。カスミとタケシがバニラ、俺はチョコレートアイスだ。
「美味いか、お前ら?」
「ピッカ!」
「チョゲ!」
「チゴー!」
ピカチュウ達も美味しそうにソフトクリームを食べて英気を養っている。あんまり勢いよく食べると頭がキーンとするから注意が必要だが、やっぱりアイスは最高だ。
「ピッピ!」
「ん?」
そんな事を考えていると俺達の目の前にピッピが現れる。こんな街中でピッピなんて珍しいと思っていたら、可愛いものに目がないカスミがゲットしようと飛び出していった。
「カスミの奴、しょうがねーな」
「まぁまぁ、俺が追いかけるからサトシは此処で待っていてくれ」
「りょーかい」
やれやれと、タケシがカスミが追いかけるので俺はピカチュウ達とソフトクリームを食べながら、のんびり待つとするか…
「っ、ピカチュウ!」
「ピッカ!」
そう思ったのも束の間、建物の影から何者かが俺達目掛けて飛んでくるのを察知してピカチュウに“アイアンテール”で迎撃させる。
「ギエピ〜!!!???」
「ん?」
「ピカ?」
もしや、グレン島の燼滅刃ソウブレイズが襲って来たのかと思ったが、聞こえてきたマヌケ臭い叫び声から違うと判断して相手をよく見てみると…
「………ピッピ?」
ピンクの配色に小さな身体、先程見たピッピなのだが……なんか変だった、デブった身体に目は通常のクリクリお目目とは似ても似つかない人間の様な目……なんか世界観を間違えている様な…
「よ、よくもやったッピね!」
「し、喋った!?」
「ピッカ!?」
困惑していると、ヘンテコピッピがまさかの人間の言葉を喋ったのだ。ロケット団のニャースと同じだ………あ!
そう言えば、世界的に大ヒットのポケモンはアニメだけではなく漫画でも伝説を残している。
聞いた話によれば、リアル過ぎてR18と言われた【電撃ピカチュウ】にクロスボーンガンダムばりにアニメ化を望まれる不朽の名作【ポケットモンスタースペシャル】が有名だがギャグ漫画にも伝説級の作品があるらしい…
そのギャグ漫画に登場するのが、ピッピだ。俺も記憶が曖昧で確信は無いがロケット団の様なギャグっぽい感じを見れば妙な納得感がある。
「ヤロー!ソフトクリームで勘弁してやる所だったのに、もう容赦はしないッピ!ボコボコにして有り金全部奪ってやるッピよ!」
そんな事を考えているとヘンテコピッピが俺達に襲い掛かる。どうやら、俺達に飛び掛かったのもソフトクリームを奪う為の様だ……
「オラー!!」
「ギエピー!許してくれッピ〜!!?」
「チゴー♪」
「よ、よえぇ…」
「ピカ…」
「チョゲ!チョゲ!」
よ、弱い!このヘンテコピッピ、メチャクチャ弱かった…ロケット団のニャースに匹敵する程に…。勢いよく飛び出したは良いが、チゴラスにボコボコにされて今は玩具にされている。
その様を俺とピカチュウは呆れた様子で見て、トゲピーは笑っていた。
「な、何よあの可愛くないピッピは?」
「に、人間の言葉を喋ってるぞ…!」
そして戻って来たカスミとタケシも愕然としている。カスミはヘンテコピッピ……ギエピーの姿を見て可愛いピッピのイメージが崩れて膝から崩れ落ち、タケシはロケット団のニャース以外の人間の言葉を喋るポケモンを見て世界の広さに脱帽していた。
「コラー!またお前か!!」
「や、ヤバいっピ!!」
するとソフトクリーム屋から店長と思わしき人物が飛び出してギエピーに激昂し、それを見たギエピーは何とかチゴラスから離れて一目散に逃げ出した。
「……逃げ方までギャグだな」
「大丈夫でしたかお客様、何かご迷惑は?」
「い、いえ…特になにも」
「な、何なんですか、あのピッピは?」
脚をクルクルさせて逃げ出すギエピーに呆れていると店長が俺達に迷惑は無いか聞いてくるので、あのギエピーについて聞いてみる。
どうやら、あのギエピーは最近この町で悪さをしている問題児らしく、よく人の食い物を強奪しており、このソフトクリーム屋も有名故にターゲットにされている様だ。
「うう…私の中のピッピのイメージが…」
「世の中って広いんだか、狭いんだか分からねぇーな」
「ああ、全くだ」
とりあえず、特に問題は無いとソフトクリーム屋を後にする。ギエピーについて思い思いの事を話していると、何やら交番前が騒がしい。
聞き耳を立てると、どうやら物を盗まれたらしいが…鍋やら哺乳瓶やら何処にでも有る物が盗まれている。……ロケット団か?アイツ等とうとう手当たり次第に盗む様に……。
そんな事を考えていると、宇宙研究家のヒラタと名乗る変人が宇宙人が犯人だと可笑しな事を言い始める…
するとヒラタが提示した宇宙船と思わし物を三日前に見たと言う証言が出て、そう言えばとジュンサーさんが盗難事件は三日前から起きたと語る。
え?マジで宇宙人が犯人なの?
その後、何故か俺達も宇宙人探しに協力しないといけなくなり、ヒラタが作ったイマイチ信用なさそうな探知機の反応を追うと……
なんか、宇宙人のコスプレをしたロケット団が現れた。ご丁寧に宇宙船まで作って…無駄に再現度が高いからマジモンだと思ったぞ。流れに任せてピカチュウを奪おうとしたので反射的に殴って正体暴いたけど…
「な、何すんのよジャリボーイ!?」
「い、いきなり人を殴るなんて非常識だぞ!?」
「人の物を奪うお前等に言われたくないわ!!」
「な、何だ君達は!?」
「な、何だ、何だと言われたら!」
「答えて上げるが、世の情け」
「世界の破壊を防ぐ為」
「世界の平和を守る為」
「愛と真実の悪を貫く」
「ラブリーチャーミーな敵役」
「ムサシ!」
「コジロウ!」
「銀河を駆ける、ロケット団の2人には!」
「ホワイトホール、白い明日が待ってるぜ!」
「ピッピ!」
そうしていつもの名乗りをあげるロケット団。ニャースが宇宙船を吊り上げる為に居ないので締まらないと思えばピッピが何処から飛び出してきた。
「おお、反応しているピッピは宇宙人だったのかー!?」
んな訳ない……いや、あのギエピーは当て嵌まるんじゃと思えば、いつぞやのプリンも現れて探知機が反応…
「なんとプリンも宇宙人だっーー「どうしてプリンが宇宙人なのよー!!」ーー……ん、貴女も宇宙人なのですか?」
「な、ナンダッテー!!?」
「んな訳ないでしょー!?なに悪ノリしてるのよ!?」
ま、お遊びはここまでにするか。あの探知機も開発費2800円のポンコツだった様で当てにならないし。上からニャースが現れるので…
「なぁ、ニャース。お前の他に喋れるポケモンって見た事ないか?例えばピッピとか?」
「ニャ?何を言ってるのニャ、ジャリボーイ。これはニャーの誰にも奪えない唯一無二のアイデンティティだニャー!」
もしかして知り合いかと思って聞いてみるが…やはりギエピーの事は知らない様だ。確かに人の言葉を喋れるコイツは唯一無二の存在だったが…
「「「…………」」」
「な、何ニャ…その可哀想な者を見る目はーー「あー!見つけたッピ〜!!」ーーニャニャ!?」
それも過去の話だと可哀想な者を見る目をしていたら、そのギエピーが現れる……多分、俺達への仕返しのつもりで来たのだろう。
「う、うっそー!?」
「ニャース以外に喋れるポケモンが居たってのかよ!?」
まさかニャース以外に人間の言葉を喋るポケモンが居るとは思わずにムサシとコジロウは目を見開き。
「ニ、ニャー!?おミャーは何者ニャ!?ニャーのお株を取るんじゃないニャ!!」
「な、何を言うッピ!!」
ニャースは自身のアイデンティティが奪われたとギエピーに激昂する。一方のギエピーも喋るのは自分だけと思っていたのだろう。俺達への仕返しを忘れてニャースを標的に定める。
言い合いからバトルに発展するが……
「ゼエ…ゼェ…ムサシ、コジロウ!コイツ強いニャ!?」
「あーうん…」
「そうだね…」
「ピィ…ピィ……この僕と互角とは…!只者じゃないッピ!?」
「………そうだな」
「……どちらも只者じゃないわよね」
「ああ…」
どっちも弱い。
当の本人達はメチャクチャ真剣に戦ってるつもりだろうが…ニャースは“みだれひっかき”しかせずに、ギエピーも“はたく”しか使わない泥試合…見ているこっちが呆れてしまう。
「ピッピ!」
「プリ!」
そうこうしている内にピッピが何処かへ行ってしまいプリンが後を追いかける。ニャースとギエピーの泥試合など見ててもしょうがないので俺達も後を追いかける。
途中で見失うが、どうやらピッピ達は地下に逃げた様でプリンがマンホールの蓋を開けて飛び込んでいく。
「プリ!」
「………いくか」
「しょうがないわね!」
プリンが飛び込むので俺達も意を決して飛び込む。しかし、思いのほか深くて入り組んでた様で身体をぶつけながら、目的地に到着した。
「なっ!?」
「あん?」
ごちゃごちゃになって着地したので、俺の上にカスミが覆い被さる様になりお互いの顔が目の鼻の先程に急接近する。こうして間近で見るとカスミも美少女だよなーと呑気に思う俺と、顔を真っ赤に染めるカスミ。
「な、何だあれは!?」
なんとも言えない空気だが、何かを発見したタケシの声に反射的にカスミが飛び上がったので俺も起き上がり視線を向けると…
「宇宙船だ!ピッピ達が宇宙に飛び立つ為のロケットを作っているんだ!」
マジでロケットがあった。
つまり、街の盗難事件の真相はピッピ達が宇宙船を作る為に材料を街から集めていたって事か…!
さっさと材料を注ぎ込むピッピ達。プリンが意気揚々とロケット中に入るので俺達も中に向かう。中は中々に作り込まれており、これを人の手を借りずにピッピだけで作ったのだから驚きで有る。
「ピッピって頭いいのねー」
「そうだッピ!僕達は頭が良いんだッピ!」
「……って、ギエピー!?ついて来たのか?」
「な、何だッピ!そのヘンテコな名前は!?」
感心していると、僕初めから居ましたよ、と言わんばかりにギエピーが会話に入ってくる。ニャースとの泥試合の結果なのかボロボロだったが…
「てか、お前はこのピッピの仲間じゃないのか?」
「僕は違うッピ。コイツ等は余所者で僕のご飯を奪った事もある不届者だったッピ!」
そんな会話しているとコントロールルームに辿り着く。操縦席と思わしき席にはリーダーピッピがおり……見覚えのある操縦桿を握っていた。
「アレってプリンのマイク代わりのマジックペンよ!」
「プリ!」
「このプリン…大事なマイクをピッピに奪われて怒り心頭だッピ」
「成程、だから執拗にピッピを追いかけ回したのか…」
そうして始まるリーダーピッピとプリンの壮絶なバトル。ニャースとギエピーの泥試合とは違って見応えがあるな。そんな事を思っていると手下と思わしきピッピ達が俺達を取り囲む……その表情は穏やかではない。
「ねぇギエピー、説得とかできないの?」
「む、無理だッピ!コイツ等僕の事を舐め腐ってるから言う事聞いてくれないッピ!……な、何とかしてくださいオヤビン〜!」
「誰がオヤビンだ…」
ギエピーが品の無い顔で俺の足に縋り付く。こんな子分は欲しくはないのだが…とりあえずピッピ達が襲ってくるので…
「ピカチュウ、“10まんボルト”!」
「チゴラス、“たいあたり”!」
「ピッカー!」
「チゴー!」
「「「「「ピィー!?」」」」」
ピカチュウとチゴラスで一掃する。これで後はリーダーピッピだけだと見れば、睨み合うリーダーピッピとプリン。
「おお、良い座り心地だ。これは操縦桿だな……あ、ごめん壊しちゃーー「プリ!」ーー…あだ!?」
そのどさくさに紛れてヒラタが操縦席に我が物顔で座り操縦桿を弄り根元からへし折りやがった。それを見たプリンが汚い手で触るなと言わんばかりヒラタを蹴飛ばしマイクを取り戻す……あ、不味い!
「ぷ〜プルル〜ぷープリン〜!」
「や、やば…!」
「う、ううー」
「ピカ…」
「チョゲ…」
「チゴ…」
「な、何か眠たくなったッピ…」
プリンの歌が宇宙船内に響き、俺達は争う事なく瞼を閉じて眠ってしまい………気づけば俺達は空の上に居た、どうやら寝てる間に宇宙船が発進したらしい。
宇宙船はいつ墜落するか分からないし、変な所に飛ばされて旅がメチャクチャになっても困るのでリザードンを呼び出して脱出する。
まだ、ヒラタとギエピーが中に居たが。ヒラタはピッピ達と一緒なら本望だろうし、ギエピーは変に関わられたら面倒なので置いていく事にした。
こうして無事に脱出し、ジュンサーさんに事情を説明しに行ってたタケシと合流。ロケットの切り離し部分に盗まれた物の一部があって、事件は一応解決として一見落着となった。
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「きゃー!宇宙人よー!!」
「う、宇宙人だって!何処だ、何も見えないぞー!」
数時間後、とあるキャンプ場に墜落した宇宙船からハリボテの宇宙服をきたヒラタが宇宙人と間違えられてジュンサーさんのお世話になったのは別のお話。
「「「「「ピッピー!」」」」」
「あー泥棒〜!」
「俺のボンベがー!」
そしてピッピ達がキャンプ場の物を盗んで宇宙船の材料にし…
「コラー!俺のカレーを返せー!!」
「お、オヤビン〜!何処だッピー!!」
キャンプ客のカレーを盗み食いして逃げ惑うギエピーの声がキャンプ場によく響いた。
・ギエピー
突然変異体のピッピ。
しかし従来のピッピとはかけ離れた性格・外見で本当にピッピかどうかも疑わしい。というかポケモンなのかさえ怪しい。
通常のピッピと比べてギャグ漫画みたいな顔で全体的に丸く、デブ。
ロケット団のニャース同様、人語を話せるが語尾に「ッピ」が付く。
口癖及び断末魔は「ギエピー!」
強さはニャースと互角……即ち弱い。
元ネタはポケモン漫画の原点にして頂点…穴久保版ポケットモンスターのピッピ。
という訳で伝説のピッピを登場させました。
アイディアをくれた【神無鴇人様】、本当にありがとうございます。
完全なるギャグ枠なので、今後のギャグ回に登場させるかもしれません。