Re:ウマドリ!!〜ウマ娘プリティーダービー&BanG Dream!ガールズバンドパーティ!外伝〜 作:キプkeep
今回のエピソードはハーメルン版用に書き下ろした新規エピソードです!
某日、美浦寮。
美浦寮に遊びに来た彩たちPastel*Palettesとチームパスパレの面々は友希那たちRoseliaとチームロゼリア(そのうち2名のウマ娘は栗東寮所属)の面々と共にゼンノロブロイがレンタルビデオショップで借りてきた映画を視聴していた。
視聴していた映画は探偵ものであり、彩とスマートファルコンはポップコーンを食べながら映画に集中していた。
「いよいよクライマックスね。やっと犯人が誰か明かされるわ」
「みんなは誰が犯人だと思います〜?ちなみにセイちゃんは犯人の奥さんだと思いますね〜」
セイウンスカイがジュースを飲みながら全員に問いかける。
「あたしは被害者の弟だと思うな〜。おねーちゃんは?」
「そうね…私は警備員が犯人と思うわね」
パスパレのギター担当、氷川日菜とRoseliaのギター担当で彼女の双子の姉の氷川紗夜が犯人を予想する。
「あこは被害者の友達だと思うな〜。ネイチャはどう思う?」
「ん〜?あたしは社長だった被害者の部下の部長が犯人だと思うけどなー」
Roseliaのドラム担当で巴の妹、宇田川あこが下町育ちのウマ娘、ナイスネイチャと予想し合うと、映画の探偵が犯人を明かす。
『社長を殺害した犯人は…貴方です!』
探偵はそう言って社長の秘書を指さした。
「しゃい!?秘書さんが犯人だったの!?」
犯人の正体にスマートファルコンが驚くと、秘書が反論する。
『ば、馬鹿な!?私がやったという証拠があるのか!?』
『証拠ならあります』
すると探偵は棚にたくさん置かれた人形のうち一つを手に取る。
『灯台下暗し…と言ったところだが、ずいぶんと大胆な隠し場所ですな。この…麻薬を隠し場所としては』
そう言いながら人形のお腹にある切れ込みを外すと、中には白い粉が入った袋が入っていた。
『ぐっ…!』
『おそらく社長は偶然この人形の秘密を知り、警察に通報しようとしたが、貴方は口封じのために社長を始末した。人形からは社長と貴方の指紋が出ましたが、中の袋からは貴方の指紋しか出なかったのが動かぬ証拠です』
『く、くそぉ…!』
人形に隠された麻薬を暴かれた秘書はその場に崩れ落ち、警察官たちが彼に手錠をかけたことで事件は解決すると同時に映画は幕を閉じた。
「面白かったー!」
「ちょっと無理のあるところもあったけど、悪くはなかったわね」
彩と千聖が感想を述べていると、ゼンノロブロイがDVDプレイヤーからDVDを取り出す。
「では、次はどんな映画を観ますか?たくさん借りてきたのでまだ楽しめますよ」
「ロブロイちゃんにお任せするね〜♪」
ゼンノロブロイの問いに対して日菜がそう答え、その後も上映会は続いたのだった。
………………………
翌日、トレセン学園のダンススタジオを借りて彩たちパスパレと友希那たちRoseliaはバンド練習をしていた。
「〜♪」
「〜♪」
彩の可愛らしい歌声と友希那の力強い歌声が響き渡り、二人の歌声に合わせて他のメンバーたちが演奏をしていた。
「彩さんの歌声可愛い〜!」
「友希那さんの歌声も素敵ですな〜」
「どちらのグループも見事な演奏ですね」
スマートファルコンとセイウンスカイが二人の歌声に聴き惚れ、メガネっ娘ウマ娘のイクノディクタスがそう呟いたその時である。
「キャーーーーッ!!」
突然ダンススタジオの外から悲鳴が響き渡る。
「わっ!?」
「今の悲鳴は?!」
「外からよ!」
全員が慌ててダンススタジオから出ると、そこには青ざめながら鞄の中を漁っている一人のウマ娘がいた。
「無い!無いッ!?」
慌てて鞄を漁る彼女はメジロ家の令嬢の一人であるウマ娘、メジロドーベルである。
「ど、ドーベル先輩!?」
「あ、あの人は…?」
「彼女はメジロドーベルさんです。マックイーンさんと同じメジロ家のウマ娘です。ドーベルさん、どうかしましたか?」
彼女の姿を見たセイウンスカイが驚きRoseliaのキーボード担当、白金燐子が問いかけるとイクノディクタスが説明すると同時に彼女に問いかける。
「な、無いの…!私のノートが無いのよ!」
「ノートー?どんなノートなのー?」
ノートが無いと叫ぶ彼女に対して天真爛漫なウマ娘、ハルウララが問いかけると、メジロドーベルは急に黙り込むと滝のような汗を流す。
「ど、ドーベルさん…?」
「え、えっと…れ、練習メニュー!練習メニューが書かれてるノートよ!鞄の中に入れてたはずなのに無くなってて…」
すると、メジロドーベルは額に汗を浮かべながら無くしたものについて答える。
「ということは…誰かに盗まれたってことですか!?」
「マジで!?大変じゃん!」
パスパレのキーボード担当、若宮イヴとRoseliaのベース担当、今井リサが彼女の言葉を聞いて驚くと、警官風ウマ娘のフェノーメノと京美人ウマ娘のラッキーライラックが口を開く。
「落ち着いてください。まだ、盗まれたと決まったわけではありません」
「せやね…けど、なんでノートがあらへんのやろか…?」
ラッキーライラックが疑問に思うと、彩が口を開く。
「…よし!私たちでドーベルちゃんのノートを探そうよ!」
「うん!ファル子たちが力を合わせればすぐに見つかるよ!」
「えっ!?べ、別に大丈夫だから…!」
メジロドーベルのノートを探すことに決めた彩とスマートファルコンに対してメジロドーベルが遠慮していると、友希那も口を開く。
「そうね…事情を知ったからには協力するしかないわね」
「セイちゃんたちも力を貸しましょうか〜。名付けて、チームパスパレ&チームロゼリア探偵団出動ですね〜」
「いや、あの…」
友希那とセイウンスカイも協力することを決め、メジロドーベルが何かを言いかけると、パスパレのドラム担当の大和麻弥が声をかける。
「遠慮しなくても大丈夫ッスよ!困った時はお互い様ですし、ジブンたちも協力しますよ!」
「私たちの力を合わせればドーベルさんのトレーニングメニューノートはすぐに見つかりますよ」
「あ、ありがとう…(言えない…!本当は自作の漫画を描いてたノートだなんて口が裂けても言えない…!そして絶対に見られたくない…!)」
麻弥とイクノディクタスに感謝するメジロドーベルだったが、実は無くしたノートは漫画を描いていたノートであり、漫画の内容を知られたくない彼女は頭を抱えていた。
「とりあえずノートを最初に持っていた場所まで案内してくれるかしら?」
「う、うん」
友希那にそう言われたメジロドーベルは全員をノートを最初に持っていた場所に案内した。
…………………………
数分後、メジロドーベルは全員を教室に案内した。
「昼休み前に教室にいた時はノートはあったのは分かってるけど…」
「ふむふむ…」
「ちなみにノートはどんな色かしら?」
「み、水色だけど…勉強用のノートは緑色だから…」
いつの間にか探偵風の服装に着替えた彩と友希那は教室を調べ始めていた。
「えっと…彩ちゃん…友希那ちゃん…何よその格好…?」
「何って探偵服だよ!この方が気分が出るし!」
「気分って、そんなことしなくても普通に調べたらいいのに…」
怪訝な顔を浮かべる千聖の問いに彩がそう答えると、ふわふわ好きのクールなウマ娘、アドマイヤベガが呆れ気味に言う。
「でも友希那。探偵やるのはいいけど、ちゃんと推理とか出来るの?」
「心配いらないわ。コナンと金田一読んでるから」
「し、心配ね…」
心配そうにするリサに対して友希那がそう答えると、それを聞いた紗夜が頭を抱える。
「ところで、ドーベルさんの机はどこですか?」
「これよ」
イヴの問いかけに対してメジロドーベルは窓際の席を指さす。
「ここだね〜。どれどれ〜?」
「あ、あんまり見ないでよ。恥ずかしいから…」
彩は机の中を覗き込み、メジロドーベルが恥ずかしそうにすると、彩はあるものを見つける。
「ん?何これ?」
彩が見つけたものは漫画を描く際に使うGペンだった。
「わー、高そうなペン!あれ?これって漫画の…?」
「わー!わーーっ!!こ、これはメモ用のペンよ!」
スマートファルコンがそう呟くと、メジロドーベルは慌ててペンを奪い取る。
「何をそこまで慌てる必要があるのだい?まぁ、机の中を見てもそれらしいノートは見当たらないから他を探すとしよう」
「そうね」
アグネスタキオンが友希那にそう言うと、全員は他の場所に向かう。
しばらくして学園の屋上にやって来ていた。
「昼休みにライアンとブライトと昼食を食べてからここに来たんだけど…」
「うーん…ノートはないな~。ファル子ちゃん、ウララちゃん。そっちは何か見つかった?」
「ないよー?」
「こっちもないよー」
彩がスマートファルコンとハルウララに問いかけるが、二人はノートを見つけられなかった様子である。
「み、みんなそこまでしなくてもホントに大丈夫だから…」
「いえ!ドーベルさんのノートを見つけなければ風紀委員の名が廃ります!ここは本官たちにお任せください!」
「それもそうやけど…アレは一体なんです?」
捜索をやめさせようとするメジロドーベルに対してフェノーメノが敬礼をしながら言うと、ラッキーライラックがあるものを指さす。
それはつっかえ棒で支えられた大きな籠の罠だった。
「あ、あぁ…それはゴルシさんが設置した『チュパカブラ捕獲装置』であります。一応生徒会の許可は取っているようです」
「そ、そうですか…(いや、チュパカブラ捕獲装置って何やねん!?いくらなんでも原始的すぎるやろ!ていうか、ブラジル辺りにおるチュパカブラが日本におるわけないやろ!)」
帽子で目元を隠しながら答えるフェノーメノの言葉を聞いたラッキーライラックは苦笑いを浮かべつつも、心の中ではタマモクロス並みの激しいツッコミを入れていた。
「ゴルシさん…あっ、そういえば…!」
「何か思い当たることがあるの?」
ゴールドシップの名を聞いたメジロドーベルが何かに気づくと、スマートファルコンが問いかける。
「実は昼休みが終わる少し前に中庭でゴルシさんたちが騒いでて…」
メジロドーベルはそう言いながら数時間前のことを話し始める。
………………………
数時間前の中庭。
昼休憩が終わる10分ほど前に何やら騒ぎが起きていた。
「うぉら〜!ゴルシ様のゲリラライブじゃーい!」
「ウェイウェーイ!テンション爆上げっしょー!」
「イェーイ!」
中庭の真ん中には巨大なゴールドシップ型のねぶたが現れており、その上にはゴールドシップとターンテーブルを持って騒ぐダイタクヘリオスと同じく騒いでいる透子と愛音がいた。
中庭にいたメジロドーベルはもちろんのこと、他のウマ娘たちも何事かと集まっていると、ゴールドシップはバケツに入った柄杓を手に取る。
「ゴルシ様名物の金ピカスライム撒き祭りじゃーい!」
「祭りだ祭りだポポポポーーン!!」
そう言いながらゴールドシップは金色の着色料や金箔を混ぜたスライムを撒き散らし、ダイタクヘリオスは飛び跳ねながら騒ぐ。
「ギャーッ!」
「嫌ーッ!」
それを見たウマ娘たちは慌てて逃げ出し、エアグルーヴとフェノーメノが止めに入るまでの僅か数分間の間、この狂気の宴が繰り広げられていたのだった。
…………………………
「ということがあったのよ」
「えー…」
「あ、あの騒ぎでありましたか…アレは常軌を逸してました…」
(金ピカスライム撒き祭りって何やねん!?)
メジロドーベルの話を聞いた千聖はあまりのことに困惑し、フェノーメノが頭を抱えていると、ラッキーライラックが心の中でツッコミを入れる。
「もしかしてその時に落としたんですかねー?」
「た、多分…慌ててたから…」
「よし!そうと決まったら中庭に行こうよみんな!」
「えぇ!」
セイウンスカイの問いかけにメジロドーベルが答えると、彩の言葉で全員が中庭へ向かった。
しばらくして中庭に到着すると、周辺には乾いたスライムが少し残っていた。
「ほ、ホントに金ピカのスライムがちょっと地面にへばりついてる…」
「何考えてるのかしらあの人たちは…」
ナイスネイチャがスライムを見ながら苦笑いを浮かべ、アドマイヤベガが呆れていると、友希那がメジロドーベルに問いかける。
「貴方の他に現場にいたウマ娘は誰がいたのかしら?」
「えっと…スペとブーケ…あとはスペの仮担当の戸山香澄さんだっけ?その三人がいたわ」
「香澄ちゃんもいたんだ…ふむふむ…わかったよ!ドーベルちゃんのノートを持ってる人が!」
「私もわかったわ」
メジロドーベルの言葉に彩と友希那がそう言い放つと、推理を始める。
「ドーベルさんの近くにいたのは三人。スペと戸山さん、そしてブーケね」
「ノートを拾ったのがブーケちゃんだったらあの子はとっても優しい子だからどんな状況でもすぐに渡しに行くはず…」
「確かにブーケならすぐに渡しに行くよね〜。アタシもこの前落とし物届けてもらったし」
彩の推理を聞いたリサが納得していると、友希那が続ける。
「スペだったら同じ学園の生徒である彼女を知っているはずだから届けに行くはず…つまり、今ノートを持っているのは…」
「そう!香澄ちゃん!真実はいつも一つ!」
「私がどうしたんですか彩先輩?」
ほぼ消去法に近い推理で彩が香澄の名前を出したその時、香澄とスペシャルウィークが通りかかって香澄が彩に声をかける。
「わっ!?びっくりした!」
「皆さんどうしましたか?ドーベル先輩まで一緒に集まって?」
「あ、あの!この辺りでノートを拾いませんでしたか?水色のですが…」
「水色の…?あぁ、それなら私が持ってるよ」
彩が声をかけられたことで驚き、スペシャルウィークが問いかけると、ゼンノロブロイはノートを持っていないか聞くと、香澄は水色のノートを取り出す。
「あっ!わ、私のノート!」
「ほ、ホントに香澄くんが持っていたとは…」
「あんな消去法みたいな雑な推理なのに…」
ノートを見たメジロドーベルが声を上げ、アグネスタキオンと千聖が額に汗を浮かべていると、香澄がメジロドーベルに歩み寄る。
「このノート貴女のだったんだ!ちょっと中身見ちゃったけど、凄かったよ!」
「へっ…!?み、見ちゃったの…?」
「はい!私も一緒に見ました!」
香澄の言葉にメジロドーベルが冷や汗を流しながら問いかけると、スペシャルウィークも中身を見たと言う。
「えぇぇぇぇっ!!?そ、そんなぁ…!!」
「ど、どうしたんすかドーベルさん?」
絶叫を上げながら崩れ落ちるメジロドーベルを見て麻弥が疑問に思うと、香澄がノートを開く。
「どれも可愛くてカッコいいデザインだったよ!この服のデザイン!」
そう言いながら香澄が開いたノートのページには衣装のデザイン画が描かれていた。
「…へ?で、デザイン画…?あれ?それ私のじゃない…?」
「え?そうなの?」
「あっ…それ…私がこの前無くしたRoseliaの衣装のデザイン案を描いたノートです…」
「りんりんのだったの!?」
彼女が開いたページを見てメジロドーベルが自分のノートじゃないことに気づくと、燐子がデザイン画を見て自分のノートだということに気づくと、それを聞いたあこが驚く。
「燐子先輩のだったんだ!確かによく見るとRoseliaの衣装にそっくりかも!」
衣装のデザインを見た香澄はそう言いながら燐子にノートを返す。
「あれ?でも燐子っていつも黒かグレーのノート使ってたと思うけど…?」
「つ、ついこの間買いに行った時にこの色しかなくて…戸山さん、見つけてくれてありがとうございます…」
疑問に思うリサに対してそう答えながら燐子は香澄に礼を言う。
「じゃあ、ドーベルさんのノートは何処にあるんだろう?」
スマートファルコンが不思議に思うと、都子が通りかかる。
「あっ、先輩方!あれ?その方は?」
「都子さん。この人はメジロドーベル先輩ですよ〜」
セイウンスカイがメジロドーベルを紹介すると、都子はあることを言う。
「あっ!貴女がドーベルさんでしたか!このノート、貴女のですよね?」
すると都子はノートを取り出して彼女に見せる。
そのノートの表紙には『ドーベルノート』と書かれていた。
「へ?」
「え?あ、あぁーーっ!それ、間違いなく私のノート!」
「えっ!?あんな目立つ見た目のノートだったの!?」
「水色としか言ってなかったわよね…?」
ノートを見たメジロドーベルが声を上げ、彩と友希那が困惑していると、都子は続けて言う。
「いやー、ダメだとは思いましたが、念のために中身を確認しようとページを開いてみたのですが…ドーベルさんって、とっても素晴らしい漫画を描くのですね!私、感動しました!」
「ちょっ!?シーッ!」
都子の発言にメジロドーベルが慌てて彼女を口止めしようとすると、他の全員が都子に集まる。
「えー!ドーベルちゃんって、漫画描いてたんだ!ちょっと見せてー!」
「気になるわね」
「とっても面白い恋愛漫画ですよ!皆さんもぜひ!あっ、ドーベルさん、今度私と一緒に合作で本を出しませんか?」
全員がメジロドーベルの描いた漫画に興味を持ち、都子はメジロドーベルに合作を頼み込む。
「み、み、見ないでぇぇぇぇぇっ!!!!!」
恥ずかしさのあまり、顔を真っ赤にしたメジロドーベルの絶叫が響き渡ったのだった。
「結局、彩ちゃんと友希那ちゃん全然探偵っぽいことしてなかったね」
「それは言わない約束よ」
日菜の発言に対してアドマイヤベガは静かにツッコミを入れた。
続く。
「次回予告フリートークコーナー!」
「う〜、寒い!今日も寒いねフジちゃん…」
「毎日寒いね。ホットレモネード作ったからレイも飲むかい?」
「ありがとう。いただきます。ふぅー…あったまる…フジちゃんのホットレモネードはいつも美味しいね」
「ポッケもお気に入りだからね♪ 次回、第5話「トレセン学園氷河期襲来!?」次回もお見逃しなく。ボニーちゃんたち♪」