サトシ君(転生者)の目指せ、ポケモンマスター!!   作:DestinyImpulse

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 二回戦?

 そんなのマキだよ。


ポケモンリーグ・セキエイ大会・三回戦

 

「ケンタロス!“インファイト”だ!」

 

「ブモー!」

 

「ああ、ニドリーノ!?」

 

 一回戦突破から2日後、俺の二回戦の舞台は岩のフィールド。今回はパワーがメインだと、選んだ三体はケンタロスにゼニガメとオコリザルの三体。一回戦はクラブがキングラーに進化した流れで3タテしたが、俺達は今回が初めてのリーグ…場の空気にポケモンを慣れさせようと三体とも活躍させる方針にしてバトルスタート。

 

 まず相手が出したゴーリキーをゼニガメが修行で覚えた“ハイドロポンプ”と“ロケットずつき”で倒し。

 

 続けて出てきたドククラゲをオコリザルが“かみなりパンチ”でタコ殴りにして。

 

 最後のニドリーノをケンタロスが“インファイト”で蹂躙して二回戦は俺の勝利で幕を終える。

 

「良くやったぞケンタロス」

 

「ブモー!」

 

 これまでは野良バトルだけで、一度もジム戦をしていなかったケンタロス。初の公式戦での勝利に嬉しそうに雄叫びをあげている。ケンタロスのパワーや強力な技は本戦でも活躍間違いなしだからな、この調子で頼むぞ。

 

 そうして選手村に戻りポケモンを出せる広場付きのお店でケンタロス達を労いつつ俺達も昼飯を食べる。するとカスミが「でもドサイドンで3タテしても良かったんじゃないのー?」と聞いてくる。

 

 確かにウチで一番の腕っぷしのドサイドンなら余裕で3タテできただろう。しかし、今回出した三体はジム戦で出さなかった三体だ。オコリザルは格闘大会に出したが、それでも初の公式戦がリーグだと場に飲まれ本来のスペックを引き出せない可能性が高い。

 

 だから、比較的マシな予選で場の空気に慣れさせたのだ。

 

「ふーん、一回戦でミロカロスじゃなくてクラブを先に出したのも、その為かーよく考えてるじゃない」

 

「だが実際、いきなり大きな舞台に出されて萎縮してしまうポケモンも多い。それにドサイドンやミロカロス、リザードンはサトシの主力達だ。予選で出して相手に情報を差し出さない事もリーグを勝ち進むには大事なテクニックだ」

 

「あと、公式戦に出してないのは二体だな……流石に予選の間には出してやりたい。次は氷のフィールドだがら…“コイツ”の出番だな。ベトベトンは草のフィールドが一番だし」

 

 そうして取り出したボールを磨きつつ試合を見ていると、シゲルやリーフが危なげなく二回戦を突破して……サムライコスプレのムサシが現れる。コーチ席には同じくサムライのコスプレをしたコジロウとニャースが座りアドバイスを送っている。

 

 

 あの三人組は、どうやらトキワの騒動からコッソリ逃げていたらしい。あの時、何かを忘れていると思ったらアイツ等の事だったんだ…いや〜ミュウツーやらホウオウで完全に忘れてたわ。

 

 そして何処の誰かは知らんがバッジを奪ってポケモンリーグに出場している。あのサムライのコスプレはバレない為にバッジの本来の持ち主の変装だろう。俺以外、誰も気づいてはいない。

 

 んーー、言うべきか迷ったが、下手にバレて訳の分からない作戦やロボットで大会をメチャクチャにされても困るし、流石にアイツ等も選手として参加している内は馬鹿な事はしないだろう。

 

 ので、見て見ぬふりをしてリーグに集中する事にした。水のフィールドでギャラドスを使って勝利するムサシ達を見届け、腹も膨れたのでポケモン達をポケモンセンターで回復させる。

 

 次の3回戦は氷のフィールドなのでミロカロスをエースにチームを組むか、色違いの美しいミロカロスなら十分、注目の的になって他の対策が疎かになるかもしれないし…

 

 そんな事を考えつつ翌日、バトルフィールドに立つ。審判がポケモンを出す様に言うので相手はゴルダックを繰り出して……

 

 

「ハッサム、君に決めた!!」

 

「ハッサム!」

 

 

 俺はストライクが進化したハッサムを繰り出した。十分にレベルを上げたストライクにタマムシシティのゲームコーナーで手に入れたメタルコートを使ってハッサムに進化させたのだ。

 

 進化を果たし、初の公式戦もあってメラメラと闘志を燃やすハッサムはボクサーの様に両手の鋏を振って気合十分だ。

 

『バトル開始!!』

 

 バトル開始の合図が出ると、相手が“アクアジェット”を指示して突っ込んでくるので…此方はハッサムの代名詞でもある“バレットパンチ”で迎え撃つ。

 

 相手が若干速いが同じ先制技で、バトル開始で互いに距離の置かれた状態なら十分に間に合う。ゴルダックの“アクアジェット”にハッサムの“バレットパンチ”が炸裂。

 

 ハッサムの方が攻撃が高く“テクニシャン”で威力は上がっている。当たり前の様に競り勝ったハッサムがゴルダックを殴り飛ばす。

 

「そのまま“バレットパンチ”で相手を釘付けにしろ!」

 

「サム!」

 

『おおっとー!ハッサムの“バレットパンチ”の連打がゴルダックを逃しません!!』

 

 鋼が半減のゴルダックはまだまだ健在なのだが、立て直す間にハッサムが懐に飛び込んで“バレットパンチ”の連打を浴びせる。

 

「くそ、踏ん張れゴルダック!“かなしばり”だ!!」

 

「ぐ、グパァ!」

 

「サム!?」

 

「よし、反撃ーー「アイアンヘッド!!」ーーなっ!?」

 

 流石に半減でも“テクニシャン”の補正が乗ったパンチの連打に苦しむゴルダックが痛みに耐えながら“かなしばり”で“バレットパンチ”を封じてくる。パンチが打てなくて一瞬動揺するが、腕が使えなければ頭を使えばいいと“アイアンヘッド”をゴルダックの脳天に叩き込む。

 

 “テクニシャン”の補正が乗らないが人体の急所である脳天に叩き込まれて追加効果の怯みを引いてしまったゴルダックにトドメの“シザークロス”を叩き込んで勝利する。

 

 

『強いぞハッサム!このまま一回戦同様に一体で倒してしまうのか!?』

 

「そうはさせるか!!いけぇ、ウインディ!」

 

「アオーン!!」

 

 相手が次に出してきたのは炎タイプのウインディだ。氷のフィールドでウインディを出すとか正気かと思ったが、俺の表情から思った事を読み取ったのか「炎だけがウインディの芸じゃない。ウインディ、りゅうのいかり」と“りゅうのいかり”を撃ってくる。

 

 流石は3回戦まで勝ち進んだトレーナー、やるな。ともかく炎タイプはハッサムの天敵なので“りゅうのいかり”を回避してミロカロスと交換する。

 

『おお、これは凄い!サトシ選手が繰り出したのは世界一美しいポケモンと言われるミロカロス!しかも色違いだ!なんという美しさでしょう!?』

 

 優雅に煌びやかに現れるミロカロスに、実況の解説と共に会場が凄まじい勢いで盛り上がる。…耳をすませば、ミロカロスの美しさを称賛する声がスタジアム中から聞こえて完全に俺達が有利になる。

 

「よし、やるぞミロカロス!」

 

「ミロロー!」

 

「だからなんだ!ポケモンの珍しさがバトルの決定的な差にならない事を教えてやる!」

  

 何処ぞの赤い彗星が言いそうな事を言って相手はまさかの“だいもんじ”を放ってきた。氷のフィールドで炎なんて出せばどうなるのか。凄く簡単な事だ。氷が溶けて水のフィールドになる。

 

 程よく氷塊が浮島代わりになり何個か周囲に浮かんでいるのを見て悟った。

 

 成る程ねー、氷を溶かして水のフィールドにする事で相手の泳げないポケモンを封じる作戦か…氷のフィールドに炎を使う馬鹿は居ない考えを逆手に取ったのか…確かにこれじゃ“なみのり”が使える3体目のピカチュウはともかく、一応は飛べるハッサムも少しキツイか?

 

 相手も足場を無くしてしまうが、いざって時は炎技で水を蒸発させる気なんだろう。お互いに浮かぶ足場の上で睨み合うが、ウインディが“しんそく”で速度を出して飛び出し、ミロカロスが居る足場に降り立つ。

 

 ウィンディの脚力なら足場を転々と渡れると信頼しているのか……。そのままウィンディは降り立つ勢いを殺さずにミロカロスへ駆け出し“かみなりのキバ”で弱点を突いてくる。此方とて弱点攻撃をまともに喰らいたくはないので“アイアンヘッド”で迎え撃つ。ミロカロスの額に形成された鋼の装甲が“かみなりのキバ”を防ぎ押し返す。パワー負けするとは思わなかったのか「なんだと!?」って相手が驚愕している。

 

 お前達が氷を溶かしている間に“とぐろをまく”で能力アップさせたんだよ。攻撃と防御の一段階アップは伊達ではない。そのまま動きが止まった隙に“アクアテール”でウインディの頬に思い切り水を纏った尻尾を叩き付ける。

 

 一段階攻撃が上がった弱点技を受けたウインディが目を回して倒れる。

 

 

「ウインディ、戦闘不能!ミロカロスの勝ち!」

 

 

 ミロカロスの勝利に観客が沸き上がるので、このまま続投させよう。相手が最後に出してきたのはパルシェンだ。

 

「パルシェン“つららばり”だ!」

 

「シェン!」

 

 パルシェンが“つららばり”を撃ってくる。

 しかし、攻撃が一段階上がってる“アイアンヘッド”で難なく砕く事ができ、そのままパルシェンに突っ込もうとするがパルシェンが“からにこもる”で硬い殻の中に籠ってしまったので攻撃を中断させる。

 

 流石に防御が高いパルシェンに物理で迫る気はない。殻に篭ったので“あやしいひかり”も当たらない…このまま立て籠って“からをやぶる”で3タテの態勢を整える考えだろう。

 

「は、どうだ!パルシェンの防御は突破できないだろう!」

 

「だが、特防は違うだろ!ミロカロス、“みわくのボイス”!!」

 

「な!?」

 

 しかしパルシェンは防御はピカイチだが、その分特防が脆い。故に“みわくのボイス”をぶつければ大ダメージを受けている。しかも、直前に能力アップをした相手を確実に混乱させる効果でパルシェンは混乱して閉じていた殻を開いてしまうので、再び“みわくのボイス”を直に当てて戦闘不能にする。

 

「パルシェン、戦闘不能!ミロカロスの勝ち!よって勝者、マサラタウンのサトシ選手!」

 

『決着!見事サトシ選手が3回戦を通過!鋼の闘士のハッサムと、美しさと強さを兼ね備えるミロカロスに惜しみない拍手を!!』

 

「ハッサム!!」

 

「ミロロー!!」

 

 沸き上がる歓声に、初の公式戦を大勝利で終えたハッサムがボールから飛び出して嬉しそうに鋏を振り、ミロカロスも嬉しそうに自身の存在をアピールさせている。今のミロカロスは…初めに会った悲しい表情が嘘の様でトレーナーとして嬉しい限りだ。

 

「お疲れ様ー!流石は私のミロカロスねー!」

 

「ミロロー!」

 

 ……しかし、やはりカスミにいつか取られそうで怖い。コーチ席から飛び出してミロカロスを愛でるカスミと嬉しそうにカスミに戯れるミロカロスに俺は苦笑いを浮かべ、バトルフィールドを後にした。

 

 





・二回戦は場慣れに尽力

 その気になればドサイドンで3タテできたが、公式戦がまだな三体を出して場慣れさせた。

・ロケット団については黙認した

 気づいているのはサトシだけで下手に暴れられて面倒なので見て見ぬふりをする事に、因みにコイツ等も無事に3回戦を突破した。

・3回戦の水のフィールド

 ストライクから進化したハッサムのお披露目。
 ピカチュウの“なみのり”で度肝を抜かせてもいいが、敢えてミロカロスを出して存在をアピールさせてミロカロスに目がいく様にした。

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