そんな私を愛してください
「……素晴らしい」
ポケモンリーグ、その頂点。今まさに、ひとつの勝負が終わりを告げた。
「アマネさん…あなたの才は想像以上でした。激辛という理不尽なパワー、そしてあなたとポケモンの信頼関係……全てが素晴らしかった。」
「ありがとうございます…」
「晴れてあなたは、チャンピオンランクのトレーナーとなりました」
「…やったぁ!!」
「ほみ!!」
パルデアにおけるポケモントレーナーの頂点、それがチャンピオンランク。それに今……アマネは「成った」のだ。
「いやあ、おめでとさん。まさかこんな早くジム巡りもチャンピオンランク到達もやってまうとはなぁ」
「うぼおおいおいおい!!おめでとうございますアマネくん!!こんなにも、ずばらしい、バトルが、うおぉぉ!!」
「ハッサクおじちゃん、なかないで。よしよしですの」
「…おめでとうございます」
「はい、ありがとうございます!」
四天王とオモダカから割れんばかりの拍手を浴び、アマネは恥ずかしがりながらも笑みを浮かべた。
「アマネくん!!」
「アマネ!」
アマネがポケモンリーグを出ると、アオイとスグリが走ってやってきた。
「アマネくん、どうだった…?」
「……うん、無事突破!!」
「わやじゃ!アマネもチャンピオンランクになっちまったのか!」
「すごいすごい!あとはスグリだね!」
「うぅ……なんだかわや緊張してきた、お腹痛い……」
「スグリくん頑張って!これあげる!」
「これ…おれがゲームセンターで取れなかったカミツオロチのキーホルダー!」
「スグリくんにプレゼントしようと思って。1000円くらい使ったけど…」
「…うん、おれけっぱる!!」
髪をまとめて、スグリもポケモンリーグに入っていった。四天王とオモダカもリーグに戻っていき、アマネとアオイは2人っきりになった。
「アマネくんはすごいねえ……前はポケモンバトル苦手って言ってたのに、いつの間にこんなになっちゃって」
「えへへ…レッドさんに色々特訓つけてもらったからね。お礼言わなきゃ」
「ねえアマネくん…前に話したこと、覚えてる?」
「前?それっていつぐらい前?」
「あーそっか、えっとねえ、アマネくんが初めてパルデアに来た時!ほら、一緒にナッペ山に登った時だよ」
「ああ、あの時!うん、みんな忙しそうで寂しいって言ってた!」
「それはいいの!今はみんな一緒で楽しいし!わたしが言いたいのはね、それより後に話したこと」
「後に……?」
「うん。ほら、大好きな相手がいるってこと。特別な相手。」
「あぁ、言ったね!一緒に頂上で写真撮って!」
「うん、それでね……」
風が吹く。アオイが顔を上げて、まっすぐにアマネを見つめる。
「好きです、アマネくん。恋愛的な意味で」
「!?」
「バトル終わったばかりなのにごめんね……でもアマネくんの優しいところとか、激辛が関わるとちょっと…だいぶおかしくなるところとか、全部好きです!今すぐじゃなくっていいから、ただ伝えたくて……アマネくん?」
硬直したアマネにアオイの指先が触れる。その瞬間、アマネは倒れてしまった。
「アマネくん!?し、死んでる……!!」