サトシ君(転生者)の目指せ、ポケモンマスター!!   作:DestinyImpulse

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 間が空いて申し訳ありません。

 今回からオレンジ諸島編が始まります。


オレンジ諸島編
再会、麦わら帽子の女の子


 

 ポケモンリーグが終わり、セキエイ高原からマサラタウンへと久々に帰って来た。

 

 

「諸君!我等がマサラタウンのトレーナー達が見事ポケモンリーグ・セキエイ大会で大活躍!今日はそれを祝して乾杯じゃー!」

 

 帰宅から翌日、オーキド博士主導の下に俺達の活躍を祝したパーティーが行われた。まぁ、小さな町のマサラタウンから旅立ったトレーナーが地方リーグで大活躍…それもリーフが優勝し俺が準優勝、シゲルが四位と首位を殆ど独占したのだ、お祭り騒ぎも不思議じゃない。

 

 俺とシゲルにとっては嬉しさよりも悔しさが勝つが…結果を残したのは事実で、マサラタウンの皆んなが応援してくれたのだ、いつまでも俯いた顔はせずに称賛の声を受け取る事にした。

 

 まぁ、一番の注目の的は当然、優勝したリーフで周りの人達に揉みくちゃにされている。

 

 ポケモン達もモンスターボールから出て美味しそうに木の実を食べてリーグの疲れを癒やし英気を養っている。そんな中で一体だけ、離れた所で浮かない顔をしているリザードンに声をかける。

 

「………悔しいのか、リザードン?」

 

「……グオウ」

 

 俺の直球の言葉に浮かない顔のまま頷くリザードン。準決勝でラティアスとのバトルでの負傷で決勝戦に出れなかった……エースである自分が決勝戦という一番大事な場面で戦えませんでしたは心にくるものが有るのだろう。

 

「……もしも、自分が出ていれば勝てたなんて考えていたら…それは決勝で戦ったピカチュウ達の侮辱に他ならないし…リーフ達を舐めすぎだ」

 

「……………」

 

 決勝で戦ったピカチュウ達は、皆が勝利する気概を持っていた。確かにベストを尽くせなかったかもしれないが、それだけリーフ達が強かった証拠だ。リザードンもそれは理解しているのだろう、否定する事なく頷いた。

 

「…分かってるなら何時までもクヨクヨしてられない。過去は変えられないんだ、結果を受け止めて次に繋げるしかない」

 

 何だかんだで俺達はポケモントレーナーになったばかりのヒヨッコなんだ、学ぶべき事、経験すべき事が沢山ある。

 

「それなのにエースが何時までも辛気臭い顔をしてちゃしょうがないだろ?」

 

「……グオウ!」

 

 俺の言葉に、その通りだと笑みを浮かべて力強く頷くリザードン。これからも頼むぜエース…!

 

「ね、ねぇ!」

 

「うん?」

 

 リザードンも吹っ切れたし、皆んなの所に戻ろうとした時だった。背後から声をかけられたので振り向くと……

 

 ウェーブのかかった綺麗なブラウンロングヘア、おしゃれな服装からでも分かる抜群のスタイル…息を飲む程に可憐な美少女が頬を赤くして俺を見ていた。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「うー、やっと解放された…カイリュー、抱きしめてー!」

 

「バウー!」

 

「お疲れさん、リーフ」

 

 リーグの優勝者であるリーフは同郷の人達から称賛や質問の嵐を耐え切りヘトヘトになってカスミ達に合流しカイリューのハグで英気を養う。

 

「同郷の人間が地方リーグで優勝したんだ、注目の的になるのは当然だな」

 

「それにチャンピオンであるワタルさんの弟子になった事を知られたら勢いは凄いだろうね」

 

「い、言わないでね!」

 

 リーフがチャンピオンであるワタルの弟子になったのは一部の人間しか知らない事だ。ドラゴンマスターのワタルと言えば知らぬ人は居ない、カントー・ジョウトのトレーナー達の憧れ…そんな人物の弟子なのがバレれば面倒な事になるのは明らかだ。

 

 シゲルの揶揄いに慌てるリーフはサトシが居ない事に気づく、皆に聞くと、浮かない顔をしたリザードンの所に向かったらしい。負傷で決勝戦を出れなかったサトシのエースであるリザードン。

 

 負けるつもりはサラサラないが、もしも健全で決勝戦に出れていたら苦戦は必至だった…そんな事を考えながら視線を動かすと、オレンジ色の体でドラゴンの様な体のリザードンは直ぐに見つかり……

 

「……え?」

 

 物凄い美少女と見つめ合うサトシの姿が目に入った。固まったリーフを見て釣られる様にカスミ達もリーフの視線を先を見る。

 

「ほー、凄い美人な子じゃないか…リーフもそうだがマサラタウンはレベルが高いな」

 

「………だ、誰だあの子?あんな綺麗な娘がマサラタウンに居たら絶対に耳に入る筈だ…!」

 

 大人の女性がタイプなタケシは特に暴走する事なくリーフを含めてマサラタウンはレベルが高いと感心するが、シゲルは自身のハーレムメンバーの誰よりも可憐な美少女を見て戦慄する。

 あれ程の美少女がマサラタウンに居たら確実に知ってる筈なのに、シゲルの記憶には欠片も無い。しかも、その美少女が頬を赤くしてサトシを見つめているのだ…何か負けた気分になる。

 

「は、はぁぁぁぁ!?な、何をしてるのよサトシの奴!?」

 

「あ、待って!」

 

 一方でカスミは声を荒げる。

 リザードンの側に居るサトシは自身の目の前に立つ美少女から視線を外す事なく見つめ…美少女も頬を赤く染めてサトシを見ている。恋愛漫画に在りがちな展開に、カスミは若干顔を染めて駆け出しリーフも後に続く。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「君は…」

 

「あ、あの、私はアサメタウンのセレナ。いきなり話しかけてごめんなさい」

 

「……セレナ」

 

「そうセレナ…。えっと…私の事…覚えてる?」

 

 唐突に声を掛けてきた美少女…“セレナ”。彼女の存在に俺は、どう反応すれば良いのか迷っていた。

 

 このマサラタウンにリーフと肩を並べる程の美少女なんて居たか?と困惑したが彼女はアサメタウンと名乗った…つまりはマサラタウン出身ではない。おそらくは親族がマサラタウンに居て会いに来た所に丁度よくパーティーが開催されたから、誘われて参加したのだろう。カスミやタケシも参加してるし、別にマサラタウンの人間じゃないと参加できない訳ではないしな。

 

「ん~こんな美少女、忘れたくても忘れないと思うんだがな……」

 

「び!?あ、会ったのはポケモンサマーキャンプの時だから…」

 

 俺の言葉に顔を真っ赤にして反応するセレナ、ポケモンサマーキャンプ…随分と懐かしい話だ。確か俺たちが六歳の時にオーキド博士が主催したポケモンと触れ合う簡易フィールドワークだ。

 あの時は生のポケモン達に興奮していつの間にか迷子になって、同じく迷子になった麦わら帽子の女の子と…………あっ!?

 

「まさか…あの時の麦わら帽子の女の子!」

 

「うんうん、そう!その麦わら帽子の女の子が私なの!」

 

 俺が思い出した事に対して心底嬉しそうになるセレナは一枚のハンカチを差し出す。あ~あの時に足をくじいたセレナに応急処置に使ったハンカチ、持っててくれたのか。思い出すと確かに面影を感じるけどスゲー美人に大変身だな……

 

「サトシ!」

 

 そんな事を考えていると顔を真っ赤にしたカスミが鬼気迫る勢いで近づいてくる。おいおい、そんなに興奮して少しは落ち着けよ。セレナがビビッて俺の後ろに隠れちまったじゃねえか。

 

「さ、サトシ…その娘とはどんな関係なの?」

 

「そ、そうよ!隠れて二人きりなんて…や、やましい関係じゃないでしょうね!」

 

「や、やましい!?」

 

 カスミの後からリーフも現れて、なんか面倒な事になり始めた時にシゲルが現れる……なんかキラキラさせて。

 

「まぁまぁ、落ち着きなよ二人共…彼女が困っているだろう。初めまして美しいレディ、僕の名はシゲル。どうかお見知りおきを…」

 

「えっと…私はアサメタウンのセレナ。よろしく」

 

 イケメンパワー全開でセレナに話し掛けるシゲル。こうやってハーレム作っていったのか~と察するがセレナには特に反応する事なく困惑した様子で返される。ナンパに失敗したシゲルは真っ白になり、いつもナンパに失敗しているタケシがそっと肩に手を置いた。

 

 その後はセレナの説明をしつつパーティーに戻る事にした。予測した通りセレナは母方の祖父母に会いにマサラタウンに来ていた様で、丁度よくパーティーが開催されたので、せっかくだから参加しなさいと研究所に来たようだ。

 

「そ、それにパーティーに行けばサトシに会えると思って…」

 

「そっか、入れ違いにならなくて良かった」

 

 顔を真っ赤に染めたセレナに入れ違いにならなくて良かったと答える。…何故か皆の…特にリーフとカスミの視線が痛いが…その後は俺達のポケモンの紹介に移った。セレナは俺達のリーグ戦をテレビで観戦していた様で目を輝かせてポケモン達と触れ合う。リーフのカイリューにハグされたり、俺のミロカロスの美しさに感激したり、トゲピー達ベイビー組を撫でたり。

 

「ドッサイ!」

 

「よしよし…」

 

 中でもドサイドンがセレナに良く懐いたのは意外だった。聞けばセレナはサイホーンに懐かれる体質らしく、進化形であるドサイドンもセレナの魅力の対象なのだろう。そう言えば、まだサイホーンだったコイツをゲットした時に、薄っすらと思い出していた昔にサイホーンについて教えてくれたのはセレナだった。彼女の母親がサイホーンのレーサーらしい。

 

 そうしてセレナが最後にリザードンを見る、ピカチュウで消耗させたとは言え伝説のポケモンであるラティアスを倒したリザードンは特別なのだろう。

 

「この子がサトシがオーキド博士から貰った最初のポケモンなんだよね!」

 

「え?」

 

「ピッカ!?」

 

 そう思っていたらセレナの言葉に固まる俺達。だがよくよく考えたらセレナが勘違いするのも当然かもしれない。マサラタウンはオーキド博士から御三家を貰う。リーフがフシギバナ、シゲルがカメックス、俺がリザードンなら、俺が最初にヒトカゲを貰ったと思うのが自然だ。実際にはヒトカゲは名も知らぬ同期が持っていき、俺はピカチュウを選んだのだが。

 

「……グォン!!」

 

「ピッカァァァァァァ!!!?」

 

 しかも、リザードンの奴セレナの勘違いを肯定しやがった。リザードンからすればクロスのポケモンだった過去など黒歴史で、最初から俺のポケモンだった事にしたいのだろう。当然、相棒の座を奪おうとするリザードンにピカチュウが激高して飛びかかる。

 

 こうしてセレナとの再会を果たしたパーティーは最後まで騒がしく幕を閉じた。

 

 

 





・セレナ参戦。

 サトシと切っても切り離せないアニポケヒロインNo. 1の呼び声も高い(諸説あり)彼女をやっぱり早期に登場させたかった。

 既にフォッコをプラターヌ博士から受け取っている。

 セレナとの再開から始まるオレンジ諸島編。無論、オレンジ諸島編が終わった後もちょくちょく登場させる予定なので、オレンジ諸島編はその土台作りです。
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