「ヤダヤダヤダ〜〜!!3人ともジム挑戦してくれなきゃヤダヤダ〜〜!!」
「ネモちゃん……」
今宝探し部の部室では、ネモちゃんが全力で駄々をこねていました。理由は簡単、僕とゼイユさんがジム挑戦を渋ったから。
少し前
「ねえ3人はさ、宝探し何するかもう決めた?」
きっかけはアオイちゃんのこのひと言だった。そろそろオレンジアカデミーの課外授業・宝探しが開始になるので僕たちも何をするか考えないといけない頃だったんだ。
「うーん、まあおれはジムに挑戦すっかなあ。アオイと同じチャンピオンランクになりたいし…」
「大賛成!!わたしも応援するし、いつでも腕試しの相手になるからね!!」
「まじネモいな。アマネくんは?」
「うーん…どうしようかな。秘伝スパイスについて調べようかな?」
「おっ、いいじゃねえか!俺と一緒にポケモンを元気にする料理作ろうぜ!」
「ヤダ!!」
僕とペパーくんが盛り上がっていると、そこに入ってきたのはネモちゃんだった。
「だってアマネくん強いんでしょ!?ジムに挑戦しないと損だよ!」
「いや〜……正直バトルはあんまり…」
「そうね、あたしも何か別のことしようかしら」
「ゼイユも!?」
「バトルに熱中するのもいいけど…あたしは自分磨きしたいのよね〜」
「ヤダヤダ〜〜!!みんなともっとバトルしたい〜〜!!」
「ネモ……」
という経緯で、今に至る。ネモちゃんは今も駄々をこねて床に転がっている。
「ネモ…無理強いはよくないよ、わたしが相手するから、ね?」
「うぅ〜〜……」
アオイちゃんが宥めたことでその場は収まったけど、なんとなくネモちゃんに申し訳なくなってきたぞ。
「ジム挑戦…するべきかなあ」
「別に無理しなくていいぜ、ネモはいつもああだからな」
「そうだよ、ネモだから」
ペパーくんとボタンちゃんはそう言うけど……でもバトルが好きなネモちゃんの気持ちも分かるっちゃ分かるんだよな。自慢のポケモンたちが頑張っている姿はいつ見ても素晴らしいものだ。
「あれ、自分噂の…」
「はい?」
何やら低めの声が聞こえて振り返ると、そこにはものすごくスラッとした美人さんが立っていた。
「初めましてやなあ、うちはチリちゃん!パルデアリーグの四天王やってんねん。美人さんやけど怖がらんとってな」
「うわあ、すごい綺麗…」
「ちょいちょい、漏れてもうてるで。でもありがとさん。」
「パルデアの四天王さんなんですね、僕はアマネです!」
「アマネ!知ってるで、トップがご執心やからなあ。トップとアオイがめっちゃ自分の話しててんで、せやからチリちゃんも顔見たなってなあ。ちょっと見にきたんやけど…かわいい顔してんなあ!アメちゃんあげるわ」
「あ、ありがとうございます」
そう言って、チリさんは懐から飴玉を出してきてくれた。ちなみにコーラ味。
「それにしても…ほんまかわいいなあ、これで男とかマジか」
「チリさんがそれ言います?」
「おっ、言うやん。確かにチリちゃんは男女問わずモテモテやったけどな?」
「チリちゃーん!しさつはどうですの?」
「ポピー!見つけたで、この子や」
「あらまー!ようせいさんみたいですの!」
本棚の裏から出てきたのは、お嬢様みたいな小さい女の子。ポピーちゃんって言うのかな?
「紹介するわ、この子はポピー。ちっこくてかわいいけどチリちゃんと同じ四天王やねん」
「おはつにおめにかかります、ポピーともうしますですの!」
「はは、初めまして。僕はアマネです」
「そんで?自分ジムとか挑戦すんの?」
「あぁ…やっぱりその件ですか」
「そらそうやろ。トップからも尻叩いてこい言われてんで。これで挑戦してくれへん言うんやったらチリちゃん泣いてまうかも」
「チリちゃん、なかないで。よしよしですの」
どうしよう、チリさんのクールな視線とポピーちゃんの純真な視線が僕に突き刺さるぞ。
「…分かりました、挑戦します!」
「よっしゃ!決まりやな、楽しみにしとるで〜」
「たのしみです!ぜひかちあがってきてくださいな、ポピーのポケモンちゃんたちがどかーんとつぶしてあげますから!」
「はは…がんばります」
2人の圧に負けて、僕はジムに挑戦することになりました。何もなければいいんだけど……