この世界は狂っている。
いつも何か違和感があった。いつも何か疎外感があった。
この世界に馴染めない私は一生除け者だ。
それは私の過去が関係しているのだろう。
“過去がないという過去”が、私を永遠に苦しめる。
「ミニス司祭! こちらも!」
作業中にも関わらず、同僚が私に指示をする。
丁寧な作業を諦めて、私は基本的な施術だけをして次に向かう。
「……司祭……様」
健気に言葉を発する少年を私は治療する。
相変わらずひどい臭いだ。
この鉄の香りはどこも変わらない。
少年には切り傷と銃痕があった。
とてもよく見る怪我だ。ありふれたものだ。
「いやだあああああああッ!」
即死の友の亡骸にすがり付く兵士。
「痛い、痛い……」
妄想の痛みに取り憑かれてしまった女の子。
「え? ここが攻撃の対象に……? そんな……」
この施設は中立だ。ただ、戦いの被害に遭った人を受け入れているだけだ。
涙を流す怪我人たちと、どうしようもない絶望を抱える癒しの力を持つ者たち。
この苦しみあふれた光景が今の日常だ。
世界は変わった。──いや、
私の知らぬ世界に戻ってしまったのだ。
私は自分の年齢も家族も忘却してしまった。
故に休戦以前の世界を知らない。
魔族も魔物も見たことがない。
私が知るのは、争う人間と“無口の女神”だけだ。
王国が魔王との友好を図り、人間領域に魔族がやってくるようになった。
その影響で王国は恩恵を得ているらしい。
そして、人間を──いや女神を裏切った王国をこの国は許さない。
『聖国ラークフム』。
いもしない女神の威を借り続ける詐欺師の国が、私のいる場所だ。
王国との戦争は未だに続き、それどころか国内でも争いをしている。
今私が派遣されているのは、教会派閥の対立が激化した所だ。
虚構の女神が放った言葉の解釈で、人間は殺し合いをしている。
自分の好きなものを利用されたり、馬鹿にされたりして怒ってしまうのは理解できる。
しかし、その怒りの矛先をもっとよく考えてほしいものだ。
「おお! 傷が……ッ! ありがとうございます! これでまだ戦える!」
治療した相手のそんな言葉を聞いて虫酸が走る。
だが私は何も言わない。
女神ではない人間の私が何を言ったところで、この人が変わるはずも無い。
せめて次は即死して貰いたいものである。
誰かを傷付けようとする決意など固めずに死んで貰った方が、きっと社会的には大助かりだろう。
そう思いつつも私は“元気になってよかったですね”と当たり障りの無いことを言うだけだ。
「ミニス司祭! 助かりました! 私たちだけではどうにもなりませんでした。本当に……」
数日ほど働けば、慌ただしかったこのボロボロの施設も落ち着きを取り戻し、他の信徒が私にお礼を言ってくる。
私が十人を治す間に、一人を治療し始める彼女たちの仕事の遅さを今更嘆いたところでどうしようもない。
だから、私はまた当たり障りのない言葉で返すのみだ。
「ふふ、お役に立てて良かった」
私の治療法は彼女たちの使うものと根本が異なる。
故に真似しろとも言えないのだ。
それに便利屋扱いは慣れている。
今はただお礼の言葉を素直に受けとるだけだ。
私の名は『ミニス』。
聖国ラークフム、ネトス教会所属の独立司祭だ。
意識した派閥はないが、ある派閥のお世話になっている。
主な仕事は二つ。
一つは独立司祭として各地を回り、人々を癒やすこと。
もう一つは──“掃除”だ。
維持できずに壊れてしまった町の中を歩く。
女神の遺産を食い潰すだけで、人間はその作り方を知らない。
夜に輝くはずの光は失われ、寒空の下で暖を取るための火は消えた。
女神が声を発しなくなり、巫女が死んだことで文明は後退した。
進んだことは戦いの技術だけである。
人に穴を空けることは簡単にできるようになったのに、その穴を塞ぐことは未だに難しいままだ。
私は巫女に会ったことがない。
だが、彼女らが消えた理由はわかる。
きっと人間を見守るのが馬鹿らしくなったのだろう。
きっと演技してまで導く必要を感じなくなったのだろう。
私は女神を知らない。
だから、その存在を信じない。
私は人間を知っている。
だから、その愚かさをよく理解できる。
「お姉さん、どう?」
昼間から大通りで扇情的な格好をした少女に声をかけられる。
私が礼服を着ているのだから当然だ。
この国は女神の作った国。
だからこそ権力者は女性である。
命を約束されるには、私のような女にさえ声をかけるしかない。
私がここでその声に反応し、欲望からでも、博愛からでもこの少女に関わろうとすれば、待っているのは不幸の連鎖だ。
「…………」
長くはないであろう彼女にかける言葉は何もなく、私は目も合わせず進むだけだ。
──彼女に少しだけ魔法をかけながら。
今そうしたところで彼女の本当の傷が癒えるわけでもないのに。
どうせまた彼女は傷を増やすというのに。
なんて意味の無い力の消費だろう。
人間の私にはそんなことしかできない。
女神ならば、彼女を導くことができる。
きっと敬虔な信徒たちは、そう抜かすのだろう。
当たり前だ。
全能とは偽りの中にしか存在し得ない。
女神を信奉する愚か者に、言ってやりたいものだ。
“女神がいるというのなら、それは苦しみを許容する悪神に違いない”──と。
「……来たか。相変わらず時間通りだな」
「お久しぶりです」
小さな宿屋で、私は待ち合わせをしていた。
相手は私と同じひねくれ者だ。
「兄貴、その人が……?」
「ああ、“掃除屋”だ」
話と違い、部下を連れている男に呆れてしまう。
そこまで警戒するのなら、会わないで仕事だけ置いていけばいいのに。
まあ、ここに限ってはいいのだが、『掃除屋』という名称も余り表立って言わないで貰いたい。
「それで、今回はどうされましたか?」
「……こっちだ」
男に案内されついていくと、いかにもな地下室があった。
そこには拘束されて椅子に座らされている別の男の姿がある。傷があり、すでに拷問まがいのことをされていたのだろう。
「……はっ。今度はなんだぁ? 女をあてがえば俺が吐くとでも思ってんのか?
へっ、正解だよ。話してやるから、さっさとその女抱かせろやッ!!」
鎖が擦れる音とともにその男は下品な言葉を放った。
その表情は怒りに飲まれ、私が相手したところでなにも意思を曲げることはないだろう。
「この方は?」
「『白色』だ。この町で暴れていた奴らの一人。拠点の場所を吐かせたくてな」
今ネトス教内にはいくつも派閥が存在し、それらは色で分けられる。
縛られている男は白色──『アルビオニス派』のようだ。
白色が掲げるのは清浄と無垢。
つまりは、“女神原理主義者”である。
女神の言いつけを守らない今のこの国に異を唱える彼らは、内乱の大きな原因となっている。
女神が消え、焦った聖国は『聖王』なる新たな神を作り上げた。
そしてまたネトス教の力を強めようとした。
だが、絶対の声の届かぬ人間たちは一つにはなれなかった。
そうして起こったのは宗教対立だ。
聖国は広がる不和を抑えるために共通の敵として王国を設定した。
もちろん、その程度で終わるほどこの争いは軽くはない。
人々はまだ妄想の女神から抜け出すことができないのだ。
「今回の依頼は、この方の拷問の手伝いをしろということですか?」
「ああ。アンタがいれば
人を癒やすために研鑽してきた私の技術を、苦しめるために使いたいと男は言った。
それは酷い侮辱でしかないが、私に文句を言う資格はない。
──私はこのようなことを何度も繰り返してきたのだから。
「あ……? 何を言ってやがんだ?」
顔を歪ませて、『白色』の男は怯んだような声を上げた。
これから行われる常軌を逸した行いを想像してしまったのだろう。
「承知しました。では始めて下さい」
「よし。報酬はいつも通りの方法で送る」
私は独立司祭。決まった教会にはいない。
だが、個人的な寄付は預かることができる。
「……おいおいおい……。ふざけるなよ……オイ!!」
鎖を壊そうと必死になる男だが、拘束具をさらに着けられていく。
「嫌なら、拠点の場所を吐くことだな。聖王様に逆らう時代遅れどもめ」
私に依頼をしてきた男は『青色』。
『ヴェルダニス派』という派閥だ。
掲げるのは静穏と調和。
彼らは聖王を立て、ネトス教の再起を図る新興勢力だ。
どうにか形を変えまとめようとする青色と、伝統と教えを重んじる白色。
この町ではこのように青と白の争いが続いている。
私は信徒でありながらあまりこだわりはないが、青と白の色は礼服のカラーシンボルだ。
そんな二色がネトス教内に争いをもたらすというのは、なんとも皮肉な状況だ。
「黙れ!! 女神様の恩恵を忘れた罪深き愚か者どもめ!! こんなことをして女神様の罰が下るぞ!」
「はっ! 下るのはお前のほうだろ。今の我らには聖王様がいる。聖王様は女神様を継承されたのだ」
実にくだらない男たちのやり取りに辟易してしまう。
「ひ……っ!? あぎゃあああああああああっ!!」
私がぼうっとそんなことを考えていると、すでに拷問が始まっていた。
男が死なぬように私は回復魔法をかけていく。
捕まった時点ですでに『白色』の男の死は確定している。
あとは情報を得られるかどうかだ。
是非とも情報を出してから死んでほしいものだ。
情報を元に拠点を潰してしまえば、『青色』がここの勝者となるからだ。
『青色』に勝ってほしいというわけではなく、戦いが終わってほしいだけだ。
◆
「アンタはいつまでこんなことを続けるつもりなんだ?」
醜い顔を晒す男の死体を綺麗にしていると、依頼者の男はそんなことを言ってきた。
「特に決めてはいません。望まれる限りは続けるつもりです」
“突然なんの話をしだすのか。貴方も私を望む一人だろう”。
そんな言葉を飲み込んで、私は作業をしながら彼の話を聞く。
「俺たちと違い、アンタはちゃんとした地位を持つ信徒だ。聖都にいれば、楽に暮らしていけるだろ。
……だから、どうしてこんなことをしているのか気になってな」
男は、
聖都に安寧など無い。
食事にありつくことはできても、心の平穏はやってこない。
聖都に入れるのは信徒のみ。
そして、信徒は女である。
『青色』がその性差を無くそうとしているが、それぞれの派閥を率いる枢機卿は、今も全員女のままだ。
“女が女を支配する異空間”となった聖都の雰囲気は、彼らには理解できないだろう。
女神と呼ばれた支配者は徹底した人口管理を行い、人間の増殖を許さなかった。
だからこそ、信徒の性別は偏った。
女神だったから、女が信徒に選ばれた。
だが、神がもし男であったならば、この国の性別による格差は変わっていただろう。
「聖都に拘りはありませんから。私は勝手に役割を演じるだけです」
「……信徒らしい言い方だな」
その言葉は私にとっては侮辱に等しい。
女神を信じぬ私が信徒であるはずがない。
彼にはそんな考えはないと思うが、男が多い『青色』らしい言い草だ。
実にくだらない。
こんな会話の中でさえ、不和の火種は転がっている。
「ここから先の作業は見ない方がよろしいかと」
「いや……もう何回も見てるだろ。それにアンタの見張りも兼ねている。まあ、勘弁してくれ。
てめえも見てけ。掃除屋の仕事だ」
「ういっす!」
これから私が行うのは、“掃除”だ。
彼と彼の部下は見ていくらしい。
「そうですか。では始めてしまいますね」
お香を焚くと、私は死体に手をかざす。
そうして起こるのは、ぐちゃぐちゃと音を立てる死体のダンスだ。
そして、中年くらいの死体の見た目がどんどん若返っていく。
「うお!? すげえ!!」
「あれが回復魔法を極めると起こることだ」
見当違いの解説をしながら、彼らは私の作業を見守る。
死体は青年となり、少年となり、幼児となる。
そして──消えた。
初めから何もなかったように、生物の肉体が消えたのだ。
「相変わらず不思議な魔法だな」
「いえ、そんなことは」
魔法という力がそもそも不思議なのだ。
この程度今更驚くことはない。
「掃除屋……アンタはこのままでいるつもりか?」
「……」
臭い消しのお香と言って偽っていたものをさらに強めながら、私は彼に視線を向けた。
「アンタもこの国のことを考えて行動しているはずだ。ならば、オレたちは共に歩めると思うのだが、どうだ?」
ここでそんな誘いをしてどうなるというのか。
女神を信じぬ私は、聖王に拘りもない。
『青色』として生きていく気もしない。
ただ醜く生き足掻くだけの人間だ。
「兄貴……もうちょっと誘い方があるんじゃないっすか? これだから童貞なんすよ」
「てめえ……覚えておけよ」
ああ、そういう話か。
こんな私の何が男のお眼鏡にかなったのかわからないが、それこそあり得ない話だ。
「……申し訳ありませんが、私は信徒です。女神を裏切れません」
「ったく……こういうときは信徒であることを持ち出すのかよ」
私が信徒で良かったと思うことは少ない。
こうした男女間のやり取りをスムーズにするのは、その数少ない利点の一つだ。
「えっへへ、フラれちゃいましたね、兄貴」
「マジで覚えてろよ? いい気になりやがって」
「恋人がいるってマジでいいすから、はやく兄貴も味わってくださいね」
緩んだ空気が場を和ませる。
なんとも気楽なものだ。
私という存在を前に油断している。
──馬鹿な人たちだ。
「…………? ぅ……」
「え?……あ……」
体を麻痺させながら、彼らが倒れる。
その原因を作った私が倒れることはない。
「そ、掃除屋……て、てめえ……」
私は無言で処理に入る。
「や、やめてください……お、おれ、もう少しで父親になれるんです……お願いしま……がッ!?」
“先ほど貴方が拷問した相手には娘がいましたよ”。
そう言ったところで意味はない。
私は部下の若い男を逆行させて、処理した。
「裏切り……か……」
おかしな話だ。
私がいつ貴方と仲間になったというのか。
「何を勘違いしていたのか知りませんが、私は“掃除屋”です。その意味は死体処理ではなく──排除。
貴方は少しやりすぎてしまったのです」
「……上は、オレを使い捨てに……」
可哀想だとは思うが、それだけだ。
「アンタ……それでいいのか? それこそ信徒のやることじゃ……ねえだろ……」
それはそうだ。私は女神を信じない。
本当の信徒ではない。
だからこそ、こんなことができるのだ。
「『一瞬千秋へと還れ。その歩みに、静かな終わりを』
『貴方に永き安らぎが齎されんことを──』」
皮肉げに私は祈りの言葉を彼に贈る。
そんな私を見る彼の顔に怒りは無く──悲しみがあった。
「……そんな顔されちゃ、恨むもんも恨めねえ……よ……」
それが彼の最期の言葉だった。
「…………」
誰もいなくなった地下室で、私は座り込んだ。
家族の為に戦う男の拷問を手伝った。
父となるはずの男の愛を奪った。
自分を不器用ながら想う男を騙した。
「……
虚空に話し掛ける。
罪の是非を問う。
──なにも返答はない。ありはしない。
そうだろう。この世界に女神はいないのだから。
「…………」
お香を焚いていた機器の電源を落とし、連絡用の機器を取り出す。
文字を打ち込み報告を終えると、私は立ち上がった。
私はなにも言わぬ女神を信じない。
私を叱らない女神を信じられない。
この世界を放置する女神を信じたくない。
数日後──この街の争いは終結した。
◆
軽い荷物を持ってターミナルを歩く。
ここは列車と呼ばれる乗り物が停まる駅だ。
私は聖都行きのチケットを購入し、列車に向かう。
列車は国内を移動する手段としてはとても便利だが、一般の人々では利用できないほど交通費がかかる。
この交通網を支配している『黄色』は管理する技術を安く提供しない。
信徒であれば安く利用できるが、私は一般客として列車を利用している。
礼服を纏って位階分けされたシンボルを駅員に見せれば、優雅な旅が約束される。
だが、私は仕事以外で礼服を着たくない。
シンボルも祈りもたくさんだ。
一般用とはいえ、その席は中々のものだ。
指定された席に座って、私は窓の外を見る。
そして、日記帳を広げ旅の記録をしていく。
今回も酷い旅だった。
独立司祭である私は各地を転々とする。
行き先はどこでもだ。
職務の性質上、訪れるのは混沌と血に満ちた戦場ばかり。
これから聖都に向かうのも、報告と次の指示を仰ぐためだ。
どうせまた次の旅も息苦しいものになるのだろう。
私個人がいくら足掻いたところで、世界は変わらない。
永劫に続く、虚無の旅路。
それが虚飾にまみれた私の人生だ。
しばし眠ろうと思い、窓に寄りかかり瞼を閉じる。
もう何も見たくなかった。疲れていた。
だが、そんな私の耳には音が聞こえてくる。
それはこの世界には似合わない賑やかなものだった。
「うおおおおおおおお! すげえ!! レールやんけ! モノの方だけど。これ何で動くんだ?」
「……後で説明しますから、ホントに黙っていて貰えます? 恥ずかしくてしょうがないんです」
「んだよ、ワクワクのねえヤツだなあ。あーあー、これがフィフだったらなあ~」
「……私があの子よりもノリが悪いと? 舐めてます? 私は常識的なこと言っているのです。わかります?」
「うるせえな~、ちょっとは黙ってられねえの?」
「──ぐぎ……がぎ……ッ」
「こわ」
通路を挟んだ向こうの席から
察するに、聖都で働くことを夢見る少女たちなのだろう。
親に送り出されたのか、必死にお金を貯めてきたのか。
あんな場所に憧れを抱く必要はない。
しかし、安定を求めるのならば間違ってはいない。
彼女たちの人生が少しでも豊かになればいいのだが。
先輩として私ができることは、無言を貫くだけだろう。
「ていうか運賃めっちゃ高かったな。お前結構金持ち?」
「…………そうですね」
「……何その顔。え? 嘘だろ? ちゃんと買ったんだよね?」
「信徒が割引なのですから、無料に決まっています」
「……あのー?」
……そんな不穏な会話が聞こえてしまった。
ここは大人として注意するべきだろうか。
しかし、関係のない私がそんなことをしていいのだろうか。
私の眠気は消え、そんな思考が頭を支配する。
そんなことを迷っている間に、列車は動き出してしまった。
「ふ……第一関門突破ですね」
「コイツマジかよ……」
女神に代わって少女たちを断罪するべきなのか。
もし女神がいたとしても、こんな小さなことで裁いたりはしないのだろうか。
私を悩ませる困った子たちだ。
これまでの旅で味わってきた困難とはまた違った感覚があった。
嘆くような重いものではなく、溜め息をつくような軽さだ。
なんだろう。
この久しい気持ちはなんだろう。
「俺の信仰心が今後増えることはねえな」
「は? 誉めてください。甘やかしてください」
「そういう流れになる要素あった?」
その不思議な明るさを持つ騒音は、私の旅路に彩りを加えていく。
どうしてかわからない。
今回の旅は──今までとは違うような気がした。
時がまた進み出す。
新たな旅が始まる。
この虚構に満ちた国を巡る物語。
真実を渡すに足る者はどこにいるのか。
それはきっと──
いつもご愛読ありがとうございます!
申し訳ありませんが、以降の投稿は不定期になります!