シロナさんのお休みに何故か付き合わされることになった僕は、ひとまず荷物を取るためにシロナさんのお家にお邪魔することに……
「……汚すぎません?」
「そ、そんなことないわよ!ちゃんとどこに何があるのかは分かってるから!」
いや、ほんとに汚いぞ。あちこちに書類が散乱していて、机はもう見えないし。おまけに本棚からは本が溢れていて山ができてる。いくら夢中になっているとはいえこうはならんでしょ。
「ほんとにござるかぁー?」
「ほんとよ!確かここにエムリットの調査レポートが………あれー?」
「……こっちにありますけど」
「えへへ……良かったぁ」
「良くないです、ちゃんと片付けないと」
「大丈夫よ、着替えとかは別の部屋にあるから!あいたぁ!!」
言わんこっちゃない、床にある本につまづいてズッコケた。シロナさんを助けてベッドルームを見ると……なんということでしょう、ベッドや床に服やら食べかけアイスの容器やらが散乱してひどい状態ではありませんか。
「………」
「やめて!その救えぬ者を見る冷たい目をやめて!」
「……片付けてからお休みにしましょう、じゃないと帰ってきてからもこんな状態じゃ集中できませんよ」
「え〜〜、大丈夫よ、隙間を作ればほら!ちゃんと座れるし……」
「ダメです!!片付けますよ!!」
あまりにもだらしないシロナさんに、僕の中のお片付けスイッチが押された感覚があった。というわけでお片付け、はーじまーるよー。
まずは衣類を分別。幸いかつてシロナさんに一瞬だけあったであろう片付けのやる気の残骸としてゴミ袋はあったのでそれを使用。
「はいシロナさん!着る服と着ない服とで分別してください!!」
「えぇ〜〜、全部着るわよ、だってこれとかかわいいし……」
「ホコリかぶってるし値札切ってませんよね??一回も着てませんよね??」
「うぐ……」
「……ていうかこの部屋の惨状を見るに、シロナさんって決まった服をローテーションで着てません?」
「……そ、そうだけど」
「じゃあそれ以外要りませんね!!」
「待って〜〜!!せっかくセールとかオープン記念とかで買った可愛くて安い服たちが〜〜!!」
「安くても可愛くても着なきゃ意味ないでしょ!!」
シロナさんを説得して、服を片付けていく。結局残ったのは数セットのみでした。どれだけ無駄な買い物をしていたんだ。
続いて机まわり。資料やらペンやらが散乱している。こりゃひどい。
「流石に資料は自分で片付けてくださいね、僕はそういうの分からないので」
「いやいや、資料は全部いるわよ!だってどれもシンオウの伝説に関わる大事なもので……」
「そうですか、ところでこの資料は書いてる内容が一言一句同じなんですけど」
「えっ」
僕の足元に散らばっていた資料は、一言一句、さらには挿絵の場所まで一緒だった。つまりは同じものだろう。
「……てへ?」
「てへじゃない!!必要ないやつあるじゃないですか!!片付けますよ!!」
「うえ〜〜ん!!」
結局僕も資料のチェックに加わり、資料を整理することに。どれもシンオウの伝説に関係するもの、とは言っていたけど明らかに人を騙すような眉唾物もあったので容赦なくポイだ。結局残った資料は3分の2だった。多いと思うかもしれないけど3分の1が無駄だったってことだからね。
「それから文房具も!こんなに消しゴムいらないしペンもいらない!なんでこういう実用性ないやつ買ってるんですか!!」
「それはポッチャマキャンペーンで買ったやつだから……」
「床に転がってましたけど??」
「……はい、買ってから触ってないです……」
「はいボッシュート!!」
「ああ〜〜!!」
こうしてシロナさん宅のゴミたちと戦うこと数時間。
「ようやく、終わったぁ……」
「すっごい……私の家が綺麗になってる……!!」
「はぁ……自分でちゃんと片付けてくださいよ」
「うん!さて、片付けも終わったことだし早速出かけましょう!」
「えぇ…… 僕疲れてるんですけど」
「大丈夫、疲れの取れる場所……シンオウ有数の高級ホテルのスイートルームに泊まるのよ!」
「えぇ!?」
「そこで色々食べ物とか頼んじゃって、パーティしましょ〜〜!!さ、行くわよ!!」
黒い高級そうなカードを持ったシロナさんに連れられて、ヨスガシティにあるロイヤルスイートホテルに泊まることになったのでした。
アマネ
片付けが得意。
シロナさん
美貌と金と力はある。生活力がない。