「いやその…バトルは僕苦手で」
「でもでも!げきからフレーバーしか出せないわざとかあるかもしれないよ??」
「うぅ、魅力的…でもフランを傷つけるわけには」
「ほみ、ほみ!」
フランは胸を張って僕の方を見ている。もしかして、やる気なのかな?
「ほらほら!この子もやる気みたいだし!とりあえずわざを撃つだけでもやってみようよ!」
「まあ、それぐらいなら…」
フランとアオイちゃんのキラキラおめめに押し負けて、バトルをすることになりました。アオイちゃんが繰り出したのは金ピカのポケモン、サーフゴー。
「さ、わざを撃ってみて!大丈夫、うちのサーフゴーは堅いよ!」
「えーっと、それじゃあフラン、マジカルフレイム!」
「ほみーっ!!」
フランが両手を前に出して、炎を…
ドカァァーーーン
……えっ。
とんでもない、火柱が上がったんですけど。これ、ポケモンバトルで出していい威力じゃなくない??当然というかなんというか、サーフゴーは戦闘不能。むしろ消し炭になってないだけマシというべきか。
「アマネくん……?今の、なに……?」
「僕にも、わかりません……あっ」
そういえば、フランの体を調べたときに研究者の人が言っていたような。思い出せ、思い出せ……
「このポケモンは体内で常にげきからエネルギーを生成しているんです」
「げきからエネルギー?」
「ええ。辛いものを食べると体が熱くなったりしますよね?熱を生み出す…言い方を変えれば、炎の威力を上げるエネルギーですね。それを生み出すげきから器官が存在しているんです」
「そんなものが…ちなみに、威力はどれぐらいなんですか?」
「そうですね…先ほど検証したところ、マジカルフレイムの威力が…」
「……約2倍ですね!」
あれだぁーーー!!あのときはバトルなんてしないからと聞き流していたけど!!まずほのおタイプのわざだから1.5倍、サーフゴーに威力は抜群だから2倍!そしてげきから器官の効果で威力2倍!!とんでも威力だぁ……
「なにそれ!??!そりゃあんな威力出るよ!!サーフゴー、ごめんね!!」
「いやほんと、ごめんなさい…」
フランの方を見ると、ドヤ顔をしている。かわいいけどもね、今はそれどころじゃないんだ。マジカルフレイムでこれって…はじけるほのおとか撃ったらえげつないことになるんじゃ??汗が止まらない。もしかしなくてもフランはとんでもないポケモンなのでは……
「…素晴らしい」
「へっ?」
なにやら拍手の音が聞こえる。見ると、高貴な雰囲気あふれる女性が歩いてきていた。
「今のわざ、見せていただきました。マジカルフレイムがあれほどの威力…げきからフレーバーのマホイップ、存在は知っていましたがこれほどとは。」
「あなたは…?」
「失礼、私はオモダカ。パルデアのリーグ委員長を務めさせていただいております」
え、ものすごい偉い人じゃん。そんな人がなにしに……まさか。これからものすごい怒られるんじゃ……??だってそうじゃん、街のど真ん中であんな火柱出して見て見ぬふりするわけないし…終わりだぁ……
「ですが貴方はトレーナーとしては未熟…どうです?ぜひ1度ポケモンリーグに来ていただけませんか?」
「……えっ」
アマネ
フランのとんでもパワーに戦慄している。ネガティブな想像が脳内を駆け巡っている。
フラン
特性:げきからきかん ほのおタイプのわざの威力が2倍になる
とんでも火力を持っていた。しかしバトルよりもアマネと一緒にいることが大事。
サーフゴー
一瞬で焼き払われた被害者。一命は取り留めた。