「ふぅ。御馳走様でした。」
セシルは幼なじみのシェリーが作ってくれた手料理を完食し、手を合わせた
「御粗末様でした。食器片付けるね。」
「ああいいよ。それぐらいやるから。」
「何言ってるの、今日はもう疲れたでしょ。お風呂沸かしてあるから、入ってゆっくりと疲れを取りなさい。」
幼なじみの筈なのに年上っぽく提案されてしまった。
「分かった。それじゃあ宜しく頼むよ。」
そういうとセシルは自分の部屋から着替えを取って風呂場へと向かった。
「はぁ〜、やっぱり自分の家の風呂はやっぱいいな。」
自分の発言が爺くさいと思いながらもそれが素直な感想だった。
養成学校時代は大衆浴場みたいな場所で、広いがたくさんの人が利用するのであまり居心地が良いものでは無かったのだ。
「それにしても、シェリーのやつ大分料理が上手くなってたな。」
最初手料理を振る舞うと言われて少したじろいでしまった。と、いうのもシェリーは決して料理が上手いわけではなくむしろ苦手としていたので内心とても不安だったのだ
「それはですね〜お料理修行をしていたからなのですよ。」
「お料理修行?そんな事していたのかお前。」
「はい!ゆくゆくは自分のお店持ちたいな〜なんて思っているのです。」
「自分の店ねぇ。」
そう呟くと、なんだか違和感を覚え初めていた
「って!!なんでお前入ってるんだよ!!」
「えっ?だって小さい頃はよく一緒に入ってたじゃない今さら何言ってるの。」
そういうとシェリーは自分も湯船の中に入ってくる
「小さい頃の話だろ!ばかばか、入ってくるんじゃない!」
「はぁ〜。暖かいねぇ。」
「人の話を聞けよ!」
そういうもシェリーはのんびりと湯船のなかでくつろいでいる。
「ところでさ〜セシル君?」
「なんだよ?」
セシルは観念したかのようにシェリーとは反対向きになって湯船に入った。なんだかんだいって彼もどこか常識はずれなのだ
「セシル君は、なんでハンターになろうとしたの?」
シェリーは肩越しにそう問い掛けてきた。
「?。話して無かったっけ。」
「うん。ずっと気になってたんだ。セシル君が急にハンターになる!って言うから。」
「そうだったか。別段話すようなことでもないんだがな。」
「聞きたいな〜。」
「むむむ。」
セシルはしばしの間考えたのち
「まぁいいか。お前も無関係って訳じゃないからな。」
「ふぇ?私も関係有るの?」
「ああ。関係大有りだ。覚えてないか?お前がエルザ密林で迷子になったこと。」
「んー?・・・・あーそういえばあったねーそんな事。その時は確かセシル君が私を見つけてくれたんだよね。」
「そうだな。だけどお前を見つける前にちょっとしたことがあったんだ。」
そういうとセシルは目を瞑りながらあの日の事を思い出していた。
今から八年前、セシルやシェリーがまだ十歳の時だった
この時セシルは運命の出会いを果たす。
自身の道を示してくれた、あの黄金の狩人に・・・