◇あらすじ
弟子入りを賭けて始まったカワベとのデュエル。
サワダはカワベの並べる鉄壁の布陣をドラゴン・オブ・ルインにより一掃する。
その後ドラゴン・オブ・ルインは、カワベの攻守反転の魔法により撃破されるがサワダの罠カードにより復活することに成功した。
──────────
ついさっきまで、ドラゴン・オブ・ルインは攻守反転の一撃に砕かれ、闇へ沈んでいた。
しかし、サワダは自身が発動した罠の効果によりドラゴン・オブ・ルインを復活させることに成功。
蘇ったドラゴンの攻撃力は、元の2800。それでも、カワベは焦らない。伏せられた二枚が、沈黙のまま場を支配している。
— FIELD STATE —
サワダ[LP 3000 / 手札3]
【ドラゴン・オブ・ルイン】(ATK 2800)
【ストーム・ワイバーン】(ATK 1200)
⇒(装備:ドラゴニック・ブレード)
--------------------
カワベ[LP 4000 / 手札3]
【ソード・セイジ】(ATK 2000)
リバースカード×2
サワダは荒い呼吸のまま、「俺のターン、ドロー!」と迫力をこめて言う。
TURN 5:サワダ[LP 3000/手札 3→4]
手札は4枚。ドラゴン・オブ・ルインの攻撃力は2800に戻っており、ソード・セイジの攻撃力2000は優に越えている。
このまま一気に攻め込んでカワベのLPを削ろうとサワダはすぐにドラゴン・オブ・ルインの効果を起動しようとする。
「ドラゴン・オブ・ルイン、《
▶
⇒【ソード・セイジ】(ATK 2000)
しかし、その宣言に対し、カワベは伏せてあった罠カードを表へと翻す。
「【魔導剣の逆裁】発動……相手の効果でこちらのモンスターが破壊される際、代わりに相手モンスターを破壊する罠だ。つまり、お前のドラゴン・オブ・ルインが滅びることになる」
▶罠【魔道剣の逆裁】
→【ドラゴン・オブ・ルイン】
──〔効果破壊!!〕
漆黒の炎を吐きかけたはずのドラゴンは、逆にカワベの術中にはまり、一瞬にして霧散する。サワダは「くっ……」と息を呑みながら拳を握り、「まだ終わらねえ!」と叫んだ。
「ストーム・ワイバーンを生贄に……ライトニング・ドラゴンを生贄召喚だ!」
▶生贄
▶▶生贄召喚!
【ライトニング・ドラゴン】(ATK 2500/★6)
先程の攻守入れ替えで攻撃力が落ち込んでいた下級ドラゴンを生贄に、雷を纏う上級ドラゴンが場に現れる。サワダはさらに魔法カードをディスクに差し込む。
「魔法カード発動!【ドラゴンズ・アセンション】!レベル4以下のドラゴン族を手札から特殊召喚する!手札からエンシェント・ドラゴレットを特殊召喚!」
▶特殊召喚
【エンシェント・ドラゴレット】(ATK 1400/★3)
聖なる天使を思わせるような竜が場に出ると、即座にその効果を発動させる。
「エンシェント・ドラゴレットの効果!場に出た時、ドラゴン族の攻撃力を500上げる!ライトニング・ドラゴンを強化する!」
▶強化
【ライトニング・ドラゴン】(ATK 2500→3000)
「加えて、【ドラゴニック・フォース】を発動……ドラゴン族1体に、連続攻撃効果を付与する!ライトニング・ドラゴンはこのターン2回攻撃ができる!」
▶強化
【ドラゴン・オブ・ルイン】(ATK 3000)
──〔連続攻撃能力付与!〕
アラキが「攻撃が2回通れば……カワベさんのLPを4000減らせる!」と期待を込めるが、カワベはまだ眉一つ動かさない。
サワダは意気揚々と攻撃宣言に入ろうとする。
「ライトニング・ドラゴンでソード・セイジを──」
その瞬間、カワベが2枚目の伏せカードを展開した。
「速攻魔法【マジック・ポジション】。フィールド上のモンスター1体の表示形式を変更する。ライトニング・ドラゴンを守備表示に変える」
▶表示形式変更
【ライトニング・ドラゴン】(ATK 3000→DEF 2000)
一瞬にしてライトニング・ドラゴンの身が硬直し、攻撃体勢をとれなくなった。サワダは「くそ……」と地団駄を踏むように苛立つ。
「あんなにアップした攻撃能力が意味をなさねえ……カードを1枚伏せ、ターンエンドだ。クソが!」
▶リバースカードセット×1
サワダは泣く泣くカードを1枚伏せ、「あと1手が足りねぇ……」と悔しそうな表情を浮かべる。アラキは陰で拳を握りしめ、「サワダ、落ち着けよ……」と応援の気持ちを込めるが、その声は空気を揺らす程度だった。
サワダは焦りを感じ取っていた。手札はもう0枚、このまま防がれ続ければ先程手札に加わったカワベの真の切り札──超魔導剣士アルテマが牙をむくのも時間の問題だ。
アラキが(サワダの攻撃は失敗したけど、まだLPに余裕がある……何とかなるか?)と案じるように見つめる中、次のターンがめぐってくる。
──────
先のターンでサワダは守備表示にされたライトニング・ドラゴン、エンシェント・ドラゴレットを場に残し、攻撃を阻まれたまま手札は0枚。
— FIELD STATE —
サワダ[LP 3000 / 手札0]
【ライトニング・ドラゴン】(DEF 2000)
【エンシェント・ドラゴレット】(ATK 1400)
リバースカード×1
--------------------
カワベ[LP 4000 / 手札3]
【ソード・セイジ】(ATK 2000)
アラキが「サワダはLPこそ3000残っているけど、もう攻め手がほぼ無い……」と焦燥感を滲ませる中、カワベは道場の凛とした空気を支配するように、静かにカードを引いた。
「私のターン。ドロー」
TURN 6:カワベ[LP 4000/手札 3→4]
手札は4枚となると、カワベはすぐに通常魔法を提示した。
「【エレメンタル・チェンジ】を発動。フィールド上のモンスター1体の“種族”を任意に変更する……私はソード・セイジをドラゴン族にする」
▶種族変更
【ソード・セイジ】
──〔ドラゴン族へ〕
ソード・セイジの鎧に淡い鱗紋が走り、背から骨ばった翼の影がせり上がる。──その姿は、竜の気配を纏う“竜剣士”へと塗り替わった。
アラキは驚いたように首をひねり、「ソード・セイジをドラゴン族? 何でわざわざ……」と呟く。サワダも嫌な胸騒ぎを覚えながら、カワベの狙いを図りかねていた。
だが、カワベは続けざまに別の通常魔法を用意する。
「【王者の即位】を発動。これにより、このターン中、私が行う生贄召喚に生贄は不要となる。……察しがついたか?」
▶王者の即位
──〔このターンのみ生贄召喚の生贄不要〕
サワダは「やべぇ……」と声を漏らし、アラキも「まずい。上級モンスターを出すための生贄が要らないってことは……」と気配を感じ取る。カワベの手札には先程のターン、ソード・セイジの効果で加えた上級モンスターがスタンバイしている。
「さあ、出でよ──レベル8の超魔導剣士アルテマを生贄なしで召喚だ」
▶召喚
【超魔道剣士アルテマ】(ATK 2600/★8)
眩い魔法陣が地に焼き付き、星屑のような光粒が渦を巻いて集束する。
その中心に膝をつくように現れたのは、蒼と金の鎧に紅紫のマントを纏い、仮面の奥で鋭い眼光を光らせる剣士──超魔導剣士アルテマ。
攻撃力は2600、サワダのドラゴンたちには数値で勝っているが、そのままでは決定打には足りないかもしれない。
ところが、アルテマの固有効果が静かに起動する。
「アルテマの効果で、自分か相手の墓地の魔法カードを1枚手札に加える。墓地へ送っていた【リザレクション・レクイエム】を回収しようか。──起動せよ、《
▶
→【リザレクション・レクイエム】→墓地から手札へ
巨剣の切っ先が地を鳴らした瞬間、刃は青白く発光し、周囲の空間が“術式”に塗り替わっていき、カワベの墓地のカードが姿を表す。
サワダは面食らったように「リザレクション・レクイエム?そんなカード使ってないはず……」と回想し、アラキが言葉を続けるように「いや、あのカードは手札からコストで墓地に落ちたカードだ……!」と警戒を抱く。
──そう、壁モンスターを連続展開した最初のターン……
──「【デュアル・サモン・コントラクト】を発動する。手札を1枚捨て、レベル4以下の戦士族1体と魔法使い族1体をデッキから特殊召喚……リザレクション・レクイエムを手札から捨て、行くぞ」──
そして、そのカードがどんな効果かを思い出す前に、カワベは即座に手札から【リザレクション・レクイエム】を発動する。
「【リザレクション・レクイエム】。モンスター1体を生贄に発動できる。そして、生贄にしたモンスターと同じ“種族”のモンスターを、自分か相手の墓地から特殊召喚する。──さきほどソード・セイジをドラゴン族にした理由……分かるな?」
そう、ソード・セイジをドラゴン族へ変更しておいたことで、ドラゴン族を蘇生可能になったのだ。
「ソード・セイジを生贄に、サワダ……貴様の墓地からドラゴン・オブ・ルインを呼び出す!」
▶︎生贄
【ソード・セイジ】
▶︎▶蘇生
【ドラゴン・オブ・ルイン】(ATK 2800/★8)
サワダは凍りついたようにその光景を見守る。ドラゴン・オブ・ルインが漆黒のオーラをまといながらカワベのフィールドに攻撃表示で出現する。自らのエースカードを敵側に操られてしまうのは屈辱的だった。
「ドラゴン・オブ・ルインの効果、《
▶
⇒【ライトニング・ドラゴン】(ATK 3000)
──〔破壊! ATK 3000吸収!!〕
⇒【ドラゴン・オブ・ルイン】(ATK 2800→5800)
サワダの雷竜へと黒炎が放たれ、バチリと凄まじい衝撃音とともに、サワダのライトニング・ドラゴンは破砕される。
攻撃力5800をもつドラゴン・オブ・ルインが相手に回ったこの場面、アラキが思わず「悪夢だ……」と呟く。
「これで終わりだ……ドラゴン・オブ・ルインで、エンシェント・ドラゴレットを攻撃!」
▶攻撃
【ドラゴン・オブ・ルイン】(ATK 5800)
→ 【エンシェント・ドラゴレット】(ATK 1400)
ドラゴン・オブ・ルインの黒翼がエンシェント・ドラゴレットに迫りくる──その瞬間。サワダはたまらず伏せカードを開く。
「罠カード【竜王の咆哮】発動だ! 攻撃宣言時、ドラゴン族を生贄にバトルフェイズを強制終了させる。俺はエンシェント・ドラゴレットを生贄に捧げて、バトルフェイズを終わらせるぜ!」
▶生贄
【エンシェント・ドラゴレット】
▶▶竜王の咆哮
──〔バトルフェイズ強制終了……〕
ドラゴン・オブ・ルインの追撃を何とか阻止できる……はずだった。だが、カワベは眼光を光らせて手札の速攻魔法をかざす。
「速攻魔法【ミスティック・サクリファイス】! 戦士族または魔法使い族1体を生贄に、相手の魔法・罠カードの発動を無効にする。アルテマよ、供物となれ」
▶生贄
【超魔道剣士アルテマ】
▶▶ミスティック・サクリファイス
──〔【竜王の咆哮】無効! バトルフェイズ継続!〕
カワベは超魔道剣士アルテマを自ら生贄にして、サワダの【竜王の咆哮】を無効化する。これによりバトルフェイズは継続される。それを示すかのように、ドラゴン・オブ・ルインの翼圧がフィールドを引き裂くように噴き出す。
守るべきモンスターがいなくなったサワダの盤面は完全に空。そのまま攻撃力5800の直撃をLP3000で受けざるを得ない。
「さて、エンシェント・ドラゴレットがいなくなったため、再度攻撃対象を選択する。……ドラゴン・オブ・ルインでプレイヤーへ直接攻撃!……<滅翼衝破>!」
▶攻撃
【ドラゴン・オブ・ルイン】(ATK 5800)
→ サワダへ直接攻撃!
──〔直撃!! LP -5800!〕
サワダ[LP 3000→0]
カワベによる最後の攻撃命令により、ドラゴン・オブ・ルインが飛び立ち、空中で身を翻す。そのまま標的──サワダへと一直線、黒翼が獲物へと直撃するとライフが瞬時に吹き飛ぶ。
アラキが思わず「サワダァッ……!」と声を張るが、すでにライフゲージは0を示していた。
— FINISH —
LOSE─サワダ[LP 0/手札0]
カードなし
--------------------
WIN─カワベ[LP 4000/手札0]
【ドラゴン・オブ・ルイン】(ATK 5800)
──────────
◆次回予告
デュエルに敗北したサワダだったが、その覚悟を認められ無事弟子入りを果たす。
修練に励んでいこうという中、アラキは道場の中で見慣れない単語が書かれたメモを発見する。
「シンクロ召喚……?」
次回「禁忌の召喚法・シンクロ」デュエル、スタンバイ!
《
《
相手の効果によって自分モンスターが破壊される時、代わりに相手のモンスター1体を破壊する。
効果なし(通常モンスター)
効果なし(通常モンスター)
手札のレベル4以下のドラゴン族1体を特殊召喚する。
召喚・特殊召喚時、自分のドラゴン族の攻撃力を500アップする。
場のドラゴン族1体はこのターン2回攻撃ができる。
場のモンスター1体の表示形式を変更する。
場のモンスター1体の種族を意に変更する。
このターンの間、自分が行う生贄召喚のための生贄は不要となる
《
モンスター1体を生贄にして発動する。生贄にしたモンスターと同じ種族のモンスター1体を自分または相手の墓地から選び、自分の場に特殊召喚する。
相手が攻撃宣言したとき、ドラゴン族を生贄に発動。バトルフェイズを強制終了する。
戦士族または魔法使い族モンスター1体を生贄に発動する。相手が発動した魔法・罠カードの発動を無効にし、破壊する。