サトシ君(転生者)の目指せ、ポケモンマスター!!   作:DestinyImpulse

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ポケモンリーグ・セキエイ大会・四回戦

 

 三回戦を無事に突破した俺達は敵情視察も兼ねてシゲルの四回戦を観戦していた。四回戦のシゲルのバトルフィールドは岩のフィールド、所々で危ない時もあったが、次第にペースを掴んだシゲルが2対1で相手を追い詰めていた。

 

「ニドクイン!トドメの“れいとうパンチ”だ!!」

 

「ニドー!!」

 

 そしてニドクインの“れいとうパンチ”が相手のゴローニャを倒して見事に勝利をゲットする。

 

『決まったー!シゲル選手!四回戦を突破!メインスタジアムの戦いに進出だー!!』

 

「「「「「「いいぞ!いいぞ!シゲルー!!!」」」」」」

 

 アナウンスに近くに居たシゲルのガールフレンド達もテンションMAXで沸き上がっている。頬に流れる汗を拭い息を整えるシゲルは観客席に居る俺とリーフに気づいて笑みを浮かべる。

 

「サトシ、リーフ!僕は一足先にメインスタジアムに行かせてもらうよ、君達も直ぐに来たまえ!」

 

「これはシゲルからの激励だな。サトシ、リーフ…次の試合は負けられないぞ!」

 

「………うん!私も勝たなくっちゃ!」

 

「だな、シゲルにデカい顔されるのはゴメンだ……んじゃ次は俺の番だな」

 

 タケシの言う通り、あれはシゲルなりの激励だ。ならば応えなくては男が廃る。次は俺の四回戦なので早速バトルフィールドへ向かう。既に出す3体も決まっている。

 

「サトシ!負けないでね!」

 

「リーフもな!」

 

 因みにロケット団の連中も大苦戦していても天が微笑んだのか四回戦を突破しているので何が何でも勝たねばならない。そうして闘志を燃やしていると俺の四回戦が始まる。

 

 俺の対戦相手はエリカの様な和服を着こなした美少女…カオルコ。随分と派手な登場で観客の熱狂が凄い、しかも専用の応援団がカオルコの後ろの観客席を陣取ってエールを送っている……こりゃ少しアウェーだな。

 

「……美しい…カオルコさん」

 

「うぉい!?」

 

 ………なんか後ろが騒がしいが無視して審判の指示に従ってポケモンを出す。相手はスピアーを繰り出し……

 

「リザードン!君に決めた!!」

 

「グォオオンンン!!!」

 

 俺はリザードンを繰り出す。遂に出番だと雄叫びを上げて登場するリザードンの熱意に一瞬、お相手さんがビビるのを伝説の超マサラ人の眼は見逃さない。

 

「スピアー!先ずは“こうそくいどーー「リザードン!“ブラストバーン”!!」ーーなっ!?」

 

 試合開始の合図がバトルフィールドに響き、カオルコが“こうそくいどう”を指示するがそれよりも先に俺が“ブラストバーン”を指示。開幕から五秒も経たずに放たれた炎の究極技が放たれ……

 

 ………草のフィールドを焼き尽くした。

 

『『『『『……………』』』』』

 

 

 パチパチと草が焼ける音がバトルフィールドに響き誰もがその惨状に言葉を忘れる。リザードンが口から放った超高温の熱線が横薙ぎに放たれた直後に大爆発。逃げる間も無く熱爆発に襲われたスピアーは黒焦げになってピクピクと震えていた。

 

「っ、スピアー戦闘不能!リザードンの勝ち!」

 

『な、なんと瞬殺!サトシ選手、これまで圧倒的な活躍ぶりを見せたが、もしやこのリザードンこそがサトシ選手の切り札なのかー!?』

 

 我に返った審判と実況の声に観客達も我に返って大盛況を飛ばす。最初はカオルコのステージだったが、それも今のリザードンの強さで完全に崩された。

 

「っっ!戻ってスピアー!…ふぅ、次はこの子よ!ストライク!!」

 

 苦い表情を浮かべたカオルコが次に出したのはストライク。的を絞らせない様に“かげぶんしん”するが“きりばらい”で突風を起こしてストライクを生み出した分身や焼け焦げた草のフィールドの残火ごと吹き飛ばす。

 

「これで火も消えた…戻れリザードン。ベトベトン、君に決めた!」

 

「ベトー!」

 

『おおっとサトシ選手!圧倒的なリザードンを戻してベトベトンを繰り出した!リザードンを温存する作戦か!』

 

 リザードンを戻してベトベトンを繰り出す。公式戦を経験していないのは残りベトベトンだけなのでカオルコには練習台になってもらおう。ベトベトンを見て口元を押さえるカオルコだが、このベトベトンは人に慣れて悪臭は無くなっている。あの一週間は決して無駄ではない……

 

 

「ストライク“でんこうせっか”よ!」

 

「スト、ライク!!」

 

 さっさとベトベトンを倒したいのか“でんこうせっか”で先手を取りにストライクがベトベトンの体に突撃するが、ベトベトンのヘドロの肉体で全くと言っていい程にダメージになっていない。

 

「な!?」

 

「ベトベトン!“ほのおのパンチ”!」

 

「ベトォ〜!」

 

 そのまま、突っ込んできたストライクを片腕で掴んで逃さず、もう片方の腕で“ほのおのパンチ”を放ちワンパンKOする。

 

 カオルコのポケモンは残り一体。最初は活気に溢れていた応援団もリザードンの圧倒的な強さと俺の親分ベトベトンに呑まれてお通夜の空気になっている。

 

 それに対して俺の声援が強くなり状況は最初と真逆、カオルコの完全アウェーだ。そんな状況は初めてなのか酷く動揺しつつも最後に出したのはマダツボミだった。

 

 どうやらコイツがカオルコのエースらしいが相手が悪かった。“はっぱカッター”はベトベトンのヘドロの身体に飲み込まれてノーダメ。得意技らしい格闘技もベトベトンには然程も効いていない。

 

「ツボ!ツボ!ツボ〜!!」

 

「ベトー?」

 

 メチャクチャ必死に攻撃してるのに当のベトベトンは、「何してるの?」と言いたげだ……なんかイジメに思えてきたので“どくづき”で戦闘不能にして勝利をゲットする。

 

 

「マダツボミ、戦闘不能!ベトベトンの勝ち!よって勝者、マサラタウンのサトシ!」

 

『圧勝!サトシ選手!最初のアウェーな空気をリザードンで吹き飛ばし、ベトベトンで完全勝利だ!」

 

「良くやったベトベトン。本戦も頼むぞ」

 

「ベトー!」

 

 俺は勝利した瞬間に駆け寄り戯れてくるベトベトンを労いつつカスミ達とバトルフィールドを後にする。これで俺も本戦出場だ。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「強くなったなサトシ君。本戦も楽しみだ」

 

 圧倒的な強さで本戦出場を勝ち取ったサトシ。その活躍をメインスタジアムの特別室でチャンピオンのワタルがモニター越しに笑みを浮かべて見ていた。

 

「へー、この子が貴方が言っていたサトシ君?確かに面白そうな子ね〜」

 

 そんなワタルに声を掛けるのは魅惑のスタイルを持つ絶世の美女。カントー四天王の一人でありカントーで一番の美女とも名高いカンナであった。

 

「一緒に居るピカチュウ。よく育てているのが分かるわ、予選で出さなかったのは温存の為かしら?」

 

「恐らくはそうだろう。今の四回戦、ベトベトンで完封できたのに敢えてリザードンを出したのはアピールの為だ。これで本戦出場者は否が応でもリザードンを頭に入れてチームを組まなければならない。相手の選出をある程度誘導する上手い手だ」

 

「私としては三回戦のミロカロスにも興味があるわ。とても優雅で美しくトレーナーとの信頼も高いわ」

 

 そんな二人の会話を嬉しそうにシバは笑みを浮かべる。そんな彼にカントー四天王のキクコが不思議そうに声を掛ける。

 

「随分と嬉しそうに笑うじゃないかシバ。あの坊主がそんな気に入ったのかい?」

 

「ふ、当然だ。なんせ、このシバの弟子なのだからな。弟子の快進撃が嬉しくない師などおらん」

 

 その瞬間、場の空気が凍った。弟子?誰が?誰の?…思考が若干止まった三人にシバがドヤ顔で宣言する。

 

「三週間前にマサラタウンの近くの山で出会ってな。トレーナーにもポケモン達にも光る物を感じて弟子にしたのだ。素直ないい弟子だ、勝利に邁進する姿勢に、才もあり、実に教え甲斐がある」

 

「ちょ、ちょっと待て!彼は俺が最初に目を付けていたんだぞ!?」

 

 混乱から我に返ったワタルがシバに抗議する。将来有望だと目を付けていたトレーナーが同僚に弟子として取られるなど軽い脳破壊だ。

 

「ふ、だったら早めに捕まえておくべきだったな……()()の様にな」

 

「ぐ、ぐぬぬぬ…!」

 

 悔しそうな顔をするワタルを見て勝ち誇った笑みを浮かべるシバの笑い声が響く。

 

「静かにしな!ほら、次はあの子の番だよ!」

 

 そんな二人を一喝したキクコの視線にはサトシやシゲルに続く為に、戦意を高めて四回戦に挑むリーフの姿が映っていた。

 

 





・シゲルが四回戦を突破

 アニメだと負けていたが、このssではサトシとリーフに感化されてパワーアップ。無事に本戦に出場した。……因みにロケット団も突破した。
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