fate/grand order 神域立証遊戯トータス 作:KAZ1421
どの様な結末になるのか?
ではどうぞ。
─── オルクス大迷宮 ───
「おら!」
「フッ!」
杖と双剣がぶつかり合う音がする。
ユエの“凍獄”でセイバーと分断されたアーチャーと強化のルーンで身体能力を上げ、燃える杖を槍の様に扱うキャスターの2人の動きは凄まじく、ユエでもその動きを見切る事は困難だ。
「……はやい。」
これでは援護をするにしても無闇にはできないが、攻撃の準備は怠る事はない。
ユエは常にチャンスを見逃さない様に集中する。
2人の戦いでユエは一点だけ分かっている事がある。 キャスターはアーチャーを少しずつだが追い詰めているという事だ。
アーチャーはキャスターの攻撃に対して双剣で
「オラよ!!」
「グッ!?」
キャスターが振るった攻撃をどうにか回避するアーチャーだが、二の矢とも言える蹴りの攻撃をもろに受けてしまい、蹴り飛ばされる。
しかしアーチャーは双剣を咄嗟に消して体制を立て直し、その蹴り飛ばされた力を利用して上へ飛ぶ。
これのより、弓兵に必要な
そのまま弓に持ち替えていたアーチャーは数発矢をキャスターへ放つ。
「うらぁ!!」
それをキャスターは燃える杖でどうにか捌き、攻撃を凌ぐ。
「相変わらずの腕だな。 やっぱ距離を取られるとテメェが有利だな。」
キャスターがそうアーチャーを称賛するがキャスターはこの状況に笑う。
弓の攻撃が有利になる距離から放たれたのだ。つまり、
「“蒼天”!!」
接近戦で無闇に攻撃出来なかったユエが攻撃を放てる様になったという事だ。
ましてやアーチャーは空中にいる状態。 回避を行う事も困難。さらに言えば対魔力が低いアーチャーにはこの蒼天を受ければ大きなダメージになるのは避けられない。
「
故にエミヤをそれを防ぐしかない。 魔力の消費を抑える為に
そしてそのまま地面に着地し、すぐに弓を構える。
互いに牽制し合っている。 戦闘中に唐突に現れる静寂の時。
通常ならばユエにとって更なる追撃を行う絶好の機会。 だがユエは攻撃をしなかった。
「……アーチャーだっけ? 聞きたい事がある。」
「……何かな?」
アーチャーを倒す前に問い詰めなければならない事がユエにはあるからだ。
「私が封印されていた部屋であなたが言った台詞。【情で殺せなかった】ってどういう意味?」
「…………。」
ユエの問いにアーチャーは沈黙で答える。
「あなたの言い方だと、まるであの封印が
「……残念だが、全てを話す事はできない。 君達にはその資格がないし、君は
アーチャーの言葉にキャスターは違和感を覚える。
「……殺すじゃなくて【殺さなければならない】だと? ただの推測でそこまでさせるとは。 この部屋にある真実ってのはそれほどって事かよ。」
「ああ。 そして迷宮の試練を超えた者のみにその真実を知る権利が与えられる。 もし君が知りたいのであれば私達を倒し、部屋に向かうといい。 そこにはこの世界の真実と私とセイバーの推測内容をまとめた資料がある。」
アーチャーのその言葉に2人は驚く。
「……随分と親切なんだな? いや、これから外に出るなら
「ああ。 あの2人ならその娘を始末しないと踏んで、仮にオレ達が負けた場合を想定させて貰った。 当然、負ける気はないがな。」
その言葉と同時だった。 アーチャーは干将・莫耶を投影し、双剣で斬る構えをして接近する。
「!」
キャスターはそのまま杖を構え、これから来る攻撃に備える。
「ーーー
キャスターが干将・莫耶の攻撃を杖で防ぐ直前、アーチャーはその呪文を言い、斬りかかる寸前双剣が
その2本の剣色は白と黒で形は大きな羽根の様な形、刃の部分は鋭くなっている。
元の双剣の形ならば長さもあり、問題はなかった。
だが咄嗟に大きくなった事で距離感覚が狂い、剣先がキャスターを掠める。
「ちっ!!」
咄嗟に下がったキャスターに対してアーチャーは瞬時にその剣を投げ、再び投影した同じ干将・莫耶もキャスターへ投げる。
その行動にキャスターは一瞬混乱する。
「(その行動が無駄だって事はやろうも分かっている筈。 何故オレに?)」
クー・フーリンの能力の一つ、【矢よけの加護】。
使い手を視界に捉えた状態であればいかなる遠距離攻撃も避ける事ができる能力でアーチャーと戦う事を決めた理由の一つだ。
(ただし超遠距離からの直接攻撃、および広範囲の全体攻撃は対象外。)
アーチャーが投げた双剣は避ける事が容易。 しかし、それはアーチャーも知っている事だ。 それでも投げたとなるとこれは自身を攻撃する為では無い。
「(いや、オレじゃねえ!!)嬢ちゃん! 気を付けろ!!」
キャスターはそうユエに警告する。 アーチャーが投影して使用している干将・莫耶にはある特性がある。
それは【お互いに引き合う】という効果だ。
投げた干将・莫耶のその特性を活かして遅れて投げられた同じ特性を持つ干将・莫耶に引き合い、本来の射線から曲げる事も可能なのだ。
そしてアーチャーは弓の英霊。 その様に投げれば当たるのかは容易に理解できる。
「ッ!?」
キャスターのおかげでアーチャーがキャスターに投げて交わされた2本ずつの干将・莫耶がキャスターではなく自分を狙う為だと理解し、軌道を変えて向かってきた干将・莫耶をどうにか回避しようとする。
「ッ!」
回避しようとしたがすべてを回避する事が出来ず、背中と正面が斬られる。 しかし、回避に動いた事が功を奏して深い傷ではない。ユエの再生能力もあり、回避に成功したと云える───
「……フ。」
かに思えた。 アーチャーが投げた合計4本の剣。 これらは全てアーチャーが投影した物ではあるが宝具だ。
そして宝具であるが故に
「
ユエの近くにあった剣が爆発した。
剣と盾がぶつかり合い、甲高い音が鳴り響く。 セイバーが黒い聖剣を振るう度に強い衝撃が起こる。
この威力はセイバーのスキル【魔力放出】の影響だ。
このスキルは武器、ないし自身の肉体に魔力を帯びさせ、瞬時的に放出する事によって能力を向上させる。 つまり剣の攻撃などの威力を高める事が可能なのだ。
しかもその威力の攻撃が目にも止まらぬ速さで真一文字、袈裟斬り、突きとセイバーはマシュに対して繰り出して行く。
その怒涛の攻撃に対してマシュは盾を器用に使い、対処していく。
素早い剣筋にマシュは盾を使って正確に攻撃を防いで行く。 セイバーの攻撃の威力にも難なく耐えている状態だ。
無論、これには理由がある。それがマシュのスキル【魔力防御】だ。
このスキルはセイバーが所持している【魔力放出】とは
そう、この戦いはセイバーという最強の矛とマシュという最強の盾の戦いだ。
サーヴァントとしての能力にはそこまで差がない。 故にこの戦闘の勝敗を決めるのは以下2点。
①マスターの存在。
②宝具の有無。
この2つとなる。
①マスターの存在という点ではマシュに軍配が上がる。
サーヴァントは魔力で動く存在。 故にその魔力を供給する存在であるマスターの有無は大きなアドバンテージになる。
このままの調子で戦闘していけば最終的にはマシュが有利となり、勝つ事が出来るだろう。
次に②の宝具の有無。
これに関してはセイバー側が有利だ。
【宝具】とはサーヴァントの切り札。 宝具が使える故にサーヴァントは強力な存在だと言っても良いほど、宝具とは重要なのだ。
しかし、セイバーは使用可能ではあるが、マシュは使用する事が難しい。
この問題についてはマシュの問題というよりはマスターの藤丸立香の問題だ。
今の藤丸はマスターとして未熟であり、宝具を展開させる程の魔力供給は厳しい。 そんな今の藤丸が宝具を展開させるには【令呪】の使用が必須だ。
しかし、魔術回路を今まで使用していなかった藤丸が【令呪】の使用のために無理矢理使用すれば魔術回路が傷付き、最悪命を落とすことになる。 その様な事は誰も望まないのでマシュ側が宝具を使うのは厳しい。
しかしセイバーは別だ。マスターがいない故にその様な制限は無い。
当然だがセイバーにもデメリットはある。 マスターのいない状態で【宝具】を使用すれば多くの魔力を消費してセイバーの存在そのものがこの世界に現界出来なくなる可能性があるし、【宝具】の発動には貯めが必要。 時間が掛かればかかる程魔力が少なくなり不利になる。
だが、【宝具】を使用できる事はセイバーに有利に働く。 故にセイバーからすれば魔力がまだ多くある内に【宝具】で攻撃する事が重要。
つまりこの戦いは如何に【宝具】の展開を阻止出来るか? 如何に素早く【宝具】を展開出来るかの戦いだ。
そんな戦いの最中、藤丸とハジメは部屋も柱に隠れ、戦いも余波に巻き込まれない様にしていた。
「すごい攻防だ。 ハジメ何か俺たちから出来る事はないか?」
「………ごめん、色々考えたけどやっぱりどうすることも出来ない。 銃はセイバーに効かないし、【シュトラーゲン】も弾切れ。 あるのは煙幕弾と傷を治す事が出来る【ポーション】とキャスターにルーンを刻んでもらった短剣ぐらいだ。」
ポーションとは以前大熊との戦闘後に見つけた傷を治す水を生み出す鉱石の事だ。
それを鑑定で判明してハジメはその鉱石を取り出したのだが、これでは相手を攻撃は出来ない。
そしてハジメが錬成したリボルバーではサーヴァントに傷を与える事は不可能。 魔力を通す事が出来れば良いが、まだハジメもその段階まで至っていない。
一応護身用として2人は元々訓練の為と所持していた短剣をキャスターにサーヴァントでもダメージを与える事が出来る様にルーン文字で施して貰っていたが、あの戦いを見るに介入は不可能。
現状、ハジメと藤丸にはサーヴァントを攻撃する手がない状況だ。
「………。」
藤丸は黙って自身の右手の甲にある
もし、マシュの力になれるとしたらこの【令呪】しかない。
「藤丸。 それは駄目だ。」
そんな考えを見透かしたのか、ハジメは藤丸に警告する。
「マシュさんは必ず勝つ。 だからそれを使うのは絶対に駄目だ。」
「……ああ。」
ハジメの言葉に藤丸は頷く。
その時、大きな爆発音が氷の壁の中からした。
魔力が詰まった【宝具】を爆弾として相手にぶつけ、破裂させる技能。
【宝具】によっては本来の威力を越えたダメージを与えるが、使用するという事は
しかし、現在戦っているアーチャーはこれを得意技としている。
彼は通常のサーヴァントとは異なり、投影魔術という物で【宝具】を作り出すサーヴァント。 故にこの技を使用してもまた投影魔術で生み出せばいい。
ちなみにこの方法はアーチャーだからこそ出来る事。 通常の投影魔術では奇跡の結晶ともいえる【宝具】の投影は不可能だ。
そんな強力な爆弾をユエは受けてしまった。
「……うっ。」
自慢の再生能力でどうにか生き延びているが、今までの戦いで魔力は消費し、更に身体中が大きく損傷した事で再生に魔力を回せなければいけない状況。 魔力は操作出来るだろうが、魔術で攻撃する事は殆ど不可能だろう。
「嬢ちゃん、大丈夫か!?」
アーチャーと杖と双剣の鍔迫り合いをしているキャスターがそう叫ぶ。
如何に心配でも相手はアーチャー。 隙を見せる訳にはいかない為ではあるが、同時にユエの状態を見て魔術での援護はこの戦い中、無理そうだと結論するしかない。
「これで彼女はしばらく魔術は使えない。」
「ちっ!」
キャスターは思わず舌打ちをする。 アーチャーによってユエの魔術での援護は防がれた事で状況は悪くなったが、接近戦ではキャスターが有利だ。 このままならばキャスターが勝つだろう。
「しかし、キャスター。 この状況で他人の心配とはな。」
「何? ……!!」
キャスターは嫌な予感がして後ろを見る。 すると、こちらに回転しながら迫ってきている剣、干将がキャスターに向かっていた。
「(爆発とこいつが持っている剣の特性を利用して!!!)」
あの時、ユエの近くで爆発したのは
残った干将はその爆発で勢いよく飛び、干将・莫耶の互いが引き合う特性でそのあらぬ方向に飛んだ干将がアーチャーの方へ方向を転換。
その結果アーチャーの前にいるキャスターへ向かって飛んで来たのだ。
【矢避けの加護】があったとしても先程と違い、干将・莫耶の特性で近付かれるのは明白であり、更にいえば距離が近い状態で先程の
このまま鍔迫り合いをすれば確実に受けてしまう。故に、
「アンサズ!!」
この攻撃を無視する事は出来ない。 鍔迫り合いを止め、瞬時に振り返りルーン魔術を発動。 迫ってきていた干将を攻撃して消滅させる。
「勝負あったな。」
「ふん。」
しかし、距離を取ったり再び振り向く隙を与える程、アーチャーは甘くない。
後ろから干将・莫耶の刃を向けられ身動きが取れなくなる。
その時、氷の向こうから巨大な魔力が立ち上がる。
その爆発音を聞き、2人は驚く。
「な、なんだこの爆発!? まさか、キャスターやユエに何かが?」
ユエやキャスターを心配する2人。 それはマシュも同じだった。
「(この爆発。もしかしてユエさんとクー・フーリンさんに何か?)」
そうマシュがチラッと氷の壁の方へ目線を向ける。 しかしそれが僅かだが隙が出来てしまう。
そしてそんな隙を逃すセイバーでは無い。
「あ!!」
セイバーはエクスカリバーを巨大な赤黒い魔力を纏い、マシュを斬りつける。 当然だがマシュは盾で防御するもその威力に押されて吹き飛ばされてしまう。
「マシュ!!」
自分達の方に飛ばされたマシュの所へ駆け出す藤丸。
この状況はセイバーにとって有利に働く。
「『卑王鉄槌』— — 極光は反転する。」
「! 先輩、離れてください!!」
エクスカリバーから黒い魔力が溢れる。 そう、セイバーは【宝具】を放とうとしているのだ。
「光を呑め! 【
セイバーの宝具が放たれる。
「あれは、セイバーの【宝具】か?」
その光景にキャスターはセイバーが【宝具】を展開した事を察する。
「そうだ。 つまり彼女の勝ちという事だ。 残念だったなキャスター。」
そうアーチャーはこちらの勝利を確信して言う。
「彼女とあの子の能力はそこまで変わらない。それでもこの状況。 やはり
アーチャーはそう推測を話す。 言葉を聞いてキャスターは答える。
「フ、それは違うぜアーチャー。 マスターとあの坊主、そしてあの子も立派な奴だ。 お前らと戦う事になっても全力で進もうとする強い意思がある。 その3人の力をおめえは舐めすぎだっての。」
その言葉と同時だったキャスターの身体からある物が落ちる。 それは錬成した閃光弾だった。
「!?」
その閃光弾の光にアーチャーは怯む。 その隙にキャスターは離れるが、
「逃がさん。」
それを許す程アーチャーは甘く無い。干将・莫耶でキャスターの背中突き刺した。
「……何!?」
しかし、刺したキャスターの身体から何か植物の根の様な物が干将・莫耶毎アーチャーの両腕を拘束するとキャスターの身体がみるみると植物の木の様な状態になる。
「森の賢者を舐めんじゃねえ!!」
その木の人形からキャスターが現れ、その人形は爆発する。
「ほらよ!!」
そのままキャスターはある魔術を展開。 巨大な木の腕がアーチャーを握り締める。
「……フ、残念だったなキャスター。」
しかしそのパワーを持ってしてもアーチャーを倒す事は出来ない。
「
キャスターに供給されている魔力が少なくなった事でアーチャーのパワーでも抑える事が出来る様になっていた。パワーを抑える事で藤丸の負担を減らした事で仕留める事が出来なくなっていたのだ。 そんな状況にキャスターは
「ああ。 だが
そう断言する。
「今だ、嬢ちゃん!!」
「!?」
キャスターはユエにそう言う。 だがユエは先程のアーチャーの攻撃で魔術の使用は難しくなっている。
そう、
身体を再生させている事から魔力の操作は出来る。 故に
「……当てる。」
銃声が響き、銃弾がアーチャーの心臓を正確に撃ち抜く。
(──あの少年が錬成して作ったリボルバー。 それを彼女に持たせていたのか。)
「じゃあな、アーチャー。」
心臓を撃ち抜かれた事でアーチャーの力は無くなり、巨大な木の腕がアーチャーを倒した。
そしてアーチャーは消える様に粒子となって完全に消えるのだった。
セイバーの放たれた【宝具】にマシュは盾で防ぐもその圧倒的な威力に徐々に耐えられなくなっている。
(もう、耐えらえない。)
マシュがそう諦めかけたその時、マシュが盾を持つ手に重ねる様に1人の手が触れる。
「マシュ! 大丈夫。」
「せ、先輩!?」
そう、マシュのマスター藤丸立香だ。
「ごめんマシュ。 俺はみんなで帰る可能性に賭ける。 俺はマシュを信じてる。 だからマシュも俺を信じて欲しい。」
「──はい!」
そう言い藤丸は【令呪】は発動させる。
その瞬間、藤丸に全身が灼ける様な痛みが襲う。 だけど、
(俺に今出来る事を!)
その痛みの耐え、藤丸は言う。
「令呪をもって命ずる。 皆を守ってくれ!!」
「はい、マスター!! 見ててください!!」
マシュは【宝具】を展開する。
「真名、開帳───私は災厄の席に立つ……」
「其は全ての疵、全ての怨恨を癒す我らが故郷──顕現せよ、」
【
マシュの【宝具】が展開され、白い城壁が姿を現す。
その強度は使用者の精神力に比例し、心が折れなければその城壁も決して崩れはしないという効果を持つ。
そしてその守りはセイバーの【宝具】
「……う、く。」
自身の【宝具】の威力を受けたセイバーは大きなダメージを受けて倒れる。しかし、
「先輩!?」
それはこちらも同じだった。 【宝具】展開まで盾のみで耐えていたマシュも体力が少なく、【令呪】を使って藤丸はその負担から意識が無くなりマシュに身体を預ける様に倒れてしまう。
マシュはそんな藤丸を支えるのに精一杯な状況だ。
対するセイバーにはまだ立ち上がる余裕がある。 このまま立ち上がり、倒せば終わりだ。
そうセイバーが立ち上がろうとしたその時、地面が動きセイバーを拘束する。
「うわああああ!!」
「何!?」
ハジメの錬成でセイバーの動きを止めたのだ。 そしてキャスターに施してもらったナイフをセイバーの心臓目掛けて突き刺した。
「はあ、はあ、はあ、はあ。」
ハジメは初めて感じる人を刺し殺す感覚を嫌に覚えながら息を切らす。
「……見事だ。 カルデアのマスターとその友人。良くぞ私を倒した。 最後に名前を聞かせてくれないか?」
そう言うセイバーにハジメは答える。
「……南雲……ハジメ。」
「南雲ハジメ。 誇るが良い。 お前は大切な者を守り抜いたのだ。」
そうセイバーが言うと同時にセイバーの姿が光の粒子となって消えるのだった。
「か、勝った?」
ハジメは勝利を自覚し安心した途端、人を刺し殺したあの感覚を思い出す。
「ウ、オエ!」
そのままハジメは吐き、人を初めて殺したショックでそのまま藤丸と同じ様に気絶するのだった。
このオルクス大迷宮で起こったサーヴァント同士のたたかいは勝利したのだった。
以上如何でしたでしょうか?
戦いは藤丸達の勝利となりました。
次回 この世界の真実を──。
ではまたの機会に。