「あ、あの…それでは次の準々決勝の神龍寺対雷問についてインタビューを始めます…よろしいですか…?」
普段ファミレスは家族の憩いの場や学生が集まる和気藹々としたイメージが強いだろう。だが熊袋リコが感じてるこの四人の席の空気はとてもにそんなものじゃなかった
ゴゴゴゴゴ
(く、空気が思い…)
「はい!なんでも質問してください!」
元気よく挨拶を返してくれた円堂守を見てリコはひとまず心を落ちつけた。
Q今大会の注目選手は!
「あー特にいねぇな、嫌……いたわ鬼道有人だな。まぁ注目っていうか別の意味だがな。あの試合の時は笑ったぜ俺一人になんもできず慌てふためくお前らときたらよ」
「そういうお前はあの試合の敗北を随分気にしてるようだな」
「あ、じゃ、じゃあ!貴方がサッカーを理由は!」
リコは二人の不穏な空気に気付き急いで質問変えた
「サッカーは元々父の紹介でやっていた。この大会に出たのもある目的のためにだ。フットボールフロンティアで3年間優勝する事が条件だったからだ」
「阿含選手は…?」
質問された阿含は机に足を乗せて答えた
「プチッと踏み潰してやりてぇからだよ。凡才が努力した挙句圧倒的な才能にひれ伏すって現実をこの俺が教えてやろうと思ってな」
「…相変わらず凡才が嫌いなようだな」
「あぁ嫌いだね。まぁ使ってやってもいいのは一休だけだな」
「何言ってんだお前!才能なんか関係ない!練習すれば誰だって上手くなれる!」
「あ?何言ってんだお前」
一触触発の空気。円堂は阿含を睨みつけたままだ
(い、居た堪れない空気。ここはちょっと明るい質問で空気を変えて…)
Q好きな女の子のタイプを教えてください!
「顔がいい女。ブスはいらねぇや」
「強いて言うなら賢い人だな」
「サッカーが好きなやつならなんでもいいかな!」
「あ、ありがとうございます〜」
シーン
(ぜ、全然空気良くならない!円堂選手がいるからなんとか場は持ってるけど…)
「じゃ!じゃあサッカー選手にとって一番重要な物はなんだと思いますか?」
真っ先にに答えたのは阿含からだった
「圧倒的な才能。スピードもテクニックも…パワーもだ」
そう言いながら店に常備してあるスプーンを握りつぶした
「才能ねぇやつはいるだけで邪魔なんだよ。隣にいるカスゴーグルとかな。頭が少し回るだけで身体能力は凡人。ウチのチームにこんなカスはいらねぇよ。俺が11人いりゃ、それがドリームチームだ」
「お前はそんなカスに前大会で負けたのを忘れたか?」
「あぁ〜?前半の俺がいた時はこっちがリードしてたんだよ。少し先輩を躾けたらイカれたカス審判が退場処分を下してきやがったんだよ。それに前半までお前らが俺に好き放題やられたのも忘れたか?」
「サッカーはチームスポーツで前半の記録を競う物でもない。お前は退場して神龍寺は負けたそれが全てだ。」
「俺以外の足手纏いの連中が負けようが俺が知るかよ」
そう鬼道と阿含がトラッシュトークをしているなか円堂が割り込んだ
「ちょっと待てよお前」
「あ?」
「鬼道は決してカスなんかじゃない取り消せよ」
円堂は先ほどの阿含が鬼道に対して放ったセリフに対して憤りを感じていた。自分のチームメイトを侮辱された事。鬼道が最近仲間になったとか円堂にとっては過ごした時間の長さなんて関係ないのである。
「あ?カスにカスって言って何が悪いんだよ。てかテメェ誰だよさっきからいるけどよ。いいか才能ねぇ奴はいるだけで邪魔なんだよ。特に外にいるトロそうなデブとかな。お前と同じ服着てるしお前の仲間だろ?カスバンダナ。あーいうやつはさっさとチームから追い出した方がいいぞ」
「俺は雷問中キャプテン円堂守だ!それに壁山と鬼道は決してカスなんかじゃない!!!」
「あーうぜぇ熱血系かよ。たく鬼道よぉ?去年の使えねぇ帝国の仲間連中といい。こいつといいバカばっかばかりだとお前も大変だな?」
「お前!!帝国のやつらまで!」
罵倒をやめない阿含に円堂は喰ってかかるがそれを鬼道は手で静止させる
「阿含。さっきから口だけはよく動かせるようだな?だがお前は大口を叩くより俺たちを倒して結果で証明した方がいい。俺たちに負けたらお前は自身が嫌いな凡人より下になるという事だぞ?まぁお前は去年俺たちに負けたから既に凡人以下なんだがな」
バリンと言う音がなった発信源は阿含からだ。阿含が握力で店のグラスを握りつぶしたのだ
席をゆっくり立ち鬼道の顔に自分の顔を近づけ彼の耳に向けて…
「…決めた。今回の試合やる気はなかったが。出てやるよ最初から。フル出場してお前らまとめてぶっ殺してやるよ。まぁ教えてやるよ凡才共に現実ってやつを」
そういい阿含は出口へ向かった
「ならお前からしたらさぞ奴のプレイは気に入らないだろうな」
「あ?奴…?」
⭐︎⭐︎
「あ!?なんだそいつ!舐め腐りやがって!おい鬼道!なんで一発殴らなかった!」
インタビューが終わり帰路につき先程の件を染岡と壁山に話した鬼道達だがそれを聴いて染岡は憤慨していた
「殴るわけがないだろう。そんな事をしても無意味だ。それに俺の標的はあくまで世宇子だ。」
「……」
「そんなに言われて悔しくねぇのかよ!なぁお前もだろおい円堂!」
「……あぁ、悔しいよ…。アイツ、雷問や帝国のみんなの事をカスって言ってた…俺許せないよ…。でもアイツを殴ったってそれはアイツを認めさせることはできない。だから今回の試合絶対に勝つ!そして阿含のやつに認めさせてやるんだ!凡才だろうと努力すれば天才に勝てるって!!」
円堂が頭に思い浮かべたのは先程の阿含の姿だ。彼の人を簡単に軽視する姿勢は円堂にはとても許せなかった
「あぁ、そうだ。阿含のやつにその意識はあるのかは知らないが、俺たちはサッカー選手なんだ。サッカーで決着をつけよう」
「はい!絶対見返してやるっス!
キャプテンの前は任せてください!」
「あぁそうだな…その阿含とかいうやつをサッカーでぶっ飛ばせばいいんじゃねーか。なんだ簡単じゃねーか」
皆阿含に思うところはあるがそれはサッカーで解決する雷問らしい結論で締め括る
「よーし!試合まで一週間練習頑張るぞ!」
そしてキャプテンの一声で皆の思いは一つになった