サトシ君(転生者)の目指せ、ポケモンマスター!! 作:DestinyImpulse
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ニビジムでのバトルを終えた翌日。
俺達はタケシの家族に見送られてニビシティを後にしてハナダシティに向かう為に“おつきみ山”に辿り着いた。
“つきのいし”と言うなんともロマンがある話をタケシから聞きながら、いざ山の中へ出発……と思ったがズバットの群れに襲われている人を発見し、流石に無視する訳にもいかないので助ける事にする。
襲われたリカオとか言う研究者は、悪い人ではないんだが、少し思想の強い変人だった。リカオから話を聞くとおつきみ山に人の手が入った事で、元々住んでいたポケモン達が元気をなくしたり、先のズバットのように暴れている現状に思うところがありパトロールをしているらしい。
難しい話だなと思っていると、おつきみ山に住む“ピッピ”がご機嫌に坑道内を跳ねているのを発見した。
その可愛い見た目にカスミとリーフがゲットしようとモンスターボールを構えたが、投げようとした瞬間にリカオが慌てて止めた。
ゲットを邪魔された二人が不機嫌になるが、リカオがピッピ達の静かな暮らしを守ってあげたいと必死に伝えれば、性根はとても優しい二人はしょうがないか…と矛を収めてくれた。
ここで終われば良かったのだが… 通路の先からピッピの悲鳴が聞こえて、急いで向かうとピッピを壁際に追い詰める悪い顔をしたニャースが居た。
というか、ロケット団の喋るニャースだった、二足歩行をして喋るニャースなんてアイツしか居ない。
「ニャンでお前らが!?」と驚くニャースに「「「ニャースが喋ってる!?」」」と驚愕する俺とカスミ以外の三人。やっぱり人の言葉を喋るポケモンは相当な常識外れなんだな…
「誰?あの人達?」
「お笑い芸人」
「おい!誰がお笑い芸人だ!?」
「ニャー達は泣く子も黙るロケット団ニャ!」
そうして、お決まりの名乗りをあげて現れるムサシとコジロウ。リーフが困惑しながら俺に説明を求めるので、適当にお笑い芸人と答える。
どうやらポケモンマフィアであるロケット団は有名な様で、おつきみ山で悪さをする三人組を懲らしめる事にした。
争い事は俺とタケシが引き受け、カスミとリーフにリカオとピッピを任せる事にしてバトルが始まる。
ムサシとコジロウは相変わらずアーボにドガースを出し、俺は初陣だとサイホーンを繰り出し、タケシはズバットを繰り出した。
「ん?いつの間に?」
「洞窟に入った時にさ!」
抜け目が無いな、流石はタケシだ。
いざバトルが始まるが、先手を取られてアーボとドガースが“どくばり”に“えんまく”を仕掛けてきた。それに対してズバットが“かぜおこし”で攻撃を跳ね返す。
流石はジムリーダー、指示が的確だ。今がチャンスとサイホーンに“ドリルライナー”を指示して。アーボとドガースを吹き飛ばしムサシ&コジロウ共々、洞窟の外に押し出す。
「良くやったぞ、サイホーン」
「ホーン!」
サイホーンを労えば、初陣を初勝利で納めて嬉しそうに雄叫びをあげるサイホーン。その時、タケシが何かを忘れていると言ってくる。
…………あ!
「「ニャース!!」」
急いでリーフ達の元へ急げば、リーフのフシギダネとカスミのヒトデマンにボコボコにされて逃げ出すニャース……アイツ弱いな。
そうして夜になって皆んなでキャンプを始める。リーフはピッピと楽しそうにコミニケーションを取り、ポケモン達はタケシがブレンドしたポケモンフーズを美味しそうに食べている。
「美味いか、ヒンバス?」
「ヒン…!」
ちょうど近くに川があるのでヒンバスを呼び出してコミュニケーションを取る。タケシのポケモンフーズを美味しそうに食べるヒンバス、しかしその声はやはり小さく細い物だった。
「色違いと聞いて驚いたが、確かに元気が無いな。ジョーイさんの言う通り、過去に何かあったんだろう」
「ああ、ロケット団の心無い言葉に悲しそうにしてたしな」
「酷い事言うねロケット団も!」
タケシとリーフにも一応、ヒンバスの事を説明する。心優しい二人もヒンバスの過去に苦しい事があったと察し細心の注意を持ってヒンバスとコミュニケーションを取ろうとする。
ゲットした俺や、水タイプが大好きなカスミには少し心を開いてくれたが、初めて会う二人は少し怖いのだろう、顔を背けてしまう。
こればかりは時間が解決するのだろう、そう考えていると突然ピッピが何処かへ向かうので追いかけるとピッピの隠れ家とも言える洞窟に辿り着いた。
其処は天井に大きな穴が開いていて夜空が見え、洞窟の中だと言うのに月明かりが眩く辺りを照らしていた。
「見て、ピッピ達がたくさん居る!」
リーフの言葉通り、そこには多くのピッピ達がいた。更に広間の中央には巨大な“つきのいし”の塊が鎮座していた。
すると、俺達と一緒に居たピッピが巨大な“つきのいし”の周囲に自らが持つ“つきのいし”を置くと、周りのピッピ達はそれを囲むように円になって踊り始めた。
まるで何かの儀式だな。
そう思って見ていると、ピッピの群れは仲間を助けた事に感謝して俺達を歓迎してくれた。
ピッピから話を聞いたピカチュウがジェスチャーで伝えてくれた事から推察すると、あの大きな“つきのいし”を自分達のカミサマと称して信仰しているらしい。
人もパワースポットやパワーアイテムを信じて自分の運勢を高めたりするし、ピッピ達にとって意味のある行為なのだろう。
そうして、見ていると性懲りも無く再び現れたロケット団が不意打ちでドガースの“えんまく”を撒いてきて、懲りない奴らと侮った俺は何も出来ずにピッピ達のカミサマを奪われてしまったのだ。
くそ!今までマヌケで大した事ない姿しか見てなかったが、アイツ等も立派な悪の組織の一員…油断した!
逃してたまるかと、俺のサイホーンとタケシのイワークの“あなをほる”で地中から先回りしてロケット団を妨害する。
「邪魔すんじゃないわよ!いけ、アーボ!」
「ピッピ達が困ってるでしょ!お願いニドリーノ!!」
「ニド!」
ムサシが再びアーボを繰り出すが、リーフがニドリーノを出して迎え撃つ。アーボが口から“どくばり”を放つがニドリーノは特に痛がる事なく受け止める。
「ニドリーノは毒タイプ!“どくばり”なんて効かないよ!ニドリーノの“にどげり”!!」
リーフの指示を受けてニドリーノが“にどげり”でアーボをムサシ目掛けて蹴り飛ばし吹っ飛ばす。俺もピカチュウの“10まんボルト”でコジロウのドガースを戦闘不能にする。
このままトドメを刺してやる!
と、息巻いていたらリカオの言葉を受けて自分達の“カミサマ”を取り戻しにきたピッピの群れによる“ゆびをふる”の大合唱が行われて、巻き起こった大爆発の末にロケット団は「やな感じー!」とお決まりの言葉でお空の星になった。
しかし、大爆発の余波を受けてカミサマまで爆発四散して心配したが、ピッピ達は特に問題はないらしい。
カミサマの欠片である“つきのいし”に触れて群れの何体かはピクシーに進化し……
「ニドー!!……キング!!」
リーフのニドリーノが降り注ぐ“つきのいし”に触れて進化の光に包まれる。大きさが俺達よりもデカくなり光が収まると、強く逞しく頭部には立派な角が輝く“ニドキング”へと進化した。
「おおニドキングじゃないか!」
「ああ、ニドキングは立派に育てれば頼もしいポケモンだ。良かったなリーフ!」
「うん!凄くカッコいいよ、ニドキング!」
「ニドー!」
リーフが嬉しそうにニドキングに抱きつけばニドキングも笑みを浮かべてリーフを受け止める。
こうして、おつきみ山の一件は幕を閉じた。
今後はリカオもピッピ達と共に暮らし、いつかピッピ達と共に宇宙へと行くと夢を語っていた。
こうして俺達はリカオとピッピ達に見送られながら、おつきみ山を後にした。因みに助けたピッピが進化したピクシーだが、リーフの事が気に入ったのかリーフにゲットされていた。
なんで私じゃないのー!?…っと叫ぶカスミだが、人相と、カスミには無いお淑やかさをリーフが持ってるからじゃないかと思うが怒るのが目に見えるので黙っておこう。
……しかし、顔に出ていたのかカスミにギラリと睨まれてビビった。この伝説の超マサラ人をビビらせるとは…やはりカスミは只者じゃないな。
追記
ハナダシティを示す看板に【シゲル参上!サトシのバーカ!】と書かれた落書きがあった。シゲルの奴しょうがねーな…と思いながら落書きを消す。
数年後には確実に黒歴史なので、その時に弄ってやるので覚悟しろよ。
・サトシ(転生者)
ヒンバスとは毎日コミニケーションを取っている。
・リーフ
これ迄の旅でニドリーノを捕まえており、ニドキングに進化させたいが“つきのいし”は貴重なので諦めていたが、まさかの進化で大喜び。ピクシーもゲットできてご満足。
・タケシ
アニメ通りにズバットをゲットした。
家事スキルが高過ぎて脱帽する。皆んなの胃を確実に掴んだ。
・カスミ
ハナダシティに行きたくないが、とても言い出せる雰囲気では無い。
【ゲットしたポケモン】
・ピカチュウ
・バタフリー
・ヒンバス(色違い)
・サイホーン