幕末に生きる   作:フューチュラ

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なんとか書けました。

皆さんの苦労が身にしみてわかりました。

今後も頑張って書くのでよろしくお願いします。


前兆

嘉永6年6月3日(1853年7月8日)

久里浜(横須賀市久里浜)に代将マシュー・ペリー率いるアメリカ合衆国海軍東インド艦隊の蒸気船2隻を含む艦船4隻が来航した。

世に言う「黒船の来航」である。

 

久里浜は、砂浜で黒船が接岸できないため、幕府は江戸湾浦賀(現神奈川県横須賀市浦賀)に誘導した。

 

これが、江戸時代の終わりの始まりになり、血で血を洗う戦いの始まり、多くの死人が出て時代の礎となる、「幕末」の始まりである。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

20XX年1月1日

 

凹んでいる吉見を武と慰めるために、野郎だけで寂しいクリスマス・イブを過ごしたあと、冬休みに入り、圭吾はバイトや勉学をせず、いつも通りの怠惰な生活をしていた。

 

今日も元日でありながら、何もせずテレビを見ていた。

 

テレビでは、女子アナが

「皆さんあけましておめでとうございます♪」

と、笑顔で言っている。

 

圭吾は、

「あけましておめでとう〜」

やる気のない返答でテレビの女子アナに答える。

 

女子アナは、挨拶をした後、

「なんと、今年は300年ぶりに元日に皆既日食が起こるという、記念すべき日です」

 

「へぇ〜そうなんだ〜」

前々から、ニュースで流れているが興味がない圭吾は今初めて知ったが、

「ふ〜ん」

興味を持つことはなかった。

 

 

「あら〜圭吾♪あけましておめでとう♪」

後ろから、声をかけらる。

振り返ると、そこには晴れ着を着た女性がいた。

立ち姿とその雰囲気は、大和撫子を体現したような人だった。

 

「あけましておめでとう〜姉ちゃん」

と、返しの挨拶をする。

 

声をかけてきたのは、圭吾の姉、「香子」。

 

香子は、圭吾の3歳年上で大学生である。

 

「今日予定ありますか?」

弟なのに丁寧に声をかけてくる。

姉ちゃんは、誰に対しても敬語である。

 

「テレビを観る予定だけど。」

姉ちゃんの質問に答えると、

「暇なんですね?なら、一緒に初詣にいきましょう〜♪」

間髪入れず、笑顔で言う。

 

家から出たくない圭吾は、

「だから、家でテレビを観て…⁉︎」

過ごすと言う前に、身体が何かに反応しその場から勢いよく飛ぶ。

 

すると、圭吾がいた場所で「バキャ‼︎」と、音がなり何かが弧を描きながら自分のところに飛んでくる。

飛んできたものに反応し、片手で受け止め確認すると…

 

竹刀である。

たが…飛んできた竹刀は切っ先から半分ぐらいが折れている状態だった。

手に持った竹刀を見た後、自分がいた場所に目をやると、竹刀を振り下ろした状態の姉ちゃんがいる。

姉ちゃんの両手には、半分に折れた竹刀がある。

 

冷や汗を流しながら、その光景を見ていると、

「暇ですよね〜♪」

姉ちゃんが笑顔で言う。

 

「ハイ‼︎暇です‼︎」

俺は、大声で敬礼して答える。

 

姉ちゃんは優しいが、時々このようなことをする。

基本的には俺が怠けた生活をし、一日中家に入るため少しでも外に出るようにするための行為である。

 

たが…俺でなければ死んでいると思う…

 

更にこの後も拒否するような言動、仕草があれば新たらしい竹刀が襲ってくる。しかも、突きで…

この突きを喰らうと、一時的に呼吸が止まりまともに声も出せずのたうち回ることになる。(俺が喰らった場合で、俺以外の人は即死する危険性がある。)

そのため、「これだけは喰らうな」と、脳と身体が反応し拒否の言動と仕草を完璧に見せない、返答と行動をする。

 

 

「なら〜行きましょうか〜♪」

姉ちゃんは、玄関の方に歩いていく。

因みに、姉ちゃんが持っていた竹刀は無くなっている。

 

どこにいったのと疑問に思うが、怖いため聞かなかった。圭吾は全速力で支度をし、姉ちゃんに遅れないように玄関に向かう。

 

 

外に出ると、姉ちゃんが笑顔で待っている。

「どこの神社に行くの?」

 

「いつもと同じところよ」

 

「了解」

 

圭吾達は、家から歩いて10分程のところにある神社に向かう。

 

神社に着き初詣を済ませた後、姉ちゃんが

「おみくじを引いていきましょう♪」

笑顔で俺に言う。

 

「あいよ〜」

俺に拒否権はないため、引くことにする。

 

先に姉ちゃんが引く。

引いたおみくじを見て、姉ちゃんは笑顔になる。

「わ〜大吉だわ♪今年もいいことがありそうね〜♪」

 

笑顔の姉を見て、俺も続いて大吉を引きたいと思い、おみくじを引く。

 

引いたおみくじを見ると…

 

「凶」

 

「うわぁ〜」

後ろから姉ちゃんがおみくじを見て、小声で言う。

 

……良し‼︎なかったことにしてもう一回引こう。

 

俺はもう一度おみくじ引く。

 

「大凶」

 

「……ドンマイ♪」

姉ちゃんに小声で慰められる。

 

引いたおみくじをポケットにいれ、

良し‼︎‼︎今のはなし‼︎俺はまだ引いていない、そう思い込ませ。

凶以上のものが来いと、願いながら引く。

 

緊張しながら引いたくじを見る…

 

 

 

「大大凶」

 

……………何これ?

 

17年間生きてきたなかで、初めて見た。

というか、こんなものあるのか?

おみくじを見ながら自問自答を繰り返す。

 

時間が経つにつれ、俺の中から魂が出ていく感じがした…

 

姉ちゃんは、何も言わずに俺の肩を叩き何も言わずに慰めようとしている。

励ます言葉が見つからないでいる。

 

「あの…どうかしましたか?」

近くで見ていた、巫女さんが声をかけてきた。

 

「この子が大大凶を引きまして…」

姉ちゃんが答えると、

 

「すごいですね‼︎大大凶を引くなんて‼︎」

巫女さんは驚きながら言う。顔はなぜか笑っている。

人の不幸がそんなに嬉しいのか?

 

「そんなにすごいんですか?」

 

「はい♪大大凶を引く人は一年の中でいるかどうかなんでよ。それを、元日に引くなんてこの神社では、300年ぶりのことなんですよ♪」

巫女さんは、笑顔で教えてくれる。

 

 

そんなにいいことなのか?

 

巫女さんの笑顔を見て、疑問に思う。300年ぶりに出たとはいえ、出たものは最悪なものなのだから。

 

考えていたところ、急に背中を叩かれ、

「300年ぶりなんて凄いじゃない‼︎内容はともかくとして、凄く運がいいことじゃない♪」

姉ちゃんが笑顔で言う。

 

確かに考え方によっては、300年ぶりに引くというのはかなり運がいいことだよな。

 

圭吾は落ち込むのをやめ、ポジティブに考えることにしておみくじの内容をいいものだと考えることにした。

 

 

「混んできたし移動しましょうか」

姉ちゃんは周りを見ながら言う。

 

「あいよ〜」

俺は返事をし、2人揃って神社の外に行く。

 

「さて…帰りますか。」

姉ちゃんの方を向いて言うが、姉ちゃんは何故か首を傾け不思議がっている。

 

「何故帰るんですか?いつものところに行くって言ったじゃないですか?」

 

「え…だからいつもの神社に…」

 

「神社には来ました。ですが、まだ行ってないところがあるじゃないですか♪」

 

「……まさかあそこにも行くの?」

顔を引きつりながら言う。

 

「はい♪いつものコースでいつも行く場所にね♪」

 

「なら…俺帰る…」

俺は家の方に体を向けようとするが…

 

「何か言いました?」

姉ちゃんの後ろに般若が見えた感じがし、俺は止まった。

 

「いえ…何も…」

拒否権がないことを悟り、元気なく答える。

 

「なら〜行きますよ♪」

姉ちゃん笑顔で俺に言い歩き始める。

 

「は〜〜〜」

俺はため息をつきながら姉ちゃんの後ろについていった。

 

 

 

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