Re:ウマドリ!!〜ウマ娘プリティーダービー&BanG Dream!ガールズバンドパーティ!外伝〜 作:キプkeep
あられが容疑者に!?
今回のエピソードはハーメルン用に書き下ろした新規エピソードです!
某日、トレセン学園。
トレセン学園の体育館にウマ娘たちとガールズバンドたちが集まっており、何やら物々しい雰囲気だった。
「ただいまより、裁判を開廷いたします」
裁判で使われる木槌を叩く裁判官に扮した瑠唯がそう告げると辺りからどよめきが上がる。
「検察官は起訴状を朗読してください」
瑠唯がそう言い放つと検察官に扮したフェノーメノが起訴状を読み上げる。
「公訴事実。被告人、仲町あられさんはカフェテラスにおいて、被害者メジロマックイーンさんの生クリームたっぷりメロンパンを勝手に食べたものである」
「うぅ…わたくしのメロンパンが〜…」
フェノーメノが起訴状を読み上げ、メジロマックイーンはシクシクと涙を流していた。
「罪名及び罰条は、メロンパン盗み食い事件であります!」
「被告人、検察官が読み上げた公訴事実に間違いはありませんか?」
「ぬ、盗み食いなんてしてませーーん!!」
瑠唯が問いかけると、あられは悲痛な声を上げて否定する。
「うぅ…なんでこんなことに…!?」
なぜこうなったのか、それは数時間前に遡る。
数時間前、カフェテラスでは大勢の生徒たちが食事を取り、何名かはおやつを食べていた。
「ん〜、さーやの作ったハチミツパン美味し〜!」
「沙綾さんの作るパンなまら美味しいです〜♪」
香澄とスペシャルウィークが菓子パンを食べていると、隣の席にメジロマックイーンとはぐみが座る。
「遂に手に入れることが出来ましたわ〜♪数量限定の生クリームたっぷりデラックスメロンパンを♪見てくださいまし!この溢れんばかりの生クリームを!」
メジロマックイーンは溢れんばかりの生クリームを挟んだメロンパンをはぐみに見せる。
「わー!ケーキみたーい!」
「ずっと並んでいた甲斐がありましたわ♪さてと、召し上がる前に少しお手洗いに…」
「はぐみもおトイレー!」
メジロマックイーンはそう言って席を立つとはぐみも席を立ってトイレに向かう。
テーブルの上に置かれたメロンパンに何者かが近づいていた。
しばらくしてメジロマックイーンとはぐみが戻ってくる。
「ふぅ…さてと。さっそくメロンパンを…っ!?」
トイレから戻ったメジロマックイーンが先ほどまで自分がいた席を見ると、皿の上に置いていたメロンパンが消失していた。
「め、メロンパンがない!?」
「どこ行っちゃったんだろー?」
「まさかまたゴールドシップさんが…!」
不思議に思うはぐみの隣でメジロマックイーンは真っ先にゴールドシップを疑うと、あられが何かを食べながら近づく。
「ん〜♪メロンパンおいし〜♪」
あられが食べていたのはメロンパンであり、その口元には溶けたクリームらしき白い液体が付着していた。
「……犯人ですわぁーーっ!!」
「へ?」
それを見たメジロマックイーンは彼女を指さし、突然のことにあられは困惑していた。
そしてそれから現在に至るのである。
「ぼくはただメロンパン食べてただけなのに〜…」
あられが半泣きでそう呟くと、弁護士として法廷に立つ律があられに声をかける。
「心配しないであられちゃん!私があられちゃんの無実を証明するよ!」
「りっちゃん…!」
律の言葉にあられが感激していると、その様子を見ていたののかも口を開く。
「あられちゃーん!ののちゃんたちはあられちゃんの味方だよー!ねっ、都子ちゃん!ユノちゃん!」
「えっと…私は…」
「あんまり騒ぐなって」
「アファーマティブ…ネオユニヴァースはあられの"無実"を『信じる』…よ…」
無実を信じるののかが都子とユノに声をかけると、ネオユニヴァースもあられの無実を信じていた。
「みんな…!」
「あれー?なんかあられっちたちのキャラちょっと変わってない?」
「アニメのキャラ設定に合わせたらしいよー」
「静粛に」
ヴィブロスがあられたちを見てそう呟くとトランセンドは笑みを浮かべながら言い、瑠唯は木槌を叩いて会話をやめさせる。
「それでは検察官は証拠の提出をお願いします」
「ハッ、被告人はメロンパンが好物とのことで、限定生クリームメロンパンを購入することができず、犯行に及んだと思われます。彼女の口元についていた食べカスがその証拠です」
「異議あり!」
フェノーメノが証拠品として小さなジップロックの中に入れたあられの口元についていた食べカスを提出すると、律が異議を唱える。
「確かにあられちゃんはメロンパンが好きだけど、厳密には生クリームメロンパンじゃありません!だよね、あられちゃん」
「う、うん!ぼくが好きなのはメロンパンアイス!さっき食べてたのもメロンパンアイスだよ!」
「それを証明する者は?」
「う…い、いません…」
律が異議を唱えると同時にあられも食べていたものがメロンパンアイスだと言うが、瑠唯の言葉で目をそらす。
「こちらには決定的な証拠を持つ証人がいるであります」
「証人は前へ」
瑠唯は証人を呼ぶと、証人のサイレンススズカが前に出る。
「貴方は被害者の生クリームメロンパンが無くなる直前に何か目撃しましたか?」
「確か…仲町さんがメロンパンアイスを片手に何か別の食べ物を食べていたような気がするわ…その時の仲町さん、クリームで口の周りがべったりだったわね」
「異議あり!そうなの?あられちゃん?」
サイレンススズカの言葉に律が異議を唱えると、あられに問いかける。
「う、うん…でもあれは生クリームメロンパンじゃなくて香澄先輩がくれたドーナツ!ホイップクリームが入ったやつだよ!」
「あれ?ドーナツあげてたっけ?」
「たくさん買ってたからお裾分けしてたじゃないですか〜!忘れないでくださいよ〜!」
「てか、メロンパンアイス片手にホイップクリームドーナツって甘い物食いすぎだろ…」
あられの発言にドーナツをあげていたことを忘れていた香澄がそう呟き、あられが悲痛な声をあげると、有咲がツッコミを入れる。
「ほ、他にも被告人は…」
「異議あり!あられちゃんはお昼ご飯に激辛カレーを食べたから痛みを和らげるために甘い物食べてたんですよ!」
「そこは関係ないであります!」
律の発言にフェノーメノがツッコミを入れると、サイレンススズカはあることを思い出す。
「あっ、そういえば他にも生クリームメロンパンを食べてる人がいたわね」
「本当でありますか!?一体それは誰でありますか!?」
「そ、それは…」
サイレンススズカの言葉にフェノーメノが反応して問いかけると、サイレンススズカは困った様子である人物を指さす。
それは律だった。
「ーっ!?」
「り、律さん!貴女でありますか!?」
「そ、そんな…!りっちゃん…!?」
まさかの出来事に律は言葉を失い、フェノーメノとあられは驚きながら律の方を向く。
「い、異議あり異議あり〜!それだったらスペシャルウィークさんだってパンをいっぱい食べてましたよ〜!」
「わ、私ぃ!?」
「静粛に。静粛に」
犯人と決めつけられたことでムキになった律がスペシャルウィークもパンを食べていたことを明かし、スペシャルウィークが驚くと瑠唯が木槌を叩いて制止させようとする。
あまりのことに全員が呆れていると、誰かが体育館に入ってくる。
「ったくうるせーなー。何やってんだよー?」
「ゴルシさん。あっ!?」
入ってきたのはゴールドシップであり、ライスシャワーが彼女の方を向くとあることに気づく。
彼女の口の周りにはメロンパンの食べカスと生クリームが付着していた。
「ご、ゴルシさん!それ!?」
「ん?あぁ、さっきマックイーンがメロンパンを置きっぱなしになってたからゴルシちゃんが食ってやったんだよ。今日めちゃくちゃ暑いから溶けちまったら不味くなるからなー」
「…有罪!」
そよの問いかけにゴールドシップは微笑みながら答えると、それを聞いた瑠唯が木槌を叩く。
「へ?」
「…やっぱり貴方だったのですわね…!ゴールドシップさん…!!」
ゴールドシップが不思議に思うと、鬼の形相のメジロマックイーンが彼女の前に立ち塞がる。
「あ〜…逃げるが勝ち!あばよ〜マックちゃ〜ん!」
「お待ちなさい!判決としてメジロ家のドーナツ工場で球体の真ん中をくり抜く作業の刑ですわ〜!」
「それだけは勘弁〜!」
逃げるゴールドシップをメジロマックイーンは追いかけ、それを見た全員はあまりにもバカバカしくなって呆れていた。
「えっと…ぼくらはどうしよ…?」
「帰るわよ」
「ですねー」
あられの一言で瑠唯がそう言い放つと、全員は体育館から出ることにした。
するとその時、ネオユニヴァースのアホ毛が急にピクリと動く。
「!」
それに気づいたネオユニヴァースは体育館から出ると、辺りを見回すがゴールドシップを追いかけるメジロマックイーンと体育館から出る者達以外に誰もいなかった。
「…『感じた』よ…石の欠片の…!」
ネオユニヴァースは香澄たちを呼び寄せた石の欠片の反応を感じたのか、そう呟くと周りを確認しながら他の者達の後について行ったのだった。
その後、ゴールドシップはしばらくの間ドーナツ工場で球体の真ん中をくり抜く作業をやらされたという。
続く
「次回予告フリートークコーナー!」
「毎日毎日暑い〜!ルンってこないよ〜!」
「落ち着きなさいよ日菜さん…」
「アヤベちゃんは暑くないのー?」
「暑くないってわけじゃないわよ…後で近くの喫茶店でふわふわのかき氷があるからそれを食べに行くつもりよ…」
「かき氷!あたしも食べた〜い!次回、第11話「アーモンドアイ冷え冷え作戦!」次回もお楽しみに〜!」