あの後二人の姫に着いて行った。……今気づいたんだけど私の肩に乗っている子は深海棲艦でいいの?すごい小さくて可愛い子なんだけど……やばい、お持ち帰りしたい。店員さんテイクアウトで。
「ここが私達の根城よ。」
「……今更だけど提督である私をここに招いていいの?他の姫に殺されるなんて嫌よ。」
「大丈夫よ。私が招待したから許可は出してるし。それにその子が懐いてるから少なくとも殺される事は無いわ。」
この子にそんな力があっただなんて………有り難や。
「……やっぱりこの子も深海棲艦なの?」
「当たり前じゃない。あなたの所にこんな子はいたのかしら?」
「…………」
「それが答えよ。」
こんな小さな子が私達と戦ってる深海棲艦だなんて信じられないわね。世の中不思議なことばかりね。
「着いたわよ。」
「…………これはずいぶんな歓迎ね。」
広い部屋に入った途端にこちらに視線が集中した。部屋の中の深海棲艦が一斉にこっちを向いたからね。さすがにこの数に睨まれたらビビるわね。
「彼女は客よ。手を出さないようにね。」
「……………………」
返事はしてないけど視線がいくらか外れたから伝わったようね。
「ところで私はいつまでここにいるのかしら?」
「あら?いたいならいつまでもいていいのよ?」
「それこそ冗談、こんなところに長居したら視線で穴が開くわよ。」
「いいわ、取り敢えず彼女に挨拶しに行くわよ。」
そう言って人(?)混みをかき分けていく彼女…………いい加減名前がないと面倒ね。
「あなた、名前は何なのかしら?」
「私は戦艦棲姫よ、あなたの肩に乗ってるのが北方棲姫。」
「そう………北方ちゃんね、よろしく。」
「〜♪」
「相当気に入られたのね。どちらかと言うと人見知りしちゃう子なのだけど。」
「知らないわよ。」
「それもそうね。港湾、連れてきたわよ。」
「…お疲れ様。」
「彼女が?」
「そうよ、ここのリーダーって言えばいいかしら?港湾棲姫よ。」
「あなたは?」
「この近くの鎮守府に配属された提督よ。」
「……なんでこの人連れてきたの?」
「北方が懐いちゃったのよ。」
「……北方おいで。」
あっ、北方ちゃんが降りちゃった。そのまま港湾棲姫の方に行ったわね。
「家族みたいね。」
「北方が自分と港湾の姿が似てるから親と思ってるらしいわ。」
「なるほどね。」
「それで、その人どうするの?」
「少し話がしたかっただけよ、用が済んだら帰すわ。」
帰れるんだね、良かったよ。
「……………」
「あらあら懐かれてるわね。」
「………珍しい。」
北方ちゃんが私の手を掴みながら上目遣いで見てきた。うぅ……なんか話し終わった後帰りづらいわね。