僕はげきからマホイップと世界を巡る   作:三笠みくら

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いいな いいな 覚悟はいいな


believer

 

結局、だめだった。どれだけ努力しても、もがいても。

 

 

「追放だってさ、恐ろしい」

 

「空の裂け目から落ちてきた人間だろう?今までがおかしかったのさ」

 

 

そう陰口を叩かれる。もう睨む気も起きないので無視することにした。みんなが、私が助けてきた人たちが私を見ている。不安そうな目で、訝しむような目で。

 

シマボシさんが何か言っていたけど、私には聞こえなかった。ただ励ましてくれていたような、気がする。

 

 

黒曜の原野に放り出された。あーあ。何やっても無駄だったってことかな。いっそ考えたんだよ、全部壊してやろうかなって。でも虚しいだけだろうからやめた。

 

ああ、結局こんなものか。どれだけ努力しても、必死に生きても。セキさんもカイさんも、怒ってはくれたけど庇ってはくれなかった。仕方ないよね、余所者だもの。そうだ、余所者。ずうっとそう言われてきた。どうして私だけ。

 

心がすうっと冷めていくのがわかる。なんというか、怒りとか憎しみとか通り越した感じ。逆にものすごく冷静になった。

 

 

ショウさーん

 

 

ああ、アマネさんの声が聞こえる。とうとう幻聴まで聞こえ始めたか。私って意外と弱かったんだな。

 

 

「ショウさーん!どこですかー!?」

 

 

……幻聴にしては、やけにはっきり聞こえるような。上を向くと、ポケモンに乗って飛び回るアマネさんがいた。

 

 

「!??! あ、アマネさん!?!」

 

「あ、ショウさんいた!良かったぁ」

 

 

アマネさんはいつも通りの笑顔でこっちに降りてくる。わからない、どうして?私は追放されたはずで、一応アマネさんもムラの人間で。追放された私に近寄ってもいいことなんてないのに。

 

 

「いやぁ、セキさんとカイさんと話してたら遅くなっちゃって……」

 

「いや、なんでここに?」

 

「え、ショウさんを追いかけて……」

 

「それは分かります。理由がわかりません。」

 

「?? ショウさんを助けたいんです。まあどうすればいいかは分かってないですけど……」

 

「……なんで?私、容疑者なんですよ。赤い空だって、本当に私のせいかもしれないんです。私に関わってもいいことなんて……」

 

「確かに、そうかもしれませんね。それでも」

 

 

アマネさんが、まっすぐに私を見る。

 

 

「たとえ間違いでも、僕は僕が見てきたショウさんを信じたいんです」

 

「………」

 

 

なんて、まっすぐな瞳なんだろう。相変わらず、アマネさんには勝てないなぁ。思わず、涙が溢れてくる。

 

 

「ふふ、あはは……」

 

「ショウさん?……うわっ」

 

 

アマネさんに抱きつく。私よりも小さいし、体だって華奢なのに。どうしてこんなに、力強く感じるんだろう。

 

 

「ありがとう、私を信じてくれて。ありがとう……」

 

「……当たり前です」

 

「いやあ、アオハルですねえ!!」

 

「「ぎゃあ!?」」

 

 

突然の大声。振り向くと、ウォロさんが立っていた。

 

 

「いやなに、ジブンもショウさんを追いかけてきたんですが……お邪魔でしたかね?」

 

 

困り眉でわざとらしく言う。ああ邪魔だとも。

 

 

「まあとにかく。この異変を解決するにあたり、ジブン少々心当たりがありまして。どうします?ショウさん。」

 

「……もちろん、行きますよ。解決してやります」

 

「よろしい!それではレッツゴーです!!」

 

 

こうして私とアマネさん、それからウォロさんで赤い空の異変を解決することになった。ウォロさんはマジで邪魔だけど、まあ許してやろう。

 

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