Re:ウマドリ!!〜ウマ娘プリティーダービー&BanG Dream!ガールズバンドパーティ!外伝〜 作:キプkeep
クリークのでちゅねが大暴走です!
このエピソードはpixivで投稿されたものを加筆修正しています。
某日、トレセン学園。
トレセン学園の中庭にあるベンチに座る一人のウマ娘が誰かを膝枕していた。
「はーい♪愛音ちゃんはいい子でちゅね〜♪」
「えへへ〜♪クリークさんLOVE〜♪」
ベンチに座っていたのはスーパークリークであり、彼女は愛音を膝枕して甘やかしていた。
「クリークさ〜ん、久しぶりに耳かきしてほしいな〜」
「いいですよ〜♪い〜っぱい気持ちよくしてあげますからね〜♪」
愛音が甘えながらスーパークリークに耳掃除をねだると、そこにそよがやって来る。
「愛音ちゃん。またクリークさんに甘えてるの?」
「あっ、そよりん!だってクリークさん優しくていつでも甘やかしてくれるんだも〜ん♪普段猫かぶってるそよりんとは大違いだよ〜」
「ぶん殴るわよ」
愛音の発言を聞いたそよは微笑みながらもかなり腹が立っている様子で拳を握りしめていた。
「まあまあ、喧嘩しちゃメッですよ〜。後でそよちゃんも耳かきしてあげますからね〜♪」
「い、いらないわよ!」
そよをなだめながらもスーパークリークは彼女に耳掃除をしようとするが、そよは顔を真っ赤にしながら拒否した。
いつものように他人を甘やかすことで喜びを感じていたスーパークリークだったが、そんなある日の昼頃のこと、アグネスタキオンの研究室では、彼女はなにかの発明をしているようだった。
「フフフ…!完成したよ…!飲んだ者の欲望を増大させる薬が…!」
彼女が開発したのはいちごミルクのように薄いピンク色の液体だった。
彼女は三角フラスコの中に入っているその薬品をビーカーの中にゆっくりと注ぎ入れる。
「これを飲めばどんなウマ娘やヒトでもたちまち欲望が開放されるだろうねぇ…!」
彼女がそう呟いていると扉をノックする音が聞こえる。
「ん?入りたまえ」
「失礼しまーす♪」
すると研究室に紙袋を持ったスーパークリークが入ってくる。
「おや?クリーク君ではないか。君が来るなんて珍しいねぇ」
「ふふっ♪珍しい紅茶の茶葉を頂いたのでおすそ分けに来ました〜♪」
「どれ?」
そう言ってスーパークリークが渡した紙袋の中を見ると、高級品の茶葉が入っていた。
「おぉ〜!感謝するよクリーク君!ちょうど紅茶の茶葉を切らしていたところだったよ〜!では、こちらもお礼としてそのへんにある飲み物を飲むといい♪」
「ありがとうございます♪では、このいちごミルクをいただきますね♪コクコク…ふぅ…仄かな甘味が美味しい♪では、失礼しますね〜♪」
スーパークリークは机の上にあったピンク色の液体を飲むと、研究室から出ていく。
「いちごミルクなんてあったかな…?まぁいい。とりあえず紅茶でも…あれ?」
アグネスタキオンはそう呟きながら机の方を向くと、先程完成していた薬品が入ったビーカーの中身が空になっていた。
その後、スーパークリークを見かけたものはおらず、下校時間になっても彼女は行方をくらましていた。
……………………………
それから数時間後の夜、遅くまで走り込みのトレーニングをしていたウマ娘、ナリタタイシンは何かから必死で逃げていた。
彼女の背後からは無数の薄く細長い触手のようなものが伸びており、ナリタタイシンを捕まえようとしていた。
「来るな来るな来るな来るな…ッ!!」
彼女はそう言いながら必死で逃げ続けるが、壁際に追い込まれてしまい、触手とそれらを操っている人物らしき人影が彼女の前に立ち塞がる。
触手をよく見てみると、他のウマ娘たちも何名か捕まっているようだった。
「や、やめて…!お願い…!許して…!冷たくしてたことも謝るから…!!」
ナリタタイシンは震えながらそう言うと、その人物は微笑みながら言い放つ。
「…マミーですよ〜♪」
「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
ナリタタイシンの悲鳴が夜の学園に響き渡った。
それから2日後、学園内ではスーパークリークやナリタタイシンを含め、行方不明になっている生徒が多発していたことが話題となっていた。
「2日で10人も行方不明になってるんだって。怖いねー…」
「ですね…クリークさんも行方不明になってますし…」
香澄とスペシャルウィークが学級新聞を読みながらそう呟くと、楽奈を除く燈たちマイゴの面々と行方不明のスーパークリークを除くナリタトップロードたちチームマイゴの面々がやってくる。
「お二人共。何の話をしてますか?」
「トップロードさん。それに燈さんたちも。学園で行方不明になってる人たちのことですよ」
ナリタトップロードの問いかけにスペシャルウィークがそう答えると、香澄は楽奈がいないことに気づく。
「あれ?楽奈ちゃんは?」
「あぁ、野良猫のことですか?アイツならどうせそこら辺ウロウロしてると思いますよ」
「いつものことだからね」
香澄の問いかけに立希とそよがそう答えると、ダンツフレームが心配そうに口を開く。
「それにしても…クリーク先輩は何処に…?」
「まぁ、そのうち見つかるんじゃねぇか?」
彼女の呟いた言葉に頭に大きなたんこぶが出来たゴールドシップが楽観的に答える。
「そうだといいけど…ところでそのたんこぶどうしたの?」
「あ〜、これ?マックちゃんのプリンに醤油かけてウニ味にしたら殴られた」
愛音の問いかけにゴールドシップがそう答えると、それを聞いた他の全員は呆れた様子で「そりゃそうなるよ…」と心の中で呟いた。
……………………………
それから数時間後の放課後、教師に頼まれた書類を運んでいたことにより下校が遅くなってしまったりみとタマモクロスが廊下を歩いていた。
「ふ〜…すっかり遅くなっちゃったね」
「せやな…はぁ…ホンマに何処行ったんやクリーク…」
普段赤ちゃん扱いされながらもスーパークリークのことが心配だったタマモクロスはため息をつく。
「タマモちゃん。大丈夫?」
「別に大丈夫や。ただな〜…いっつも絡んでくるアイツがおらんと学園が静かやな〜って感じてな〜…」
そう言いながら寮に戻ろうとしたその時である。
「うぎゃあぁぁぁっ!!」
「な、なんや!?」
「い、今の悲鳴って、あこちゃん!?」
学園内からあこの悲鳴が響き、二人が驚くと、またしても悲鳴が響き渡る。
「ぎゃあぁぁっ!!」
「えいえいむぅぅぅん!!」
「いやぁぁぁぁっ!!」
「NOォォォォォォッ!!」
「もぉぉぉぉん!!」
響き渡ったのはひまりとマチカネタンホイザ、つくしとチュチュ、ツインターボの悲鳴であり、それを聞いた二人は震えながら互いに抱きついていた。
「ひ、ひまりちゃんたちの悲鳴…!」
「ど、どうなっとるんや…!?」
するとその時である。
彼女たちの足元に細長いなにかが現れ、そのまま二人を捕まえる。
「きゃあっ!?」
「なんやこれ!?」
逆さ吊りにされた二人はそのままどこかへ攫われてしまう。
「うふふ…♪マミーですよぉ〜♪」
「ぎゃあぁぁぁぁっ!!」
何者かの声が聞こえると同時に二人の悲鳴が響き渡った。
……………………………
翌日、栗東寮の食堂。
「えぇーーっ!?りみが昨日から帰ってない!?」
食堂で朝食を食べていた有咲は沙綾からりみが戻ってきていないことを聞いて驚き、それを聞いた周りのウマ娘たちやガールズバンドたちのどよめきが聞こえていた。
「うん…りみりんだけじゃなくてひまりやつくしたちも帰ってきてないみたいだよ…」
「タマモ先輩たちも戻ってないみたいだぜ…」
「りみりん…みんなどこ行ったんだろう…?」
沙綾とウオッカが行方不明者たちの名前を言い、香澄が心配していると、ゴールドシップが提案を出す。
「よし!今夜、ポピパとマイゴで学園に残って突き止めようぜ!名探偵ゴルシちゃんの出動だー!」
「また勝手なことを…」
「でも、これ以上行方不明者を出さないためにもこれしかありません!私達で事件を解決しましょう!」
ゴールドシップの提案に乗り気ではなさそうなそよがそう呟くも、スペシャルウィークがそう言い放つ。
「私も!行方不明になったみんなを探さないと!」
「よし!決まりだな!じゃあ、今夜学園に残るぞー!」
「ほ、本気でやるの…!?」
スペシャルウィークに続いて香澄も賛同し、それを聞いた立希は思わずそう呟いた。
数時間後、他の生徒たちが帰り、誰もいない夜の学園に香澄たちとスペシャルウィークたちが残っていた。
「誰も残ってないね〜…まぁ、行方不明者がたくさん出てるからみんな残りたくないのかな〜…?」
「そりゃそうだよね〜。ところでどうやって調べるの?目撃者もほとんどいないし」
愛音とたえがそんな会話をしていると、ゴールドシップが作戦案を出す。
「そんなの決まってるじゃねぇか。囮で誘い出すんだよ〜。まぁ、囮ならゴルシちゃんが…」
ゴールドシップがそう言いかけたその時、彼女たちの背後に人影が近づく。
「!だ、誰!?」
その気配に気づいたダイワスカーレットが背後にいる何者かに声をかける。
「落ち着きたまえスカーレット君。私さ」
スペシャルウィークたちと香澄たちに近づいてきたその人物はアグネスタキオンだった。
「タキオンさん!?なんでここに!?」
ダイワスカーレットが問いかけると、アグネスタキオンは答える。
「いやぁ〜、この学園で起きている連続失踪事件が気になってね〜。実は犯人に心当たりがあるのだよ」
「えっ!?ホントに!?だ、誰が犯人!?」
彼女の言葉に驚いた香澄がそう言ったその時である。
彼女たちの背後から無数の触手のようなものが現れる。
「うわぁっ!?何だこりゃ!?」
「これは長さ5000マイルの包帯です!」
それを見たウオッカが驚き、グランアレグリアがその触手のようなものの形状が包帯によく似ているということに気づくと、燈が捕まる。
「ひゃあっ!?」
触手に捕まった燈はそのまま何処かへ連れて行かれる。
「燈ちゃん!?」
「燈!!」
「待てー!」
それを見たナリタトップロードと立希は真っ先に追いかけ、香澄たちやスペシャルウィークたちも後を追う。
しばらく追い続けて広場に出ると、何年も使われていない様子の古い空き倉庫の中に燈が引きずり込まれる。
「あの倉庫の中に入りましたよ!」
「ぶち破ってやるぜー!ゴルシちゃんドロップキーック!!」
ゴールドシップは得意のドロップキックで扉を破り、中に入る。
中に入ると、包帯で拘束された燈がいた。
「燈ちゃん!大丈夫!?」
「だ、大丈夫です…」
「ひぃっ!?な、なにこれ!?」
香澄が燈の拘束を解いていると、愛音が周りを見て驚く。
倉庫の中は赤ん坊のような格好をされ、ゆりかごの中に入れられた行方不明になっていたウマ娘たちがいた。
「うわっ!?みんな赤ちゃんみたいにされてる!?」
「お、おい!アレ!」
すると、有咲が指差した先には赤ん坊のような格好にされたりみとタマモクロス、そしてあこたちがいた。
「バブ…バブ…」
「ウチは赤ちゃんにされた…ウチは赤ちゃんにされた…」
ゆりかごの中にいるりみたちはうわ言のように呟いていた。
「りみりん!みんな!赤ちゃんにされちゃったの!?って、えぇっ!?」
慌てて駆け寄った香澄はゆりかごの中に楽奈がいることに気づく。
楽奈は呑気に哺乳瓶に入った抹茶入りのミルクを飲んでいた。
「楽奈ちゃんも赤ちゃんにされてたの!?」
「とにかく急いで皆さんを…!」
スペシャルウィークが赤ん坊にされた者たちを解放しようとしたその時である。
「うふふ〜♪私の赤ちゃんたちは渡しませんよ〜♪」
「!その声は!?」
何処からか声が聞こえ、全員が声のする方を向くと、そこにいたのは包帯を巻いたミイラのような衣装を身に着けたスーパークリークだった。
彼女は背中から伸びる包帯を触手のように操っていた。
「く、クリークちゃん!?どうしたのその格好!?」
「アレって、ハロウィンの時の衣装ですよ!」
「マミーですよ〜♪アナタのママですよ〜♪」
香澄が彼女に呼びかけるが、スーパークリークは正気を失っている様子で、妙な言葉を呟いていた。
「全然正気じゃない…!」
「流石は私の開発した欲望を増大させる薬だねぇ〜…あの薬を飲んだことによってクリーク君のお世話をしたいという欲望が増大されたようだねぇ…」
「お前のせいかよ!!」
薄ら笑いを浮かべながら暴露したアグネスタキオンに対して有咲と立希がツッコミを入れる。
「失礼だねぇ。クリーク君が間違って飲んでしまったのだよ。もしやと思い、急いで解毒剤を作っていたのだからこのことは水に流してくれ」
「流せないわよ…」
そよが呆れながらそう言い放つと、アグネスタキオンは白衣のポケットから解毒剤の入った瓶を取り出す。
「さぁ、クリーク君!この薬を飲んで元に…」
そう言いかけた次の瞬間、スーパークリークが包帯をアグネスタキオンに巻きつける。
「ぎょえぇぇぇぇっ!!?」
「た、タキオンさーーん!!」
アグネスタキオンが解毒剤を落として包帯に巻かれ、しばらくすると包帯がゆりかごのようになる。
「ばぶー…ばぶー…」
アグネスタキオンはおしゃぶりや幼児服を着させられて赤ん坊のようにされていた。
「そ、そんな…!あの優しくてかっこよくて素敵なタキオンさんが赤ちゃんに…!」
「いや、どんな風に見えてんだよ!」
赤ん坊のようにされたアグネスタキオンを見たダイワスカーレットは絶望し、有咲がツッコミを入れる。
「スペちゃん!こうなったら私達でクリークちゃんを止めよう!主人公パワーでやっちゃおう!」
「はい!やぁーー!」
香澄がそう言い放つと、解毒剤を拾ったスペシャルウィークと共にスーパークリークに突撃する。
「スペちゃんたちも赤ちゃんになりましょうね〜♪」
すると、スーパークリークは二人に包帯を巻き付ける。
「ぎゃあぁぁぁぁっ!!」
あっさり捕まった二人はそのまま赤ん坊のようにされた。
「スペちゃぁぁん!!香澄さぁぁん!!」
「嘘でしょ…」
「スペちゃんたちもやられちゃったよ〜!どうしたらいいの〜!?」
愛音がうろたえていると、そよはスペシャルウィークの落とした解毒剤を拾ってスーパークリークに近づく。
「そよちゃん危ない!」
「そよちゃんも赤ちゃんに…っ!?」
スーパークリークはそよも赤ん坊にしようとしたが、彼女の放つオーラに圧倒される。
「悪いけど、私は赤ちゃんって柄じゃないの。私はいつも赤ちゃんみたいな子や無愛想な子に陽キャ八重歯に野良猫の面倒を見てるの…!」
「赤ちゃんみたいって、ともりんのこと?」
「陽キャ八重歯って愛音のことか…」
そよの言葉を聞いた愛音と立希がそう呟くと、そのままそよはスーパークリークの包帯を払い除けて彼女の目の前に迫る。
スーパークリークはそよのあまりの気迫に思わず後退りするが、既にそよは彼女の目と鼻の先にいた。
「貴女がお世話大好きなママなら…こっちはお小言ばっかり言う少しめんどくさいオカンよ!」
そよがそう言い放つと、スーパークリークに解毒剤を飲ませる。
「んぐっ!?うっ…」
それを飲まされたスーパークリークは意識を失って眠りにつき、暴走が収まると同時に赤ん坊にされた全員は元に戻る。
「あれ?私一体…?」
「なんか悪い夢見とったような…?」
「皆さん!元に戻ったのですね!」
「ふ〜、これで一件落着だな〜」
元に戻った全員を見たナリタトップロードが笑顔を浮かべ、ゴールドシップはほっと一息ついていた。
その後、スーパークリークを連れて倉庫から出て、事件は無事に解決したのだった。
………………………………
翌日、トレセン学園の空き教室。
「本当にごめんなさい!皆さんに迷惑かけちゃって…!」
完全に元に戻ったスーパークリークは騒動を起こしてしまったことを謝罪していた。
「い、いいよ〜!気にしてないから!」
「タキオンの薬のせいだからな〜」
謝罪するスーパークリークに対し、香澄とゴールドシップがそう言うと、スペシャルウィークはタマモクロスに問いかける。
「そういえばタキオンさんは?」
「タキオンならカフェにお仕置きされとるで。ちゃんと薬の管理せえへんかったからな〜」
「さてと、そろそろトレーニングに行きましょうか」
「うん!私達も練習に行くね!」
ナリタトップロードと香澄がそう言うと、そよは口を開く。
「あっ、私はちょっとクリークさんと二人っきりになりたいからみんな先に行ってて」
「うん。わかった」
燈がそう答えると、二人を残して全員はトレーニングとバンド練習に出かけた。
「あ、あの…そよちゃん…」
すると、そよはスーパークリークを椅子に座らせると、そのまま彼女の隣に座る。
「へ?」
突然のことにスーパークリークがあっけにとられていると、そよは続ける。
「私だってたまには甘えたいから…その…今だけ甘えさせてもらっていいかな…?」
「…!はい♪いーっぱい甘やかしますね〜♪」
頬を赤らめながらそう言い放つそよに対し、スーパークリークは笑顔でガラガラやおしゃぶりを取り出す。
「いや、甘えるとは言ったけど、赤ちゃんみたいにしないでよ〜!」
そよの悲鳴が響き渡り、扉の隙間から見ていたゴールドシップと愛音はニヤニヤと笑みを浮かべていた。
その後、二人はそよに追いかけ回されたのは言うまでもない。
続く
「次回予告フリートークコーナー!」
「最近カラスが増えてるよねー」
「フラッシュさんに聞いたことがあるけど、今の時期は繁殖期らしいよ。トップロードさんカラス苦手だから大変そうだねー」
「トプロちゃんって、カラス苦手なんだ。次回、第8話「カラスパニック!」次回もお楽しみに♪」