海賊王兼天司長 緑谷出久のヒーローアカデミア   作:ジャック・オー・ワンタン

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続きになります。

本作の緑谷出久は原作通り、ワンフォーオールも受け継ぐ展開となっています。
マジで強くしすぎて誰が勝てるの?となりそうですがそこはご愛嬌です。

2026年。2日目如何お過ごしでしょうか?初詣はもう行きましたでしょうか?
私は箱根駅伝を観ながら最近また戻ってきたグラブルをポチポチしながら本作含む作品を描いている所存です。

と、私情はここまでにして本編どうぞ。


第2話:変わっていく日常

ロジャーとルシフェルの能力を手にしてから一夜明け・・・いつも通り学校へ向かうと僕の全てが変わった。今まで馬鹿にしていた同級生達が男女関係なく顔を赤くしながら僕を見つめ、先生ですらも僕と話すのを躊躇っていた。それは今まで虐めてきたかっちゃんも例外ではなく彼に至っては「来んな!クソナード」と照れ隠しまがいの言葉を投げて距離を取っていた。

 

原因は分かっている。恐らくルシフェルに備わっていた美のオーラと呼ぶべきものが皆を魅了してしまったのだろう。正直、慣れないがこれはこれでいいと割り切っている自分がいた。

 

「平和だなぁ・・・。」

 

下校中、ようやく1人になると小さくしていた白い六枚羽根を広げて一息吐く。黄昏の海、近くに見える公園にはゴミが乱雑していたが景色は悪くなかった。

 

「目指すは雄英高校・・・ヒーロー達の登竜門だ!よしっ!」

 

力は充分あるが更なる強さを求めて鍛えることを決意する。ロジャーの覇気とルシフェルの羽根の力があっても無個性に変わりはないからね。

 

よし、早速帰ったら・・・

 

「よお!そこの兄ちゃん!」

 

すると敵らしき男が2人、僕の前に現れて行く手を阻む。よく見ると顔を赤くしている。見聞色の覇気で奴らの思惑を察したがどうやらコイツら誘拐犯の様だ。

 

「兄ちゃん。可愛い顔してんなぁ?それに・・・」

「ああ、良さそうな個性も持ってやがる!なあなあ!金やるからちょっと来いよ。」

 

そう言って敵の1人が近くに停めてあるバンを指さして来る。面倒臭いけどやるしかないようだ。

 

「すみません。門限あるので帰らせて下さい。」

「おいおい困るなぁ?ちょっとだけだからさぁ?」

「そーだぜ!気にすんなよ時間なんてよ!」

 

執拗い奴らだあんまり使いたくないけど・・・敵2人が僕を捕まえようと手を伸ばしてきた瞬間を見計う。

 

今だ!

 

赤みがかった黒い稲妻を纏い、辺りにそれを放出するとそれは衝撃・・・否、威圧・・・覇王色の覇気となって辺りを包み込む。

 

「「ごふっ!?」」

 

覇王色の覇気をまともに喰らった2人の敵は呆気なく白目を向いて気絶してしまう。これでも手加減した方だったがまあ、いいか。

 

「悪ぃな。僕を捕まえたいならオールマイトかエンデヴァーでも連れてこい。お前らじゃなんにも面白くねぇ。」

 

気絶した敵達にそう言うと僕は颯爽と歩みを進める。物陰からこちらを見ている金髪の男に敢えて気付かないふりをしながら・・・

 

◇◇◇

 

夕闇に照らされる海浜公園までやってきた僕はベンチに鞄を置くと早速、トレーニングを始める。ロジャー、ルシフェルの力を手に入れたとはいえまだ慣れていない所もある。ここは・・・

 

「思い切りやるか!」

 

六枚羽を広げ、赤みがかった黒い稲妻を纏うと覇王色の覇気を一気に放つ。辺りに雷鳴が響き渡り、空が割れると周囲のあらゆるものが吹き飛んでいく。公園内にあったゴミの山も次々塵となって消えていくが僕は笑みを浮かべたまま覇気を放出し続ける。

 

やがてドーンという爆破音と主に覇王色の覇気を止めると空に児玉していった。

 

「こんなもんか。」

 

拳を握り締め、武装色の覇気を纏うと拳は黒く染まりそこからも赤みがかった稲妻が放たれた。

 

「ふんっ!」

 

それを思い切り横殴りに振り落とし、近くの廃れた車にぶつけると車は吹き飛ぶどころかこちらも塵となって消滅した。

 

「ふう・・・」

 

一息吐いて暫く佇んだ後に見聞色の覇気で先程からこちらを見ていた人物に声を掛けた。

 

「・・・居るのは分かっています。オールマイト。隠れてないで出てきて貰えませんか?」

「なっ!?わ、私に気付いていたのか!?」

「ええ、ほんの数分前から後を付けられていたのは分かっていました。」

 

木陰に目を向けるとそこには憧れのヒーロー・・・オールマイトがトレードマークの笑みを消して現れる。

 

「少年。その力は一体何なのだ?」

 

オールマイトの問いに沈黙を貫く。前世の能力だなんて言っても信じてはくれないだろう。

 

「今、何なのだこれは!?私はこの少年に魅了されている・・・と思っているでしょう?」

「なっ!?」

 

心の声すらも聞き取った僕に彼は慌てて後ろに下がる。これが僕の憧れていた存在なのか?と思っていた直後・・・

 

「ん?」

 

ふと、僕はオールマイトの周りを影が囲んでいる事に気付く。それも1人じゃない。・・・ざっと7人だ。しかも何かを言っている?

 

「誰だ!お前達は!」

「えっ?」

「オールマイト!貴方じゃない!貴方の周りにいる7人の人影は何者ですか!」

「ッ!?」

 

僕の言葉にオールマイトは目を見開いて驚愕した。

 

「まさか!見えているのか少年!?」

「何を言ってるんだ?この人達は!」

 

オールマイトを無視して聞こえてくる声に耳を澄ます。

 

(・・・みが・・・代目に・・・れば・・したら)

(ワンフォー・・・の継承・・・れに)

(俊・・・彼に・・・オールを・・・)

「何?ワンフォー・・・代目?オール?何の話だ!」

「少年!」

 

大きな声を上げたオールマイトに顔を向ける。

 

「オールマイト・・・貴方の個性は一体。」

「その様子だと何か見えている様だな。私の周りに。」

 

じっと何かを考える素振りをしたオールマイトは再びこちらに顔を向けて言った。

 

「少年。名前は?」

「緑谷出久です。」

「緑谷少年。これから話すことは他言無用で頼むよ。」

 

オールマイトはそう言うとドロンと白煙に包まれ、衝撃的な姿を顕にした。

 

「ッ!?」

 

驚きが隠せなかった。そこに居たのはあの筋骨隆々な平和の象徴とは程遠い骸骨の様に痩せ細ったオールマイトの姿だった。

 

「5年前、、私はとある敵と戦い、勝利したが呼吸器半壊、胃の全摘出を必要する手術を受けた。」

「5年前・・・確か、長期に渡って活動休止されてた時期ですよね?」

「詳しいな。そういう事だ・・・見たまえ」

 

シャツを上げ、顕になった痛々しい傷跡に息を呑んだ。これは酷い。今もこうして生きているのが不思議な位だ。

 

「君にヒーローは命懸けと言ったのはこの事だ。あの時、試す真似をしてすまなかった。」

「いいんです。僕は無個性なので。」

「・・・では?その力は?」

 

オールマイトに尋ねられ答える事を躊躇ってしまう。彼の秘密を聞いたのならこちらも答えないとフェアではない。だが、信じて貰えるのだろうか?いや、そう信じよう。自分の憧れじゃないか。

 

「信じられないと思いません。でも、僕の話も他言無用にして下さい。」

 

僕はオールマイトに力を得た経緯を話す。貴方が去った後、自殺をしたこと、自殺した時に前世の人物に会い、彼らから力を得たこと。

 

「・・・くっ、すまない!」

「謝らないでください。飛び降り自殺をしたのは貴方のせいではないです。」

 

自殺したことを聞かされたオールマイトは涙を流して謝罪する。

 

「しかし、前世の力か・・・何故、その様な力が目覚めたのか分からないが一応個性ではないのだな?」

「はい、個性とは全くの別物・・・元からある能力と言った方が良いんでしょうか?」

「成程、君なら確かに。」

「オールマイト?」

 

神妙な顔をしたオールマイトに首を傾げる。

 

「ヘドロヴィランの騒動・・・アイツを倒したのは君だね?」

「ッ!?」

 

その問いに僕は戸惑いを見せる。

 

「あの時君はこう思ったんじゃないか?『考えるよりも身体が動いていた』と。そうだろう?」

「・・・はい。」

「嘗て多くの功績を残したヒーロー達は皆、君と同じ考えを持っていた。だから君は・・・」

 

夕日が沈む中、オールマイトは僕に言った。

 

「ヒーローになれる。」

「ッ!?くうっ・・・ううっ」

 

無個性として生まれた僕、お母さんからは「ごめんね」と言われ続けた。でも、そうじゃない。僕が一番言ってほしかった言葉は・・・それなんだ。

 

「緑谷少年!本当にヒーローを目指す気があるのなら私が持つ個性を譲渡しよう!生半可な肉体だと身体が破裂するが君ならば問題ないだろう。」

「個性を?しかも今、さらっと怖いこといいましたよね!?」

「個性ワンフォーオール!代々力を蓄え、受け継がれてきた個性!そして君が先程見た影はこの個性を長い時間かけて鍛え、守ってきた歴代の継承者達!」

「ッ!?」

 

拳を握り締めたオールマイトの背後に7人の影が映る。同時に僕の背後に前世だった2人の影が現れた。

 

「君の力とワンフォーオール。これがあればもしや・・・恐らく君にはこれから大いなる敵、大いなる試練が待ち受ける。それでも良いのかね?」

 

オールマイトの問いにロジャーとルシフェルが無言で僕を見つめてくる。

 

「正直、そんな敵に立ち向かう覚悟があるなんて言ったら嘘になります。でも僕の夢は変わらない!」

 

拳を握り締め、背中の六枚羽を輝かせると赤みがかった黒い稲妻を纏って答えた。

 

「貴方の様なヒーローになるのが僕の夢だ!」

「・・・良いだろう!ならば君はワンフォーオール9代目としてこの個性を渡そう!」

 

そう言うとオールマイトは自分の髪を1本むしって差し出した。

 

「食え」

「へあっ!?」

 

と、言われつつも従ってワンフォーオールの個性を受け継ぐ。

 

こうして僕はロジャー、ルシフェルの力だけでなくワンフォーオールの個性すらも手にし、更なる強さを手に入れる。

 

だが、この時はまだ思いもしなかった。この出来事が僕の運命を大きく変えるということを。

 




緑谷がいきなり断片的ではあるものの継承者と話ができたのはロジャーの万物の声を聞く力である可能性がありそうですね。果たして継承者達は彼に力を貸してくれるのか?

本作における
緑谷出久
個性:ワンフォーオール
前世2人の能力に加えて原作通りワンフォーオールも継承した。原作とは違い、肉体がロジャー、ルシフェルと同等である為、100%の力をフルに使えるがそれ以上の力を出すと身体に負荷がかかる。


神避
パラダイス・ロスト
プレモニション
アブセンス・オブ・ライト
セヴン
オブ・イノセンス

デトロイト・スマッシュ:ワンフォーオールの技。原作とは違い、100%フルで繰り出せるが覇気と組み合わせることによってそれ以下の力でも十分な攻撃力を誇る。刀で斬撃を飛ばす型も存在する。

特殊能力
覇王色の覇気
武装色の覇気
見聞色の覇気
天司の羽根

万物の声を聞く力:ロジャーに備わっていた能力。本作ではワンフォーオール継承者、オールフォーワンに奪われた個性の持ち主の声を聞くことができる。

美のオーラ:老若男女関係なく魅了する能力。但し、悪意がある者は緑谷本人に近付く以前に彼の覇王色で気絶してしまう。

得物
暁(あかつき)
曙(あけぼの)
英統(えいす)
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