起きたらTSしてたし、なんかデスゲームに巻き込まれたので、儚げミステリアス少女ロールプレイで敵を魅了していこうと思う。うん、いけたらいいな。 作:挑戦マン
目が覚めたら、だだっ広い白にまみれた空間に閉じ込められていた。
これは夢とか妄想とかではなくて、本当のことである。
俺だけではなく、数え切れないほどの人間がここにいる。大人も……小学生に見える子供も、多種多様な人間がここに。不安そうな声も嬉しそうな声もいるもんだから、非現実だ。としか言いようがない。
ただ、何より一番衝撃的なことは、俺の身体が女になっている……ということである。
え?うそでしょ?
少しでも視線を下に向ければ、自分の姿が映し出されている。まぎれもない、白いワンピースを纏った美少女。そういう加工をされているのか、鏡並みに反射してるんだよな。
鋭い目つきは、ぱっちりとしていて怖さなんて一欠片もない。いつのまにか青い瞳になっているし……ボサボサで癖っ毛のあった茶髪は、今では腰まで伸びる白髪に、筋肉がついた腕や足は心配になるほどの細さに変化していた。筋トレ、あんなにがんばったのに……? 身長についても、小学生ぐらいになっていると思う。とにかく、目線が低くて慣れない。
無論、俺の息子については何も言うまい。正直に泣いてしまってもいいか?
「な、なんでこんなことにぃ……」
「本当だよね~」
「わっ! と…うわ!」
自身の声がこんなにも女の子らしい、透明感のある声になっているのも、全てが慣れないことだというのに、背後からの声に驚いて、ついよろめいてしまう。
「おっと……。お嬢ちゃん、驚かせてごめんね」
「い、いえ……だいじょうぶです。ありがとう、ございます……」
よろめいた瞬間、誰かの手が俺の手首を掴み、そのまま引き戻されて体勢を立て直した。
声の主の姿を見ようと振り返ると、自分より遥かに大きい男。マッシュヘアに糸目。胡散臭い抑揚のない声……漫画や小説のようなフィクションでは裏切りポジションに絶対になる見た目をしている。
……うん、関わらんとこ!
「キミもこんな所に連れてこられて大変だね」
「……そうですね」
ホントにそう思っているのだろうか? とか思いながらも色々と考えていると、大きい半透明なブルースクリーンが宙に現れる。誰かの声で溢れていたこの場が静まり返って、胡散臭い男の視線や誰もがアレに集中する様子が、まるで明るい映画館のようだった。
スクリーンはゲーミングチェアしか映していなかったけど、左側から女性……男にも見える中性的な人が歩いてきて、そこに座った。
口を開いて一言目はふざけたものだった。
「君たち一万人の参加者達には、今から殺し合ってもらう。」
そのセリフが全体に響いて数秒、ドッと騒がしくなる。
それはそうだ、……だって、ここは現実だ。そんなこと、できるわけが
「なんだよそれ!オレらに人を殺せって?!」
「そうよ……っ、あたし家に帰りたい!帰らせてよ!」
「おがあざああああああん!!!」
「まあまあ、そんなに心配しないでもらいたい。私たちだって意味のない殺しは見たくないからね」
「このゲームは五ゲームで構成されている。その中で協力するも良し、協力しないで通り魔になって良し。……一点のみ理解して欲しいのは、生き残れるのは一人だけ、この世界から出れることができるのは一人だけ、ということだ。」
「無論、君たち一般人が戦える範囲なんて限られているから、レベルアップ機能が設けられている。それも含めて細かいことは、ゲーム開始時に贈られるガイドブックに書かれているから、各自読むように。」
「ゲームは、このあとすぐに開く扉から行けるよ。ちなみに、閉まるまでそう時間はないから、急いだ方がいい……
じゃ、楽しいゲームを見せてくれよ?」
あいつはそう締めくくって、ブルースクリーンは消滅した。
……突然起きたら少女になっていて、デスゲームさせられるとか、どんな漫画だよ。
「……まずは、あの扉にいかないと」