◇あらすじ
対峙するカワベは冷静に守備布陣を敷くも、
サワダは自分の迂闊な行動が原因でこの状況を招いたことに絶望していた。
──────────
タカナシのアンデット軍団が猛威を振るうなか、廃墟の学び舎を風が虚ろに吹き抜ける。カワベはLP1000まで削られ、サワダもLP1550に追い込まれ、一方タカナシのLPは驚異の12000。
周囲はがれきや雑草に覆われ、噛み合わない戦局を前に、一歩も攻め返せない状況が続いていた。
— FIELD STATE —
タカナシ[LP 12000/手札 3]
【アンデット・ロード・ネクロス】(ATK 3000)
【デス・ファントム・シンクロ】(ATK 3000)
【ダーク・リッチ】(ATK 1900)
【冥府の契約】【死者の祝福】【王への挑戦】(永続魔法×3)
リバースカード×1
--------------------
カワベ[LP 1000/手札 4]
【魔道障壁の守護者】(DEF 3000)
【ソード・セイジ】(DEF 2000)
リバースカード×2
サワダ[LP 1550/手札 2]
カード無し
しかし、サワダはカードをドローしようとせず、手を止めてうつむいている。その瞳には、どこか諦念に近い影が宿っていた。
「カワベさん……やっぱり、俺のせいだ。こんな取り返しのつかないことになっちまった……」
涙目になりながら、サワダは自らを責めるように声を震わせる。安直な攻撃でタカナシに手札を与えてしまった過ち。カワベとタカナシが繰り広げる高度な戦術合戦に、まるでついていけない自分を痛感し、心の底からの無力感が込み上げていた。
タカナシはそれを見て嗤うように口を歪め、「物わかりのいいガキだな」と言い放つ。
「サレンダーしろ。お前のドラゴン・オブ・ルインを寄越すなら、あの戦士使いの弟子……それから一般市民にも危害を加えないでやろう。どうする?」
その言葉にサワダの呼吸が一気に荒くなる。サレンダ──―デッキに手を置き降参すれば、この場を終わらせることができるかもしれない。同時に脳裏には今まで失ってきた大切な人が浮かぶ。
(……もし降参すれば、アラキはこれ以上ひどい目に合わずに済むのか。父さん、コガ……仲間が傷つくのはもう見たくない。犠牲を増やしたくない……)
サワダの手がデッキに触れかける。視線は下へ落ち、微かに胸が震えている。その様子に、カワベが目を見開き、鋭い声を放った。
「サワダ……聞くんだ。お前の“愛するドラゴン”の声を! お前の仲間は、まだ沈黙していない!」
一喝するようなその言葉に、サワダはハッと顔を上げる。デュエルディスクをじっと見つめ直すと、墓地領域が淡い光を放っているのを感じ、心臓がどくりと鳴った。そこには確かに、彼のエースモンスターである【ドラゴン・オブ・ルイン】が眠っている。まるで誰も失いたくない、というサワダの想いに呼応するかのように光っている気がした。
「……ドラゴン・オブ・ルインが、俺を呼んでいる……? でも今の手札じゃ、お前を呼び戻す方法がねえよ……」
呟くように弱気な声を漏らすサワダ。するとカワベがさらに背中を押すように低く諭す。
「お前はまだ“ドロー”をしていない。自分の愛するデッキを信じろ、サワダ!」
その呼びかけに、サワダは迷いの表情から一転、力強く歯を噛み締める。
「そうだ……まだドローしてないじゃねえか。俺は何をぐずぐずしてたんだ……」と頷き、思い切ってデッキを引く。タカナシが「ちっ、サレンダーしやがらねぇのか」と舌打ちしたが、サワダは無視してカードを捉える。
「ドロー!」
TURN 9:サワダ[LP 1550/手札 2→3]
めくったカードは、【レベルドレイン・ドロー】。その瞬間、サワダは一筋の光を見出すように、デュエルディスクへ迷いなく差し込んだ。
「【レベルドレイン・ドロー】発動。タカナシ、お前、アラキとのデュエルで使っていたらしいな。今度は俺が使わせてもらうぜ!」
タカナシはその土壇場でさらなる巻き返しのカードを使われるとは想定外だったのか、苛立つように「くっ……こんな時に」と忌々しく顔を歪める。
サワダが声を張り上げてその効果を読み上げる。
「相手フィールドのモンスター合計レベルが俺の場を上回っている場合、レベルの差5につき1枚ドローする。──俺の場はレベル0、そっちは星10のアンデット・ロード・ネクロス、星8のデス・ファントム・シンクロ、そしてダーク・リッチは星4……合計22!つまり4枚ドローだ!」
▶ドロー
サワダ[手札 2→6]
一気に手札が2枚から6枚に増強され、サワダは興奮を抑え込むように呼吸を調える。──そう、シンクロモンスターは召喚法の性質上レベルが高くなりやすい。相手の強力さを逆手に取ることによって得たカードの中身を、サワダは落ち着いて確認する。
(上級ドラゴンを蘇生できる【ドラゴン・リザレイター】、
表示形式変更魔法の【マジック・ポジション】。
それからドラゴンの攻撃力をを倍にする【ドラゴニック・オーバードライブ】に、
連続攻撃を可能にする【ドラゴニック・フォース】
……攻撃力2倍+連続攻撃の必殺コンボが揃った!)
サワダは内心で一瞬高揚感を覚える。しかし、ふと過去の安易な攻めを思い出し、タカナシの場にある伏せカードをに視線をやると、カワベの教えを思い出しすぐに顔を引き締めた。
(カワベさんは「まず場を観察しろ」って言ってたな──あの伏せカードが気になる。あれは最初から伏せられてる1枚だ。俺とカワベさんは、あわせて攻撃を1回しかしてない。その唯一の攻撃も手札補充の罠を使った。となると、やっぱり攻撃反応系の罠か?いずれにせよ下手に突っ込んだらまた同じ失敗を繰り返すだけだ。)
そう確信するかのように、サワダは墓地のドラゴン・オブ・ルインに語りかけるように心で思う。
「お前は攻撃のために俺を呼んでるんじゃない──きっと、そうだろ?」と。
そして、意を決したようにモンスターカードをディスクへと移動させる。
サワダの眼差しには迷いや躊躇は少しずつ消え、むしろ揺るぎない意志が宿りはじめていた。
「ドローした中に、お前を呼び出す手段がある……行くぜ。まずはドラゴン・リザレイターを召喚!」
▶召喚
【ドラゴン・リザレイター】(ATK 1400/★3)
淡い光を持つ小さなドラゴンが現れると、サワダはすぐに効果を発動させた。
「ドラゴン・リザレイターの効果! このカードを生贄に、墓地のレベル5以上ドラゴンを蘇生する……!」
▶生贄
【ドラゴン・リザレイター】
小さな竜が生贄となり、サワダが墓地から拾い上げるは“破壊”のシンボルとして使ってきた愛しき切り札ドラゴン・オブ・ルイン。まるで導かれるように、彼の瞳が冴えた光を放つ。
「ドラゴン・オブ・ルイン……教えてくれ。お前の呼び声の意味を……!」
カードを拾い上げた瞬間、指先が微かに熱を帯びた。
竜の姿の輪郭に沿って、黒い羽根の紋が墨の滲みのように浮かび上がり、輪を描いて静かに定着していく。
読み取るより先に意味が胸へ流れ込んだ。──この竜は、破壊だけの存在じゃない。滅ぼす黒炎の裏側に、失われたものを呼び戻す“翼”がある。
サワダは大きく息を吸い込み、場にそのドラゴンを置く。
「ドラゴン・オブ・ルイン、守備表示で……特殊召喚だ!」
▶▶蘇生
【ドラゴン・オブ・ルイン】(DEF 1000/★8)
守備態勢で蘇る破壊竜を横目にタカナシは「守備表示だと……?」と訝しげに目を細める。そしてすかさず永続魔法【死者の祝福】が反応し、タカナシのLPをさらに増加させていく。
▶死者の祝福:回復
タカナシ[LP 12000→13000]
彼はドラゴン・オブ・ルインの守備表示に、不快そうな表情を浮かべる。
「圧倒的な破壊力を持つモンスターを守備に使うとは愚かな……」
しかしサワダは怯まない。口元には逆に自信を宿し、新たな能力を宣言した。
「残念ながら俺が行うのは破壊じゃない……ドラゴン・オブ・ルインの新たな効果!《
▶ 輪廻の黒翼:攻撃封印
⇒【デス・ファントム・シンクロ】(ATK 3000)
──〔攻撃封印!!〕
タカナシが「攻撃封印だと……面倒な」と舌打ちする中、ドラゴン・オブ・ルインの漆黒の翼が広がり、デス・ファントム・シンクロに闇の鎖を絡め取るように拘束する。さらに効果は続く。
「
▶▶
【ドラゴン・リザレイター】(DEF 1000/★3)
サワダは先ほど墓地へ送ったばかりの小竜を守備表示で特殊召喚し、サワダの防御盤面は一段と強化される。
「攻撃封印に、蘇生……大仰に語った割には、くだらん延命だな。だが──その“蘇り”に反応して、【死者の祝福】がまた動く……!」
▶死者の祝福:回復
タカナシ[LP 13000→14000]
その数値をサワダは目の端で捉えたが、今回は大きく焦らず、冷静に言葉を紡ぐ。
「破壊の能力ばっかじゃねぇ。ドラゴン・オブ・ルインには守りの力もあった。それが……お前が呼んでいた本当の意味だったんだな」
カワベが「これが真のデュエルがもたらした進化か……」と感心し、静かに頷く。サワダが“攻撃力アップ”や“相手モンスターの破壊”にだけ目を取られない姿勢をみせたのは、大きな一歩だった。
「ドラゴン・オブ・ルインには二つの力があり、1ターンにどちらかしか使えねえ。このターン俺はこの
サワダは確信めいた声で言い切る。タカナシは「ちっ、そんな一時凌ぎの策で俺の猛攻を止められると思うな」と毒づきながらも、デス・ファントム・シンクロの攻撃を封じられたことに苛立ちをのぞかせる。
最後にサワダは1枚のカードを伏せ、「ターンエンドだ」と告げる。
▶リバースカードセット×1
辺りを吹く風は、今まで以上に冷たく感じられるが、サワダの瞳にはもう弱気は見えない。
廃墟の学校、いつ崩れ落ちてもおかしくない朽ち果てた構造物のなかで、サワダはカワベと共に踏みとどまる意志を示していた。
──
タカナシのライフは気が遠くなるほどの14000。しかしサワダが見いだした“再生”の力を持つドラゴン・オブ・ルインは、まだ本当の決着を狙うかのように守備の態勢を敷いている。
— FIELD STATE —
タカナシ[LP 14000/手札 3]
【アンデット・ロード・ネクロス】(ATK 3000)
【デス・ファントム・シンクロ】(ATK 3000,攻撃封印)
【ダーク・リッチ】(ATK 1900)
【冥府の契約】【死者の祝福】【王への挑戦】(永続魔法×3)
リバースカード×1
--------------------
カワベ[LP 1000/手札 4]
【魔道障壁の守護者】(DEF 3000)
【ソード・セイジ】(DEF 2000)
リバースカード×2
サワダ[LP 1550/手札 4]
【ドラゴン・オブ・ルイン】(DEF 1000)
【ドラゴン・リザレイター】(DEF 1000)
リバースカード×1
次なるタカナシの激しい追撃をどう凌ぐのか。そしてサワダの“守り”はどんな奇跡をもたらすのか──荒涼とした廃墟で、緊迫のデュエルがなお続いてゆく。
薄闇の校舎跡地に乾いた風が吹きすさぶなか、タカナシがターンを始める。その直後、再び彼が口を開き、嘲笑混じりの声を響かせる。
「俺のターン、ドローだ」
TURN 10:タカナシ[LP 14000/手札 3→4]
手札が4枚に増えたと同時に、タカナシは周囲の床や壁がさらにひび割れていくのを気にも留めず、不気味にほくそ笑んだ。
「貧弱な守備モンスターが2体増えただけか。いくらドラゴン・オブ・ルインに新しい能力があろうとも、この圧倒的な状況は覆らん!」
彼はサワダのフィールドを見下し、アンデット・ロード・ネクロスを携えた圧倒的な優位を誇示する。サワダはだが、その言葉には揺らがず、静かにドラゴン・オブ・ルインを見つめていた。
そんな中、タカナシは通常魔法カードをディスクに差し込み、場の空気が一気に張り詰める。
「魔法発動。【破滅の共倒れ】! 自分のモンスターと相手モンスター1体を選んで破壊する──俺はデス・ファントム・シンクロ、そして魔道障壁の守護者を選択! せっかく新たな能力で攻撃封印したところ悪いが、早々に無意味となったな。くく」
そう吐き捨てるように言うと、彼は攻撃を封じられていたデス・ファントム・シンクロと、カワベのモンスターを同時に破壊対象に選択。廃墟に黒い稲妻が走り、二体のモンスターが巻き込まれて行く。
▶効果破壊
⇒【デス・ファントム・シンクロ】
⇒【魔道障壁の守護者】
「守備モンスターごと消し飛べ! これで邪魔は……」
しかし、カワベは冷静なまなざしを崩さずに伏せカードを開いた。
「罠カード【魔導剣の逆裁】を発動する。自分のモンスターが破壊される時、代わりに相手モンスターを破壊できる……魔道障壁の守護者は破壊されず、貴様のダーク・リッチを代わりに破壊だ」
▶罠【魔道剣の逆裁】
⇒【魔道障壁の守護者】
──〔効果無効!〕
⇒【デス・ファントム・シンクロ】
⇒【ダーク・リッチ】
──〔効果破壊!!〕
タカナシの顔が一瞬歪む。視線の先でデス・ファントム・シンクロは破滅の共倒れで犠牲になり、さらに逆裁によりダーク・リッチまでもが砕け散る。結果、タカナシのフィールドにはアンデット・ロード・ネクロスのみが残された。
「いい気になるな……俺のモンスターは何度でも蘇るんだよ!」
一瞬悔しげな表情を見せながらも、すぐに言い返すタカナシ。するとカワベが「勝手に1人でターンを回していろ、
「ほざけ、クソが。だったら、もう一度蘇らせてやるさ!」
そう叫びながら、タカナシは永続魔法【冥府の契約】の効果を起動する。
「【冥府の契約】により、自分のモンスターを破壊し、墓地のカードを手札に加える! 俺が選ぶ対象は前のターンと同じだ……!」
▶冥府の契約
──〔効果により破壊!〕
▶▶回収
【ゾンビアセンブル】
タカナシはアンデット・ロード・ネクロスを自ら破壊し、墓地の魔法カード【ゾンビアセンブル】を手札に戻す。更に、それにより悪質な効果処理が続く。
「そしてアンデット・ロード・ネクロスは自己再生により強化され、【死者の祝福】によりLPは回復する!」
▶▶
【アンデット・ロード・ネクロス】(ATK 4000/★10)
▶▶▶死者の祝福:回復
タカナシ[LP 14000→15000]
アンデット・ロード・ネクロスは自己再生の能力により蘇生、攻撃力をさらに上昇させる。さらに蘇生に反応する永続魔法によりLPが更に跳ね上がる。
「アンデット・ロード・ネクロス……攻撃力4000だ。LPも加速して止まらねえぞ。さあ、続けて帰ってこい、俺のモンスターども!【ゾンビアセンブル】発動!」
彼は先程手札に加えた【ゾンビ・アセンブル】をそのままディスクに刺す。
「ゾンビアセンブルにより、墓地のアンデット2体を蘇生する!来い、デス・ファントム・シンクロ、ヴァンパイア・リヴァイバー!」
▶蘇生
タカナシ[LP 15000→14000]
【デス・ファントム・シンクロ】(ATK 3000/★8)
【ヴァンパイア・リヴァイバー】(ATK 2300/★6)
2体のシンクロモンスターが再び姿を現し、さらに蘇生に【死者の祝福】が反応。
▶▶死者の祝福:回復
タカナシ[LP 14000→16000]
カワベやサワダはその“蘇生無限ループ”とも言えるコンボに息をのむ。タカナシのフィールドにはシンクロモンスター3体が整列し、周囲の瓦礫が震動して落ちかけるほどの邪気が満ちる。
「バトルフェイズだ。今度こそ蹂躙してやる!」
タカナシがバトルフェイズを宣言する。しかしカワベのコピーした【王への挑戦】の効果により、攻撃対象はフィールドで最も高レベルのモンスターから順に選ばなければならない。よって最初にターゲットとなるのは、星8のドラゴン・オブ・ルインとなる。
「ヴァンパイア・リヴァイバーでその貧弱守備ドラゴンを攻撃……<
▶攻撃
【ヴァンパイア・リヴァイバー】(ATK 2300)
→ 【ドラゴン・オブ・ルイン】(DEF 1000)
──〔撃破!!〕
鞭の一撃がドラゴンを粉砕するのをサワダが苦い表情で見つめると、タカナシは声を張る。
「ヴァンパイア・リヴァイバーの効果、アンデット族が戦闘破壊に成功した時、墓地のアンデットを蘇生する!《
▶蘇生
【ダーク・リッチ】(ATK 1900/★4)
▶▶死者の祝福:回復
タカナシ[LP 16000→17000]
ヴァンパイア・リヴァイバーの血の鞭が墓地の仲間を呼び起こし、更に回復コンボを起動。更にタカナシは、廃校の床を踏み締めるように軽く息をついて、手札のカードを発動した。
「速攻魔法【マジック・ポジション】を使う。このカードはモンスター1体の表示形式を変更する──カワベ、お前の魔道障壁の守護者を攻撃表示に切り替える!」
▶表示形式変更
【魔道障壁の守護者】(DEF 3000→ATK 1800)
重苦しい空気のなか、守護者の姿勢がくるりと変わり、あれほど堅固な数値が平凡な数値になってしまう。タカナシはそれを見て不敵に笑うと、最大火力のアンデット・ロード・ネクロスに命じて攻撃を宣言した。
「さっきは攻撃半減のせいでダメージを与えられなかったが、今度はたかが攻撃力1800……お前のLPは1000! これで貴様を仕留める! カワベ、終わりだ!<
▶攻撃
【アンデット・ロード・ネクロス】(ATK 4000)
→ 【魔道障壁の守護者】(ATK 1800)
アンデット・ロード・ネクロスが鎖を放ち、カワベに致命の一撃を加えようと突進する。ところが、カワベがほとんど同じタイミングで伏せカードを翻す。
「こちらも速攻魔法【マジック・ポジション】発動。魔道障壁の守護者を再び守備表示に戻す」
▶表示形式変更
【魔道障壁の守護者】(ATK 1800→DEF 3000)
▶▶攻撃処理続行
【アンデット・ロード・ネクロス】(ATK 4000)
→ 【魔道障壁の守護者】(DEF 3000)
──〔撃破!!〕
同様の効果を持つマジックがぶつかり合い、守護者はまたもや堅牢な守備形態へ。アンデット・ロード・ネクロスの鎖が、守護者を破壊しはするものの、カワベが受けるダメージは0に抑えられる。
タカナシは「ちっ、同じ魔法でかき消されたか」と舌打ちしながらも、「だがアンデットの連鎖はまだ終わらねえ!ヴァンパイア・リヴァイバーの効果発動、《
▶蘇生
【ネクロ・サーヴァント】(ATK 1800/★4)
▶▶死者の祝福:回復
タカナシ[LP 17000→18000]
アンデットが戦闘破壊に成功したことで、ヴァンパイア・リヴァイバーが再び効果を発動し、墓地から仲間を蘇生、更に死者の祝福の回復コンボが起動する。
すでにモンスターゾーンは満杯となり、タカナシのフィールドには実に5体ものアンデットがひしめいている。
「これでモンスターゾーンはMAXだ。お前ら……ここの廃墟と一緒に、もう崩れ落ちちまえ! 行くぞ……デス・ファントム・シンクロ、ネクロ・サーヴァント、残りのモンスター共を蹴散らせ!」
▶攻撃
【デス・ファントム・シンクロ】(ATK 3000)
【ネクロ・サーヴァント】(ATK 1800)
→【ソード・セイジ】(DEF 2000)
→【ドラゴン・リザレイター】(DEF 1000)
──〔2体撃破!!〕
タカナシは低く笑い、残り1体ずつとなったサワダ・カワベのモンスターを軽々しく蹴散らす。
「お前ら、もうモンスターを一体も残してねえな。これでダイレクトアタックを通すだけ……!」
タカナシの瞳には勝ち誇った光が宿る。カワベのコピーした【王への挑戦】の影響で、2人のモンスターを全滅させないとダイレクトアタックは通らなかったが、遂に条件が整う。
彼は攻撃力1900のダーク・リッチを前進させ、「カワベ、貴様から葬ってやる」と憎しみのこもった声を投げかける。
しかし、その一瞬の隙をついて、サワダが一枚の伏せカードを開いた。
「【マジック・ポジション】発動。ダーク・リッチを守備表示に変える!」
▶表示形式変更
【ダーク・リッチ】(ATK 1900→DEF 0)
吹き荒れるような魔力の風がダーク・リッチをのみ込み、あっけなく攻撃は止まってしまった。タカナシが悔しげに拳を握り、「雑魚の分際で俺の邪魔をするな!」と叫ぶが、サワダは内心ヒヤリとしながらも「あぶねー……」と心中で胸をなで下ろし、カワベも「すまない、助かった」とサワダへ短く礼を言う。
こうして、タカナシはすべてのモンスターの攻撃を終え、バトルフェイズは終了。アンデット軍団は相変わらず強大だが、サワダとカワベはぎりぎり生き延びている。タカナシは最後にカードを1枚伏せ、「ターンエンドだ」と余裕たっぷりに宣言した。
▶リバースカードセット×1
校庭の空気は重苦しく、コンクリのひび割れから突き出る鉄筋が不気味な影を落としている。
タカナシのアンデット軍団は相変わらず圧倒的な威圧感を放ち、タカナシのLPは凄まじいまでに増大して18000。サワダとカワベのフィールドは再び更地にされ、守備モンスターも尽く薙ぎ倒された──。
— FIELD STATE —
タカナシ[LP 18000/手札 1]
【アンデット・ロード・ネクロス】(ATK 4000)
【デス・ファントム・シンクロ】(ATK 3000)
【ヴァンパイア・リヴァイバー】(ATK 2300)
【ネクロ・サーヴァント】(ATK 1800)
【ダーク・リッチ】(DEF 0)
【冥府の契約】【死者の祝福】【王への挑戦】(永続魔法×3)
リバースカード×2
--------------------
カワベ[LP 1000/手札 3]
【コピー:王への挑戦】(永続魔法)
サワダ[LP 1550/手札 4]
カードなし
だが、その目にはまだ諦めの色が見えない。かすかに光るデッキと、心強い仲間への信頼が、二人を支えているかのように感じられた。
──────────
◆次回予告
新能力《
しかし、サワダが稼いだ”1ターン”により、カワベは戦況を覆すキーカードを引き当てる。
それはデュエルアカデミーの奥義札と呼ばれる強力な魔法カードだった。
次回「VSタカナシ④── 連撃!滅翼衝破!」
デュエル、スタンバイ!
相手の場のモンスターの合計レベルが、自分の場のモンスターの合計レベルより高い場合に発動できる。レベルの差5につき1枚ドローする。
このカードを生贄に、墓地のレベル5以上のドラゴン族を特殊召喚する。
1ターンに1度、どちらかの効果を選び発動する。
《
《
モンスターが墓地から蘇生された時、自分は1体につき1000LP回復する。
アンデット族チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
《死幻爆心》シンクロ召喚時、場のすべてのモンスターを破壊する。
自分のモンスター1体と相手モンスター1体を選んで破壊する。
通常罠
相手の効果によって自分モンスターが破壊される時、代わりに相手のモンスター1体を破壊する。
1ターンに1度、自分フィールドのモンスター1体を破壊して発動できる。自分の墓地のカード1枚を手札に加える。
アンデット族チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
《
更に、デュエル中蘇生した数×1000攻撃力がアップする。
LPを1000払う。自分の墓地のアンデット族モンスター2体を選び、フィールドに特殊召喚する。
相手は攻撃を行う場合、フィールド上で最もレベルの高いモンスターを攻撃対象に選ばなければならない
アンデット族チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
《
効果なし(通常モンスター)
場のモンスター1体の表示形式を変更する。
効果なし(通常モンスター)
相手は攻撃を行う場合、フィールド上で最もレベルの高いモンスターを攻撃対象に選ばなければならない