Re:ウマドリ!!〜ウマ娘プリティーダービー&BanG Dream!ガールズバンドパーティ!外伝〜   作:キプkeep

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新年初投稿です!
今回はスペちゃんたちが香澄たちをトレセン学園に案内します!
この小説はpixivで投稿されたものを大幅に加筆修正、リメイクした内容となります。


第2話「トレセン学園ご案内!」

早朝の栗東寮。

栗東寮の大部屋に香澄たちがぐっすりと眠っていた。

すると、扉が開かれるとトランペットを持ったゴールドシップが入って来る。

 

「グッモーニ〜ン…って、まだ寝てんのか〜。お寝坊さん共め〜」

 

そう言いながらゴールドシップは何を思ったのか、トランペットを吹き始める。

 

「パッパラパパラッパッパッ!パーパラッパッ!パラパッパッパーッ!起きろー!朝だぞー!!」

「どひゃあっ!?」

「うるせー!!」

 

トランペットの音に驚いた香澄たちは慌てて飛び起きる。

時計を見るとまだ時計の針は6時を指していた。

 

「う〜…まだ6時じゃ〜ん…!早すぎるよ〜…!」

「ウマ娘の朝は早いんだぞ〜。早く朝飯食いに来いよ。スペに全部食われるぞ〜」

「は〜い」

 

愛音の文句にゴールドシップがそう言い放つと、香澄たちは着替えて食堂に向かった。

この日の朝食は和食で、献立は人参の丸焼きにさばの味噌煮定食(漬物付き)、デザートにバナナ入りのヨーグルトがついていた。

 

「いただきまーす!」

 

香澄と彼女の幼馴染であるハロハピのベース担当、北沢はぐみは元気よく両手を合わせると朝食を食べ始める。

 

「いつ見ても人参はほとんどそのままなのは慣れないわね」

「あはは…紗夜ちゃんやましろちゃんは特に慣れないかもね…」

「チュチュ様。人参もちゃんと食べてくださいね」

「わ、わかってるわよ…せめて食べやすく切りなさいよね…」

 

パスパレのベース担当、白鷺千聖は人参を一口サイズに箸で切り分けながら食べ、彼女の親友でハロハピのドラム担当、松原花音は人参が苦手な他の者たちの話題を出し、その隣でRASのキーボード担当、パレオこと鳰原れおながRASのリーダーでありDJ担当、チュチュこと珠手ちゆに人参も食べるように言い、野菜が苦手な彼女は嫌そうに言うと、サイレンススズカと大盛りの食事が乗ったトレーを持ったスペシャルウィークが声を掛ける。

 

「あっ、みなさん!おはようございます!」

「おはよう!スペちゃん、スズカさん!」

「おはよう。あっ、私達も相席してもいいかしら?」

「うん。いいよ」

「ありがとうございます!よいしょ、いただきま~す!」

 

スペシャルウィークは食事を始めると、人参や他のおかずよりも先にバナナ入りヨーグルトを食べていたサイレンススズカが香澄に声を掛ける。

 

「モグモグ…そういえば、今日は香澄ちゃんたちと燈ちゃんたちの学園案内の日だったわね」

「うん!明日が蘭ちゃんたちアフグロとましろちゃんたちモニカのみんなの案内で〜」

「その次の日が私達パスパレと友希那ちゃんたちRoseliaのみんな」

「あたしたちハロハピとレイヤたちRASのみんなはまた次の日よ!」

「そしてムジカとゆめみたのみんなはその次の日だね」

 

サイレンススズカの問いに香澄や彩たちも答えると、近くを通りかかって彼女たちの話を聞いていたフジキセキが声を掛ける。

 

「香澄ちゃんたちは今日だったか。学園の案内は君たちの担当になるウマ娘が案内することになるから誰が担当になるのか楽しみにしててね」

「はい!」

 

微笑みながらそう言い放つフジキセキの言葉に香澄は返事をした。

それからしばらく経ち、朝食が終わって学園に香澄たちポピパと燈たちマイゴがやって来ると、やよいに呼ばれて先に学園に来ていたスペシャルウィークたちがやって来る。

彼女たちはやよいが香澄たちが担当することになるウマ娘たちをチームごとに分け、纏めたチームの一覧の用紙と案内用のしおりを渡されたのであった。

 

「トレセン学園特別ツアーにようこそ!改めて紹介しますね!香澄さんたちポピパのみなさんが担当することになるチーム、『チームポピパ』です!まずは私、キャプテンとなるスペシャルウィークです!そして…」

「ダイワスカーレットよ!よろしく!」

「俺はウオッカだ!よろしくな!」

「おはマイル〜!グランアレグリアです!」

「タマモクロスや!ほな、よろしゅう頼むわ!」

 

スペシャルウィークがチームポピパのメンバーとなるウマ娘たちを紹介しようとするとダイワスカーレットたちが自己紹介し、ナリタトップロードも自己紹介をする。

 

「ナリタトップロードです!『チームマイゴ』のキャプテンを担当することになりました!チームメンバーは〜…」

「サイレンススズカです。よろしくお願いします」

「はい♪スーパークリークですよ〜♪」

「ダンツフレームです!よろしくお願いします!」

「ピスピ〜ス!♪アタシはゴールドシップ!なんかあったらこのゴルシちゃんになんでも任せろ〜!」

「いや、ゴルシやから心配やねん!」

 

ナリタトップロードに続いてサイレンススズカたちも自己紹介をし、ゴールドシップの自己紹介にタマモクロスがツッコミを入れる。

 

「あはは…あっ、皆さんにもしおりと担当ウマ娘の用紙を渡しますね」

 

ナリタトップロードは苦笑いを浮かべながらも香澄たちに用紙としおりを配る。

その用紙には他のチームの担当も記されていた。

 

「ありがと。えーっと…私の担当はウオッカか〜…あっ、フジキセキさんはレイヤの担当なんだ」

「へへっ、よろしくな沙綾♪」

 

沙綾が他のウマ娘を担当することになるガールズバンドたちの名前を確認すると、香澄は声を上げる。

 

「よーし!早速トレセン学園を見て回ろうよー!」

「お、おい!いきなり走ったらあぶねーぞ!」

 

そう言って駆け出す香澄を有咲が注意したその時、香澄は何故か地面に落ちていたバナナの皮を踏んで滑って転んでしまう。

 

「あだっ!?」

「わっ!?大丈夫ですか香澄さん!?」

「イタタ〜…大丈夫大丈夫〜」

 

慌てて駆け寄るスペシャルウィークに対して香澄がそう言って立ち上がろうとすると、誰かが手を差し伸べる。

 

「大丈夫?立てるかしら?」

「へ?あ、ありがとうございます…って、あっ!貴女…!」

 

そう言って香澄に手を差し伸べたのはアーモンドアイだった。

彼女の手を取った瞬間、香澄は彼女の輝く瞳に釘付けになる。

 

(この前のウマ娘さんだ…この子の目…近くで見るともっと綺麗…!)

「あの…?」

 

香澄が見惚れていると、アーモンドアイは不思議そうに首を傾げる。

 

「あっ!?ご、ごめんなさい!あはは〜…」

「怪我はない?」

 

慌てて立ち上がってスカートについた埃をパンパンとはらうと、アーモンドアイは彼女の顔を見てあることに気づく。

 

「あら…?貴女、この間私の練習を観てた人ね」

「え?お、覚えててくれたの!?」

「当然よ。ところで、見たところトレセンの関係者には見えないけど…?」

 

彼女が自分のことを覚えていたことに香澄が驚き、アーモンドアイが香澄に問いかけると、スペシャルウィークが答える。

 

「この人は空の黒雲から落ちてきた人です!仮トレーナーとして私の担当になったので学園を案内しようとしてたんですよ!」

「まぁ!てことは貴女が噂の!見た感じ高校生かしら…?ところで、貴女の名前は?」

「と、戸山香澄!よろしくね!貴女は…?」

「アーモンドアイ。こう見えても中等部よ。よろしく」

「アイちゃんって言うんだ〜って、中等部!?私よりも年下ぁっ!?」

 

互いに自己紹介をする香澄だったが、彼女の学年を聞いて驚くと、スペシャルウィークが口を開く。

 

「あっ、ちなみに私も中等部ですよ」

「そうなの!?」

 

スペシャルウィークの学年を聞いて香澄が驚くと、彼女たちの様子が気になった燈たちとナリタトップロードたちが近づく。

 

「香澄さん、その人は…?」

「わぁ、綺麗な瞳〜!可愛い〜!」

「あっ、アイ先輩だ!おはマイル〜!」

「グランちゃん。おはマイル♪」

 

燈が香澄に問いかけようとすると、愛音がアーモンドアイの瞳を見て目を輝かせ、グランアレグリアが彼女に挨拶をしてアーモンドアイも挨拶をすると、香澄が紹介する。

 

「この子はアーモンドアイちゃんだよ。すっごい走りのウマ娘で中等部だって!」

「中等部!?ホントに!?」

 

香澄の言葉に沙綾が驚くと、アーモンドアイは微笑みながら言う。

 

「ふふっ、みんなとっても面白そうな人たちね。貴女たちとは仲良くできそう。困ったことがあったらいつでも相談に乗るわよ」

「ありがとうアイちゃん!」

「ふふっ。それじゃあ、タクトちゃんを待たせてるからもう行くわね」

 

そう言って彼女は立ち去っていくと、サイレンススズカが口を開く。

 

「さてと、そろそろみんなを案内しましょう」

「そうですね!では、出発進行〜!」

 

スペシャルウィークの言葉でトレセン学園の案内が始まった。

学園内に入ると、まずはエントランスを案内される。

 

「まずはエントランスです!ここはトレセン学園の中心部ですよ!」

「簡単に言えばゲームのホーム画面だな」

「ゴルシ先輩、メタいッスよ…ここから色んな場所に行けるんだぜ」

 

ウオッカがゴールドシップの発言にツッコミを入れながらそう言い放つと、次の施設に向かう。

 

「次はここ!図書室や!ここでは静かにしいや!」

「ここではロブロイちゃんが図書委員をしているんですよ〜」

 

トレセン学園の図書室にやって来てタマモクロスとスーパークリークがそう言い放つと、図書委員でもある小柄な三つ編み眼鏡っ娘ウマ娘、ゼンノロブロイが香澄たちに気づいて挨拶をする。

 

「こ、こんにちは。ゼンノロブロイです!」

「あれ?この前、体育館にいたウマ娘さん?」

「はい!Roseliaさんのチームの担当となってます!今後とも宜しくお願いします!」

「うん!よろしくね!」

 

彼女の挨拶に香澄が笑顔で答えると、魔法使いの本を読んでいたスイープトウショウが不満げに文句を言う。

 

「ちょっと、うるさいわよ!静かにしなさいよね!」

「ご、ごめんなさい!」

 

二人は注意をされたことで慌てて謝罪した。

図書室を後にすると、次はプールにやってくる。

 

「ここはプールだ!スタミナトレーニングをするときに世話になるぞ!」

「おぉ〜!結構広いね〜!」

「ちなみにお魚はいませんよ」

 

プールを見ている愛音にスペシャルウィークがそう言い放つと、スクール水着を着用した頭にサングラスを付けたウマ娘、シーキングザパールが口を開く。

 

「でも!私は魚と泳いでも短距離なら負けないわよ!」

 

そう言いながら勢いよく飛び込み、それによって大量の水しぶきが近くにいた香澄とスペシャルウィークにかかる。

 

「ひゃあっ!」

「アハハハッ!サイッコ〜!!」

「す、凄いねあの人…」

「びしょぬれ〜…」

 

楽しそうに泳ぐシーキングザパールを水しぶきがかかる前に慌てて離れた燈たちが見ている中、香澄とスペシャルウィークは水を浴びてびしょ濡れになっていた。

二人が体を拭いてからプールを後にすると、次は保健室にやって来る。

 

「ここは保健室ですよ〜♪私は保険委員ですので怪我をしたらいつでも手当てしますからね〜♪」

「クリークちゃん頼もし〜!」

「ちなみに太り過ぎや肌荒れも保健室で治りますよ!」

「いや、どんな原理だよ!?」

 

スーパークリークが保健室を紹介し、香澄が目を輝かせると、ナリタトップロードの発言に有咲がツッコミを入れる。

続いて彼女たちはダンススタジオにやって来る。

 

「ここはダンススタジオ!ウマ娘たちのライブ、ウイニングライブのための練習に使うのよ!」

「ウマ娘もライブするんだ…」

 

ダイワスカーレットの言葉に燈がそう呟くと、ダンスレッスンをしているスマートファルコンに気づく。

 

「ワン・ツー!ワン・ツー!う〜、しゃい☆!」

 

鏡の前で決めポーズを取ると、ダンツフレームが声を掛ける。

 

「ファル子さん!お疲れ様です!」

「あっ、こんにちは!今日は香澄さんたちの案内?」

「はい!ファルコンさんも練習頑張ってくださいね!」

「ありがと〜☆みんな〜、ファル子のこと応援してね〜☆」

「うん!練習頑張ってね!」

 

スペシャルウィークがそう答えると、スマートファルコンは全員に向けて手を振り、香澄たちとスペシャルウィークたちは微笑みながらその場を後にした。

一旦外に出ると、香澄たちは中庭を案内される。

 

「ここは中庭よ。ここには三女神様の像があって、すぐそこには大樹のウロっていう切り株があるわ」

「大樹のウロ?」

 

サイレンススズカが大樹のウロを紹介すると、ちょうど切り株の穴に向かって叫ぶウマ娘、ツルマルツヨシの姿があった。

 

「虚弱体質を治したーーい!!元気に走り…ゲホッゲホッ!む、むせた〜…!」

 

ツルマルツヨシは穴に向かって叫ぶが、途中でむせて咳き込んでしまう。

 

「あぁやってモヤモヤする気持ちやレースの悔しさを発散させるのよ」

「そうなんだ…ん?」

 

すると、たえは何故か地面に顔をつけて寝転がっているゴールドシップに気づく。

 

「いや、何やってんだよアンタ!?」

 

有咲が思わずツッコミを入れると、ゴールドシップは寝転びながら答える。

 

「アリの巣見つけたから中見てる。5603匹…5604匹…うわ〜、アリめっちゃいるな〜」

「いや、アリの数数えてるの!?」

 

立希もツッコミを入れると、ゴールドシップは立ち上がってメモ帳に書き込む。

 

「んー、ツッコミの勢いが甘いな〜。二人共50点…いや、立希のほうが低めの40点だな」

「いや、採点してんのかよ!」

 

有咲が再びツッコミを入れると、タマモクロスが二人の肩に手を置く。

 

「アンタら…この世界に来たからにはツッコミ力を高める覚悟をするんやで…」

「ツッコミ力って…」

 

タマモクロスの態度に立希が困惑していると、楽奈が口を開く。

 

「そろそろお腹空いた」

「では、お昼ご飯にしましょう!カフェテリアに案内しますね!」

 

スペシャルウィークはそう言ってカフェテリアに案内する。

カフェテリアに到着すると、ちょうど昼食時であるため、大勢のウマ娘たちが昼食を摂っていた。

 

「ここがカフェテリアです!ここのご飯は食べ放題でしかもタダなんですよ!」

「タダ!?すげぇなトレセン学園!?」

 

目を輝かせながら説明するスペシャルウィークの言葉に有咲が驚くと、早速料理を取りに行く。

 

「栄養バランスもしっかり考えられて種類も豊富で無料って、凄いわね…量を増やすのも自由なんだ」

 

そよがそう呟きながら料理を取ると、愛音があるものに驚いて彼女の肩を叩く。

 

「そ、そよりん!アレ!」

 

彼女が指差した先には山のような量の料理を食べているウマ娘の姿があった。

芦毛の髪が特徴的な彼女の名はオグリキャップ。

彼女はとてつもない勢いで料理を頬張っていた。

 

「うわっ!?あの子ってこの間の!?スペちゃんよりも食べてる!?」

「あぁ、アレはウチとクリークの同期のオグリキャップや。おーい、オグリー」

「ん?タマ。そうか、今日は彼女たちの案内か」

 

タマモクロスに声をかけられたオグリキャップは口の中のものを飲み込む。

 

「ゴクン…ムジカの担当をすることになったオグリキャップだ。大変だと思うが、困ったことがあったらいつでもタマたちを頼ってくれ」

「は、はい!」

 

香澄と燈は返事をすると、オグリキャップは食事を再開する。

すると、大量の料理を持ったスペシャルウィークが声をかける。

 

「みなさーん!こっちですよー!」

「あっ、うん!」

 

香澄たちがスペシャルウィークのいる席に座ると、香澄の隣にライスシャワーとシュヴァルグランが座っていた。

 

「あっ、みなさん…」

「あっ!確か貴女たちは初華ちゃんとましろちゃんの担当の…」

「ら、ライスシャワーです!よろしくお願いしましゅっ!う〜…噛んじゃった…」

「シュヴァルグランです…よ、よろしくお願いします…」

 

ライスシャワーは自己紹介をするが、噛んでしまい、シュヴァルグランも帽子で恥ずかしそうに目元を隠しながら自己紹介する。

 

「二人とも恥ずかしがり屋さんなのかな〜?まぁ、とりあえずよろしくね!」

「さて、美味しいご飯が冷める前に食べましょう!いただきまーす!」

 

二人の様子を見て愛音が微笑みながら言うと、スペシャルウィークは昼食を食べ始め、香澄たちも食べ始める。

すると、他のウマ娘の生徒たちが香澄たちの方を物珍しそうに見ており、ヒソヒソと小声で話していた。

 

「な、なんだか見られてる…?」

「それもそうよ。元々ここの関係者でも生徒でもないのにご飯食べてたら噂もされるわよ」

 

視線に気づいた燈がそう呟き、パスタを食べながらそよがそう言い放つが、ナリタトップロードたちは別の理由があることを既に気づいていた。

それは、スペシャルウィークがオグリキャップに負けない程の大量の料理を食べており、ライスシャワーとシュヴァルグランもスペシャルウィークと同じ量の料理を食べていたことから周りの生徒達の注目を集めていたのだった。

 

(絶対に理由はこっちだと思う…)

 

彼女たちの食べる量を見て、ナリタトップロードたちは苦笑いを浮かべながらそう思っていた。

しばらくして昼食を終えると、スペシャルウィークたちは香澄たちを連れてトレセン学園の生徒会室の前に来ていた。

 

「最後に案内するのはこの生徒会室です!会長さんたちにご挨拶しましょう!」

 

スペシャルウィークはそう言って扉をノックする。

 

「入りたまえ」

「失礼します」

 

扉を開けると、そこには副会長のエアグルーヴとナリタブライアン。

そして、トレセン学園生徒会長である三冠ウマ娘、シンボリルドルフがいた。

椅子に座る彼女は香澄たちを見ると笑みを浮かべる。

 

「君たちが別世界からやってきた少女たちだな。私は生徒会長のシンボリルドルフだ」

「は、初めまして!戸山香澄です!」

 

彼女のオーラに圧倒されつつも、香澄が緊張気味に挨拶をすると、シンボリルドルフは微笑みながら言い放つ。

 

「そんなに緊張しなくてもいい。君たちが安心してここで暮らせるよう我々もサポートするよ。勿論、彼女たちのサポートもよろしく頼むよ」

「は、はい!これからもよろしくお願いします!」

「それでは、私達はこれで失礼しますね!」

 

ナリタトップロードがそう言うと、香澄たちを連れて生徒会室を後にした。

 

「会長。彼女たちが本当にここで仮トレーナーとしてやっていけると思っているのですか?」

「あぁ。彼女たちなら大丈夫だと私は思う。それに…私は彼女たちが何か使命を持ってこの世界にやってきたのだと思っているよ」

 

エアグルーヴの質問に彼女はそう答えると、ナリタブライアンから受け取った書類に目を通す。

その頃、学園案内を終えたスペシャルウィークたちと香澄たちは寮に戻る前に中庭で談笑していた。

 

「トレセン学園案内はこれで終わりです!いかがでしたか?」

「すっごく広かった!」

「私達の世界の学校よりもいろんなのが沢山あったね」

 

スペシャルウィークの問いかけに香澄とたえが答えると、りみはシンボリルドルフのことを思い浮かべていた。

 

「会長さん、かっこよかったよね〜!なんか薫さんに雰囲気が似てたね!」

「いや、雰囲気というか、声が似てるって感じだろ…」

 

有咲がりみに向かってそう言い放つと、それを聞いた愛音があることに気づく。

 

「そういえば、ウオッカちゃんと山吹先輩って、なんとなく声が似てません?」

「あっ、それ私も思ってたよ!ウオッカちゃんが喋ってるときなんかさーやだと思っちゃったよ!」

「そ、そうかな〜?」

「確かに言われてみれば俺と沙綾って、他人とは思えない感じがするな!運命的な何かを感じるぜ!」

 

ウオッカは目を輝かせながら沙綾に顔を近づけ、沙綾が苦笑いを浮かべていると、タマモクロスが口を開く。

 

「それにしても流石は三冠ウマ娘やな。オーラっちゅうもんがちゃうな!」

「三冠ウマ娘って、何?」

 

三冠ウマ娘が何なのか香澄が疑問に思うと、サイレンススズカが説明する。

 

「三冠ウマ娘はクラシック三冠を制したウマ娘たちのことで、簡単に言えば一番強いウマ娘のことね。クラシック三冠は主に皐月賞、日本ダービー、菊花賞の3つがあるけど、他にも桜花賞、オークス、秋華賞を取ることでトリプルティアラっていうもう一つの三冠があるわ」

 

サイレンススズカが三冠とトリプルティアラについて説明すると、ゴールドシップが三冠と呼ばれるウマ娘たちについて説明する。

 

「で、その三冠ウマ娘って言われてるのはさっきの生徒会室にいたシンボリルドルフとナリタブライアン、他にもミスターシービーにオルフェーヴル。トリプルティアラのメジロラモーヌにスティルインラブ、ジェンティルドンナ、さっき香澄が会ったアーモンドアイに無敗でトリプルティアラを手に入れたデアリングタクトがいるぜ」

「そしてそんな三冠ウマ娘たちのチームが『チーム三冠』って呼ばれているわ」

 

ゴールドシップの説明の後にサイレンススズカがシンボリルドルフたち三冠ウマ娘たちのチーム名を香澄たちに伝える。

 

「ち、チーム三冠…!アイちゃんって、そんな凄いウマ娘だったんだ…!」

「私らよりも年下の中等部なのにすげぇなアイツ…って、ん?そういやグランって、さっきアイのこと先輩って、言ってたけどまさかお前って…?」

 

アーモンドアイがトリプルティアラのウマ娘だったことに驚く香澄の隣で有咲がグランアレグリアに問いかけると、グランアレグリアは笑顔で答える。

 

「はい!あたしも中等部ですよ!」

「えぇっ!?ぐ、グランちゃんも!?」

「あっ、ちなみに俺とスカーレットも中等部だぜ」

「えぇぇぇぇぇぇっ!!!??そのスタイルで中等部ゥッ!!??」

 

グランアレグリア以上にダイワスカーレットが中等部だということに香澄たちは彼女の中学生離れのスタイルを見ながら驚愕する。

 

「な、何よ…そんなに驚くことなの…?」

「驚くことだよぉ!ダスカちゃんそよりんよりもおっきいでしょ!?」

「ウマ娘の発育ヤバいな…」

「ちなみにチームポピパはウチ以外みんな中等部やで!」

「え?てことはタマモちゃんって、高等部…?」

 

タマモクロスの発言を聞いた香澄たちは彼女とダイワスカーレットの身長と体型を何度も見比べる。

 

「…学年間違えてる?」

「ていうか、小学生?」

「どついたろかっ!!」

「タマちゃんメッですよ〜!」

 

香澄とたえの発言にタマモクロスは激怒して彼女達に殴りかかろうとするが、スーパークリークが慌てて彼女を止める。

 

「ちなみにトプロさんたちは…?」

「あっ、私たちチームマイゴは全員高等部ですよ」

「あっ、そうなんだ」

「んだよ〜。ゴルシちゃんが中等部だと思ったのか〜?どっからどう見ても大人っぽい高等部だろ?」

「大人っぽいは余計だろ」

 

燈の問いかけにナリタトップロードがそう答え、ゴールドシップの発言に立希がツッコミを入れる。

 

「それにしても…ウマ娘さんって、私たちよりも年下なのにすっごく大人っぽかったり、速くて可愛くてカッコよかったり…個性豊かでキラキラしてる子達がいっぱいだね!私、ますます好きになっちゃうよ!」

「え、えへへ…そう言われると照れちゃいますね〜」

 

香澄の言葉にスペシャルウィークが照れていると、アーモンドアイがデアリングタクトを連れて通りかかる。

 

「あら。貴女たち」

「あっ、アイちゃん!あれ?その子は?」

「紹介するわ。無敗のトリプルティアラのウマ娘、デアリングタクトちゃんよ」

 

アーモンドアイは香澄たちにデアリングタクトを紹介する。

おっとりとして穏やかな笑みを浮かべた彼女はペコリとお辞儀をする。

 

「あの子がデアリングタクト?無敗って言ってたから、すごい強そうな見た目のイメージだったけど、なんかイメージと違うなぁ…?」

「落ち着いた感じのお嬢様っぽい子だね」

「ちなみにタクトさんも中等部ですよ!」

「マジか〜…インフレしすぎだろ…」

 

沙綾が自分の想像と違っていた様子でたえとそんな会話を交え、スペシャルウィークがそう言うと、有咲が顔を引き攣らせる。

 

「デアリングタクトです。アイ先輩とルドルフ会長から皆様のことは聞いています。よろしくお願いします」

「んっ!?あれ!?こ、声がともりんと似てる!?」

「え?そ、そうかな…?」

 

デアリングタクトが自己紹介をした瞬間、愛音が彼女の声が燈と似ていることに気づき、燈が困惑していると、彼女の声を聞いたデアリングタクトは燈の顔を見ると、彼女に近づく。

 

「…!不思議です。確かに貴女の声、私と声がよく似ている気がします…!なんだか貴女のこと、他人とは思えません…!」

「え、えぇっと…?」

「ちょっと!燈が困ってるだろ!」

 

目を輝かせるデアリングタクトが彼女の手を握りながら彼女に顔を近づけ、燈が困惑していると、立希がデアリングタクトを燈から引き剥がす。

 

「あっ、すみません!つい…何か困ったことがあったらすぐに皆さんのもとに駆けつけます!これからも仲良くしましょう!」

 

デアリングタクトは謝罪しつつも、曇りのない笑顔を浮かべながら香澄たちに向かって言う。

 

「うおっ、眩しっ…!」

「この笑顔は眩しさ200マイルだよ!」

 

彼女の笑顔を見たウオッカとグランアレグリアが思わずそう言うと、デアリングタクトはアーモンドアイのもとに戻る。

 

「それじゃあ、みんなまた今度会いましょう!」

「さようなら♪」

 

アーモンドアイとデアリングタクトはそう言って立ち去って行った。

 

「ま、マジでオーラが違うな…」

「そ、そうね…同じ中等部の楽奈ちゃんとは全然違うわね…」

 

立希とそよがマイペースに猫と戯れている楽奈を見ながらそう呟くと、下校時刻のチャイムが鳴り響く。

 

「あっ、そろそろ下校時間ですね。さてと、そろそろ帰りましょうか」

「だな」

「お腹すいた〜、今日の晩ごはんなんだろ〜?」

「今日は人参ハンバーグですよ!」

「また人参かよ!」

 

スペシャルウィークたちは香澄たちを連れて中庭を後にし、賑やかに談笑しながら寮に戻っていったのだった。

 

 

続く。




「次回予告フリートークコーナー」

「ねぇ、スカイから聞いたけどグラスって、海外出身なの?」
「はい♪こう見えてアメリカ生まれですよ〜」
「でも、そんな感じには全然見えないけど…ところで、いつ日本文化が好きになったの?」
「そうですね〜…アメリカにいた頃からですね♪両親も日本文化がお好きだったので、日本に来る前から茶道や武道を嗜んでましたね♪」
「ほ、ホントにアメリカ生まれなの…?じ、次回、第3話「ドキドキキャンプ!」次回もお楽しみに」
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