サトシ君(転生者)の目指せ、ポケモンマスター!! 作:DestinyImpulse
四回戦を勝ち抜き無事に本戦出場を勝ち取った俺達。明日は休みなので英気を養おうと宿に向かえばマサラタウンからオーキド博士と母さんが応援に来てくれた。
そんで母さんが、我が子の快進撃を記念してとレストランの厨房を借りて料理を作った。我が家の味が食べられるのは嬉しいが少し恥ずかしいぞ。
「サトシよ、五回戦を越えれば遂に6対6のフルバトルだ。何を使うかは決まっておるのか?」
「まぁ、予選で出したポケモン達とピカチュウでいこうかな…ピカチュウ、お前もそろそろバトルしたいだろ?」
「ピッカ!」
「うむピカチュウもやる気十分。シゲルやリーフも勝ち進んでおるし、実にめでたい事じゃ!」
食事中にオーキド博士から五回戦を越えた先にあるフルバトルの事を聞かれたので予選で出したポケモン達とピカチュウで挑むと答える。ドサイドンやゲンガーはまだ温存したいし、ピカチュウもそろそろバトルしたがってるしな。
手料理を食べ終えた後にエレベーターに乗ろうとする。
「ま、待ってください」
エレベーターを閉めるボタンを押そうとするが、「真実はいつも一つ!」と言いそうな声に動きを止め、何か俺に似た少年が入ってくる。どうやら俺達と同じく一階で降りるので共にエレベーターに乗っていると……急に電気が切れた。
「きゃ!?」
「な、何?」
「エレベーターが止まったのか…非常用ボタンはどうじゃ?」
「ダメです。繋がりません!」
「停電したのか……オーキド博士、何とかなりません?」
「無理に決まっとるじゃろう。ワシを何だと思っとるんじゃ?」
エレベーターが突如として故障した……おいおい、結構な不手際じゃないのか?すると少年がエレベーターの配線を弄り配線が壊れていると原因を究明、俺のピカチュウで電気を送れば動くというので電気を送ればエレベーターは再び動き出して一階に辿り着いた。
「おお、スゲェな。何にせよ助かった、ありがとな」
「いや、君のピカチュウのお陰だよ……僕はヒロシ、君は?」
「オレはサトシだ……マサラタウンのサトシ」
「そっか君が噂の……よろしくねサトシ君」
「君はやめてくれ、サトシでいい」
そうしてヒロシは急いでいたのか何処かへと走り去っていく。……名前を聞いて思い出した。アニポケにはサトシストッパーとかいうリーグでサトシを負かせる強キャラが居て、彼もその一人だったな。
「となると油断はできないな」
そう呟いて俺達もこの場を後にする。
ポケモン達と英気を養って時間を潰し、本戦の決勝トーナメントの対戦表を決める時間になった。どうやらコイキングを釣って決めるそうでコイキングを釣り上げるとAー1…本戦の初陣…しかも対戦相手はヒロシだ。
「相手はヒロシとか……」
「ん?知り合いなのサトシ?」
「ああ、昨日ちょっとな。リーフとシゲルはBブロックか…戦いの場が決勝とは運命も粋な計らいだな」
「その意見には同意するけど、油断は禁物だよサートシ君。アレを見たまえ…」
シゲルは真剣な表情で指差すとAブロックの最後の対戦カードを見れば、普段とは違う黒い服装を着たジョーイさんが映っており異彩を放っている。
「成程……ジョーイさんか」
「ああ、リーグの調査委員と見て間違いない」
シゲル曰く、これまでのバトルも余力を残して勝利しており底を見せていないとの事らしい……因みにロケット団の相手はリーフであり、流石にアイツらの快進撃もストップだろう。
宿に戻りヒロシの事を調べるとこれまでの試合をストレート勝ちしており、使ったポケモンはバタフリーにヒトカゲにピカチュウ。…この3体だけで勝ち進むとは…ヒロシの性格から見て入念な準備と柔軟な発想で勝ち進んできたと見るべきだな。
そうして対策を考えて翌日…いよいよ本戦がスタートする。初陣を飾るのは俺とヒロシだ。
『さぁ、決勝トーナメント1回戦、第1試合!ここまで圧倒的な強さで勝ち進んできたサトシ選手!対するヒロシ選手もここまで快勝で進んできました!どちらもトレーナーに成り立ての期待のルーキー対決です!』
「遠慮はしないよサトシ!」
「ああ!いいバトルをやろうぜ!」
相対するヒロシと笑みを浮かべあってボールを構え合う。審判の指示の下にお互いにポケモンを繰り出す。
「いけ、パピー!」
「ジバコイル、君に決めた!」
ヒロシはバタフリーを、俺はジバコイルを繰り出す。シバコイルを初めて見たヒロシは驚きつつも直ぐに「ジバコイル…あの見た目…レアコイルの進化形…なら電気と鋼だ」とジバコイルを見抜き指示を出す。
「試合開始!」
「パピー、“ねむりごな”だ!」
「ジバコイル、“エレキフィールド”!」
『上手い!バタフリーが“ねむりごな”で眠らそうとするが、ジバコイルが“エレキフィールド”を展開して眠り状態を無効にする!』
「なら…パピー、“ちょうおんぱ”!」
「ジバコイル、“きんぞくおん”!」
鋼タイプの相性不利を覆す為に状態異常を狙うのは読めていたので“エレキフィールド”で眠りを無効にして、混乱狙いの音技には音技で相殺する。
「ジバコイル!“じゅうりょく”だ!」
「ジババー!」
「ふ、フリー!?」
“じゅうりょく”はゲームだと5ターンの間、すべてのポケモンの命中率が5/3倍になり特性“ふゆう”や、飛行タイプのポケモンに地面技が当たるようになる技でリアルで使うと空に居る相手を地面に落とす事になる。
「パピー!?」
“じゅうりょく”で飛べなくなり地面に落とされるバタフリーに“10まんボルト”を叩き込む。ジバコイルの高い特攻から放たれる“10まんボルト”には耐えられずに戦闘不能になる。
「やっぱり強い……頼むぞジッポ!」
「カゲー!」
ヒロシの次のポケモンはヒトカゲ。純粋にジバコイルの弱点を突きにきたのだろう。ジバコイルは既に四つの技を使っているので此処はピカチュウに交換する。
「ピッカー!!」
漸くの出番に頬をバチバチと火花を散らせてピカチュウはバトルフィールドに飛び出す。ヒロシは交代する気はない様でヒトカゲに“かえんほうしゃ”を指示するので……
「ピカチュウ!“なみのり”だ!!」
「な!?」
『おおっとー!何とピカチュウが“なみのり”だぁー!!痛恨の一撃!まさかの水技にヒトカゲ、“かえんほうしゃ”ごと波に呑み込まれ戦闘不能!!』
“なみのり”で対抗する。ピカチュウが水技を使うとは思わなかった様で虚を突かれ、放った“かえんほうしゃ”ごとヒトカゲは波に呑まれて戦闘不能になる。
「……ピカチュウが“なみのり”を使うなんて…サトシは凄いな」
「だろ?自慢の相棒だ、これでピカチュウだと舐め腐った奴等をボコボコにしてきた…な、ピカチュウ?」
「ピッカ!!」
「そっか…でも僕の相棒も負けてはいない!頼むぞ、レオン!」
「ピカー!」
状況は絶望的。
それでもヒロシは笑みを浮かべて最後の一体である相棒レオンを繰り出す。奇しくもピカチュウ対決…負けられないな!
「レオン!“メガトンパンチ”!」
「ピカチュウ、“アイアンテール”!!」
「「ピッ…カァー!!!」」
レオンが“メガトンパンチ”を、ピカチュウが“アイアンテール”を…お互いの技をぶつけ合う。高めた拳と鋼鉄の尻尾が何度もぶつかり合う接戦。しかし、技の相性の問題でピカチュウが押され始める、それをシバ師匠のルカリオにボコボコにされた格闘経験で持ち直して結果は相打ち、両者吹き飛ばされる。
「ピカチュウ!」
「レオン!」
「「でんこうせっか!!」」
やはり向こうも覚えていた様で“でんこうせっか”でお互いが突っ込む。先制技なので素早く、衝突まで残り二秒……
「そのまま“ボルテッカー”だ!!」
「ピカピカピカ、ピッカー!!!」
「っ!?」
衝突前に修行で習得した“ボルテッカー”を解禁する。バチバチに沸る電気エネルギーに身を包んだピカチュウがレオンを真正面から討ち破り勝利する。
「ヒロシ選手のピカチュウ、戦闘不能!サトシ選手のピカチュウの勝ち!よって勝者、マサラタウンのサトシ選手!」
試合が終わった事で、観客の盛大な拍手喝采が響く中で、一瞬、悔しそうに顔を歪めつつもヒロシはレオンを抱き上げ労いの言葉を掛けて、俺の元まで歩み寄って来るので、俺もピカチュウと歩み寄った。
「おめでとう、サトシ。まさか“ボルテッカー”まで覚えていたなんて…完敗だよ」
「結構苦労したがな……レオンだって習得できるさ」
「そうだな、それが次の目標かな……サトシ、僕達の分まで…頑張ってくれよ!」
「ああ、いいバトルだった!」
俺はヒロシから差し出された握手に応じる。こうして5回戦は俺達の勝利で幕を閉じた。
『さぁ、決勝トーナメント一回戦・第四試合!Aブロック最後のバトルの勝者は果たして、どっちか!』
その後、試合は進みAブロック最後の試合となった。このバトルにはポケモンリーグからの捜査員であるジョーイさんが出ているので敵情視察も兼ねて皆んなと観戦する。
審判の指示に両者がポケモンを出す。相手はゴローニャ、岩と地面の物理ポケモンだ。
「……此処らが見せ時ね。……いきなさい、ラティアス!!」
「キューン!!」
「なっ!?」
それに対してジョーイさんが出したポケモンは、赤と白い色合いにロケットの様なフォルムをした愛嬌のあるポケモン……
だが、その実態は【むげんポケモン ラティアス】。
………伝説のポケモンだ。
・ヒロシに勝利した
アニメと違ってロケット団も試合に集中して悪さはしてなく、無事に原作を乗り越えた。ヒロシは今後も登場予定。
・ラティアス使いのジョーイさん
記憶が朧げだがダイパ後に出てきた強キャラジョーイさん。流石に順伝の相手はまだキツイ…