鈴谷 side
私は昨日から自室に篭っていた。この間の作戦で新型の深海棲艦が撃破された。それと同時に提督がこの鎮守府から姿を消した。ちょった考えれば分かる事だ。その深海棲艦が提督なのだろう。なら何故提督は抵抗しなかったのか?おそらく自分が関わっているからだろう。提督が見られたのならその近くにいた私も見られているだろう。きっと提督は私に罪を着せたくないから自分から沈んだのだ。暗くて深い海の底に…………。そう考えると何もする気が起きなかった。事実、昨日と今日は朝も夜も何も食べてない。食事も喉を通るかさえ怪しかった。
「………鈴谷、起きてますの?」
「………………」
扉が開いた。多分熊野だろう、ここ最近食事を持ってきてくれてたし。でも今は何かを食べる気もないしほっといて欲しかった。
「……いつまでそうやっているんですの?」
「………………」
「提督がいなくなったのは残念ですが今も食事すら取らないのはあなただけですわよ。」
「………………」
「あなたが何を知っているかは知りませんがそんなところで寝ていても何も変わりませんわ!」
「………………さいよ。」
「何ですの?はっきり言ってくれないと聞こえませんわ。」
「うるさいんだよ!熊野は何にも知らないのに!知ったような口聞かないでよ!何も変わらないなんて知ってるよ………でももう!…………もうどうしようもないんだ………!」
「鈴谷……………」
「ねぇ熊野、私どうすればいいの?もう何もわからないんだよ………!ねぇ助けてよ!私に構うなら私を助けてよ!ただの同情なんていらない」
パシンッ!
「…………熊野?」
「さっきから聞いていればなんですの?!助けて?それはこの鎮守府みんなが思ってることですわ!それを何もしないあなたが何もできないから助けろだなんて馬鹿じゃありませんの!助けてもらいたいなら自分も動かなきゃ助かりませんわ!ただ寝てそこで待つくらいならそのまま腐ったほうがマシですわよ!助けて欲しいなら……………言葉で言いなさいよ!!!」
「…………………熊野」
「……………何ですの?」
「…………………手伝って」
「もう手は無いんじゃなかったんですの?」
「…………………私にできる事はもうないよ、だから熊野にも手伝ってもらう。」
「……ふふっ、わかりましたわ。」
……………………提督、今行くから待っててね。
「行くよ、熊野!」
「ところで、どうやって提督の居場所を把握するので?」
「私は提督と南西諸島の海域で深海棲艦にあった。だから私が提督と別れた場所の近くにあいつらの基地か何かがある………と思う。」
「何か頼りない作戦ですわ。」
「なっ?!うるさいよ熊野!」
「でも現状それしか取れる手段ががなさそうですし、取りあえずはその作戦で行きましょう。」
「………分かったよ、それじゃあ行く「貴様ら、そこを動くな!」……?!」
振り返ると数人の憲兵を連れた人がいた。おそらく提督の上司だ。海軍服にごてごてした飾りがついてるし。そいつが懐から拳銃を取り出して言ってきた。
「そこのお前、お前を南西諸島海域で見たという証言が入った、この間の新型と行動を共にしていた証拠もある!おとなしく捕まれ、売国者!」
この前のやつ見られてた……これじゃあ提督がやられた意味が………
「動くなよ、動くと間違えて引き金を引いてしまいそうだ。」
「そんな脅しにかかるとでも……」
「動くなと言ったはずだ!」
パァンッ!
「危ない!」
あれ?なんで私倒れてるの?……あぁ撃たれたのか、なんかお腹が熱いと思ったけどそう言うことか。熊野、そんな泣かないでよ。いい顔が台無しじゃん………誰かがこっちに来たね。………あの上司かな?………だめだ……………もう……………………………意識が…………………………………………
「ごめんね、提督」