僕はげきからマホイップと世界を巡る   作:三笠みくら

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アマネはれっきとした男。

感想・質問等のコメント大歓迎。


実績解除:脳破壊

 

 

「アマネさ〜ん、なにを作って……ガッッ!??」

 

 

僕が料理しているキッチンに、タロさんが入ってきた。それと同時に仰け反った。まあ、理由はだいたいわかってるけど。

 

 

「ゲホッ、ゲッホ…な、なんですかこの匂い!!鼻の奥にくる……!!」

 

「ああ、中辛カレーを作ってるので」

 

「中辛……?もうすでに匂いがとんでもないですけど…」

 

「そうですかね?これが僕にとっての普通ですよ」

 

「うわぁ…」

 

 

ようやくタロさんが僕に引いてる。僕ばかりドン引きさせられるのは不本意だからね。カレーをお皿によそって、完成!中辛(当社比)のカレーなので、そこまで辛くはないはず。

 

 

「できた〜、さ、アカマツくんもタロさんも食べて!」

 

「うわ〜、見るからに辛くて美味しそう!」

 

「と、とりあえずチャレンジ…」

 

 

2人とも、ひと口食べる。するとほぼ同じタイミングで目をかっ開いた。

 

 

「うおおお!!辛い!!でもすごくおいしい!!」

 

「か、辛〜い!!なのにおいしい……もっと食べたいって思っちゃう…不思議」

 

「よかった〜、辛い料理には自信があるからね!」

 

 

結局2人は美味しそうにカレーを完食した。その分汗も滝のように流れていたけど、それが辛い料理の醍醐味なのだ!

 

 

「ふー、美味しかった…この腕前ならみんな喜ぶよ!」

 

「でも辛いよ、万人受けを狙うならもっと甘口にしないと」

 

「うぅ…だとするとどれだけ僕が己を抑えることができるかの戦いですね…」

 

「そういうことなら任せてよ!オレもリーグ部のみんなに料理を振る舞って、いろんな人の好みとかも知ってるからさ!一緒に頑張ろう!」

 

 

アカマツくんがニカっと笑う。なんて元気でいい子なんだろう。やっぱり辛いもの好き仲間は頼りになるなぁ。

 

 

「うんうん、そして味の調整なら私も!3人で頑張りましょー!」

 

「「「おーっ!!!」」」

 

 

こうして、食堂の辛くておいしい新メニュー開発が始まりました。まずはなにを基礎にするか。料理そのものが難しいと人も選ばない。なので万人が好きな食べ物…ハンバーグに決定!!

 

それからメインの味付け。オッカのみソースならハンバーグそのものの旨みを引き出しながらも内側から燃えるような辛さを生み出してくれるので採用。さらにチーズも追加して、まろみと甘みをプラス!付け合わせは甘いにんじんとポテトサラダ。さらにオッカのみソースの中にはズリのみジュースも追加!これで味に奥ゆきが出る。

 

そして最大の問題となる、辛さのレベル。僕とアカマツくんが辛いもの好きなのでどうしても辛くなりすぎてしまう。けれどタロさんとグランブルが味見をしてくれたおかげで事なきを得た。もしタロさんがいなかったら地獄ができていただろう。

 

こうして。

 

 

「できた…オッカのみソースのチーズハンバーグ!!」

 

「味も辛く、それでいて美味しく!さらにチーズで甘みとまろやかに!」

 

「付け合わせのにんじんやポテトサラダ、さらにセットでライスもつければ相乗効果でもっと美味しく!」

 

 

「「「完成だぁーーー!!!」」」

 

 

その後アカマツくんのご両親に試食してもらって、正式に食堂のメニューとなることに決定!!いやぁ、めでたい。

 

 

「というわけで…メニュー開発成功を祝して、乾杯!!」

 

「いえーい!」

 

「良かったね、2人とも!」

 

 

僕たちはアカマツくんの部屋でお祝いのパーティ。やっぱり何かを成し遂げるっていうのは素晴らしいことだね。

 

 

「ほんと、アマネちゃんがいてくれて良かった…オレ1人じゃ絶対できなかったよ」

 

「それを言うなら僕こそ。アカマツくんという辛いもの好き仲間がいてくれたから頑張れたんだ」

 

「ちょっとー、私にはなにもないんですかー」

 

 

ほっぺをむぅとさせるタロさん。前々から思ってたけどかなりあざといなこの人。多分自分がかわいいってわかってるんだな。

 

 

「そうだ、アマネさん。お祝いということですし……このワンピース着てみませんか?」

 

「どこから出したんですか??」

 

 

見間違いでなければ今懐から出したような。ピンクで甘ふわなロリータワンピースを懐から。いったいどうなっているんだ。

 

 

「嫌ですよ、そんなの」

 

「なんでですか!!絶対似合うのに!!」

 

「助けてアカマツくん!!」

 

「え、いやそのー、オレもちょっと着てるところ見たいな〜……」

 

「裏切り者!!」

 

「さあさあ、着ましょうアマネさん!そしてもっとかわいくなりましょう!!」

 

「い、嫌ですよ!そもそも僕男なのに!!」

 

 

 

 

 

 

 

「「…………え?」」

 

 

 

空気が凍った。なんだこれは。まさかまた間違われたのか。

 

 

「え、アマネさん、男の子……??」

 

「はい、男ですけど。華奢だし声も高いけど男ですよ」

 

「………」

 

「それはそれでかわいいから私はいいですけど…」

 

 

ちらり、とアカマツくんの方を見る。そこには真っ白になって呆然と固まっているアカマツくんがいた。

 

 

「…アカマツくん?」

 

「……ほんとに?」

 

「うん、男だよ」

 

 

 

 

「うあぁぁぁ………オレの、気持ち……」

 

 

 

涙を流しながら、ヘニャヘニャとアカマツくんが溶けていく。そのまましばらくアカマツくんが元に戻ることはなかった。

 

 




アマネ
極端レベルに自分の容姿に興味がない。理由は今までの人生でルックスで得をしたことがないため。また祖父やルセのせいで自己肯定感も無に等しい(辛いもの・マホイップ関連除く)。そのため自分がかわいいということを言われても「この人はそう思うんだなぁ」程度にしか思わない。

アカマツ
かわいくて辛いもの好きな女の子だとアマネのことを思い込み、ほぼほぼ好きになりかけていた。

タロ
男の子でもかわいいからヨシ。
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