僕はげきからマホイップと世界を巡る   作:三笠みくら

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特訓がんばえー。


激辛は理不尽、はっきりわかんだね

 

シロガネやまを登って行って、頂上に辿り着いた。正直道中は洒落にならないくらい強そうなポケモン達がわんさかいたけど、レッドさんがいてくれたおかげで手出しはされなかったな。

 

 

「…それじゃあ、特訓」

 

「はい、お願いします!」

 

「きみのポケモン、見たいな」

 

 

レッドさんにお願いされたので、フラン、サビナ、ジョロキアの3ひきを見せる。ジョロキアはドラゴンタイプなので寒そうにしていたけど我慢して欲しい。

 

 

「……ふんふん、なるほど……」

 

 

レッドさんがくまなくポケモン達を観察している。容赦ないダメ出しとかされるのかなぁ、怖いなぁ。

 

 

「……ポケモンたち、よく育ってる。大切にしてるのがわかる」

 

「えへへ…」

 

「でも。基礎ポイントにレベル、それからわざ。まだまだ強くなれる。強くするよ、ポケモンも、きみも」

 

「……はい」

 

 

ですよねー。バトルとか全然してないしまっさらな状態からのスタートになりますねこれは。いやいや、頑張るって決めたのは僕じゃないか。どれだけハードでも逃げ出さないぞ!

 

 

「じゃあまず、フランちゃんから。わざとか撃ってみて、育成を考える」

 

「はい!頑張ろうね、フラン!」

 

「ほみ!」

 

 

さっそく特訓開始だ。レッドさんはカビゴンを繰り出してきた。ひとまずわざを出してみろということらしい。

 

 

「相性とか、いいから。頑張って」

 

「はい!それじゃあフラン、ホットクリーム!」

 

「ほみーっ!!」

 

 

カビゴンの顔に、クリームが命中する。ん??僕、顔に撃てとか言ってないんだけど。ていうかまずいぞ。仮にカビゴンの目にクリームが入ったら……

 

 

「ごんぬぅぅぅ!!!」

 

「!?」

 

「カビゴーーン!!やっぱり!!ごめんねカビゴン!こすっちゃダメだよ、もっとひどくなるからね!!」

 

 

急いで応急処置をして、カビゴンを治療する。いくらカビゴンでも目に入ったらダメかあ。

 

 

「……すごいね」

 

「すみません……あのねフラン、目を狙っちゃダメだよ。バトルにならないからね」

 

「ほみ……?」

 

 

すっごいつぶらなひとみで僕を見つめてくる。でも僕だって騙されないぞ、これは知らんぷりで乗り切ろうとしているときの顔だ。つまりフランはわざと目を狙ったんだ。なんとあくどい。

 

 

「普通のバトルでは、ね。悪い人相手なら撃っていいから」

 

「ほみ!」

 

「それで、いいんだ……」

 

 

それからは回復したカビゴンにマジカルフレイムやマジカルシャインを撃つ……けどカビゴンはとんでもなく堅くて、直撃しても立っていた。すごいなぁ。

 

 

「…なるほど、この子はとにかく火力が高い、ね。それにマホイップなら“とける”に“めいそう”も覚える……そういえば、“デコレーション”は?」

 

「あー、それですか。あまりに辛すぎて逆にHPやら命中率やら削っちゃうのでダメなんです」

 

「……さすが。ならとにかくこの子は火力と耐久を伸ばしていくことにしよう。特性でパワーはあるから、あとは精度を上げたり、耐久を伸ばしたり、ね」

 

「おお……わかりました、頑張ろうね!」

 

「ほみ!」

 

 

続いてはサビナだ。正直サビナ…ヴィルべロスのことは僕もよくわからない。何せバトルをさせたことがないからね。あ、でもハバネロエキスが強化されてるとは聞いたな。

 

 

「よし、撃ってみて」

 

「はい!サビナ、ハバネロブレス!」

 

 

3色、3種のハバネロエキスの混じったハバネロブレスをカビゴンにお見舞い!!攻撃になるかはわからないけど、防御を下げることは……

 

 

「ごんぬぅぅぅ!!!」

 

「また!?でもどうして……あ」

 

 

見ると、またカビゴンの顔に命中している。またか、また顔狙いか。サビナはストイックだからなぁ。

 

 

「あのねサビナ。合理的なのはわかるけどもね、目を狙っちゃダメだよ。ポケモンバトルにならないからね。悪い人相手ならやっていいから」

 

「ヴァオ……」

 

 

3つの頭が、納得していない様子で俯く。どうして僕のポケモン達はこんな修羅みたいなことをするんだ。

 

 

「……でも今のわざ、強いね。カビゴンにもダメージ入ってる」

 

「えへへ……ヴィルべロスは強いですから!」

 

「うん、それにあのわざを受けたら、カビゴンの防御も下がってる。だいぶ強いよ」

 

「そんな追加効果が?すごいね、サビナ」

 

「ヴァオ!」

 

 

確かにハバネロエキスは相手の防御を下げる。普通のハバネロエキスなら攻撃も上げるけど、サビナのハバネロエキスは辛すぎて防御が下がるだけなんだ。こうして思い返すと理不尽だな。

 

 

「それに……素早い。速攻で相手を倒すことを考えよう。」

 

「はい!頑張ろう、サビナ!」

 

「次の子は……辛いわざ、出さない?」

 

「はい、大丈夫なはずです」

 

 

ジョロキアは辛いわざを覚えないから安心だね。またまたカビゴンに対してわざを撃つことに。カビゴンが可哀想になってきたぞ。

 

 

「ジョロキア、ドラゴンクロー!!」

 

「ギャオオ!!」

 

「!!……その子、ボーマンダじゃないよね。特性は?」

 

「えーっと確か古代活性って言って、日差しを浴びるとパワーアップする特性でしたね」

 

「……今日差しないよね、攻撃力が上がってるけど」

 

「え?」

 

 

2人でジョロキアの方を見る。確かにエネルギーがみなぎっているような…気がする。古代活性って確か体の中のエネルギーが日差し……熱を浴びることで活性化するんだよな。熱、熱……

 

 

「「……辛いもの??」」

 

 

2人で同時にそう結論づけた。ジョロキアもまた、辛いものをいっぱい食べてきた。それゆえ体が熱くなって、古代活性が発動している……ということだろう。つまり辛いものを食べている限り、常に古代活性が発動している状態だということだ。

 

 

「……辛いものって、すごいね」

 

「ですね」

 

 

レッドさんは僕に引いていた。でも好きなんだから仕方ないよね!!




アマネ
辛いものを食べ続けた結果ポケモンを強化してしまった。

フラン・サビナ
目に辛いものを入れて戦闘不能にすればいいじゃないと考える乙女たち。

ジョロキア
辛いものを食べ続けた結果常に体内で熱が発生し、古代活性が常時発動するようになった。

レッド
アマネに引いてる。

カビゴン
かわいそう。
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