◇あらすじ
デュエルアカデミーにて始まったサワダ&カワベVSタカナシのチームデュエル。
タカナシが新たに繰り出した攻撃力0シンクロモンスター【アンデット・ロード・ネクロス】へ一撃必殺の攻撃を叩き込むサワダだったが、その攻撃を利用しタカナシは大量の手札を補充してしまった。
──────────
廃れたデュエルアカデミーの校庭跡を、夜明け前のような暗い空気が漂っている。風が荒れ、崩れた壁やがれきが散乱するなか、タカナシの不吉なシンクロモンスター【アンデット・ロード・ネクロス】が咆哮を上げていた。サワダの攻撃力6100を誇るドラゴン・オブ・ルインの攻撃を凌ぎ、大量の手札を得た直後の状況から、タカナシのドローフェイズへ。
— FIELD STATE —
タカナシ[LP 7000/手札8]
【アンデット・ロード・ネクロス】(ATK 1000)
リバースカード×1
--------------------
カワベ[LP 4000/手札3]
【魔道鉄兵】(DEF 2000)
【ディフェンス・ガーディアン】(DEF 2000)
リバースカード×2
サワダ[LP 4000/手札4]
【ドラゴン・オブ・ルイン】(ATK 6100)
(装備:ドラゴニック・ブレード)
「俺のターン……ドロー。」
TURN 7:タカナシ[LP 7000/手札 8→9]
タカナシはカードを引いた瞬間、にやりと笑みを浮かべた。手札は一気に9枚へ膨れ上がっている。「誰かさんのおかげで潤沢に増えた手札……ありがたく使わせてもらうか」と嫌みたっぷりに呟く。サワダは苦い顔のまま押し黙り、その下顎が悔しさでわずかに震える。
タカナシはまず1枚、永続魔法を発動する。
▶設置
永続魔法【死者の祝福】
「【死者の祝福】はモンスターが蘇生されるたび、1体につきLPを1000回復する……まさしく、蘇りが止まらないこのデッキにうってつけさ」
サワダが「これ以上LPを回復されちゃ、どうにもならねぇ……」と声を震わせるが、タカナシの動きは止まらない。
「さらに永続魔法【冥府の契約】を発動。自分のモンスター1体を破壊し、墓地のカード1枚を手札に戻す。俺は……アンデット・ロード・ネクロスを破壊!墓地の【ゾンビアセンブル】を手札に戻す」
▶冥府の契約
【アンデット・ロード・ネクロス】
──〔効果により破壊!〕
▶▶回収
【ゾンビアセンブル】
アンデット・ロード・ネクロスが砕け散ると同時に、タカナシは墓地の魔法カードを手札へ回収。カワベはこの動きを見るや否や、眉間の皺が深まる。
場に残されたアンデット・ロード・ネクロスの鎖が、ひとりでに動き出す。
「さあ、無限蘇生コンボの始まりだ……! アンデット・ロード・ネクロスは破壊された時《
▶▶▶ 《
【アンデット・ロード・ネクロス】(ATK 2000/★10)
▶▶▶▶死者の祝福:回復
タカナシ[LP 7000→8000]
再び蘇る星10のモンスター。カワベは静かに息を呑み、「アンデット・ロード・ネクロスを破壊し、墓地のカードを回収。更に攻撃力とLPを上げていく……厄介なコンボだな」と、冷静さを保とうとするも、小さく冷や汗が落ちる。サワダは険しい表情でタカナシを睨み、「また厄介な動きだな……」と声に苛立ちが混じる。
そしてタカナシは手札に戻した魔法カード【ゾンビアセンブル】を迷わずディスクに差し込む。
「LPを1000払い、墓地のアンデットを2体蘇らせる……帰って来い、ヴァンパイアリヴァイバー、そしてゾンビ・チューナー!」
▶蘇生
タカナシ[LP 8000→7000]
【ヴァンパイア・リヴァイバー】(ATK 2300/★6)
【ゾンビ・チューナー】(ATK 1300/★2)
「更に、【死者の祝福】の効果。モンスター2体の蘇生でLPを2000回復する!」
▶▶死者の祝福:回復
タカナシ[LP 7000→9000]
シンクロモンスターとチューナーを蘇生、さらに死者の祝福が反応して、アンデット2体の蘇生によりLPを回復し、LPは9000へ。
サワダが歯噛みし、「LPが……無尽蔵に上がっていく……」と絶望の声を漏らす。タカナシは余裕満々に「フン、その程度で驚くな……俺の攻勢はこれからだ」と冷酷な目で微笑む。
「まずはカワベ……貴様の伏せカードを吹き飛ばす!【ネクロ・カタストロフ】発動! アンデット族が3体以上場にいるとき、相手の魔法・罠を全て破壊する! 俺の場には一手前で蘇生した2体、そしてアンデット・ロード・ネクロス……計3体! 発動条件は満たした!」
▶魔法・罠破壊
⇒サワダ
──〔装備魔法【ドラゴニック・ブレード】破壊!!〕
⇒カワベ:リバースカード×2
──〔罠カード【魔道残響】&1枚破壊!!〕
▶▶弱体化
【ドラゴン・オブ・ルイン】(ATK 6100→5100)
死を匂わす破滅的な旋風によりカワベとサワダの場の魔法罠が一斉に砕け散っていく。
サワダの装備カードが破壊され、ドラゴン・オブ・ルインの攻撃力は減少。
更にカワベの伏せカード2枚も破壊されるが、そのうち1枚のカードが相手によって破壊されたことで効果が誘発する。
「罠カード【魔道残響】は相手によって破壊された時カードを2枚ドローする……」
▶▶ドロー
カワベ[手札 3→5]
カワベが淡々と処理を進め、カワベの手札は5枚となる。
タカナシは破壊対策を見せられたことに不快そうな表情を見せつつも、「その程度の抵抗、次で潰す」と言わんばかりに冷笑した。
「さあ、行くぞ……レベル6、ヴァンパイア・リヴァイバーにレベル2、ゾンビ・チューナーをチューニング! 」
▶チューニング
【ヴァンパイア・リヴァイバー】(★6)
+【ゾンビ・チューナー】(★2)
「再びシンクロ召喚だ……出でよ、デス・ファントム・シンクロ!!」
▶▶シンクロ召喚
=【デス・ファントム・シンクロ】(ATK 3000/★8)
彼が宣言すると同時に、漆黒のオーラが辺りを揺らし、先程ゾンビアセンブルによって蘇った2体が調律、周囲を震動させるような衝撃波と共に、新たなシンクロモンスター、白骨の龍が姿を現した。
サワダが「くそ……アラキが言ってたやつだ!」と肩を強張らせ、タカナシは血の滲む笑みを浮かべるように応えた。
「デス・ファントム・シンクロはシンクロ召喚時、フィールドのすべてのモンスターを破壊する──滅びろ!《
▶全体破壊
⇒【ドラゴン・オブ・ルイン】
⇒【魔道鉄兵】
⇒【ディフェンス・ガーディアン】
⇒【デス・ファントム・シンクロ】
⇒【アンデット・ロード・ネクロス】
──〔効果破壊!! 全滅!!〕
白骨龍の腹から放たれる無情にも黒い光が奔り、カワベの守備モンスター2体、サワダのドラゴン・オブ・ルインまでもろとも砕き散らしていく。タカナシのシンクロモンスターたちさえ巻き込み、すべてが瓦礫と化していった。
しかし、空となったフィールドにに残された鎖が再び動き出す。
「もはや説明するまでもないな……? くく……」
▶▶ 《
【アンデット・ロード・ネクロス】(ATK 3000/★10)
▶▶▶死者の祝福:回復
タカナシ[LP 9000→10000]
アンデット・ロード・ネクロスだけは自己再生能力で再び生き残り、しかもさらに打点を上げる。死者の祝福のコンボでタカナシのLPも更に膨れ上がる。
「これでお前ら2人のフィールドは更地だ! 」
カワベは苦い顔で「本当に1ターンが長いな……」と静かに小言をもらし、サワダは一瞬、あまりの展開速度に頭が追いつかないように呆然とする。
しかしタカナシの行動はまだ終わらない。彼は速攻魔法カードを取り出し、ディスクに差し込むと嘲るように唇を歪める。
「速攻魔法【地獄の蘇生】発動……墓地からアンデット族モンスターを1体蘇生する。先程自身の効果で破壊されたデス・ファントム・シンクロを呼び戻す」
▶蘇生
【デス・ファントム・シンクロ】(ATK 3000/★8)
破壊されたはずの白骨龍が、一瞬で不気味な光とともに地面を突き破って再臨。蘇生に反応しタカナシはすかさず【死者の祝福】による回復を宣言。
▶▶死者の祝福:回復
タカナシ[LP 10000→11000]
その数値の大きさにサワダが小さく息を呑み、「何だよ、それ……」と焦燥を抑えきれない声を漏らす。タカナシは合いの手のように、まだ通常召喚を行っていないことを思い出し、カードを掴んで笑う。
「まだ通常召喚をしていなかったな……ダーク・リッチを召喚するか。カワベ……まずは貴様から葬ってやる!」
▶召喚
【ダーク・リッチ】(ATK 1900/★4)
魔法杖を携えたアンデッドを召喚すると、怒りと憎しみが入り混じった鋭い瞳をカワベへ向け、バトルフェイズを宣言。カワベは身構えるが、防衛用モンスターも罠カードも無残に粉砕された後だった。
「アンデット・ロード・ネクロスでカワベへダイレクトアタック!<
▶攻撃
【アンデット・ロード・ネクロス】(ATK 3000)
→ カワベへ直接攻撃!
──〔直撃!! LP -3000!〕
カワベ[LP 4000→1000]
ネクロスから放たれた重苦しい鎖がカワベのデュエルディスクを直撃、カワベのライフは一気に1000へと削られる。
だが、その直後、カワベの手札が鈍い輝きを放ち、タカナシが目を細める。
「魔道障壁の守護者の効果。自分がダメージを受けた時、手札から特殊召喚し、全ての相手モンスターの攻撃力をターン終了時まで半減させる。《
▶特殊召喚
【魔道障壁の守護者】(DEF 3000/★6)
▶▶弱体化
【アンデット・ロード・ネクロス】(ATK 3000→1500)
【デス・ファントム・シンクロ】(ATK 3000→1500)
【ダーク・リッチ】(ATK 1900→950)
鋼の魔盾を両の手に持つ魔道士が守備表示で降臨。ダメージで血の気が立っていたタカナシのモンスターたちが、目に見えて力を奪われたかのように攻撃力を下げられる。
タカナシは「ちっ……あの戦士使いも似たようなカード使いやがったな……」と吐き捨てるが、すぐに次の手段を探る。
「お前のモンスターは守備力3000、突破できないなら俺が狙うのは、そこのドラゴンマスターだ……! デス・ファントム・シンクロ、ダーク・リッチ、ドラゴンマスターにダイレクトアタック!」
▶二連続攻撃
【デス・ファントム・シンクロ】(ATK 1500)
【ダーク・リッチ】(ATK 950)
→ サワダへ直接攻撃!
──〔連続直撃!! LP -2450!〕
サワダ[LP 4000→1550]
カワベの守備モンスターを越えられないタカナシは、標的をサワダへ転換、2体のアンデットによる直接攻撃が成功。
「ぐっ……!」
サワダは苦痛に歯を食いしばりながら膝をつきかけるが、タカナシは勝利を確信するように嘲笑する。
「命拾いしたようだが、お前たちにはもはや逆転の目を残さない……」
そう言い放ちつつバトルフェイズが終わると、タカナシはさらに永続魔法を場に叩きつけた。
「永続魔法【王への挑戦】を発動。こいつがある限り、相手は攻撃を行う場合、フィールドで最もレベルの高いモンスターを攻撃対象に選ばなければならない」
▶設置
永続魔法【王への挑戦】
カワベが鋭い視線でそれを見やり、「つまり我々は、レベル10のアンデット・ロード・ネクロスしか攻撃できない……か」と声に出す。
サワダも絶望的な面持ちで「ネクロスを破壊しても、攻撃力を上げて何度でも蘇ってきちまう……しかもLP回復も止まらない。これじゃあ攻撃出来ない……」と項垂れるように立ち尽くす。
「そうさ……俺のLPは11000だ。お前たちに勝ち目なんざあるものか」
タカナシは勝ち誇った表情を湛えて、最後にカードを伏せてターンを終える。ターンエンドの合図とともに、アンデットたちの攻撃力が半減状態から元に戻っていく。
▶リバースカードセット×1
▶変動終了
【アンデット・ロード・ネクロス】(ATK 1500→3000)
【デス・ファントム・シンクロ】(ATK 1500→3000)
【ダーク・リッチ】(ATK 950→1900)
タカナシのLPは11000。廃墟の闇を背負うような数値が、こちらの希望を嘲笑っている。
フィールドには攻撃力3000のシンクロモンスターが二体並び立ち、背後では勝利を確定させるかのように永続魔法が三枚、鈍く光を放っていた。
そして伏せられたままのリバースカードが一枚──まだ切られていない“最後の鍵”が、沈黙している。
— FIELD STATE —
タカナシ[LP 11000/手札 3]
【アンデット・ロード・ネクロス】(ATK 3000)
【デス・ファントム・シンクロ】(ATK 3000)
【ダーク・リッチ】(ATK 1900)
【冥府の契約】【死者の祝福】【王への挑戦】(永続魔法×3)
リバースカード×1
--------------------
カワベ[LP 1000/手札 4]
【魔道障壁の守護者】(DEF 3000)
サワダ[LP 1550/手札 2]
カード無し
サワダは肩で息をしながら膝に手をつき、視界の端で揺れる盤面を見上げた。
(俺の……うかつな行動のせいで……)
悔恨が喉奥に絡みつき、「もう……無理だ……」という声に変わる。自分のせいで、すべてが終わりかけている──そんな確信だけが重く沈んだ。
その横で、カワベは静かに目を伏せていた。考え込む仕草に見えたそれは、やがてゆっくりと顔を上げる動きに変わる。
タカナシが勝利を確信したように笑みを深めた、その瞬間──カワベが淡々と、しかし刃のように言い放った。
「見事な
空気が凍りつく。
タカナシの笑みが消え、眉間に深い皺が刻まれた。瞳の奥で、怒りの火が跳ねる。
歯を噛みしめ、タカナシは一歩踏み出すように肩を震わせた。
「巻き返せないくせに、遠吠えだけは一人前か。吠えて何になる? お前たちはもう詰んでいる。黙って終わりを待て!」
廃墟に風が鳴き、石の隙間を抜ける音がやけに大きく響いた。
サワダは震える指を握り込む。絶望の底で、それでも──カワベだけは微かな光を見失っていない。
────
LPが1000にまで削られたカワベは、冷たい風が吹きすさぶ廃校の校庭を見つめながらも、その表情を大きく変えることはない。隣を見るとサワダはすっかり意気消沈し、タカナシは、凶悪なシンクロモンスターを並べつつLPを11000にまで膨張させている。
それでもカワベはどこか落ち着いた様子で小さく息を吐いた。
「ドロー」
TURN 8:カワベ[LP 1000/手札 4→5]
かすれた声でカードを引くと、手札は5枚となる。タカナシに深い恨みを抱かれている彼だが、その内面は決してぶれることはない。サワダはうつむき気味に「俺のせいで……」とつぶやくが、カワベは聞こえなかったかのように視線を前へ固定した。
(先ほどのターン、奴がサワダを先に攻撃していればサワダは退場していたかもしれん。しかし、あの男は私を優先的に攻めた。それが結果的に、我々二人をまだ生き残らせている。“流れ”は途切れていない……)
心のなかでそう自分を鼓舞しながら、カワベは静かにカードをプレイする。
「永続魔法【エーテル・ミラー】を発動。手札を1枚捨て、相手の永続魔法をコピーする。お前の場の【王への挑戦】をコピーし、適用する」
▶手札コスト&コピー
【導きの剣士】→墓地へ
カワベ[手札 4→3]
──〔【王への挑戦】コピー!〕
手札から導きの剣士を捨て、タカナシが場に張り巡らせている【王への挑戦】をコピーする。サワダは怪訝そうな顔で「それは何の狙いが……」と思うが、カワベは言葉少なに続けた。
「【王への挑戦】は、フィールドで最もレベルの高いモンスターを攻撃対象に選ばなければならない。つまりチーム戦なら、片方がモンスターを維持するだけで、もう片方の直接攻撃は防げる──そういう理屈だ」
薄暗い風の吹く校庭に、タカナシの苛立つ声が響く。
「守備モンスターと【王への挑戦】の連携をしてまで、弟子を守ろうってのか? 守る価値なんかねぇだろ、そいつは。そもそも無駄な攻撃でフィールドを整えちまったのも、そのドラゴンマスターのせいだろうが?」
タカナシがあからさまにサワダを嘲笑するも、当のサワダは言い返す気力すらなく、肩を落として目を伏せる。だが、カワベだけはまるで意に介さず、冷ややかな声音で応じた。
「今のうちに笑っておけ。最後は笑えなくなるからな」
「なんだと……?」タカナシは思わず不機嫌に眉をひそめる。サワダは自分をかばってくれるカワベに申し訳なさを感じるが、声は出ない。カワベは静かに息をつきつつ、さらなるカードを動かした。
「続けて魔法カード【騎士と魔導士の輪廻】を発動。墓地に戦士族・魔法使い族が3体以上いるとき、墓地にいるモンスターを全てデッキへ戻し、3枚をドローする。」
▶墓地からデッキへ
墓地モンスター3体→デッキへ
▶▶ドロー
カワベ[手札 2→5]
手札がさらに増えるものの、彼は満足げな反応は見せない。
(この手札では話にならないな)
すると彼はすぐにもう1枚の魔法カードを叩きつける。
「続いて魔法カード【再構築】を使う。手札をすべて捨て、捨てた枚数分ドローする」
▶手札入替
手札を4枚全て墓地へ送り4枚ドロー
カワベ[手札 4→0→4]
こうして一気に手札を全て入れ替え、さらに効果で墓地へ送られたうちの1枚が新たな動きを見せる。
「リバイブ・マジシャンは手札から捨てられた時、墓地から特殊召喚され、さらに1枚ドローする!」
▶蘇生&ドロー
【リバイブ・マジシャン】(ATK 1400/★3)
カワベ[手札 4→5]
光のオーラと共に小さな魔術師が降臨し、手札が1枚増える。
しかし、それを見てタカナシは「相手の蘇生でも死者の祝福は発動する!」と鼻で笑う。
▶死者の祝福:回復
タカナシ[LP 11000→12000]
タカナシの回復にカワベは脇目を振らず、「リバイブ・マジシャンを生贄に──ソード・セイジを守備表示で生贄召喚する」と宣言。
▶生贄
【リバイブ・マジシャン】
▶▶生贄召喚
【ソード・セイジ】(DEF 2000/★6)
魔法剣を携えた戦士が慎重に構えを取り、さらに召喚時の効果が発動。
「召喚時、魔法使い族1体をデッキから手札に加える……《
▶サーチ
カワベが選んだのは、エースモンスター・超魔導剣士アルテマ。サワダは「あれはカワベさんのエースカード……」と思い出し、わずかに目を見開く。
「手札にアルテマ……なるほど、手札を回転させ続けたのはそれが狙いか。だがお前はそれにかまけて私に一度も攻撃していない。明らかな戦略ミスだな」
タカナシが嘲笑しつつ言い放つが、カワベはそれに応じることもなく伏せカードを2枚置いてターンを終了する。
▶リバースカードセット×2
「戦略にミスがあったかどうかは、デュエルの結果で決まる」
その冷然とした台詞に、タカナシは不機嫌に唇を歪める。攻撃力3000のシンクロモンスター2体に加えてLP12000、そして永続魔法によるコンボの鉄壁の構えがあるのに、カワベの態度には微塵も揺らぎが感じられない。
— FIELD STATE —
タカナシ[LP 12000/手札 3]
【アンデット・ロード・ネクロス】(ATK 3000)
【デス・ファントム・シンクロ】(ATK 3000)
【ダーク・リッチ】(ATK 1900)
【冥府の契約】【死者の祝福】【王への挑戦】(永続魔法×3)
リバースカード×1
--------------------
カワベ[LP 1000/手札 4]
【魔道障壁の守護者】(DEF 3000)
【ソード・セイジ】(DEF 2000)
【コピー:王への挑戦】(永続魔法)
リバースカード×2
サワダ[LP 1550/手札 2]
カード無し
サワダはチラリとカワベの横顔を見て、息を飲み込む。
(まだ戦えるのか……この状況で……。)
タカナシは歯噛みしてローブの裾を揺らしながら、「これでお前は手札が3枚、守備モンスター2体と伏せカード2枚か。随分臆病だな……カワベ」とうそぶく。校庭に張りつめた空気を裂くように、廃墟の天井から瓦礫がひとつ落ちて砕ける音が響き渡る。
「師匠と弟子の情けない連携を続けているうちに、俺のシンクロとLPはさらに加速する。それでもいいのか? 散り際を想像して震えてろ」
タカナシの凄む声に、カワベは余裕の表情で目を閉じ、「あとで震えるのは貴様の方だ」と小さく返す。次なるターンはサワダの順だが、タカナシのライフも場のモンスターも圧倒的。それでも二人は、わずかに浮かぶ勝機を信じて思考を巡らせている──。
カワベの3ターン目はこうして幕を引き、タカナシの不気味な狞笑だけが廃墟に木霊していた。状況は絶望的に見えるが、果たして彼の秘策《アルテマ》がどう力を振るうのか
──────────
◆次回予告
鉄壁の布陣を敷くことに成功したタカナシに対し、サワダは「自分のせいでこのデュエルは負ける」と絶望に陥る。
すると、墓地領域に落ちていたドラゴン・オブ・ルインが仄かな輝きを放つ。
サワダは直感する、ドラゴン・オブ・ルインの新たな能力を。
次回「VSタカナシ③──破壊竜覚醒!《
デュエル、スタンバイ!
モンスターが墓地から蘇生された時、自分は1体につき1000LP回復する。
1ターンに1度、自分フィールドのモンスター1体を破壊して発動できる。自分の墓地のカード1枚を手札に加える。
アンデット族チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
《
更に、デュエル中蘇生した数×1000攻撃力がアップする。
LPを1000払う。自分の墓地のアンデット族モンスター2体を選び、フィールドに特殊召喚する。
アンデット族チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
《
壊した時、墓地からアンデット族1体を特殊召喚する。
効果なし・チューナー(通常モンスター)
アンデット族モンスターが3体以上場に存在する場合に発動できる。相手フィールドの魔法・罠
カードをすべて破壊する。
このカードが相手によって破壊された時、デッキから2枚ドローする
アンデット族チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
《
自分の墓地のアンデット族1体を特殊召喚する。
効果なし(通常モンスター)
自分がダメージを受けた時、手札から特殊召喚可能。
《
相手は攻撃を行う場合、フィールド上で最もレベルの高いモンスターを攻撃対象に選ばなければならない。
手札を1枚捨てて発動。相手の永続魔法カード1枚を選び、その効果をコピーし適用する。
墓地に戦士族・魔法使い族が合計3体以上いるとき、墓地のモンスターを全てデッキに戻し、3枚ドローする
自分の手札をすべて捨て、その後、捨てた枚数分デッキからドローする。
このカードが手札から墓地へ送られた時に発動できる。このカードを墓地から特殊召喚し、デッキから1枚ドローする。
《
《