マナフィが孵ってからしばらく経ち、アマネは順調にマナフィを育てていた。
「マナフィ、ごはんだよ〜」
「ふぃ〜!」
マナフィはアマネお手製のマトマのみすりおろしが大好物のようで、スプーンであげれば美味しそうに食べてくれる。
「マナフィもだいぶ育ってるね、アマネさんにすごく懐いてる」
「えへへ、僕も大好きだよマナフィ!」
「ふぃ〜〜♡」
アマネとマナフィがお互い抱きしめ合う。その尊い光景を見てユウキは満たされていた。
「いや〜、尊い光景だぁ……このまま見守っていたい……」
「ユウキくん!」
どこからかユウキを呼ぶ明るい声が聞こえる。走ってきていたのはハルカだった。
「ハルカちゃん、どうしたの?」
「うん、センリさんがユウキくんのこと呼んでたんだ!なんか用があるみたいだよ!」
「え、父さんが?怒られないかなぁ……」
「なに、怒られるようなことしたの?」
「そんなことはない、はずだけど……」
「ところで……そこのあなたが、アマネさん?」
ハルカがなにやら言いづらそうにアマネに話しかける。
「初めまして、アマネっていいます!この子がマナフィ!」
「そう、なんだぁ……」
「そうだ、アマネさんさえ良ければその……一緒に来ない?父さんにアマネさんのこと紹介したいし……」
「え、いいよ!」
「いいの!?」
「うん、ユウキくんのお父さん……会ってみたい!」
「よっしゃ、うん、行こう!すぐ行こう!!」
興奮したまま、ユウキはアマネと共にトウカシティに向かっていった。1人残されたハルカは、その場にしゃがみ込んだ。
「ユウキくん……あんなデレデレな顔、初めて見たなぁ」
「着いた、トウカシティ!あそこのジムに父さんがいるんだ、怖い人だから…気をつけてね」
「どれだけ怖いの……」
おそるおそるジムの扉を開く。そこには正座して待ち構えているセンリの姿があった。
「と、父さん……?」
「……よく帰ってきたな、ユウキ」
「えっと、初めまして!ユウキくんにお世話になってます、アマネです!」
アマネがセンリに挨拶すると、センリはカッと目を見開いた。
「きみがアマネさんか!!オダマキ博士から話は聞いていた、なるほどいい目をしている!!」
「えっと……」
「父さん、用って何さ」
「いや?ただユウキと仲のいい子がいると聞いたから一目見たくてだな…」
「はい、仲良くさせてもらってます!」
もちろんクソボケアマネは気づいていない。“仲良く”という言葉の意味を。
「ユウキも立派になったものだ、昔は人見知りでいつも母さんの陰に隠れていたというのに…」
「やめろよ父さん!!恥ずかしいってば!!」
「かわいいね、やっぱりユウキくんにもそういう頃あったんだ」
「ああ、今やこうして仲の良い子を連れてきて……」
「あーもう!それだけかよ!?アマネさん行こう!ポケモンコンテストでも見に行こう!!」
「え、あっ、失礼します〜〜!!」
顔を真っ赤にしたユウキに引っ張られて、アマネはトウカジムを後にした。仲の良い2人を目にして、センリは静かに頷いた。
「あの子なら、ユウキも安心だな」
アマネ
安定のクソボケ。センリからも認定された。
ユウキ
父からアマネの目の前で色々話されてめっちゃ恥ずかしい。