やっとこさLibrary of Ruinaクリアした。
残響楽団2回目の接待の最初の4人?が強すぎるっピ!!
Side:冒険者パーティ
ここはダンジョン20階層。
乾いた岩盤だけで構成された空間は、人工物の介在を拒むかのように無骨だった。
天井は高く、柱状に隆起した岩が林立している。
壁面には亀裂が走り、影が深く落ち込んでいる。
「……嫌な気配がする」
そんな場所に人の影が4つ現れる。
「どうしたんですか、リーダー?」
後ろにいた軽装の男が問いかける。
腰には短剣、背には小型の荷袋。
「いや……なんか引っかかる」
男は眉をひそめる。
「この階層、こんなに静かだったか?」
その言葉に、後衛の魔法使いが辺りを見渡す。
「……確かに。さっきからモンスターの気配が――」
言い終わる前だった。
――ピキンッ
その音が静かな空間に響いた。
「「「「――っ!!」」」」
次の瞬間、辺りの壁や天井が砕けた。
岩片が飛び散り、裂け目からモンスターの腕が這い出てくる。
「――っ!!来やがったぞッ!」
リーダーの男の叫びと同時に、呼応したかのようにモンスターが産声をあげた。それは何重にも重なった不協和音を作った。
「なっ!!
驚きの声が上がる。
通常の湧きとは明らかに違う。
それはダンジョンが仕向ける冒険者達への
「くそっ!!前に出るな! 背中を壁に向けて戦え!」
指示が飛ぶ。
剣と盾が構えられ、魔法使いが詠唱に入る。
最初の数体は、なんとか凌げた。
だが終わりが見えない。
壁が割れ、
天井が裂け、
ありとあらゆる場所から、モンスターが湧き続ける。
「数が……っ」
そうこぼした軽装の男が吹き飛ばされた。
壁に叩きつけられ、鈍い音が響く。
「――ッ!」
天井がさらに砕け、間に入るようにモンスターが落下する。
完全な包囲。
撤退路は塞がれ、
立て直す余裕もない。
――全滅。
ここにいる誰もが、それを覚悟した時だった。
ブォン
と低い振動音が空間を震わせた。
重く、低く、空気そのものを震わせるような振動。
冒険者たちは自然と音の方向に視線を向ける。
目に入ってきたのは、
それは人の形をしているが“人ではない”。
そしてその手には、異様に長い筒状のナニカが構えられていた。
その筒の先にはいままで見たことのない深蒼の魔法陣が浮かび上がっていた。
「……なんだ、あれは」
リーダーの喉から、かすれた声が漏れる。
この場にいる誰も、それを「冒険者」だとは認識しなかった。
この場にいるどんな者も、それを「モンスター」と断定することもできなかった。
そうして、次の瞬間。
ズドン
という音とともに何かが放たれた。
それは“弾”だった。
その弾は深蒼の光を帯びながら魔法陣へと向かっていく。
そして"弾"が魔法陣を通過した瞬間、数体のモンスターの胴体が“消失”した。
爆散でも、切断でもない。
その部分だけをえぐり取られたかのように、胸部から背中にかけて、円形に欠落していた。
「……な」
リーダーの喉から、音にならない声が漏れた。
理解が追いつかない。
だが、理解する暇もなかった。
ブォン
再び、音が響き深蒼の魔法陣が現れる。
二体、三体。
壁から這い出てきた個体。
天井から落下してきた個体。
その出現とほぼ同時に、深蒼の光の軌跡が、空間を縫う。
ズドン
モンスターたちはまるで引き寄せられるようにいままで狙っていた標的からその黒い霧へと標的を変える。
ズドン
だがその腕はそれに到達する前に無惨にも撃ち抜かれ灰へとなってゆく。
ズドン
連続する振動音。
連続する魔法陣の展開。
数十秒後。
さっきまで溢れていた殺気と気配が、嘘のように消える。
静寂。
残ったのは、散乱する魔石と、空中に残る、消えかけの蒼い残光だけだった。
冒険者たちは、誰一人として動けなかった。
そうして、それはゆっくりとナニカを下ろす。
魔法陣が消え、最後の軌跡が空間に溶ける。
黒い霧に包まれた顔が、わずかに動く。
そして――
蒼白に燃え輝く瞳と視線が交差した。
恐怖。
警戒。
理解不能な異物を見る目。
その視線を一瞬受け止めた後、黒い霧は体を翻し、岩の影へと溶けるように消えた。
誰も、追えなかった。
誰も、声を出せなかった。
ただ一人、リーダーだけが、かすれた声で呟く。
「……今のは……なんだ……」
答えは、どこにもなかった。
ダンジョン20階層の岩盤の中に、
深蒼の残光だけが、静かに消えていった。
何故存在するのか、何故壊しても独りでに修復するのか
ほのかに光る壁も多様な構造もその理由を誰も知りはしない。
唯一確かなのは「
生きてモンスターを産む。
それは突然に逃げ場を失った冒険者を絶望の淵に突き落とす。
悪辣な