都市だと思ったら冬木だった(現在凍結中)   作:森の翁

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 はいもう一丁!!!今日は何だか調子が良い、明日めちゃくちゃ面倒なこと片付けに行かなきゃいけないからだろうか?多分明日頭がバグって執筆出来ねぇだろうからなぁ!はっはっは!!!...あぁ、気が重ぇし胃が痛ぇ。


変えられない

「良かったのですか?前線部隊に撤退指示を出さなくても」

 

「今しがた捕まえたこいつから得た情報がなければそれも選択肢の一つにあったんだけどね、得た情報が情報だけに雁夜たちを引き戻すわけにはいかなくなっちゃった」

 

『これまた手厳しい、私めはあくまでも一介の伝令、指令を繋ぎ人々に送り届ける使者に過ぎません故』

 

 人差し指の伝令、それは人差し指の信ずる指令を目的の人々に配って回る実働部隊の一つだ。

 

 彼らはあくまでも指令を受け渡すだけの者たちだが、この男は少々勝手が違う。

 

「何が一介の伝令さ、君は人差し指結成時の創設メンバーだろうに、そうだろう?オルフェウス」

 

 人差し指伝令:オルフェウス、かつては聖堂教会...それも異端審問局に属した最高位の代行者が1人。

 

 そして今は無辜の民な世に混乱を強要する大罪人どもの1人である。

 

「それで?あの番外の黒獣が逆さ摩天楼の最深部に辿り着いた場合、いったいどうなるっていうのかな?」

 

『えぇ!喜んでお答えしましょう!彼は強靭過ぎたが故に心を壊す丸を飲まされました。

 

 ですが、その丸をもって尚彼の自我が消えることは無かった!故に中華魔術連は考えたのですよ『ならば魂と体を別けてしまえば良いのではないか?』と。

 

 ですがこれもまた失敗しました、彼は魂と肉体の二つに分割されて尚も強靭であり、別々になりながらも動き続けたのです!』

 

「つまり、魂と肉体を分割しても制御しきれなかったから更に二つを別々の場所に封印して、その内の片割れである肉体の方が逆さ摩天楼の最深部に眠っているという認識であっているのかな?」

 

『exactly!素晴らしい!実に素晴らしい!やはり貴女は我々と共にあるべきお方だ!』

 

「気持ち悪いからもう喋んなくて良いよ」

 

『おぉ...なんと手厳しい!ですがそれが良い!!!』

   

 何でこう僕の周りにはこういう変態ばかり集まって来るかなぁ?

 

 さっさと終わらせて、ウサギ部隊の皆に良い知らせとお土産を持って帰るつもりだったのに。

 

 それに雁夜の様子も心配。

 

 今の雁夜の感情レベルは高まり過ぎてる、通信越しに感じたあの凄まじいまでの感情の波、あのままだとすぐにでも〝開花〝しちゃうかも。

 

 でもまだ早すぎるよ、雁夜にはもっともっと慣れて貰わないといけないのに、もし今無理に開花なんかしたら雁夜は...

 

 今は、信じるしかないよね。

 

 無理しないでね雁夜、君が居なくなってしまったら、もう二度と...僕を連れ出してくれる人なんて現れないだろうから。

 

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「人格:『マキリ家当主』付与並びにEGO『黒蟲』限定解放!」

 

『汝...嘆かわしきかな、何故斯様な禁呪を用いるか』

 

「お前を倒す、今の俺の中にあるのはただそれだけだ!」

 

 再び二つの視線が交錯する。

 

 一つは黒獣番外『饕餮』が向ける哀れみの視線。

 

 そして、いま一つはLLLコーポレーションCEO専属秘書兼共同管理人『間桐雁夜』その迷いと己が弱さへの怒りに満ちた暗い視線である。

 

「お前、俺を哀れんだな?俺はそういう目が一番気に入らないんだよ!!!」

 

『何と、汝その暗き眼の奥に揺らめく光は...何故その光が汝の内に灯る。

 それは悍ましき光、只人を容易く魔へと堕とす呪われし光だ。

 指針は汝を示さぬが、汝をこのまま帰すわけには最早いかぬ、その暗き淵に人を堕とす光を吹き消さぬ限り、汝は魔に伏してしまうが故に』

 

「意味のわからない事を喚くなぁ!!!」

 

 焼き落ちる瓦礫の音、鋼が打ち合い軋む音、平和な今の世には似つかわしくない、そんな音が辺りに木霊する。

 

『汝は何故戦うか?その剣先に迷いあるなれば、身を引き安寧の日々に帰すが良し、熱に当てられ狂うが果ては、落ち行く底まで堕ちる末路故に、何故汝は其れを志す?』

 

「黙れぇ!俺を哀れんだ(そんな)眼で見るなぁ!!!」

 

 雁夜が持ち得る唯一の直接的な戦闘を行う武器、それは人格本に付随したEGOより顕現する1本の杖に他ならない。

 

 だがそれは、〝間桐雁夜という存在にとって諸刃の剣〝である。

 

 何故ならば、違う世界とはいえ完全なる同一人物の自我で構成された殻を被っているのだ。

 

 なればろくでもない事になるのは自明の理であろうに。

 

『機は此処にしか非ず、続かば汝は其れに飲まれるが故に』

 

「わかってんだよ、そんなことはなぁ!」

 

 EGOによる侵食、雁夜の精神はその影響のあおりをもろに受けていた。

 

 意識の混濁、冷静さの喪失、そして何より抑えの効かぬ感情の暴走。

 

 己の最も深い所に根差す、間桐雁夜という存在を形作る根底が晒されようとしているのだ。

 

『退け、汝は此処で落ちるべきに非ず、輝ける星は砕けるには余りにも惜しい』

 

「黙れぇ!!!」

 

 睨み会う二人の動きが交錯する瞬間、彼はやって来た。

 

『...全く、俺のようになるなと言ったのに俺以上に拗れかけてどうする...まぁ良い、こういう時の為に俺という存在がいるのだから』

 

「まさか、何故だ...何故あんたが出てくる!?あんたはこの世界には居ない筈だろうが!」

 

『良いから変われ、今のお前は冷静さに欠けている...そのままでは、奴の言う通りEGOに飲まれるぞ』

  

「雁夜?」   

 

 遠くから無事を祈るアンジェルの元にも、その声は聞こえていた。

 

『俺はマキリが五代目当主:マキリ・雁夜、故あって介入させて貰う』

 

 人格本完全解放、マキリ家五代目当主『マキリ・雁夜』顕現。




【新キャラ紹介】

『オルフェウス』

・とうとうネームド化した人差し指のやべぇやつ、多分人差し指より薬指の方が似合うと思う、因みに前章の雁夜とのお出かけ回でアンジェルに軟派仕掛けたチンピラ二人組を鋸で挽いたのはこいつ(第14話参照)

どれが好き?

  • 黒蟲
  • 虫籠
  • 昆虫学者
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