【遊戯王】ドラゴンマスター・サワダ   作:おならむし

29 / 30
※本作では重要モンスターに挿絵が入ることがありますが、今回登場するポケモンには挿絵がありません。
理由はお察しください。


29:VSオオツカ①──ビリリダマ!ゴンべ!プリン!

 

◇あらすじ

カワベの導きに従い、終焉の王・シマダが封印されているというアトラシア群峰を訪れたサワダは、大量のデュエルディスクが落ちているのを目撃する。そこで出会った胡散臭い男、自称ポケモンマスター・オオツカはサワダをデュエリスト殺人犯と揶揄、負けた方が警察に突き出されるデュエルが始まってしまった。

 

──────────

 

 

!!DUEL!!

サワダ[LP 4000]vs[LP 4000]オオツカ

 

「じゃあ、いっくぞ~。おれのターン、ドロー!」

 

TURN 1:オオツカ[LP 4000/手札 5→6]

 

 とぼけた口調とは裏腹に、オオツカは素早い所作で山札からカードを引き、軽快にフィールドへ展開を始める。サワダが「へっ!?」と目を剥くほど、その行動は常識外れだった。

 

「ほい、ビリリダマ、ゴンべ、プリン……まずは可愛いの三連星を守備表示で並べようかな~

 

▶召喚(守備)

【ビリリダマ】(DEF 400/★2)

【ゴンべ】(DEF 1000/★2)

【プリン】(DEF 1500/★3)

 

 現れたのは、赤と白のボール状のモンスター、更に何かを貪り食う小獣、丸い風船のような生き物。

 

 ……オオツカがあまりにさらりと言うものだから、サワダは数秒硬直するしかなかった。通常のルールならモンスターを一度に三体も召喚できるはずがないのだ。思わず息を呑み込みながら叫ぶ。

 

「バカ言ってんじゃねぇ! 手札からの通常召喚は原則1体までだろ? どうやって3体出してんだよ!」

 

 オオツカは笑みを浮かべ、ハットのツバを軽く弾きながら肩をすくめる。

 

ポケモンは召喚数の縛りなんて受けないんだよね。こうやって思い切り出すのさ。可愛いだろ? 俺のポケモンたち」

 

「いや……なんなんだ、そのデュエル……」

 

 がらんとした遺跡の入り口に、三体の小さな“ポケモン”が姿を並べる。ビリリダマはコロコロ転がる球体、ゴンべはぼやけた目をしたまるっこい生き物、プリンはふわりとしたフォルムで耳をぴこぴこさせている。

 

 サワダは思わず目をしばたき、こんな独自ルールを当然のように振りかざすオオツカに唖然とするしかなかった。

 

「ポケモン……こんなに勝手なやり方ありかよ?」

 

「細かいことは気にしない気にしない。だってデュエルディスクは正常に処理してしるよ? あーそれから、バトルポケモンはビリリダマに指定しとこうか。相手はこっちが指定したバトルポケモンに攻撃しなくちゃならなくなるんだ。」

 

 デュエルディスクの処理を盾に、今度は“バトルポケモン”なる謎ワードが飛び出し、サワダはげっそりと首を振る。

 

「攻撃対象を固定……つまり守りたいモンスターを攻撃から回避させるってことか。 なんつー特殊ルールだ……」

 

 オオツカはまったく悪びれず、「違和感ある? まあすぐ慣れるって」とケロリと言い放つと、ディスクの画面を確認しつつカードをさらに確認した。

 

 小さな球体のビリリダマがぴょこんと転がってサワダの方を向いたのを見て、オオツカは嬉しそうに「たのむぜ、バトルポケモン!」と声をかける。

 

「じゃあ、これで俺はターンエンド。よろしくどうぞ」

 

「……ああ。わかったよ」

 

 気を取り直すしかないサワダは、不満げに眉間を寄せつつ自分のターンを待つ。

こうして、オオツカの先攻は、“可愛い三体のポケモンをあっさり並べる”という、普通のデュエリストには到底真似できない独自ルールぶりを見せつけて終了した。

 

──────

 

「……俺のターン、ドロー!

 

TURN 2:サワダ[LP 4000/手札 5→6]

 

 サワダが半ば呆れながらカードを引き、ちらりと手札を見やる。幸い、手札に《ドラゴン・オブ・ルイン》はあるが、ここでドラゴン・オブ・ルインを出したところで効果的ではない。

 

 深く息を吸い込み、思考をまとめる。──小型モンスターが3体。それぞれ守備表示。攻撃できるのは“バトルポケモン”のビリリダマだけ……怪しいが、順当に攻めてみるか。

 

「よし。……俺はフレイム・ドラゴンを召喚する!」

 

▶召喚

【フレイム・ドラゴン】(ATK 1900/★4)

 

 炎をまとったドラゴンが咆哮しながら出現し、サワダの横で翼を広げる。サワダは一瞬、「このビリリダマってヤツ、本当にただの小型モンスターなのか?」と疑問を抱きつつ、口を真一文字に結んで宣言した。

 

「攻撃対象はそいつ……“バトルポケモン”のビリリダマだな? だったら……いくぞ、フレイム・ドラゴン! 攻撃ッ!

 

▶攻撃

【フレイム・ドラゴン】(ATK 1900)

→ 【ビリリダマ】(DEF 400)

──〔撃破(きぜつ)!!〕

 

 轟々たる炎のブレスが、ビリリダマを包み込む。守備モンスターとはいえ、攻撃力1900の火力を前にひとたまりもなく破壊されていくはず──だが、その瞬間、激しい爆発音が辺りを震わせた。

 

「……って、うわああっ!?」

 

▶じばく

⇒【フレイム・ドラゴン】

──〔効果破壊!!!〕

 

 サワダが思わず悲鳴を上げるほどの強烈な衝撃。ビリリダマがただの弱小ボールに見えたのに、爆弾の破壊力でフレイム・ドラゴンまでも巻き込んだ形だ。

 

オオツカが指をパチンと鳴らしながら笑う。

 

「ビリリダマは戦闘破壊されたとき、攻撃モンスターをも巻き込んで破壊しちゃうんだよね。まさしく《じばく》だね」

 

「はああ!? 爆弾みたいなモンスターじゃねえか!」

 

 場にはドカンと白煙だけが残り、サワダのフレイム・ドラゴンは爆風の余波で粉々に。思わぬ犠牲を強いられ、サワダは苦虫を噛み潰す思いだ。

 

 その間、オオツカはまたさらりと「じゃあ、新たなバトルポケモンをゴンべに指定するよ」と言い放つ。サワダは「あんな恐ろしい球体がまだ残ってるかもしれん……」とビクつきながら次の手札に目を走らせた。

 

「……俺の場はがら空き、このままターンエンドは怖い。なら、守りを固めるしかねえ……!」

 

 そう決心し、サワダは通常魔法【ドラゴンズ・アセンション】を発動。

 

「ドラゴンズ・アセンションの効果で、手札からレベル4以下のドラゴン──守護竜ガルムを守備表示で特殊召喚!」

 

▶特殊召喚

【守護竜ガルム】(DEF 2000/★4)

 

 甲高い鳴き声とともに現れた金色の鋼竜、ガルムは、大きな前肢を広げながらサワダを守るように構えた。

 

(こいつは1ターンに1度破壊されない効果を持つ。こいつでなんとか凌ぐ……!)

 

──先日のタカナシとの戦いからデッキ調整を行ったサワダは、守備型のカードを盛り込んでいた。その筆頭が《守護竜ガルム》だ。

 

「これで終わりだ。ターンエンド……!」

 

 サワダは汗ばむ額を拭いながら、それでも最低限の防御手段を整えられたことに安堵する。

 

 こうして、妙にマイペースなオオツカの先攻、そしてサワダの慎重な後攻が終了した。

 

 ゴンべとプリンがちょこちょこ動く様子がやけに目につき、サワダは何度も「こいつは本当にデュエルモンスターズなのか……?」と頭を抱えるが、デュエルはまだ始まったばかり。奇妙なポケモン召喚と、未知のルールが火を噴こうとしている──。

 

「遠いから良く見えないが、なんかカードのフォーマットとか違くないか?気のせいか?」

 

サワダが呟いた声をかき消すかのように、オオツカはニヤニヤと笑みを浮かべ、次のターンへ歩みを進めようとしていた。

 

────―

 

「おれのターン、ドローだ!」

 

TURN 3:オオツカ[LP 4000/手札 3→4]

 

 オオツカは陽気な口調でカードを引き、さっそくディスクを操作する。サワダが「今度は何をやらかすんだ」と警戒する中、オオツカは手札を確認すると、ニヤリと笑って宣言する。

 

「さて、スタンバイフェイズに入りました。ここからがポケモンの真骨頂さ!」

 

 場にいたゴンべとプリンが淡い光を放ち始める。透き通るような白光が包み、フォルムがじわじわと変わっていくのが見て取れた。

 

「な、なんだ……!?」

 

▶進化

【ゴンべ】⇒【カビゴン】(DEF 3000/★6)

【プリン】⇒【プクリン】(DEF 2200/★5)

 

 サワダが息を呑んで見守ると、ゴンべは丸っこい身体をググッと大きく膨らませて、最終的にどっしりと構えた巨体へと変化。プリンもまた、手足と耳がわずかに伸び、全体が一回り力強くなる。オオツカは誇らしげに指を鳴らす。

 

「ゴンべはカビゴンへ、プリンはプクリンへ進化するのさ」

 

「進化だと……!? これはもう上級モンスター並みじゃねえか!」

 

 ゴンべがカビゴンへ、プリンがプクリンへと“上級モンスター相当”の守備力を得ている。その変化のあまりのスピードに、サワダの背筋が嫌な汗で湿る。

 

「ポケモンはスタンバイフェイズに成熟して強化されるんだよね。特にカビゴンは防御性能が高くて、プクリンは歌の効果が厄介なんだよ」

 

 オオツカの飄々とした解説は、サワダにとっては悪夢に近い。勢い込んで召喚してきた守護竜ガルムを思わず振り返り、どう対処すればいいか脳内を巡らせる。

 

「ふざけた奴らかと思ったらなかなかに手ごわい……!」

 

 サワダが動揺するうちに、オオツカはプクリンのカードを示して指を立てる。

 

「それじゃ、プクリンの効果発動。コイントスを1回行って、表が出れば、君のモンスターを歌で眠らせる──つまり、攻撃・効果を次のターンまで封じるんだ」

 

 デュエルディスクに取り付けられた小さな装置がコインを排出し、オオツカが器用に投げ上げる。小気味よい金属音が響き、ディスクが高速でスキャンすると、アナウンスが結果を読み上げた。

 

「コイントスの結果は……表!

 

▶うたう

⇒【守護竜ガルム】

──〔効果無効化!!攻撃封印!!〕

 

 オオツカは嬉しそうに頷き、プクリンが愛らしい歌声を響かせるようにふわりと体を揺らす。その瞬間、サワダのフィールドにいる守護竜ガルムが、まるで目を閉じるように頭を下げて動きを止めた。

 

「うわっ……ガルムが眠っちまった!? 攻撃や効果が無効……!?」

 

「そういうこと。ガルムは次のターン終了時まで、おねんねだね。さて、2匹のポケモンを攻撃態勢へ!」

 

▶表示形式変更

【カビゴン】(DEF 3000→ATK 2400)

【プクリン】(DEF 2200→ATK 1600)

 

 柔らかな歌声により、ガルムの破壊耐性すら封じられてしまい、サワダは危機感を募らせる。そしてオオツカがカビゴンとプクリンを攻撃表示へ移行するのを見て、背中が冷たくなった。

 

「くそ、攻撃が来るか!」

 

 オオツカは陽気に笑みを浮かべて宣言する。

 

「いくぞー。カビゴンで、おねんねしてるガルムに<のしかかり>だ!

 

▶攻撃

【カビゴン】(ATK 2400)

→ 【守護竜ガルム】(DEF 2000)

──〔撃破!!〕

 

 ドスンという重々しい衝撃とともに、巨体となったカビゴンが守護竜ガルムを押しつぶす。元々は一度だけ破壊を無効化できるガルムだが、今は眠っていてその効果を使えない。

 

 サワダは歯を食いしばるが、どうにもならない。

 

「守護竜ガルムが……くそっ、あいつの耐性が……!」

 

 ガルムは轟音とともに砕け散り、フィールドから消え去る。次の瞬間、カビゴンが眠るように守備表示へ戻った。

 

「カビゴンの効果!カビゴンは攻撃後、ねむくなって守備表示になるんだ。」

 

▶表示形式変更

【カビゴン】(ATK 2400→DEF 3000)

 

「攻撃力2400で殴ったあとに、守備3000かよ……厄介すぎる」

 

 サワダが苛立ちを込めて吐き捨てると、続けざまにオオツカがプクリンを前へ進める。

 

「プクリンにももう一働きしてもらうかな。プクリンでダイレクトアタック!<おうふくビンタ>!

 

▶攻撃

【プクリン】(ATK 1600)

→ サワダへ直接攻撃!

──〔直撃!! LP -1600!〕

 

サワダ[LP 4000→2400]

 

 プクリンがぷにぷにした腕で「おうふくビンタ」の動きを見せ、その衝撃がサワダを襲う。サワダはディスクのライフゲージが大きく減るのを感じ、横っ面をはたかれたような痛みとともに膝を折りかけた。

 

「ぐあっ……! ううっ……」

 

 オオツカはサワダの悲痛な声を面白がるように、ニッと歯を覗かせた。

 

「単なる歌姫じゃないんだよね、プクリンは。ま、進化する前に破壊しないとこうなるってわけで」

 

 バトルフェイズを終えたオオツカは、ひょいと手札からカードを出してフィールドに置く。

 

「ここでまた可愛い子を出しておくか。ミニリュウを守備表示で召喚っと」

 

▶召喚(守備)

【ミニリュウ】(DEF 400/★2)

 

 サワダは眉を寄せて「ドラゴンか……?」とミニリュウを見つめる。

 

 さらにオオツカは「これだ!」と 【ふしぎなアメ】のカードを見せつける。

 

「ふしぎなアメをミニリュウに使うよ。こいつはおれのスタンバイフェイズを迎えると、最終進化系にゴリッと進化しちゃうんだ。ま、攻撃も効果も使えないけどね、それまで」

 

「最終進化系だと……? そいつの本来の進化は1回だけじゃないってことか……!」

 

▶ふしぎなアメ

→【ミニリュウ】

──〔おや?ミニリュウの様子が……?〕

 

 オオツカが軽く頷いて指を振ると、ミニリュウが白く光り始めてじわじわ成長するようなエフェクトを放つ。

 

 サワダは背筋に寒気が走る。「こいつって、ドラゴンだよな……?最終進化系はヤバそうだ……」などと嫌な想像が頭を駆け巡る。

 

「そしてさらに、【きあいのハチマキ】をミニリュウに装備! こいつを装備してるモンスターは、破壊されるときコイントスをして表なら破壊が無効になる!」

 

 オオツカの手際にサワダは頭を抱える。「何だよ、その運ゲー……」と呆れた表情を浮かべ、ドラゴン・オブ・ルインを手札に抱えているにもかかわらず、息苦しさを感じていた。

 

「くそ、露骨に守りやがって……」

 

 サワダの敵意に対し、オオツカは「倒せるもんならやってみ?」と挑発じみた笑みを向ける。

 

 最後にもう1枚カードを伏せると、オオツカはあっさりとターン終了を宣言した。

 

▶リバースカードセット×1

 

「じゃ、俺はこれでターンエンド! がんばれよ」

 

──────

 

「……くそっ、やってやるさ。 俺のターン、ドロー!

 

TURN 4:サワダ[LP 2400/手札 3→4]

 

 サワダが息を整えながらカードを引く。

 

 サワダは視線をオオツカの場へ走らせる。そこには頑強なカビゴンがバトルポケモンとして鎮座し、プクリンまで並んでいて、さらに進化途中のミニリュウまで控えている。

 

— FIELD STATE —

オオツカ[LP 4000/手札 0]

【カビゴン】(DEF 3000,バトルポケモン)

【プクリン】(ATK 1600)

【ミニリュウ】(DEF 400,進化中)

(装備:きあいのハチマキ)

リバースカード×1

--------------------

サワダ[LP 2400/手札 4]

カードなし

 

 これはさすがに分が悪いと見て、今引いたカードをディスクに差し込む。

 

「速攻魔法【竜の巣】、発動! お前のモンスター数……つまり3体分、俺のフィールドに竜卵トークンを守備表示で出す!」

 

▶特殊召喚

竜卵トークン(DEF 0/★1)×3

 

 サワダのディスクから零れるように三つの卵型トークンが守備表示で並ぶ。オオツカは「へえ、ドラゴンの卵か」と興味津々に見つめている。

 

 さらにサワダはトークン2体を生け贄として、切り札のカードをディスクにセットする。

 

「行くぞ……トークン2体を生贄に、ドラゴン・オブ・ルインを生贄召喚!

 

▶生贄×2

竜卵トークン×2

 

▶▶生贄召喚!

【ドラゴン・オブ・ルイン】(ATK 2800/★8)

 

 漆黒のドラゴンが雄たけびをあげ、フィールドに降り立つ。オオツカは目を見張り、「おっ、なんか強そうなのが出てきたな」とゴクリと喉を鳴らす。

 

 サワダは現在の状況を思慮する。

 

( 落ち着け、俺!戦局を観察しろ。バランスの良い選択肢はなんだ? ミニリュウは怖いが、絶滅の黒炎(アポカリプス・フレイム)を使っても、装備されてる【きあいのハチマキ】で50%無効になる。ここは確実に厄介な戦力を削るか……)

 

 すると、ドラゴン・オブ・ルインを前へ突き出した。

 

効果、絶滅の黒炎(アポカリプス・フレイム)発動だ!相手モンスターを破壊し、攻撃力を吸収する! 狙うのは……そいつ、カビゴンだ!」

 

絶滅の黒炎(アポカリプス・フレイム)

⇒【カビゴン】(ATK 2400)

──〔破壊(きぜつ)! ATK 2400吸収!!〕

 

⇒【ドラゴン・オブ・ルイン】(ATK 2800→5200)

 

 ドラゴン・オブ・ルインの口中から漆黒の火炎が吹き荒れ、カビゴンを巻き込みつつ一気に焼き払う。そして、カビゴンの攻撃力をそのまま吸収するようにドラゴンが力を増していく。

 

「うわっ、カビゴンが……意外と冷静じゃん。バトルポケモンが空席になったから、プクリンをバトルポケモンに指定!

 

 オオツカはちょっと顔をしかめ、カビゴンを墓地へ送りながらプクリンを前方へ移動させる。

 

 するとサワダが勢いを取り戻したように、眼光を鋭くして吠える。

 

「伏せカードが気になるが……このまま攻めなきゃ、あの竜に好き放題やられる。 いくぜ、ドラゴン・オブ・ルインでプクリンに攻撃ッ!

 

▶攻撃

【ドラゴン・オブ・ルイン】(ATK 5200)

→ 【プクリン】(ATK 1600)

──〔撃破(きぜつ)!! LP -3600!〕

 

オオツカ[LP 4000→400]

 

 凄まじい黒翼がプクリンを直撃、一撃でプクリンはHPが尽きる。オオツカのライフが激減し、オオツカの妙に飄々としていた顔に焦りが混じった。

 

「……何も発動しないのかよ? 伏せカードはどうした」

 

 サワダが警戒し過ぎたか?と呆気に取られるが、オオツカは少し汗ばんだ額を拭きつつ苦笑いを浮かべている。

 

「実はこの伏せカードは今使えないやつなんだよね。あぶね~、残り400か……」

 

「とぼけんな! お前のミニリュウ、警戒忘れてねーぜ!」

 

 とはいえ、プクリンを破壊できただけでも大きい。サワダは軽く息をつき、さらに続けざまに【リビング・ドラゴンズ・ソウル】を発動

 

「リビング・ドラゴンズ・ソウルは、墓地のレベル4以下のドラゴンを復活させる!来い、守護竜ガルム!」

 

▶蘇生

【守護竜ガルム】(DEF 2000/★4)

 

 墓地から守護竜ガルムを蘇生し、再び守備を固める。

 

「そうか、それが眠りから復活した竜か……君、なかなかしたたかだね」

 

「これで、お前の攻撃──ミニリュウの進化を凌ぎきる」

 

サワダが凄みを利かせるが、オオツカはふっと笑って首をすくめた。

 

「そっかそっか。ま、ターンエンドだよね? 次でどうなるか見ものだな~」

 

— FIELD STATE —

オオツカ[LP 400/手札 0]

【ミニリュウ】(DEF 400,進化中)

(装備:きあいのハチマキ)

リバースカード×1

--------------------

サワダ[LP 2400/手札 1]

【ドラゴン・オブ・ルイン】(ATK 5200)

【守護竜ガルム】(DEF 2000)

【竜卵トークン】(DEF0)

 

 

 こうしてオオツカの守護モンスターは立て続けにげきはされ、LPも大幅に削れた。だが、サワダはまだ警戒を解けない。

 

 魔法カードふしぎなアメで進化が待たれるミニリュウ、伏せカード、そのうえオオツカ自身が「ポケモンの進化」を謳う以上、次のターン何が飛び出すかは誰にも予測がつかない。

 

 しかし、今はこのまま凌ぐしかないと腹をくくり、サワダはターンを終了するのだった。

 

「……俺のターンは終わりだ。さあ来い、ポケモンマスター! ミニリュウの進化、受けて立つ……!」

 

 サワダの宣言に、オオツカは愉快そうに笑みをこぼし、“次こそはお楽しみ”とばかりに視線をディスクへ向けていた。霧の立ち込める遺跡入り口で、奇妙なポケモン対ドラゴンのデュエルがますます加速してゆく。

 

──────────

◆次回予告

場に残されたミニリュウはふしぎなアメにより、一気に最終進化系・カイリューへ進化、サワダはその真価を警戒する。

サワダのドラゴン・オブ・ルイン、そしてオオツカのカイリュー。2体のドラゴンが今激突する。

 

次回「VSオオツカ②───カイリューのりゅうせいぐん!」

デュエル、スタンバイ!

 

 

星2/光属性/機械族/ATK200/DEF400

自分のスタンバイフェイズ時、マルマインに進化する。

《じばく》このカードが戦闘破壊された時、攻撃モンスターを破壊する。

星2/地属性/獣族/ATK200/DEF1000

自分のスタンバイフェイズ時、カビゴンに進化する。

星3/光属性/天使族/ATK800/DEF1500

スタンバイフェイズ時、プクリンに進化する。

《うたう》コイントスを1回行い、表が出た時、相手モンスター1体は次のターン終了時まで、攻撃出来ず、効果も無効になる。

星4/炎属性/ドラゴン族/ATK1900/DEF1500

効果なし(通常モンスター)

通常魔法

手札のレベル4以下のドラゴン族1体を特殊召喚する。

星4/光属性/ドラゴン族/ATK800/DEF2000

1ターンに1度、このカードは破壊されない。

星6/地属性/獣族/ATK2400/DEF3000

《ねむる》このカードは攻撃後、守備表示になる。

星5/光属性/天使族/ATK1600/DEF2200

《うたう》コイントスを1回行い、表が出た時、相手モンスター1体は次のターン終了時まで、攻撃できず、効果も無効になる。

星2/風属性/ドラゴン族/ATK500/DEF700

自分のスタンバイフェイズ時、ハクリューに進化する。

通常魔法(グッズ)

自分のモンスター1体は、次の自分のスタンバイフェイズ時に最終進化系へ進化する。

ただし、進化が終わるまで対象モンスターは攻撃できず、効果も使えない。

装備魔法(ポケモンのどうぐ)

装備モンスターが破壊される時、コイントスを行う。表が出た場合、その破壊を無効にする。

速攻魔法

相手の場のモンスターの数まで、自分の場に「竜卵トークン」(星1/ドラゴン族/攻撃力0/守備力0)を守備表示で特殊召喚する。

星8/闇属性/ドラゴン族/ATK2800/DEF1000

1ターンに1度、どちらかの効果を選び発動する。

絶滅の黒炎(アポカリプス・フレイム)》相手モンスター1体を破壊し、その攻撃力を吸収する。

輪廻の黒翼(ルイン・リザレクション)》相手モンスター1体を次のターン攻撃できなくする。さらに、墓地のドラゴン族を1体特殊召喚する。

通常魔法

墓地のレベル4以下のドラゴン族1体を特殊召喚する。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。