「提督ー?私いつになったら戦艦になれるの?」
「何度も言ってるけど清霜は駆逐艦でしょ?練度上げても近代化改修しても駆逐艦は駆逐艦。戦艦にはなれないのよ」
「でも夕張さんは島風ちゃんと同じくらい早いし、弥生ちゃんもこの前鳥海さんと一対一で演習して勝ってたよ?私だって改装すれば戦艦になれるんじゃない?」
「………よく調べたね」
「青葉さんに教えてもらった!」
後でスクワット百回目の前でやらせてやる。
「確かに私が改装すれば戦艦になることも可能だけどさぁ……」
「ホント?!」
「でも、速度も落ちるし魚雷は積めなくなるし消費も増えるからみんなと一緒に遠征も行けなくなるよ?」
「うっ………」
「まぁ悪いことは言わないから、そのままの方がいいと思」
「やーだー!戦艦がいいのー!やってー!」
「えぇい、わがまま娘め…………」
「それで、清霜ちゃんのために計画書を?」
「意外と提督は甘いですもんね」
「そこ!外野うるさいよ」
「て、提督ー!もう百回終わりましたか!?」
「衣笠ー」
「まだ三十回よ」
「いやー!」
今は夕張と榛名にからかわれながら清霜の改造計画を考えてる。目の前では宣言通り青葉にスクワットを命じた。勿論逃げないように監視に衣笠をつけて。
「それで?駆逐艦の性能を残して戦艦にする?運営が聞いたら両手を上げて喜びそうね」
「あぁ、あそこの大将(笑)には教ないよ。もしかしたら元帥には教えるかもしれないけど、聞かれるまでは言わないと思う」
「でも本当に清霜を戦艦に出来るんですか?」
「やろうと思えばいくらでも方法はあるよ」
「そりゃそうですよ、なんて言っても私も改造されたことあるから言えますけど提督にかかれば出来ないことなんて殆ど無いですからね」
「一応妖精さんの技術力のおかげでもあるけどね」
「提督、入りますよ」
話していると、神通が入ってきた。
「報告します、遠征は成功。資材と高速修復材を入手しました。道中駆逐イ級一隻と会敵し敵は撃沈、暁ちゃんが小破です」
「分かったよ。暁には入渠するように言っておいて」
「分かりました、失礼します」
「提督、資材を貯めているのですか?」
「今朝から少しね。私の武装全般はナノマテリアルで補えるけどそれ以前で使ったから資材も備蓄が少ないし。今の内に貯めておいてるの」
「それが正しい提督の在り方ですよ。決して変態兵器を作って喜ぶのは提督の仕事じゃないですから」
「でも、清霜ちゃんが戦艦になるなら資材消費しますよね?大量に」
「……………」
「忘れてたって顔してますね」
「そうですねぇ」
「……………フッフッフ、二人共甘いよ。私にいい考えがある!」
(あっ、これ駄目なパターンのやつだ「青葉、後二十回頑張れ」
「ひえ〜!」
「提督!私の改造ができるって本当!」
「もちろん、計画は立てたしその為の準備も整った。今こそ戦艦になる時!」
「おぉー!早速やろうよ!」
「それじゃあまず艤装を外して、これ持ってて。あとはそこに座って」
「分かった!」
「提督?清霜ちゃんに持たせたあの光ってるビー玉は何?」
「ユニオンコア」
「えっ?でも確かユニオンコアって提督の艤装に付いてたはずじゃ」
「あれはデルタコア。こっちはデルタコアの下位互換だよ」
「まさかだけど…………」
「資材がないならナノマテリアルを使えばいいじゃない!さぁ妖精さん!やっておしまい!」
「ヤッタデー!」
「オレノナノマテリアルガヒヲフクゼェ!」
「………知りませんよ提督」
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「どうかしら?動きに問題はない?」
「…………」
「清霜?」
「…ごいよ、凄いよ!本当に私戦艦になったの?!」
「まぁなったと言えばなったのかな?」
「有難う!みんなに自慢してくるねー!」
そのまま清霜は走って行ってしまった。
「……………あれが戦艦の枠内で収まるとは思えないんですけど」
「れっきとした戦艦でしょ?…………霧の」
「その付け足しはなんですか?!」
「さーて!やることやったから仕事に戻るよ!」
「待ってよ提督!まだ話は終わってないんだよ!」