転生したらまた愛馬だった…って、今度は女の子ぉ?! 作:ミヤセ
朝日杯のワールドレコード劇です。
因みにウイポで再現馬が実際に出したタイムを1秒遅らせています。
さあ、いよいよ朝日杯の出走です!
パドックでは静々と舞台中央まで進んだ後、カテーシーからの印を切っての祈りのポーズ。
これは昔から調子がいい時にやる癖でもある。
さて、ライバルは…思ったほど仕上がっている人はいない。
先行勢は…半数もいないか。なら、大逃げも悪くないかな?
前世はマルゼンスキーのレコード更新出来なかったからなぁ…。
よし、今回はレコード更新狙いでちょいと本気出すか!
などと作戦立案していながらの輪乗りタイム。
おうおう、注目浴びてるねえ、私。
そんな私に向けられるほかの出走ウマ娘達からの視線よ。
そんなに熱い眼差しを送られたら逃げちまいそうだよ、ゴールへ…さ!
と言うわけで輪乗りからぬるりと抜けて返し馬で軽くウォーミングアップをして…いざ、ゲート前へ…。
よし、決めた!今回は大逃げで行こう!
…前世は先行抜け出しでレコードと同タイムだった。
なら、マイルを最初から最後まで先頭で自分のペースで走れば、更新出来るよね?
などと考えながら、ゲートイン。
『各ウマ娘、ゲートに収まりまして…』
こっそりクラウチングスタートの体制を取り、開くと同時に弾丸のようなスタートで一馬身先行!…あれ、思ったより抜け出れた!?
『スタートしました!……なんとカルディナリス、とんでもないスタートで早くも1バ身半、いえ2バ身のリード!そのままハナを奪って後続との差を広げていく!』
よし!リード取れた!このまま足を緩めず、速いペースでハナを維持!
『これはなんとカルディナリスの大逃げだ!番手も必死に詰めるが離れていく!…1000メートル通過は…えぇ?!ご、54秒3?!速い、速すぎるぞ!これは超ハイペースです!後続の各ウマ娘はペースに乗せられたか?かなり苦しそうだ!』
さて、そろそろ4コーナー。後続はまだ3コーナーに入る辺り…。
…ならば、ここから!
『カルディナリス、ペースを落とさずに金色の月毛がただ一人、最終コーナーを抜けて直線に入ってきました!?後ろはどうだ!?後続各ウマ娘はいまだ4コーナー前!』
利き足を、地面に突き刺し、ターフを踏み込む足と蹄鉄に力を溜めて…。
「……今だ!」
ドゴンッ!!
その日、中山レース場に詰めかけた観衆は爆弾が爆発したかの様な爆音を耳にし、とんでもない土煙を目撃した。
だが、それは爆弾ではない。一人のウマ娘が踏み込み、蹴り出したときに発した音と土煙だった。
『か、カルディナリスが加速した!どれだけカメラを引っ張っても後続は映らない!カルディナリス、先頭!カルディナリスが先頭だ!後ろは完全に届かない!後ろは完全に届かない!青い帽子と儀礼服を棚引かせ!カルディナリスが今、唯一人ゴールイン!カルディナリスです!…強い!強過ぎる!……後続各ウマ娘も5秒ほど遅れて今、続々とゴールしました。速い!強い!カルディナリス、強すぎた!…そして、時計は……赤いレコードの文字!レコード更新!時計は1分29秒3!マルゼンスキーのレコードを5秒も縮めました!世界初の1分30秒切りです!』
だー!疲れた!レコード更新での決着!しかも4秒も縮めた!やったぜ!って、なんか観衆がざわついてる…?
「す、すげー!なにこれ、なにこれ?!」「し、信じられるか、あいつまだジュニアのウマ娘なんだぜ。」「ジュニアで出していいタイムじゃねえよ!」「え、待って!これ、芝のワールドレコードも更新してる!」「嘘だろ?!どんだけヤバいんだ、あのウマ娘は?!」
『そして、タイムは米国のドクターフェイガーのタイムを2秒更新!芝1600メートルの世界レコード更新です!と、とんでもない期待の新星が中山レース場に舞い降りました!』
はー…やれやれ。疲れたのでウイニングランして、とっとと控室に引っ込もーっと。
次話は6月頃になりそうです。
気長にお待ちください。(オイ