サトシ君(転生者)の目指せ、ポケモンマスター!! 作:DestinyImpulse
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今回から新要素を加えようと思います。詳しくは本編をどうぞ!
特訓が始まり数週間、タケシとカスミがビヌワから帰ってきた。
ヤドンの進化を間近で見たり、なみのりピカチュウのお爺さんの伝説を目撃したり満喫した様だ。
「トゲピー!久しぶりねー!」
「チョゲ!チョゲ!」
「みんな、良い感じに特訓ができているな。これならリーグも十分現実的に狙えるぞ」
カスミは久々のトゲピーを愛で、タケシはポケモン達に目を向ける。皆が技や体を磨いて鍛錬しており、“なみのり”や“あなをほる”を覚えた天才肌のピカチュウが“ボルテッカー”の感覚を掴み出した事に感化されて、他のみんなもヤル気を出している。
「グォオオンンン!!」
その中でも突出しているのがリザードンだ。究極技の“ブラストバーン”は既に習得して如何に身体に技を馴染ませるかにシフトしている。その勢いはかなりの熱を帯びていた。
理由は単純明快……ミュウツーだ。
あの一応はジム戦だったバトルで本来なら三体目はリザードンだった。しかし、ミュウツーが相手では逆立ちしたって勝てない、本来なら詰みだった。
それをホウオウの助けもあって乗り越える事ができた。
リザードンは悔しいのだ、エースである自分が敵に怯えて、助けに安堵した事が……この世には己より格段に強いものが居る事を知り、それを受け入れて強くなる。それが今のリザードンの心境だ。
その心意気は俺と同意見だ。故にヤル気が空振りして無茶をしない様にトレーナーとして目を光らせないといけない。
そうしていつも通り、オーキド研究所でトレーニングに励んでいると、マサラタウンで四天王のシバさんがミヤザキ山で目撃されたという話で持ちきりになった。
四天王とは、各地域を代表するトップトレーナー四人の総称であり、四天王シバと言えば、格闘タイプトレーナーの代表とも言える人だ。
シバに憧れているタケシが、奥義を聞こうとか、弟子入り、とか言っているが四天王に会えるチャンスはモノにしたい。ガセかもしれんし、相手にされない可能性もあるが……行ってみる価値はあるだろう。
早速ミヤザキ山に向かう事にする。道中に寄った団子屋によると、ミヤザキ山の土が良くて通常よりも大きなイワークの産地らしい。その話にカスミが怖がるが、団子屋の婆さんが大人しいから問題ないと言うので信じて先に進む事に……
程なくして通常の倍近い大きさのイワークを発見する。ほー、こりゃデケェ…と感心していると何やら殺気だった様子で身体をあっちこっちに叩きつけて暴れている。
その余波で岩石が飛んでくるのでイレイザーキャノン(仮)で迎撃する。もう少し離れるかと考えた時に「ほう、その若さで波導を放つ事ができるか…」と声をかけられた。
振り返ると、岩陰から道着を穿いた上半身裸の男性が現れる……一瞬ビックリしたが、俺達が探していた四天王のシバだった。
俺が放ったイレイザーキャノン(仮)に反応した様で「ハァッ!」と気合の入った声と共にシバさんも波導……もろ波動拳を放って岩石を破壊する。
「す、凄い…俺のイレイザーキャノン(仮)より威力が上だ!」
「いや、何処に驚いてんのよ!?」
「まさか、サトシの他にも波導を使える人がいるなんて…」
「それも当然の事だ。波導を使う者…即ち波導使いは、もはや現代には両の指で数えられる程度にしか存在せず…もはや【波導の勇者アーロン】に登場する幻想と解釈されている。その反応から見るに後ろの二人は彼が波導を見せるまでは眉唾物と思っていた筈だ」
「ま、まぁ…」
「最初に見た時は度肝を抜きました…」
「波導とは、人もポケモンも生命誰しもが持つ力……その可能性は千差万別。ある者は波導で傷を癒し、ある者はポケモンと会話を可能にする。そして、己が肉体を強化し純粋な破壊エネルギーを放つ事も、身を守る盾にもなる!」
俺以外に波導を使える人が居てビックリして口を出せずに、なんか、いつの間にか波導の話になったが黙って聞こう。
波導は生命誰しもが持つ力であり、モンスターボールの様な物が無い時代には人は波導を駆使してポケモンと分かり合っており困難を乗り越えてきた。その最たる例が【波導の勇者アーロン】。
しかし、時が経つにつれて波導を使える人間は減り、今では波導使いは伝説上のモノになってしまった。しかし、波導自体が消えた訳ではなく、シバさんの様に鍛錬の末に身につけた者や、生まれの才能や、育った特殊な環境で波導が使える才ある者が居るらしい。
だが前者は厳しい鍛錬で心技体を極める必要があり、この境地に達した者はシバさん曰く五本の指に収まるか収まらないかで、後者の才能は限りなく低い確率であり、育った環境に至っては
「で、アンタはどっちだったのよ?」
「俺はいつの間にか使えてた。イレイザーキャノン(仮)を放つ様になってからは、より深く認識できる様になってる」
「やはり、才ある者であったか。波導もそうだが、肉体もそこいらの格闘家の比ではない……将来性があるな。………ふむ、所で君達は何故ここに?」
波導の話で逸れてしまったので、シバさんが改めて俺達の事を聞くので挨拶と目的を伝える事に。シバさんはミヤザキ山で住んでいる大きいイワークの中でも一番大きいイワークを探しにここまで来たらしい。
尊敬していた本物の四天王シバに会えて感激したらしいタケシが、出会って唐突にシバさんのことを先生と呼びながら、ポケモンバトルの奥義について聞いている。
んなもんが有れば苦労はしないと呆れた思いで見ていると、シバも「そんなものはない」と即答していた。そりゃそうだ…
へこたれるタケシを尻目にワンチャンを信じて、バトルをお願いする。すると俺とピカチュウを凝視しつつ、ポケモンリーグに出場するのかを問われたので頷くと「強き相手を求める姿勢は良し…そのピカチュウも良く育てられている。……いいだろう」と笑みを浮かべバトルしてくれる事に…
山の中にある自然の岩山フィールドに案内される。フィールドも大きな凹みのような場所なので、念のためにトゲピーとチゴラスをカスミに預け、俺とシバさんは崖から飛び降りて行った。
シバさんが繰り出したのは四つの腕を持つカイリキーだ。それに対して俺はエースのリザードンを繰り出す。相手は圧倒的な格上だ、ならば自分の一番強い力をぶつけるのは悪くない筈だ。それに、飛行タイプで格闘技タイプに弱点も突ける。
「グォオオンンン!!」
「ほう、中々に育てられてるリザードンだな」
シバさんはリザードンを見てルーキーにしては育ってると笑みを浮かべた。そのまま先手をくれる様なので遠慮なく“かえんほうしゃ”をぶっ放す。
「ハァ!」
「リキィ!」
回避か迎撃か……そんな俺達の思考は次の瞬間に霧散した。気合の掛け声と共にカイリキーの四本の腕による回し受けが“かえんほうしゃ”を霧散させたのだ。ポケモンの技を使った訳ではない…!鍛え抜かれた肉体と卓越した技量による行為だ…!
「…嘘だろ…!?」
「グオオン…!?」
「ふむ、悪くはない……さぁ、これで終わりではないだろう?遠慮はいらん、存分に打ち込んでこい!」
大地に根差す大木の様に両の足で大地を踏みしめ、腕を組み仁王立ちするシバさんの存在感はデカかった。圧倒的な格上である事が今のでハッキリと分かってしまった。
「リザードン!ドラゴンクロー!」
「グォオオンン!」
しかし、ここで止めるなんて馬鹿な真似はしない。打ち込んでこいと言うのだ、遠慮なく胸を借りるのが礼儀と言うもの。リザードンに“ドラゴンクロー”を指示して突っ込ませる。
腕が四本もあり、格闘タイプのカイリキーに接近戦は完全に悪手だが、この勝負は言わば稽古みたいなモノだ、叩き込めるモノは遠慮なく叩き込める!
「ふ…嫌いじゃないぞ。その愚直な程に真っ直ぐな心持ち……そうだ、ルーキーは我武者羅でないとな!カイリキー、“からてチョップ”だ!」
「リキー!」
リザードンの“ドラゴンクロー”による乱撃をカイリキーの四本の腕からなる“からてチョップ”で難なく弾かれる。弾かれた時に“エアスラッシュ”を翼から放つが四つの腕に阻まれ掠りもしない。
「尻尾だ、リザードン!」
短い指示と共にリザードンが“ドラゴンクロー”の勢いに任せて体を一回転させ、自身の尻尾をカイリキーに叩きつけるが、難なく受け止められて逆に投げ飛ばされてしまう。
そのままカイリキーは四本の腕を使って“マッハパンチ”を放ち高速の拳から放たれる拳圧がマシンガンの如く迫る。黙って受ける筈もなく空を飛んで回避するが、やはり飛行技術が甘いのだろう、すぐに逃げ道を見抜かれて迎撃される。咄嗟に“ドラゴンクロー”を盾にするがガラス細工の様にパキンと砕かれて撃ち落とされてしまう。
どうにか受け身を取って立て直すとシバさんが「そのリザードンはブラストバーンは使えるか?」と聞いてきたので頷くと、遠慮なく撃ってこいと言い放った。
確かに“かえんほうしゃ”が欠片も効かず、接近戦も悪手で、空を飛んでも撃ち落とされる。ならば、究極技に頼るしか俺達に道は無かった。そこはリザードンも理解している様で頷くので指示を出す。
「放て、リザードン!!ブラストバーン!!」
リザードンが口から放った“ブラストバーン”は御三家のみが使う事のできる究極技であり使用後は“はかいこうせん”と同様に硬直してしまうが、威力は絶大だ。
超高温の熱線が迫る、直撃すれば大打撃になる事は間違いない。しかし、カイリキーは回避を選択する事なく、全身に力を篭める様に構えて、静かに一呼吸を置いて、闘気すらハッキリ見える程に力が込められた四つの腕を交差させて振り下ろす……
「――は?」
目の前の惨状に頭が真っ白になる。“かえんほうしゃ”で回し受けで払われた時も驚愕したが、これはその比ではない。地面が裂かれ、その衝撃が“ブラストバーン”を打ち消し、隆起させた岩盤が襲いくる。
しかし、逃げ様にも地面を裂く程の衝撃波がリザードンを拘束し思う様に動けず隆起した岩盤に打ちのめされてリザードンは戦闘不能になった。
「な……何が…!?」
「先程、タケシ君には奥義は無いと言った。しかし、技を極めた末に辿り着く“絶技”ならある」
「……絶技?」
「そうだ。今のは我等が修練の末に辿り着いた絶技…コイツがワンリキーの頃から磨き抜いた“からてチョップ”のキレに“じわれ”の破壊力を掛け合わせた一撃………名付けて、【ガイアクラッシャー】だ!」
ガイアクラッシャー……辺りの地面が破壊尽くされた光景を見れば名前負けしてないのは一目瞭然だ。リザードンをボールに戻して、今の一撃について思考する。
「……急所に当たりやすい“からてチョップ”に一撃技の“じわれ”の破壊力…カイリキーの四つの腕で交差させて振るう事で攻撃範囲を前方に広げて…地面を裂くほどの衝撃に相手は動きを封じられ… 隆起され下から上にカチ上げられた地面に相手は滅多打ちにされる」
「その通りだ……理解が早いな」
「……これ程の威力なら飛行タイプや“ふゆう”持ちだって、かなりの高度を持たないとやられる…二つの技を合わせるだけでこんな事が…」
「これこそが、闇雲に一つの技を放つだけでは到達できない極地だ。公式戦では技は四つしか使えん。その四つの技をどの様に組み合わせ絶技を放つか…その絶技を放つ為にどう試合を持っていくか……頂点に君臨するトレーナー同士のバトルとはそう言うモノだ」
これ程の技だ、如何に四天王やチャンピオンでもまともに受ければ大打撃なのは間違いない。そして今の発言からして、シバさんが特別な訳ではない。四天王やチャンピオンも絶技を持つのだろう……相手の絶技を許さず、逆に自分の絶技を喰らわせる。それは正に一瞬の隙も許さない極限バトルなのだろう。
「………ワタルさんのカイリューの“はかいこうせん”も絶技だったのか」
「ワタルのカイリューだと?」
ロケット団に放った、幾つもに枝分かれした“はかいこうせん”。ミュウツーとホウオウの印象がデカイが、今に思えばあれは普通ではなかった。
ワタルさんのカイリューに反応したシバさんが俺に問いただそうとした時だった。近くの岩山が崩れ、地面から顔に十字傷の入った巨大なイワークが出てきたのだ。
「で、デカい!?俺のイワークの倍はあるぞ!?」
「サトシ!早く崖を上がって逃げるわよ!シバさんも!!」
とんでもないデカさだ、タケシのイワークが子供に見える。こんな巨体に潰されては挽き肉になってしまう。しかし、崖を登るにも時間が掛かる。ここは迎撃するかとイレイザーキャノン(仮)を放とうとすればシバさんが制止の声をかけてくる。
「待てサトシ君。…あの闇雲な暴れ様…イワークの体に何か異常が起きているのやもしれん」
「異常…?」
「ここは俺に任せてくれ」
そうしてシバさんはイワークに近づく。
近づいてくるシバさんを警戒したイワークだが、「何も恐れることはない。お前の心、俺に伝えよ」とシバさんは言い。目を閉じて忍法でも放つ様に手を組む……タケシとカスミは分からないだろうが波導使いの俺には分かる。シバさんは波導でイワークと通じ合う気だ。
シバさんの波導や佇まいから攻撃してこないと理解し、受け入れるイワーク。そのまま、シバさんがイワークの体を調べていくと、尻尾近くの岩の隙間に何かを見つけたのか、それを引きずり出そうとしている。
「サンパン!」
「あ…!」
出てきたのは何とサンドパンだった。
通常の倍も巨大過ぎるが故に隙間に入ってしまったのだろう。大き過ぎるのも考えものだ…痛みの原因が無くなり落ち着くイワーク。
その後は詰まっていたサンドパンを逃し、自分を助けてくれたシバさんに懐いたイワークがシバさんにゲットされ解決した。
その後はイワークの乱入で中断されてしまったワタルさんのとの出会いについて聞かれたのでミュウツーやホウオウの事はボカシつつ答える。シバさん曰く、ワタルさんのカイリューは“はかいこうせん”を極めに極めた末に、技の硬直もなく、自在に曲げたり枝分かれできる様になったらしい。技と技の組み合わせではないが、あれも絶技の域だと言う。
「………ふむ、どうだろうサトシ君。君さえ良ければ俺とこの場で修行をしないか?」
それは、予想外の提案だった。タケシとカスミが目を見開いて驚愕する中で俺は反射的に問い正してしまった。
「いいんですか!?」
「うむ、俺もポケモンリーグまではやる事がない。それに君には光るモノがある、それを磨くのも一興だ」
正直、滅茶苦茶に嬉しい申し出だ。
一人で手探りなのと、指導してくれる相手が居るのでは特訓に雲泥の差があるのは明白だ。それも相手は四天王のシバさんだ。
少しばかりズルなような気もしたが、このチャンスをふいにする程に俺は愚かではない。
「お願いします、シバさん!」
「良い返事だ。ならば他人行儀も止めるとしよう、行くぞサトシ!」
「はい!シバ師匠!」
「ふ、シバ師匠か…悪くない。……悪いが貰っていくぞワタル」
最後にボソッと何かを言った気がするが気にする事なくシバ師匠の後を追う。後ろで「じ、自分も弟子にしてくださいシバ先生〜!」や「四天王に弟子入りとかいいな〜……私もカンナ様に弟子入りした〜い!」と言ってタケシやカスミが追いかけてくる。
こうして、俺は四天王のシバ師匠に弟子入りする事にした。
・シバに弟子入りした。
マスタードを除けば格闘トレーナーではトップ。
そんなシバに見込み有りと判断されて弟子入りをした。コレは当初から決めていた事で、後もう一人師匠が増える予定。
・シバは波導使い
アニメを見返したら波導使いが似合いそうなので波導使いにした。サトシの様に特殊ではなく、鍛錬の末に習得した。
・絶技
技を極めた末に習得する極地。四天王やチャンピオン。それに近しい最上位トレーナーは己の絶技を持っている。
ミュウツーのせいで印象が薄いがワタルのカイリューの“はかいこうせん”もその一つ。
今回シバが使ったのは、急所に当たりやすくワンリキーの頃から磨いた“かれてチョップ”のキレに“じわれ”を破壊力を組み合わせたモノ。四つの腕から繰り出され広範囲の地面を裂き、その衝撃で相手の動きを封じ、隆起した地面で滅多打ちにする。高度を高くしなければ飛行タイプや“ふゆう”持ちにも当たる完成された技。
元ネタはGガンダムの【ガイアクラッシャー】。
今後は活動報告で、特殊個体と共にご意見を応募します。どしどし、送ってください。