サトシ君(転生者)の目指せ、ポケモンマスター!!   作:DestinyImpulse

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 今回はアニメの話を改変したオリジナルの話となります。


キンカン島の異変

 

『頼むセレナ君!!』

 

 ポンカン島でセレナがクリスタルのイワークをゲットした。

 その事をオーキド博士に報告するが、如何にオーキド博士でもクリスタルのイワークなんて見た事も聞いた事なく大層驚き研究させてくれとセレナに頭を下げていた。

 

『一ヶ月でいい!ワシの所に預けてはもらえないか!』

 

「でも、初めてゲットしたばかりのポケモンを預けても良いのかしから?」

 

「でも…クリスタルのイワークの事はポケモン図鑑にも一切載っていない。持っているポケモンについて何も知らないのは、それはそれで不味いよ」

 

 初めてゲットしたポケモンを早々に手放すのは如何な事かとセレナは疑問視するが、クリスタルのイワークについてなにも知らない状態なのは、それはそれで不味いとケンジが言う。

 

 クリスタルのイワークはポケモン図鑑にすら載っていない、ピカピカの新種であり大発見だ。故に何も分かっておらず、調べてもらうのも一つの手だ。

 

「まぁ、オレンジ諸島の旅もまだ掛かる。オーキド博士なら一カ月でも成果を出してくれるさ」

 

「そうね。ポケモン研究の第一人者ですもの」

 

「そっか…なら、お願いしますオーキド博士!」

 

『おお、ありがとうセレナ君。しかと成果を出すから安心しておくれ!』

 

 俺達の話を聞いてセレナがクリスタルのイワークを預ける事を決める。その事に喜びつつもオーキド博士は現時点で分かることは何か無いのかと訪ねてくるので水の中で普通に生活出来ていて炎と鋼が弱点だったと伝える。

 

 そうして次のジムがあるネーブル島を目指して俺達は物資補給の為にキンカン島を訪れる。ケンジ曰く、商業施設が盛んな街でビル群があるとの事、それを聞いたカスミが、南国ぽくないー、と言いつつ到着するが…

 

「ひ、酷いなこりゃ…」

 

 キンカン島はボロボロだった。

 有名らしいビル群には穴が開き、島の至る所から黒い煙が立ち込める。

 

「ベトー!!」

 

「リリー!」

 

 原因はポケモン達が至る所で暴れ回っているからだ。しかし好戦的と言うよりは正気を失っている様に思える。明らかに只事ではない…唖然とする俺達だったが…

 

「ぐっ!?な、なんだ…?」

 

「サトシ!?一体どう………」

 

「セレナ?おい、カスミ、ケンジ!?」

 

 突然に頭にノイズが走り膝を付く。そんな俺にセレナが駆け寄るが、その途中で突然動きを止めると朧げな足取りでキンカン島の奥に進んでいく。セレナだけじゃないカスミやケンジもだ!

 

「ピッカ!」

 

 しかも人間だけじゃなくピカチュウ達、ポケモンも正気じゃない。

 

「チゴー!!」

 

「なっ!?」

 

 明らかに普通ではないとピカチュウ達に駆け寄ろうとした時だ、我を忘れたチゴラスが暴れ狂い俺に“ずつき”を叩き込んできた。思わぬ不意の一撃に対処できずにもろに喰らった俺は近くの店舗の中に叩き込まれた。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「………あれ、私」

 

「………ここは?」

 

「…なんか頭がぼ〜とするんだけど」

 

 セレナ達三人は気が付くと透明な壁の一室に居た。一体何故こんな所に?上手く頭が働かない三人に…

 

「あなた達、気が付いたのね」

 

「「「ジュンサーさん!?」」」

 

治安官のジュンサーが声を掛ける。ジュンサーだけではなく、この一室には多くの人が閉じ込められていた。その時三人は思い出す、キンカン島に上陸した時に変な感覚に襲われた事を…

 

「この島は今、ロケット団に占拠されてしまっているの…」

 

悔しそうに顔を歪めたジュンサーが指さすと、自分達が閉じ込められた一室の外の大広間には【R】が付いた黒い格好の一団。紛れもなくポケモンマフィアのロケット団が居た。

 

「嘘、ロケット団はボスのサカキが捕まって崩壊したのに…!」

 

「それ、あの変な三人組の時にも言ってたよね?」

 

「ポケモンを使って悪事を働くロケット団はボスのサカキが捕まって崩壊したの…。だから残党が居たとしても、アイツ等の様な小規模になる筈なのに…」

 

 カスミが驚きを隠す事なく視線を向ける。外に居る残党はどんなに見ても数十人は居る大規模だ。残党達が徒党を組んだというのか…

 

「彼らは催眠装置でキンカン島を支配する気なのよ!」

 

 ロケット団達が居る大広間には巨大な装置が鎮座しており、その中には催眠ポケモンのスリープが入っている。曰く、ロケット団によって強化されたスリープの催眠波を増幅し、この電波塔から島全体に放出して人やポケモン達を操っているらしい。

 

「流石に永遠に催眠波を出すのは無理があるのかインターバルは必要で、私達が正気に戻ったのも催眠波が止んだお陰なの…でも、インターバルが済んで催眠波を浴びせられたら…」

 

 そう顔を俯かせるジュンサーが視線を向けると一室の隅で気を失った様にボーッとして居る一団が居た。催眠波を定期的に浴びせられ続けられて洗脳されてしまったキンカン島の住民達だ。催眠波にも個人差があり効きやすい者や効きにくい者が居るとのこと。

 

「それで催眠波が合わなくて正気を失った人やポケモン達は利用価値が無いって外で暴れさせてるって、ロケット団の奴等、笑いながら私に言ってたわ…!」

 

「それでの建物が壊れていたのね、サトシもその後に……っ、サトシ!サトシが居ないわ!?」

 

 治安を守るジュンサーとして悪党に良い様にされているのが悔しいのだろう。一方でセレナは島の惨状に納得しつつサトシが居ない事に気づいて狼狽える。

 

「大丈夫よセレナ。サトシなら必ず無事よ、アイツが出鱈目なの知ってるでしょ?」

 

「そうだよ!サトシが捕まってないなら僕達を助けに来てくれるよ!」

 

 しかし、サトシと旅をしてきたカスミからすれば出鱈目なサトシなら大丈夫と信頼し、ケンジもサトシなら助けに来てくれると安堵する。

 しかし無理だとジュンサーは言う、彼女が指さす向こうには残党達の中でも存在感を放つ男女の二人組がおり、その近くには従来の個体よりも目大なイノムーが鎮座していた。

 

「で、デカい!通常の二回りは大きいぞ!」

 

 あの男女の二人組が残党達のリーダーであり、その二人が使う巨大イノムーは強く。催眠波はエスパー技の応用故に相性の悪いゴーストや悪タイプのポケモンには効果が薄いから正気を失う事なく、トレーナーや仲間を助けるために乗り込んだが、あの巨大イノムーに叩きのめされたらしい。

 

「それに、その子だってポケモン達を操られてる筈よ」

 

 そう言うジュンサーが視線を移す先にはポケモン達が捕らえられた檻があり、多くのポケモン達が捕まっており、その中にはカスミ達のポケモンやサトシのポケモン達も入っていた。

 

「ピッカジュウー!!」

 

「おミャーも良くやるニャー…」

 

 檻に入れられたピカチュウが檻を壊そうと電撃を叩き込むが特殊な素材なのか壊れる気配がない。それを見て、何故か捕まっているロケット団のニャースが呆れた息を吐く。

 

「ピカ、ピッカ!」

 

「ニャニ?役立たずは黙ってろ!?ニャニを言うニャ!?」

 

「ピカピカ、ピーカ!」

 

「リーグで戦力外通告喰らってベンチ温め係だった癖に!い、言ってはならん事を〜!」

 

 ポケモン達は複数の檻に分けられて捕まっており。小さな檻に入れられたこの二体は仲の悪さも相まって喧嘩ばかりをしていた。それを残党達を束ねる男は呆れた様に言う。

 

「またやってるぜ、あのチビニ体。いい加減イノムーで黙らせるか?」

 

「捨ておけ、所詮は自我を失い”あの方”の道具になるのだ。最後に自我ある行動をさせてやるのが慈悲だ」

 

「それもそうか。この島は完全に制圧した、後は捕まえた人材とポケモン共をジョウトに送るだけだな」

 

「ああ、孤島故に外部からは感知され難い故に邪魔も来ず。よしんば来たとしてもリゾート目的の観光客、造作もない」

 

 いつかは異変に気付いて調査が来るだろうが二日後には全てが終わる。正に完璧だと女リーダーが勝利の笑みを浮かべる。

 

 その時だった。突如として大広間が激しい揺れに襲われる。勝利を確信して気の緩んでいた残党達や捕まっていたカスミ達やポケモン達も突然の異常事態に慌てだす。

 

「何事だ、侵入者か!」

 

「い、いえ!監視カメラには何も映っていません!」

 

「見て、ロケット団の奴等慌てているわ!」

 

「ピカ?」

 

「ニャンだ?ニャにが起こっているんだニャ?」

 

 各々が反応を示す内にも揺れは更に大きくなる。立ってられずに尻餅を付く者も現れる中で女リーダーが気付く、コレは下からの異変だと…

 

「下だ!何かが下から来る!」

 

「馬鹿な、何が来る!?外の正気を失った奴等に監視を避けて地下から此処をピンポイントに狙える筈がない!?」

 

 相棒の言葉に有り得ないと反論する男リーダー。

 しかし、女リーダーの推察道理に大広間の床が崩壊、“巨大な何が”が下から飛び出してくる。しかし、床の崩壊と共に舞い上がった土煙で全貌が明かされない。

 

「な、なんだ!?」

 

「「何だかんだと聞かれたら」」

 

「答えて上げるが世の情け」「答えないのが普通だが」

 

「「まぁ特別に答えてやろう」」

 

「世界の破壊を防ぐ為」「地球の破壊を防ぐ為」

 

「世界の平和を守る為」「地球の平和を守る為」

 

「愛と真実の悪を貫く」「愛と誠実な悪を貫く」

 

「ラブリーチャーミーな敵役」「キュートでお茶目な敵役」

 

「ムサシ!」「ヤマト!」

 

「コジロウ!」「コサブロウ!」

 

「銀河を駆ける、ロケット団の2人には!」「宇宙を駆ける、ロケット団の2人には!」

 

「ホワイトホール、白い明日が待ってるぜ!」「ショッキングピンク、桃色の明日が待ってるぜ!」

 

「ニャ、ニャーんてな!」「ラッチューノ!」

 

 何事だと声を荒げる男リーダーの声に反応して土煙の中から堂々と現れたのはムサシ&コジロウ、そしてヤマト&コサブロウ。決め台詞と共に現れた仲間に感激してニャースと同じく捕まっていたラッタが鳴く。

 

「アンタ達ね?ボスが居ないことを良い事に好き勝手やってる連中は」

 

「悪いけどロケット団の名は高いんだ。おいそれと名乗るんじゃないよ」

 

「ちぃ!サカキ派の奴等か!総員戦闘準備!」

 

「おっと、いいのかい?」

 

「俺達ばかりに注目して?」

 

「っ!まさか!?」

 

 ムサシ達を見て悪態を付きながら指示を飛ばす男リーダー。残党達が指示の下でポケモンを繰り出すが、四人の表情は余裕綽々だ。それを見て何かに気付いた女リーダーが催眠装置を見るのと…

 

「ゲンガー、“シャドーボール”!そんで俺もイレイザーキャノン(仮)!」

 

 催眠装置が破壊されたのは同時だった。

 作戦の要である催眠装置が破壊された様を見て唖然としたが即座に破壊した犯人に激高する女リーダー。

 

「おのれ…!何者だ!」

 

「俺か?通りすがりのポケモントレーナーだ、覚えておけ!」

 

「ゲンガー!」

 

 土煙が晴れて姿を現したサトシ、そして彼のゲンガー。健全かつ助けに来てくれたサトシの姿にカスミ達は安堵の言葉を出す。

 

「「「サトシ!!」」」

 

「ピカピ!」

 

 そんな仲間達と相棒に笑みを浮かべたサトシの傍らには自信満々のゲンガーと…

 

 

「ゴラァァァァァァァスー!!」

 

 

 

 高らかに咆哮をかせる暴君が居た。

 

 

 

 





・乗っ取られたキンカン島

 今回の話は「きえたポケモンたちのナゾ!」をアレンジした話です。催眠波で住民やポケモン達が洗脳され、催眠波が合わずに正気を失った者は価値が無いと放し飼いにされ、大暴れ…キンカン島は破壊し尽くされました。

 乗っ取られてるが故に情報が外に伝わらずに観光に来た人達も洗脳され、サトシ達も巻き込まれました。

 因みにサトシは最初は効きましたが波動で相殺してます。

・ロケット団の残党

 サカキが逮捕されて壊滅したロケット団ですが、“何故”か徒党を組んで悪事を働いています。

・謎のリーダー二人組

 そんな残党達を束ねる謎の男女。アニメだとヤマトとコサブロウが主犯でしたが…彼等の正体は…


 と言う訳で続きは次回、サトシ視点でお送りします。




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