side ???
………どれ位経つのか。一ヶ月も経った気がするし、まだ一日も経ってない気がする。……………頭が痛い。目が……霞んできた。………これまでなのかしら。………ダメ………意識が………
side 鈴谷
「てな訳なんだよ」
「なるほど、状況は理解できた」
今は食堂にみんなを集めて私が知っている情報をみんなと擦り合わせているところだ。提督が深海棲艦になっていることを聞いて驚いてる子もいるけど、妖精さんが説明してくれたおかげでパニックにはなっていなかった。
「それで、鈴谷はどうしたいんだ?」
「私は提督を助けに行きたい」
「上からの命令は新たに現れた姫級の撃破だ」
「それでも!提督がこんな目にあってるのは私のせいだから、今度は私が提督を助ける。認められないならここから出て行くわ」
長門が睨みつけてくるが、あいにくそんな簡単には引けないのよ。
「………そうだな、合格だ」
「えっ?合格?」
「あぁ、元帥殿から頼まれていたんだ。この鎮守府の提督の失踪と新型の出現タイミングが一致しすぎているとな。そこから調べると鈴谷、お前が一番最後に提督に会っていることが分かったらしい。」
どうやら上には全部筒抜けらしい。伊達で海軍本府の元帥やってるわけじゃないみたい。
「お前が提督を助けようとするなら見極めてくれと頼まれたんだよ。彼女が言いたかったことを聞けなくてすまないとも言っていた」
「そう……だったの」
「それで、どうするんだ?ここにいる奴は全員お前に協力する姿勢だ」
「鈴谷、私達も手伝うよ!」
「まぁレディーなら当然よね」
「提督さんに早く帰ってきて欲しいっぽい!」
「みんな………うん、私に力を貸して!」
「よし、ならさっさと行こうぜ!早いとこ連れ戻してお詫びに新しい兵装でも作ってもらうか!」
「あらあら、天龍ちゃんせっかちね」
「なら酒でも奢ってもらって提督と飲もうぜー!」
「士気も十分だな。鈴谷、あとはお前の命令だけだ。」
「うん、みんな提督を取り戻しに行くよ!」
「「「おおー!」」」
side 元帥
「よかったのですか?あの鎮守府の艦娘に任せてしまって。確かあの鎮守府の提督が深海棲艦になったとお聞きしたのですが」
「よいよい、あそこなら自分たちだけで提督を連れ戻せるじゃろ」
「何か根拠でもお有りで?」
「ふむ、強いて言うなら、カンじゃな」
「カン……てすか?」
「おおそうじゃ。それに、あそこの鎮守府と演習した奴らが言っておったわ。普通じゃありえないような兵装を用いて戦っていたとな。駆逐艦が戦艦を落とすのだ。判断材料には十分じゃ」
「にわかには信じがたい話しですね」
「信じていればあそこは大丈夫じゃ、ならばそのまま見守るのが今回は正解なのじゃろう」
窓の外を眺めると変わらない静かな海がそこから見えた。
「そこにおるのじゃろ?早く帰ってきて儂に文句の一つでも言いに来い。いくらでも聞いてやる」