転生したらまた愛馬だった…って、今度は女の子ぉ?! 作:ミヤセ
タイトル詐欺ですいません。
…さあて、今年もやってきました、スタミナ地獄の季節が!
そう…繁殖期である…。
去年、一昨年と無事に不受胎・死産・流産なく的中率100%という数値を叩き出せたお陰か牝馬の馬主さん方の視線が痛い。
確か、俺年間80頭の制限で一般公開が20口という狭き門なんだよな〜。
当然、抽選漏れした生産牧場の関係者の怨嗟の声がとんでもなくて…。
先日、英国のある生産牧場が2口ゲットできたので、1口を仲のいい牧場主に無許可で譲ったんだ。
そしたら当然、垂れ込みがあり、当該生産牧場は枠無し判定されて、以降、永久に抽選枠除外判定という内ゲバされてた…。
そんで、当の牧場関係者同士で口論が勃発し、遂には殴り合いにまで発展したらしい…。なにやってんだか…。
さて、今年は…ああ、和泉オーナーの愛馬さんからか〜。
はいはい、やりますよ〜。はい、失礼しますよ〜。
ぜぇぜぇ…はい、お疲れ様でした〜。いや、笹本さん、労いの言葉より果物下さい…。
しかし、種馬生活も楽じゃないな。サンデーサイレンスとかディープインパクトとかよくもまあ耐えれたな、こんな生活…。
なんか寿命縮めている気がするよ、本当に…。
さて、放牧地に戻って少し休憩を…。
「おっちゃん!」「父様!」「親父!」「パパ〜。」「ちち〜!」「じいじ〜!」「お祖父様!」
……ありゃ、当歳馬どものお出ましか…。
普通のサラブレッドの感覚では父親と子供の間に親子の概念はない。
……のだが、俺は元人間なので、当歳馬や1歳馬、果ては2歳馬の面倒も見ることがあった。
きっかけは種牡馬生活2年目の5月頃だったかな…。
ヒンヒン鳴いている子馬が数頭いて、丁度種牡馬活動を終えて賢者モードだった俺は鳴いている子馬らに優しく接してやったのよ。
するとチョロインもかくやという勢いで慕われて、それからは俺を放牧地に認めるやヒンヒン鳴いては足を止めて、俺が柵越しにグルーミングしてやると喜んで構って〜と甘えてくる様になった。
結果、俺が種牡馬活動を終えて放牧地に納まると俺の子馬達を連れてくる様になった。
うん、最初は良かったんだ…まだ、10頭くらいだったからさ…。
いつの間にか膨れに膨れて、多い時は80頭の子馬を相手にする事となり、いつの間にか収容する為に俺専用の放牧地まで用意されてましたとさ…大人の人間は汚い…。
因みに、和泉オーナーのお孫さん達も牧場に来る度に俺に会いに来てくれる。
まあ、生まれてきたばかりの頃から構って上げてたからか馬の大きなお兄ちゃんポジに収まっている模様。
しかも、子馬たちとも交友関係を持っていて、凄腕の騎手や調教師、果ては牧場関係者になった子まで将来的には出ている。
うん、未来変えちまったな…。
という訳で、彼の種牡馬時代をざっくりと…。