都市だと思ったら冬木だった(現在凍結中)   作:森の翁

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 やっと書けたよ、資料探しに一週間と少しバスに乗っていたらこんなに時間がかかってしまった。

 後何か人の心がエゴとして具現化する学園の世界を観測していたら深淵に迷い込んで地獄を見ていたよ。

 おぉモナーク...!我が天啓よ、私に智慧を与えたまえ。


貴方の為の物語

 貴女の輝きは失われてしまった。

 

 我々を率いるようになってから?それともその前から?いつからか貴女の輝きはくすんで見えるようになってしまった。

 

 だから私は決意した。

 

 貴女が再び輝ける世界を造り上げると。

 

 でも、何故でしょうね?貴女に率いられていた頃の記憶の方が、どうしてこんなにも鮮烈で美しく感じてしまうのでしょうか。

 

・とある置き手紙より抜粋。

 

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 戦いは良い、余計なことを考えなくて良いから。

 

 そうだ、少しずつ少しずつで良い。

 

 自分を1本の剣だと思え、心を研ぎ澄まし大切なものを誰にも傷つけさせないように、己をより強固により洗練された刃と成す。

 

「雁夜殿!腕を上げたようですなぁ!!!」

 

「そうか、あんたが言うなら信用できる」

 

 ここはワープ列車の通常車両、とある界隈では特色ブートキャンプなどと呼ばれている。

 

 まぁようするに、1億年ボタンの廉価版みたいなものだ。

 

 おいおい、そう怖い顔しなさんなって!俺はあくまでも脚注なんだからさ。

 

【録音メッセージを再生します】

 

『雁夜~聞こえてる?聞こえてるよね?そろそろ到着するから停車時の揺れに備えてちゃんと座っててね?』

 

「だそうだ」

 

「うむ!アンジェル殿の仰られる通りにしましょうぞ!!!」

 

 このワープ列車、一応は外観こそ普通の列車と変わらないがその実は違う。

 

 確かに一等席であれば普通の列車と変わらない利用感、それどころか僅か10秒ほどで目的地へ着いてしまうのである。

 

 だが、一般車両の方はまた違ってくるのだ。

 

「聞いたときは驚きましたぞ?まさか雁夜殿が自分からこのワープ列車を使って鍛練を行っているとは、我々聖堂教会であれば訓練カリキュラムの中にそれが入っておりますが」

 

「この前の事もある、強くなっておくに越したことはないだろう?」

 

「ええ!このニムロッド感心致しましたとも!!!アンジェル殿を守らんとする雁夜殿のお覚悟、なんと素晴らしいことか!

 わたくしもそうありたいと思っておりましたが...残念ながらアンジェル殿は雁夜殿にご執心の様子。

 わたくしニムロッド、他人の恋路を邪魔しない分別はございます!」

 

 別にそういう関係ではないんだがな、俺たちの関係はどちらかと言うと共依存に近い。

 

 お互いに欲していたものが一致したから、それを手放したくなくて側に居る。

 

 だが、これがもし本当の意味で愛に変わることがあるならば俺はそれを喜んで受け入れよう。

 

 俺だって、アンジェルの事をなんとも思っていないかと言えばそれは違う。

 

 ちゃんと意識しているし、なんならあいつが誘惑染みたスキンシップをしてきた時は血反吐を吐きそうになりながら耐えている。

 

 自分のこれが肉欲ではなく、心の奥底からくる親愛であると証明したいがために俺はこれからも耐え続けるだろう。

 

「何というか、雁夜殿とアンジェル殿の恋愛観は少々めんどくさいですなぁ、お互いに意識しているでしょうから素直に好きだと伝えれば良いのでは?」

 

「...それが出来たら苦労しない、後ナチュラルに心を読むな」

 

「いやぁ何と言いましょうか、雁夜殿は酷くわかりやすいといいますか、まぁ嘘がつけないタイプのご仁ですな!」

 

 間桐雁夜(24歳)非常にめんどくさい男であった(アンジェルもめんどくさい?それはそう...)

 

 そうして雑談をしている内に列車はLLLコーポレーションロンドン支部プラットホームへ到着した。

 

「停車したぞ...何をしているんだ?早く降りよう」

 

「雁夜殿、私は少々忘れ物をしました故!どうか気にせずお先にお行きください!」

 

「そうか...早めに合流してくれよ?アンジェルに怒られるのはごめんだからな」

 

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 雁夜が去った後、プラットホームの物陰からニムロッドに歩み寄る者がいた。

 

『お久しぶりですね隊長殿』

 

「うむ!こうして2人で顔を合わせるのは久しぶりであるなオルフェウスよ!では...戦るか?」

 

 ニムロッドはとっくの昔に臨戦態勢である。

 

 昔からの仲だからの勘というか、オルフェウスであればこの辺りで仕掛けて来るだろうという経験則から既に背中から得物を引き抜いていた。

 

「一つだけ聞かせよ、何故アルカ局長殿を裏切り人差し指なんぞを作った?貴殿ほどの者が何故!」

 

『そう荒ぶらないでくださいよニムロッド隊長殿、私はあくまでも己の理念に従い人差し指を作った。

 それに乗ってきた有象無象の愚物どもに関しては少々扱いに困っておりますが、まぁ今回の指令で使いきれるでしょう。

 

 なにせ、此度の指令は人差し指にとって史上最も壮大なものになるのですから!』

 

「それは困りますなぁ、パーティーを開くなら人に迷惑がかからない程度にして貰わねば」

 

『それは無理でしょうねぇ、指令は世界に大きなうねりを求めていますから、

 

 そして全ての中心にして最も巨大な因果の渦中にいる者、それこそが間桐雁夜!彼こそが我々が求めるうねり、その全ての鍵となる!

 

 彼女が選び、彼が選んだ!その時からずっと彼は渦中にいるのですよニムロッド隊長殿?』

 

「それが何だというのです?私は聖堂教会異端審問局第一機甲猟兵団隊長ニムロッド!それだけが真実なのですから!!!」

 

『あぁ、それでこそ、それでこそですニムロッド隊長殿!

 私はそれが見たい!あなた方のそんな剥き出しの殺意こそ私が求める輝きだ!!!

 

 さぁ、始めましょうか?破壊と死者たちの凄惨なる歌声が奏でるレクイエムを!』




 ちなみに息抜きとして書いた『ティファレトの抑制難易度が上昇しました』も絶賛連載中だよ。

どれが好き?

  • 黒蟲
  • 虫籠
  • 昆虫学者
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